爬虫類は飼育設備が整ってきており、ペットとして飼育がしやすくなり人気が高まってきています。日々のお世話の量は多くないので、女性や一人暮らしでも飼育しやすくなっています。
大人しい種類も多く、ふれ合ってスキンシップを楽しんだり、豪快な食事を見たり、美しい体色やかわいい顔じっくりみたり、たくさんの楽しみ方があります。
今回はそんな爬虫類の人気の種類や生態、特徴について詳しく紹介していきますね。
爬虫類をペットで飼育しよう
爬虫類で特徴的なのが、養殖によってオリジナルの体色がどんどん生み出されており、非常に美しい種類が多くいることです。さらに、活きた餌しか食べないことで敬遠されてきていましたが、人工飼料の開発も進み、一部の種類はとても飼育しやすくなっています。
それでもペットして飼育しやすいのは一部の種類で、どの爬虫類も気軽に飼育できるというわけではありません。
爬虫類の飼育難易度は次の5つで決まります。
チェックポイント
- 飼育容器の大きさ
- 湿度と温度の変化に強いかどうか
- 拒食しないか
- 餌の準備は簡単か
- 大人しい性格か
今回は次の人気の爬虫類の種類ついて紹介していきますね。
紹介する種類
- ヒョウモントカゲモドキ
- クレステッドゲッコー
- フトアゴヒゲトカゲ
- アカメカブトトカゲ
- コーンスネーク
- ボールパイソン
- ヘルマンリクガメ
- カブトニオイガメ
- キボシイシガメ
ケージサイズ別に飼育できる爬虫類の種類
ケージサイズ別に飼育できる種類を見たい方はこちらをご参考ください。30cm~45cmの小型ケージでは多くの爬虫類を飼育することができます。
おすすめの爬虫類:ヤモリ編
まずはヤモリの中で人気の2種類について紹介していきます。
ヤモリの仲間は昆虫をメインに食べる爬虫類ですが、最近では専用の人工飼料が出始めて、ペットとしての人気が急速に高まってきました。
温度と湿度の管理が大切になりますので、ヒーターを入れたり、毎日霧吹きをして湿度を保つ必要があります。
飼育するためには以下のものがあれば大丈夫ですよ。
必要なもの
- ケージ
- 蛍光灯
- シェルター(観葉植物で隠れ家をつくるのも可)
- 水容器
- 床材
- ヒーター
ヒョウモントカゲモドキ
体長 | 20cm~25cm |
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寿命 | 15年 |
販売価格 | 5千円~1万5千円 |
ケージ | 30cm(横幅)×30cm(奥行き)×30cm(高さ) |
必要な餌 | 人工飼料、コオロギ、デュビア |
ヒョウモントカゲモドキは爬虫類ブームの火付け役といっても申し分ない存在です。愛好家の間ではレオパの愛称で親しまれています。
トカゲモドキはヤモリの仲間なのですが、壁面を歩くのが出来なかったり、まぶたがあることから、どちらかというとトカゲに似ている種類です。
基本種は豹のような体色をしていますが、モルフ(カラーバリエーション)が豊富で真っ白なスノーや黄色が濃いハイイエロー、模様がないパターンレスなど様々です。このコレクション性の高さも人気の一つです。
人気の理由
- 人慣れしやすく、ハンドリングできる
- 体がぷにぷにしている
- 人工飼料を食べてくれる
- 顔がかわいい
- 体が丈夫で飼育が簡単
ヒョウモントカゲモドキの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
クレステッドゲッコー
体長 | 17cm~20cm |
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寿命 | 15年 |
販売価格 | 1万5千円~3万円 |
ケージ | 30cm(横幅)×30cm(奥行き)×45cm(高さ) |
必要な餌 | 人工飼料、コオロギ、デュビア |
クレステッドゲッコーは頭部から尻尾にかけてトゲトゲに発達したウロコがあるヤモリです。頭部が大きくて胴体が短いので、小さくてかわいいですよ。
木に登るのが上手で、昆虫だけではなく甘い果物も大好きです。多くの個体が人工餌を食べてくれるので、生きた昆虫を用意しなくてもいいことが好まれます。
人気の理由
- 人工飼料を食べてくれる個体が多い
- ハンドリングしやすい
- 木の上に登る立体移動を観察できる
- 必要な湿度が低く維持しやすい(40%以上)
クレステッドゲッコーの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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ペットで人気のヤモリの11種類|値段や大きさ、寿命は?
おすすめの爬虫類:トカゲ編
次にトカゲで人気の種類について紹介していきます。
トカゲもヤモリと同じく昆虫食がメインですが、一部の種類に限り人工飼料が販売されているので、飼育難易度が下がってきています。
ヤモリと違って日光浴を頻繁にするので、爬虫類特有のライトが必要になってきます。昼行性が多いので、昼間に動いている姿を観察できるのも魅力的ですね。
必要なもの
- ケージ
- ライト(バスキングライトとUVライト)
- シェルター(観葉植物で隠れ家をつくるのも可)
- 水容器
- 床材
- ヒーター
フトアゴヒゲトカゲ
体長 | 40cm~50cm |
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寿命 | 7年~10年 |
販売価格 | 7千円~3万円 |
ケージ | 80cm(横幅)×40cm(奥行き)×40cm(高さ) |
必要な餌 | 人工飼料、昆虫、野菜、果物 |
フトアゴヒゲトカゲは口を大きく開けて威嚇しますが、そのときに顎についた棘がひげにみえることから名付けられました。
中型のトカゲで人慣れしやすく、ハンドリングを楽しむことが出来ます。ペットとして重量を感じたりふれ合っていきたい方におすすめです。どすんどすんと昆虫を追いかけて、走り回る姿がかわいく、部屋で散歩させるのが人気です。
雑食性で人工飼料から野菜までなんでもよく食べてくれます。体も丈夫なので初心者にも飼育しやすいですよ。
フトアゴヒゲトカゲの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
アカメカブトトカゲ
体長 | 16cm~20cm |
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寿命 | 5年 |
販売価格 | 7千円~1万3千円 |
ケージ | 36cm(横幅)×18cm(奥行き)×30cm(高さ) |
必要な餌 | コオロギ、デュビア |
アカメカブトトカゲは飼育が難しいので、初心者向けのトカゲではないのですが、黒くてトゲトゲした体がめちゃくちゃかっこいいので、紹介させてもらいました。
飼育が難しい理由
- 活きた昆虫しか食べない
- 高い湿度を維持しないといけない
- 臆病でハンドリングできない
- 夜行性で昼間は動かない。
アカメカブトトカゲの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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ペットで人気のトカゲの14種類|値段や寿命、飼育方法は?
おすすめの爬虫類:ヘビ編
次にヘビについて紹介していきます。
ヘビは冷凍のマウスだけで飼育することができるので、餌やりの手間はほとんどありません。家族がいる方は冷凍庫にマウスを入れる許可をもらうのが大変ではないでしょうか笑
たまに拒食することがあるので、個体によっては飼育が大変になります。
体が長くてハンドリングが楽しかったり、餌を丸呑みする姿がとてもかわいいですよ。
必要なもの
- ケージ
- 蛍光灯
- シェルター(体がすっぽりと入る大きさ)
- 水容器
- 床材
- ヒーター
コーンスネーク
体長 | 100cm~150cm |
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寿命 | 10年 |
販売価格 | 1万円~2万円 |
ケージ | 60cm(横幅)×45cm(奥行き)×30cm(高さ) |
必要な餌 | ピンクマウス |
コーンスネークは蛇の中で最も人気がある種類で、ヤモリでいうヒョウモントカゲモドキのような立ち位置です。
こちらもモルフが豊富で数十種類のカラーバリエーションからお気に入りの1匹を見つけることが出来ます。
数字にするとかなり体が大きく感じますが、とぐろを巻いていることが多く、握りこぶし2つ分にもなりません。
人気の理由
- 体が丈夫で飼育しやすい
- 餌はマウスだけで飼育できる
- 餌を丸呑みする姿がかわいい
- 小さいケージで飼育できる
- ハンドリングしやすい
コーンスネークの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ボールパイソン
体長 | 180cm |
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寿命 | 25年 |
販売価格 | 5千円~1万5千円 |
ケージ | 90cm(横幅)×45cm(奥行き)×40cm(高さ) |
必要な餌 | マウス |
ボールパイソンは体の大きさこそはコーンスネークよりも一回り大きいくらいですが、体の太さは筋肉質の男性の腕くらいにたくましく成長し、迫力が出てきます。まさに肉食性のヘビを飼育していると実感することが出来ますよ。
大人しい性格でハンドリングがしやすく、重量があるので、ふれ合いも楽しむことが出来ます。
体が丈夫で飼育しやすく、野性味あふれる蛇を飼育したい方におすすめですよ。
ボールパイソンの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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ペットで人気の蛇の種類|大きさや飼育難易度、値段は?
おすすめの爬虫類:カメ編
最後にカメで人気の種類について紹介していきます。
カメには陸地棲と水棲の2種類がおり、それぞれによって生体や飼育環境、設備ががらりと変わってきます。他の爬虫類と違って活き餌が必要なく、よく食べてくれるので、餌に困ることがほとんどありません。
体も丈夫なので、飼育しやすいですよ。
必要なもの
- 水槽
- 蛍光灯
- ライト(水棲はUVライトのみ、陸棲はバスキングライトも必要)
- ろ過フィルター(水棲カメのみ)
- 水容器(陸棲カメのみ)
- 床材
- ヒーター
ヘルマンリクガメ
体長 | 17cm~20cm |
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寿命 | 20年 |
販売価格 | 2万円~4万円 |
ケージ | 90cm(横幅)×60cm(奥行き)×45cm(高さ) |
必要な餌 | 旬の野菜をメインに人工餌など |
ヘルマンリクガメはリクガメの中でもっと人気の種類です。
リクガメは運動量が多いので、横幅で120cmのケージが必要ですが、ヘルマンリクガメは体が小さいので90cmのケージで飼育することができます。
個体によっては甲羅の黄色と黒色のコントラストが綺麗に出るので、鑑賞も楽しむことが出来ますよ。
ヘルマンリクガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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ペットで人気のリクガメの5種類|寿命や値段、大きさは?
カブトニオイガメ
体長 | 15cm |
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寿命 | 20年 |
販売価格 | 5千円~8千円 |
水槽 | 60cm(横幅)×45cm(奥行き)×45cm(高さ) |
必要な餌 | 人工飼料、メダカ |
カブトニオイガメは甲羅が山なりにとがっており、胴体が短くて頭が大きく、かわいらしい体型をしています。
ミドリガメやクサガメなどのメジャーな亀は体が大きくなるのですが、カブトニオイガメは体が小さいので入手しやすい水槽で飼育することができます。さらに見た目も一風変わっていますので、鑑賞も楽しめますよ。
飼育容器は熱帯魚で使う水槽を使います。完全に水中に生息している亀で水深を深くすることで、立体的に元気に泳ぎ回る姿を観察できますよ。
カブトニオイガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
キボシイシガメ
体長 | 13cm |
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寿命 | 20年 |
販売価格 | 1万5千円~5万円 |
水槽 | 60cm(横幅)×45cm(奥行き)×45cm(高さ) |
必要な餌 | 人工飼料 |
キボシイシガメは黒い体色に黄色の斑点模様が入っており、他の亀にはない模様の美しさを楽しむことが出来ます。ハイスポットと呼ばれる種類は斑点模様が多く、とても綺麗ですよ。
半水棲の亀なので、レイアウトには陸地と水中の2つが必要になります。こちらも大きな水槽は必要ありませんので、手軽に飼育することができます。
キボシイシガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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ペットにおすすめの亀を10種類紹介|値段や飼いやすいのは?
爬虫類のペットについてまとめ
今回はペットとして人気の爬虫類の種類について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
爬虫類はなかなかペットショップで見かけることはありませんので、気になったら爬虫類専門店に行って、たくさんの爬虫類を観察することでその魅力を体感してみてください。
飼育は慣れてしまえば難しいことはありませんので、ぜひ挑戦してみてくださいね。