小学生の頃、亀をペットとして飼育した経験がある人もいるのではないでしょうか。金魚やメダカに並ぶメジャーな生き物として知られています。
そんな亀ですが、一般的なミドリガメ以外にも外国産のユニークな種類がいたり、ペットとしての奥深さもしっかりとあります。
今回は亀の生態や特徴、人気の種類、値段、寿命など飼育方法について詳しく紹介していきます。
亀ってどんな生き物なの?
亀は爬虫綱カメ目に分類される爬虫類の仲間です。胴体は硬い甲羅で覆われており、天敵が近づいてきた時は、殻に閉じこもって身を守ります。日本では池や川、湖など水の流れがゆっくりな場所で見かけることができます。
生態系はさまざまで、水中に生息する亀、水中と陸地を行き来する亀、陸地だけで生活する亀などがいます。首が長かったり、手足がヒレになっていたり、体がギザギザしていたり、甲羅がぺったんこだったり、いろんな種類がいます。
非常に長生きをする生き物としても有名です。寿命は短くても20年、長寿の種類だと100年以上生きることができます。長生きできる理由は新陳代謝がゆっくりとしているので、成長スピードが遅く、老化もゆっくりとしていくからです。
亀の性格
亀は臆病な性格をしている種類が多く、自分よりも大きな生き物が近づいてくると水の奥深くに逃げてしまったり、逃げられない時は殻にこもります。
しかし、餌を見つけた時や縄張り争いのときには非常に攻撃的で、噛み付こうとして、しつこく相手を追いかけ回します。
飼育を始めたばかりの時は飼い主さんが顔を近づけただけで首を引っ込めたりして、なかなか動いている姿を観察することはできません。
しかし、怖いもの知らずの性格もしており、飼い主さんが安全な存在と認識すると、どうどうと目の前で動き回ったり、餌をくれと催促するようになりますよ。
なれるまで時間がかかりますので、焦らずにゆっくりと向き合っていってあげましょう。
ペットで人気の亀の種類と特徴、値段は?
亀の生態は大きく分けて3種類に分かれます。陸地と水中を行き来する半水棲亀、常に水の中にいる完全水棲亀、陸地だけで生息している陸亀になります。今回は水中に生息する亀について、ペットとして人気の種類とそれぞれの特徴を紹介をしていきます。リクガメについてはペットで人気のリクガメを紹介!で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
紹介する半水棲亀の種類
- クサガメ
- ミドリガメ
- ミシシッピニオイガメ
- ニホンイシガメ
- キボシイシガメ
- スッポン
紹介する完全水棲亀の種類
- カブトニオイガメ
- ジーベンロックナガクビガメ
- マタマタ
- スッポンモドキ
クサガメ
分布 | 朝鮮半島、中国 |
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体長 | 20cm~30cm |
寿命 | 20年 |
水槽サイズ | 90cm水槽 |
販売価格 | 1000円 |
飼育難易度 | 容易 |
クサガメは日本に帰化している外来種です。危険を感じると肛門近くの臭線からくさいに匂いを出しますが、飼育下でだすことはほとんどありません。
小さい子供はゼニガメの愛称で親しまれています。
クサガメ(ゼニガメ)の特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)
分布 | メキシコ |
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体長 | 25cm |
寿命 | 30年 |
水槽サイズ | 90cm水槽 |
販売価格 | 500円 |
飼育難易度 | 容易 |
正式名称はミシシッピアカミミガメで耳元が赤色になっています。また、甲羅が緑色になることからミドリガメの愛称でも親しまれています。ペットとして飼育されている亀の中ではもっともメジャーで入手も簡単です。
こちらもクサガメと同様に、日本に帰化している外来種です。見た目が似ているので、間違われることが良くあります。耳元の赤色で見分けると簡単ですよ。
ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)の特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ミシシッピニオイガメ
分布 | 北米 |
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体長 | 12cm |
寿命 | 15年 |
水槽サイズ | 60cm水槽 |
販売価格 | 3千円〜5千円 |
飼育難易度 | 容易 |
ミシシッピニオイガメは体が小さくて、甲羅は丸みを帯びているので、小型のかわいい亀として人気を集めています。最低でも45cm水槽、60cm水槽を用意すれば元気に泳ぎ回る姿を観察できますよ。
ニオイガメといって臭腺から強烈な匂いを出しますが、飼育化ではださないので、心配ありません。
ミシシッピニオイガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ニホンイシガメ
分布 | 日本 |
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体長 | 15cm~20cm |
寿命 | 20年 |
水槽サイズ | 90cm水槽 |
販売価格 | 3,000円~5,000円 |
飼育難易度 | 容易 |
ニホンイシガメは日本の固有種ですが、クサガメやミドリガメなどの外来種におされて準絶滅危惧種になるまで数が減ってきています。日本の固有種が良い!という方から人気があります。
甲羅は石のように固く、明るい茶褐色をしています。
ニホンイシガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
キボシイシガメ
分布 | 北米 |
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体長 | 13cm |
寿命 | 20年 |
水槽サイズ | 45cm水槽~60cm水槽 |
販売価格 | 1万5千円~5万円 |
飼育難易度 | 普通 |
キボシイシガメは黒色をベースに黄色のスポット模様が美しく、鑑賞で楽しめる亀です。他の亀に比べても体が小さいので、大きな水槽を用意できない人におすすめです。
子供の頃は高温を維持したり、バランスよく餌を与えないとすぐに調子を崩してしまうので、初心者の方はなるべく大きな個体を購入することをおすすめます。
繁殖が難しいため、販売量が少なく高価です。入手も難しいので、こまめにショップに通いましょう。
キボシイシガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
カブトニオイガメ
分布 | 北米 |
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体長 | 15cm |
寿命 | 20年 |
水槽サイズ | 60cm水槽 |
販売価格 | 5,000~8,000円 |
飼育難易度 | 容易 |
カブトニオイガメは甲羅がカブトのように山なりにとがっている亀です。鼻先には穴が綺麗に2つならんでおり、とってもかわいいです。外国の一風変わった亀が欲しい!という方におすすめです。
泳ぐのが上手なので、水深を深くすることで、立体的に泳いでいる姿を楽しむことが出来ます。少しなら陸地を歩くことも出来ますよ。
カブトニオイガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ジーベンロックナガクビガメ
分布 | インドネシア、オーストラリア |
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体長 | 30cm |
寿命 | 20年 |
水槽サイズ | 120cm水槽 |
販売価格 | 1万円 |
飼育難易度 | 普通 |
ジーベンロックナガクビガメは名前の通り、首が長い亀で、甲羅の中に首をしまうことができないので、横におさまる形になります。
完全な水中棲で水槽内を元気に泳ぎ回ります。長い首を使って、小魚やエビなどを追いかけ、素早く噛みつく姿が魅力的です。捕食の様子が好きな方にはたまらない種類ですよ。
ジーベンロックナガクビガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
マタマタ
分布 | 南米 |
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体長 | 40cm |
寿命 | 10年 |
水槽サイズ | 120cm水槽 |
販売価格 | 2万円~3万円 |
飼育難易度 | 普通 |
マタマタは平らな体をしているため、石の隙間に上手に隠れることが出来ます。上から見ると茶色で落ち葉のようにギザギザしているので、擬態も上手です。
ヘビクビガメ科の仲間ですので、こちらも首を甲羅にしまうことが出来ず、横におさめる形になります。
肉食性で、小魚に獰猛に食らいつきますが、目はとても小さく黒目でつぶらな瞳がかわいいです。
水中でじっとしていることが多いので、動いている姿を観察することはほとんどなく、捕食や体の形を見て楽しむ亀です。体が大きいので、中級者向けです。
マタマタの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
スッポンモドキ
分布 | インドネシア、オーストラリア |
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体長 | 45cm |
寿命 | 20年 |
水槽サイズ | 120cm水槽 |
販売価格 | 1万5千円 |
飼育難易度 | 普通 |
スッポンモドキはスッポンに似ていますが、甲羅が固かったり、ヒレが発達していたりとスッポンではありません。鼻先は豚のようになっており、器用に地面を掘って餌を捕食します。
完全な水中棲で自由に水中を泳ぎ回るため、横幅は最低でも120cmの水槽が必要です。
スッポンモドキの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
スッポン
分布 | 日本、東南アジア、アメリカ |
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体長 | 25cm |
寿命 | 25年 |
水槽サイズ | 90cm水槽 |
販売価格 | 3千円~6千円 |
飼育難易度 | 普通 |
スッポンは攻撃性が強く、一度噛みついたら離さない亀として有名です。他の亀に比べたら取り扱うときに革手袋を使ったり、飼育には注意が必要です。
鼻先は伸びており、甲羅はぷにぷにと柔らかくなっています。
スッポンの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
亀の飼育に必要な設備
亀の飼育に必要なものは以下の5つになります。亀飼育セットや金魚飼育セットなど、すべてのものがまとまっている商品もありますよ。
必要なもの
- 水槽
- ろ過フィルター
- ライト
- 底砂
- ヒーター
水槽の選び方
亀を飼育するための容器はガラス水槽を使います。特に甲羅で擦り傷が出来やすいため、傷がつきにくいガラス水槽が必要です。
水槽の大きさは水棲亀と半水棲亀に関わらず、横幅で体長の5倍、奥行きで3倍は必要です。甲羅が固い分、狭い環境では動きにくく、水槽は可能な限り大きくしてください。
暖かい時期であれば、屋外で飼育することも可能です。そのときは水槽の蓋に金網を使って、天敵となる鳥や猫の侵入を防ぐようにしてください。半水棲亀であれば、屋外だとホームセンターで販売されているプラ舟を使うことで、広々と飼育することができますよ。
ろ過フィルターの選び方
亀はろ過フィルターは必須ではありませんが、たくさんフンをするので、水が汚れやすく、水質を維持するためにも入れておいた方が良いです。
45cm以下の小型水槽には投げ込み式フィルターか外部式フィルターを、60cm以上の水槽だと物理ろ過に優れている上部式フィルターを使います。
どちらにせよ水は汚れてしまうため、週に1回以上は1/3ほどの水換えが必要です。水交換用のホースとバケツを用意しておきましょう。
ライトの選び方
亀は頻繁に日光浴をする生き物で、日光浴が出来ずに体温が低くなると元気がなくなり、紫外線が不足すると甲羅の成長がうまくいかず、綺麗に育たなくなってしまいます。
そのため、バスキングライトや紫外線を含んだUVライトは必要です。特に成長期のベビーの頃には欠かすことが出来ません。
亀に必要な紫外線ライトやバスキングライトで詳しく紹介しているので、ご参考ください。
底砂の選び方
最初は日々の水換えを簡単にするために砂を入れないベアタンクで飼育することが多いです。
しかし、何も入れないと見た目にも綺麗ではないですし、砂がないことでストレスを感じる個体も結構います。泳ぐスペースを確保するために流木や石など入れにくい環境だと思うので、出来れば底砂くらいは入れてあげてもいいと思います。
水中用ヒーターの選び方
亀は冬眠することが出来ますが、鑑賞するのであれば、ヒーターを入れることをおすすめします。また、室内での水槽を置いていると、温度差が激しくて冬眠が安定しないのでおすすめできません。
空気中のヒーターは必要なく、熱帯魚用の水中ヒーターをいれて水の温度を上げます。だいたい25度くらいに設定しておけば良いですよ。
おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
亀の飼育方法
亀は体が丈夫で静かなので、アパートでの一人暮らしや家にいる時間が少なくて、お世話をしずらい環境でも飼育しやすい生き物です。
室内飼育だけではなく、ベランダや庭などで屋外飼育をすることもでき、飼育の幅を広く楽しめます。
飼育の注意点としては、水が汚れやすいので、水換えだけはしっかりとしておけば大丈夫です。
水槽のレイアウトはどうする?
亀の飼育で最も大切なのは水深を考えることです。
水中に生息するタイプであれば、呼吸をするために5cmほどあけて水を入れておけば問題ありません。泳ぎながら呼吸をするのは体力を消耗するので、流木や石を組み合わせて直立したときにギリギリ口が水面に届くといいですね。
半水棲亀は泳ぐのが得意ではありませんが、水深を深くしておくことで上下に立体的に泳ぐ姿を観察できるので、なるべく深い方が良いです。具体的には体長の1.5倍ほどの水深があればベストです。
また日光浴や休憩をするために陸地が必須なので、レンガやカメ用の浮島を購入して、安定して乗れる土台を用意しておきましょう。
掃除しやすいように流木や石などはいれないほうことをおすすめします。
商品情報と価格をチェック
どこで販売されている?
亀はホームセンターの熱帯魚コーナーや熱帯魚専門店で購入することが出来ます。しかし、熱帯魚に比べると人気がある生き物ではないので、販売量は少なく、販売店を見つけるのは少々苦労します。
4月頃から入荷数が増えてきますので、大型のホームセンターで探してみましょう。
おすすめの餌と与え方
野生の亀は雑食性でなんでもよく食べます。飼育下でも好き嫌いが少なく、たくさんの餌を食べてくれるので、餌やりのトラブルが少ないです。
ミドリガメやニホンイシガメなどの雑食性の亀には亀専用の人口飼料を与え、マタマタやジーベンロックナガクビガメなどの肉食性が強い亀にはメダカや和金(金魚)、スジエビなどの活き餌を与えます。
亀におすすめの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
亀についてまとめ
今回はペットとして人気の亀の種類と飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
亀は小学生の頃に飼育する初心者向けの生き物でありながら、マニア向けの本格的な亀であったり、体色が美しい種類であったりとさまざまな亀がいます。
興味を持たれた方はぜひお気に入りの亀を探して、飼育に挑戦してみてくださいね。
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