ガーゴイルゲッコーは周りの環境に合わせて体色がよく変わるため、体色の変化を楽しむ事ができます。
今回はそんなガーゴイルゲッコーについて販売場所や値段、モルフ、体の大きさ、紫外線の必要性など飼育方法を詳しく紹介していきます。
ガーゴイルゲッコーの生態と特徴
ガーゴイルゲッコーはラクダコティルスに属するヤモリの仲間で、頭部にあるツノ状の突起物が特徴的です。ガーゴイルというツノが生えた怪物から名付けられており、日本名ではツノミカドヤモリと呼ばれています。
他にも足の指が細いことから、別名でホソユビミカドヤモリとも呼ばれていたり、他のヤモリの尻尾に噛み付くことからテールイーターとの異名もあります。
半樹上棲のヤモリで、地表と木の上を行ったり来たりしています。指先には趾下薄板(しかはくばん)という薄い毛が大量に生えており、樹皮やコンクリートだけではなく、ガラスやプラスチックの上も移動できます。しかし、他のヤモリほど発達はしていないので、歩き回るのは得意ではありません。
色の変化が激しい種類で、飼いこむことで体色が濃くなったり、黒くなったり、薄くなったりします。色の変化も楽しむ事ができますよ。
同種のクレステッドゲッコーの次に人気があるヤモリです。クレステッドゲッコーの特徴や飼育方法はクレステッドゲッコーの全8モルフの特徴と飼い方!値段やおすすめのゲージ、餌やりの注意点は?で詳しく紹介しています。
生息地
オーストラリアから東の方角へ3000km離れた場所にあるニューカレドニア南部の森林に生息しています。数十の島が集まっており、サンゴ礁や大きな森が広がる自然豊かな場所です。
体の大きさと体重
全長は平均で20cmです。最大サイズだと25cmの大きさで、体重は40gになります。
ガーゴイルゲッコーのモルフ(模様)と特徴
ガーゴイルゲッコーで人気のモルフを紹介します。モルフとはもともといた野生種や品種改良によって定着した模様のパターンを意味しています。
ガーゴイルゲッコー ストライプ
ストライプは側面と背部にまっすぐの縦縞が入るモルフです。グレーやオレンジなどカラーバリエーションも豊富で人気があります。
ガーゴイルゲッコー グレー系
グレーは模様は少なく、全体的に白っぽくなるモルフです。
ガーゴイルゲッコー マーブル系
マーブルは大理石のように色調が異なる模様が全身に広がるモルフです。
ガーゴイルゲッコー レッド系
レッドはレンガのような赤色が全身に広がるモルフです。
ガーゴイルゲッコーの飼育は難しい?
ガーゴイルゲッコーの飼育は簡単で初心者向けの爬虫類です。簡単な理由は人工餌を食べてくれるので、手間な昆虫飼育をする必要がないからです。
他にも養殖がさかんで、ゲージで飼われるペットとしての歴史も長いので、人慣れもしてくれますよ。
ガーゴイルゲッコーのハンドリング
ガーゴイルゲッコーはおとなしい性格で、動きも早くないので、ハンドリングを楽しむ事ができます。
ハンドリングをするときはジャンプと尾切りに注意してください。
上から掴むと天敵と思って警戒させてしまうので、手のひらに乗せるようにして優しくすくいあげましょう。
ガーゴイルゲッコーの飼育設備
必要なもの
- ゲージ
- 照明
- 床材
- 餌入れ
ゲージ
木に登るタイプのヤモリなので、ゲージの大きさは体長の2倍以上の高さが必要です。上から覗くと警戒するので、前に扉がついているとものを選びましょう。
おすすめは爬虫類専用ゲージであるグラステラリウムナノの高さ40cm以上のものです。
バスキングライト(照明)
爬虫類の仲間は紫外線を浴びる事でビタミンDを作るので、日光浴するための照明は必須です。夜行性なので光量は少しでよく、一番W数の低いものを選びましょう。
床材
床材は保湿性が高いヤシガラマットがおすすめです。他にもトイレットペーパーや新聞紙で一時的に代用する事ができます。
フンをしたら部分的に交換してあげましょう。
エサ入れ
昆虫を与えるときは、逃げ出さないようにエサ入れがあると便利です。エサ入れからだと食べない子もいるので、様子をみてください。
ガーゴイルゲッコーのレイアウト
ガーゴイルゲッコーの飼育環境は上下移動を意識して、高さのあるレイアウトを作りましょう。
同時に床を歩く時間もあるので、煩雑すぎるのも問題で、地表の広さも大切です。
ガラス面にくっついている時間が長いときは、レイアウトに落ち着いていないときなので、配置を変えて様子を見てください。
木の枝、コルク樹皮
木の上で生活しているので、登るための木の枝やコルク樹皮を入れてあげると落ち着けます。倒れないようにしっかりとレイアウトしてください。
観葉植物
観葉植物を入れる事でレイアウトが華やかになったり、葉に溜まった水滴が飲み水として役立ちます。
飼育が簡単なガジュマルやポトスがおすすめです。安価なものは農薬がついているので、購入前にチェックを忘れないでくださいね。
ガーゴイルゲッコーの価格と販売場所
ガーゴイルゲッコーの値段は1匹25,000円前後です。10cm以下のベビーだと2万円以下で販売されています。野生種の輸出は禁止されているので、アメリカで養殖されたブリード個体(CB個体)のみ店頭に並びます。
爬虫類は対面販売が義務付けられているので、ネット通販にはおらず、爬虫類専門店で探しましょう。
ガーゴイルゲッコーに適している温度と湿度
ガーゴイルゲッコーは熱帯地帯に生息しているので、環境が全く異なる日本で飼育すためには、温度の湿度の管理が必須です。
温度管理
適している温度は25度〜32度です。20度を下回ると元気がなくなるので、冬はヒーターをいれてあげましょう。
ゲージの外の側面にヒーターを当ててホットスポットを作ってください。温度が低くなるときは四方を保温性が高い発泡スチロールで囲みましょう。
湿度管理
適している湿度は60%です。最低でも40%はキープするようにしてください。
こまめに湿度計をチェックして、霧吹きしてあげましょう。1日2〜3回ほど必要になります。
ガーゴイルゲッコーにおすすめの餌と与え方
野生のガーゴイルゲッコーは昆虫や果物を食べる雑食性です。
餌は人口餌を食べてくれるので、ガーゴイルゲッコー専用餌のレパシーのスーパーフードを与えましょう。昆虫飼育の手間がないだけでなく、栄養バランスがいいので、丈夫で長生きしてくれるようになります。
おやつにゴキブリ(デュビア)やコオロギなどの昆虫、バナナなどの果物をあげると喜んでくれます。
餌の与え方は人口餌を水でふやかしてスプーンで口元までもっていきましょう。昆虫を与えるときはピンセットで口元まで運びます。
餌の頻度は3日に1回、腹八分を目安に与えましょう。
餌を食べない時
餌を食べない原因は、餌と認識していない、環境にストレスを感じている、好物ではないことが考えられます。
対策としては餌のバリエーションを増やす、もともとペットショップで与えていた餌をあげる、温度と湿度をチェックする、レイアウトを変更するなどが効果的です。
ガーゴイルゲッコーの飼育の注意点
尾切り
尻尾を掴んだり危険が迫ると尾切りをします。2ヶ月もすると再生しますが、あまり触らないようにしておきましょう。
脱皮不全
体が大きくなると窮屈な皮膚を脱ぎ捨てるために、およそ2ヶ月に1回の頻度で脱皮を行います。この時に綺麗に脱皮できずに皮が残ることを脱皮不全とといいます。
原因は餌のカルシウム不足や、紫外線不足、湿度が低いことが考えられるので対策をたてましょう。環境を改善しても、なんども続くようでしたら病院に連れて行きましょう。
噛んでくる
目の前で指をチラつかせると噛む事があります。噛まれるとなかなか離してくれず、噛む力も強いので、流血する事があります。
多頭飼い
口に入るサイズの生き物ならなんでも食べようとするため、同居相手の大きさには注意が必要です。
オスは縄張り意識が強く喧嘩しやすいので、オスは1匹にしてメスの数を増やしましょう。
ガーゴイルゲッコーの繁殖と産卵方法
ガーゴイルゲッコーは体長17cmを超えたあたりから大人になり繁殖を行う事ができます。
繁殖を狙うときはオスとメスをそれぞれ1匹づつ飼育してお見合いさせましょう。喧嘩をしたときはすぐに隔離できるようにしておきます。
うまくいくと木や床材の隙間に産卵してくれます。1回の産卵で1〜2個の卵を産んでくれますよ。
親がベビーを食べてしまうので、卵はすぐに別のゲージに隔離して、温度と気温を保つ事で2ヶ月ほどで孵化します。
性別の見分け方
オスは尻尾の付け根が尻尾部分よりも大きく膨らんでいますが、メスはスリムなままです。簡単に見分ける事ができますよ。
ガーゴイルゲッコーのベビーの育て方
ガーゴイルゲッコーのベビーは好き嫌いが激しく、昆虫しか食べないこともあるので、デュビアやコオロギの子供が必要になってきます。
昆虫食では栄養の偏りがあるので、爬虫類用のカルシウムパウダーをふりかけてから与えてください。餌を食べられるだけ与えます。
成体以上に湿度と温度には気を使って、維持できるように努めてくださいね。
ガーゴイルゲッコーの寿命
ガーゴイルゲッコーの平均寿命は10年です。最長でも12年ほどになります。
人工飼料を食べてくれるので、栄養管理がしやすく、長生きさせるのも難しくありませんよ。
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