ハラガケガメは腹部の甲羅が小さく、手足や首が太く見えるところが魅力的な小型の亀です。しかし、攻撃的な性格で油断していると手を噛まれることがあるため、取り扱いには注意が必要です。
今回はそんなハラガケガメの特徴や適している水温、飼育に必要なもの、価格、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。
ハラガケガメの特徴
ハラガケガメはドロガメ科ハラガケガメ属に分類されるカメの仲間です。メキシコやペリーズなどの中央アメリカにある、流れの穏やかな沼地に生息しています。
名前の由来は、腹部の甲羅がとても小さく、童話の金太郎がつけている赤色に金の文字が入った腹掛けに似ていることから名付けられました。腹甲が小さいことで、首回りや足回りの迫力ある肉付きを感じることができます。
普段は水草や流木に隠れてじっとしています。餌は小魚や甲殻類、動物の死骸から水草などなんでも食べる雑食性です。顎の力が強力で、ザリガニやタニシなどの固い殻をもった生き物もかみ砕いてしまいます。
攻撃的な性格
ハラガケガメは攻撃的な性格をしているため、油断していると手を噛まれてしまいます。
甲羅を持ったり、手を近づけると口を大きく開けて威嚇します。顔の前に指を近づけると噛みつかれるので、水槽に手を入れるときは注意してください。
ハラガケガメに歯はありませんが、口先は鳥のように鋭く尖っており、指を噛まれたら出血してしまいます。
体の大きさ
ハラガケガメの大きさは平均して13cm前後の小型のカメです。大型になる種類をジャイアントフォームといい、こちらは最大で15cmの大きさを超えてきます。
寿命の長さ
ハラガケガメの寿命は平均して16年です。体が丈夫で飼育しやすく、水槽飼育で長生きさせやすいです。
ハラガケガメの飼育環境と必要なもの
ハラガケガメは一般的なミズガメと同じく、水を張ることが出来る水槽で飼育することができます。必要な水槽が大きいため、初期費用では5万円ほどみておくといいでしょう。
レイアウトと水深
ハラガケガメは水中を泳ぎまわり、陸地に登ることはほとんど無い水棲のカメです。
水深はハラガケガメは後ろ足で立ち上がったときに、鼻先が水面に出るくらいにしておきます。レンガを積み上げておくと、足場にして呼吸がしやすくなります。
強い水流は苦手なので、水流はあまり発生させないでおきましょう。
休憩場所としての陸地も必要です。レンガを組み立てたり、亀の浮島を使って陸地を作り、陸地には紫外線ライトを照射しておくといいですよ。
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必要な水槽の大きさ
ハラガケガメは飼育容器は熱帯魚用のガラス水槽を使います。上からの鑑賞であれば、トロ舟もおすすめです。
必要な水槽の大きさは、横幅でハラガケガメの体長の5倍、奥行きは体長の3倍が目安です。12cm前後の小型のハラガケガメなら60cm水槽で飼育できますが、それ以上になると90cm水槽が必要になります。
ろ過フィルター
ハラガケガメのろ過フィルターは、水位が低くても使える投げ込み式フィルターかコーナーフィルターが必要です。
ハラガケガメはフンの量が多く、これらのフィルターではろ過力が足りないため、週に2回は水換えをしてください。
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甲羅の成長を促す紫外線ライト
ハラガケガメの飼育には紫外線ライトが必要です。
紫外線ライトは紫外線を発しており、カルシウムの吸収に必要なビタミンを作り出します。カルシウムが不足するとハラガケガメの甲羅の形が悪くなってしまいます。特にベビーの頃に紫外線量が不足すると甲羅に支障が出やすいため、必ず紫外線ライトを用意しておいてください。
亀の紫外線ライトとバスキングライトで紹介しているので、ご参考ください。
ハラガケガメの飼育方法
ハラガケガメは体が丈夫で飼育しやすいカメです。他の亀と比べると高い水温を好んでいるため、早めに水槽用のヒーターを用意しておいてください。
価格と販売場所
ハラガケガメの価格は3万円~7万円で販売されています。ベビーの値段は2万円~5万円です。
体の大きさやワイルド個体、体色の美しさなどで値段は大きく変わります。野生のワイルド個体の輸入は減少しており、国内繁殖も少ないため、高い価格で取引されています。
販売店は爬虫類専門店や日本全国で開催されているペット即売会のイベントで見つけることができますよ。
適している水温
ハラガケガメに適している水温は24度~28度と少し高い水温を好んでいます。
低い水温は苦手なので、冬は水槽用のヒーターを使って保温してください。個体によってはヒーターのコードに噛みついて壊すことがあるため、セパレーターで分ける必要があります。
おすすめの餌
ハラガケガメの餌はミズガメ専用の人口餌であるレプトミンを与えます。栄養バランスに優れている人工餌であり、これだけで最後まで飼育することができます。
肉食性も強く、おやつとしてメダカやスジエビ、サワガニなどの活き餌を与えると良いですよ。
餌の頻度はベビーの頃は1日3回、大人になったら肥満防止のために3日に1回まで減らします。
詳しくは亀におすすめの餌で紹介しているので、ご参考ください。
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混泳には向いていない
ハラガケガメは攻撃的な性格をしているため、混泳には向いていません。
ハラガケガメ同士であれば混泳することは出来ますが、喧嘩をしてどちらかの手足を噛まれる可能性が高いです。繁殖を狙っているなどでなければ、無理に混泳させるのはやめておきましょう。
ハラガケガメについてまとめ
ハラガケガメは腹部の甲羅が小さく、首回りや足回りなどの迫力を楽しめるカメです。また、20cm以下の小型種なので90cm水槽を用意すれば、広々と泳ぎ回る姿を観察することが出来ます。
しかし、攻撃的な性格をしているため、指を噛まれないように注意してください。骨が折れることはありませんが、噛まれると出血してしまいます。
攻撃的な性格と肉々しいワイルドな見た目、それでいて小型で飼育しやすい魅力たっぷりな亀ですよ。
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