ニホンイシガメの生態と特徴、飼育方法を紹介!絶滅の危機に追い込まれている原因は?

ニホンイシガメは数少ない、日本固有種のとてもかわいい亀ですが、現在はその数を減らしており、準絶滅危惧種にまで追い込まれています。

今回はそんなニホンイシガメの生態や生息地、特徴、価格、性格、おすすめの餌など飼育方法について詳しく紹介していきます。

ニホンイシガメの特徴

ニホンイシガメの飼育

ニホンイシガメはカメ目イシガメ科イシガメ属に分類される亀の仲間です。日本の固有種で、北海道を除く本州、四国、九州に広く分布しています。

名前の由来は日本の固有種であることと、石のように硬い甲羅を持っていることから石亀(イシガメ)と名付けられました。

甲羅の形は平べったく、真ん中にキール(山形に尖っている)があります。側面にもキールはありますがあまり目立ちません。甲羅の表側は黄褐色をベースに不鮮明な黒色が入っています。腹部は黒色です。

幼体の甲羅は明るい褐色をしており、外来種のクサガメと同様にゼニガメという呼称で親しまれています。クサガメについてはクサガメ(ゼニガメ)ってどんな亀?その生態と特徴、飼育方法について紹介します!で詳しく紹介しています。

体の大きさ

オスは一回り小さく、最大でも15cm、メスだと20cm前後まで成長します。

寿命

寿命は平均して20年、最長だと30年ほど生きることができます。

ニホンイシガメの生態

ニホンイシガメの飼育

ニホンイシガメは陸上と水中の両方を移動する半水棲のカメです。人里にはあまりおらず、山の奥地にある池や湖、河川近くに生息しています。

水中で泳ぐのが得意ではないので、水深が浅くて流れが穏やかな場所を好んでいますあ。

天敵はカラスやイタチ、ネコ、アライグマなどの生き物です。特に生後2年までの幼体は体も小さく襲われやすいです。臆病な性格をしており、水辺付近を離れることはなく、天敵が近づくとすぐに水中に逃げられるようにしています。

昼行性の亀で、夜は石の隙間や土のくぼみの中で休んでおり、朝になると陸地で日光浴をしてから活動を始めます。雑食性で水草や藻類、昆虫、生物の死骸、エビ、カニ、巻貝などなんでもよく食べます。

冬眠

ニホンイシガメは気温が15度を下回る11月ころから3月の間は冬眠をしています。

冬眠は陸上と水中のどちらでもすることができます。陸上だと湿度が高い水辺付近にある石の隙間や土の中、落ち葉の間で行い、水中だと水底に溜まった落ち葉の中で行います。

繁殖

水温が暖かくなる5月〜8月にかけて水中で交尾をします。1回の産卵で5個程度の卵を土の中に産み、2ヶ月ほどで孵化します。

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ニホンイシガメの絶滅の危機

ニホンイシガメの飼育

ニホンイシガメは環境省から準絶滅危惧種として、絶滅が危ぶまれる生物として登録されています。絶滅に追い込まれている理由は2つあります。

1つめは外来種で同種のミシシッピアカミミガメが輸入されて自然に帰化してしまったことです。ミシシッピアカミミガメはニホンイシガメよりも一回り体が大きく、倍以上の卵を産むため、体の強さと繁殖力の高さからニホンイシガメの餌場と生息地を奪っていきました。

2つめが新たな天敵である外来種のアライグマの出現です。アライグマは肉食性で、川辺で休んでいるニホンイシガメを襲って食べてしまいます。

他にもニホンイシガメは外来種のクサガメと交雑することが出来、その子供はウンキュウと呼ばれる別の種類になってしまいます。

絶命危惧種に引き上げられると飼育することができなくなってしまうため、ニホンイシガメを守る活動は各地でみられます。外来種を日本の自然に放つことで日本の固有種が減っていくことは耐えられません。どんな生き物を飼うにしても、最後までしっかりと面倒を見てあげてくださいね。

なお、現時点では野生のニホンイシガメを捕獲して飼育することは禁止されていないので、ご安心ください。

ニホンイシガメの飼育に必要な水槽と器具

ニホンイシガメの飼育

ニホンイシガメの飼育に必要な設備について紹介していきます。水槽以外ではほとんどお金がかからないため、初期費用では3万円ほどみておけば十分です。

水槽

ケージは熱帯魚の飼育に使われるアクアリウム水槽を使いましょう。アクリル水槽は甲羅との接触で傷つきやすいため、ガラス水槽がおすすめです。

水槽の大きさは横幅でカメの体長の5倍、奥行きだと3倍は必要です。なので必要としている水槽は意外にも大きく、体長15cmの個体だと75cm(横幅)×45cm(奥行き)を目安にしてください。

脱走しないように水槽の蓋をして、しっかりと固定しておいてくださいね。

照明

ライト

ニホンイシガメは日光浴をすることで体に必要なビタミンを作り出しているため、トカゲなどの爬虫類と同様に紫外線を含んだUVライトとバスキング用の照明の2つが必要です。

大人であれば週に3回程度の日光浴でも大丈夫ですが、幼体は甲羅の成長に悪影響を与える可能性があります。

バスキングライトとは温度が30度〜35度のバスキングスポットを部分的に作り出し、体をあたためる役割があります。ニホンイシガメの場合には陸地に照射するといいでしょう。温度が高いと嫌がって陸地に上らなくなるため、様子を見ながら温度調節してください。

どちらも水に濡れても良いタイプのものを選んでくださいね。

フィルター

ニホンイシガメの飼育にろ過フィルターは必須ではありません。

肺呼吸なので水中に酸素は必要ありませんが、餌をよく食べてたくさんフンをするので、水が汚れやすいです。フィルターを入れておくことで水中のゴミをとってくれるので、日々の管理が楽になりますよ。

水深が浅いので、安価な投げ込み式フィルターか、高価ですがろ過能力が高い外部式フィルターがおすすめです。

床材

フンの量が多いため、フンの視認と掃除しやすいように、底砂は何もいれないほうが管理が楽です。どうしても味気ないという時には粒の大きい川砂をいれるとよく似合います。誤食の可能性があるため、粒が小さな川砂などは敷かないでくださいね。

ニホンイシガメの飼育方法について

ニホンイシガメの飼育

ニホンイシガメは丈夫な亀なので、初心者にも飼育しやすいです。1点だけ注意するとしたら、水換えをこまめに行うことです。亀にとって水とは人にとって空気のようなものであり、空気が汚れている環境では生きていくのは気持ち良いものではありませんよね。

それぞれ詳しく紹介していきます。

価格と販売場所

ニホンイシガメなどの爬虫類は対面販売が義務付けられているため、ネット通販で購入することはできません。ホームセンターや爬虫類専門店で探してみましょう。地域によってはブリーダーさんもいらっしゃるので、幼体を直接購入することもできますよ。

値段は3,000円〜5,000円が多いです。生息数が少なくなっているので、日本固有種にしてはかなり高い価格で取引されています。

レイアウト

レイアウトには陸上と水中の2つが必要です。

水深は20cm以上にしてあげてください。水深があるほど立体的に泳いでくれるのでいつもと違った顔を見せてくれるようになります。陸上は市販のカメ用浮島やレンガブロックを積み重ねて安定した陸地を作ってあげてくださいね。陸地は体の大きさよりも一回りほど大きいくらいを目安にしてください。

気温が高い春から秋にかけてであれば、同じレイアウトでベランダで飼育することもできます。カラスなどの鳥類に襲われないように水槽の蓋をしっかりとしてください。

適している水温

ニホンイシガメに適している温度は18度〜24度です。

高温に弱いので、夏は冷却ファンが必要になります。冬は水中用のヒーターを設置してあげましょう。陸上部分はバスキングスポットがあれば大丈夫です。

おすすめの餌と給餌方法

レプトミン

ニホンイシガメの餌は市販の亀専用の人口餌であるレプトミンをあげておけば生涯飼育することができます。最初はピンセットを使って顔の前まで餌を近づけ、食いつかせていきましょう。

雑食性でどんな餌でもよく食べてくれます。他にもレバーや牛ハツなどの肉類、エビやメダカ、ザリガニ、ミルワームなどの生き餌、乾燥エビや熱帯魚の肉食魚用餌もおすすめです。

亀は絶食に強いですが、幼体は栄養が不足すると甲羅の形がおかしくなってしまいます。餌の頻度は幼体の時は食べられるだけ与え、大人になると週に3回ほど与えてくださいね。

水換えと甲羅の手入れ

ニホンイシガメは水質の悪化に強いですが、フンが多いため、水の汚れるスピードはかなり早いです。油断しているとひどい環境になってしまうため、週に1回は全ての水を交換してあげてください。

水換えの時に甲羅に付着したコケもこすり落とすようにしてください。放置していると甲羅にこびりついてなかなか取ることが出来なくなります。甲羅は傷つきやすいため、指の腹で優しくこすりましょう。

カメは体内にサルモネラ菌をもっているため、素手で触った後はすぐに手を洗ってくださいね。

ニホンイシガメについてまとめ

ニホンイシガメの飼育

ニホンイシガメは日本の固有種でありながら、外来種のミシシッピアカミミガメやニオイガメ、クサガメと比べると知名度は低い亀です。生息数の少なさから値段は高く、入手も難しくなっています。

それでも外来種は凶暴な個体が多いなか、ニホンイシガメのおとなしさは他の亀とは違ったものがあります。

飼育自体は難しくなく、水換えをきっちりとしていれば長期間にわたり飼育することができます。最後までしっかりと大切に育ててあげてくださいね。

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