金魚は手軽に入手できる魚ですが、体の大きさや泳ぎの苦手さから混泳の相性にはかなり注意しないといけません。
今回はそんな金魚の混泳について、おすすめの混泳相手や熱帯魚、金魚同士、混泳の注意点など詳しく紹介していきます。
金魚は混泳飼育に向いている?
金魚は大人しい性格で、他の魚を攻撃することはなく、混泳向きの魚です。しかし、金魚は派手な体色をしており、混泳相手がその派手さに負けて存在感をほとんど出せなくなってしまうため、混泳飼育をされる方は少ないです。
混泳相手の選び方としては、どの種類も成長すると20cmの大きさを超えてくる中型魚のため、泳ぐ力が強く、小型魚との混泳相手には向いていません。
また、らんちゅうやスイホウガン、ピンポンパールなどの極端に泳ぐのが苦手な金魚は、混泳相手に餌をとられてしまうため、同じく泳ぎが苦手な魚同士での混泳しかできません。
混泳相手には次の4つが大切になります。
チェックポイント
- 金魚と同じくらいの泳ぎの上手さ
- 体が大きい
- 金魚を攻撃しない
- 生活スペースが異なる
金魚は飼育が簡単なので、同じくらい飼育が簡単な混泳相手を中心に、ヒーターが不要な混泳相手と熱帯魚を紹介していきます。
金魚と混泳飼育におすすめの日本の生き物
日本の生き物を混泳相手に選ぶ最大のメリットはヒーターなしでも飼育することができることです。
実際には鑑賞をするためにもヒーターをいれる方がおすすめですが、似たような環境で飼育できるため、片方だけ死んでしまう・・ということも防げます。
次の8種類の混泳について紹介していきます。
紹介する種類
- 金魚同士
- ドジョウ
- カマツカ
- ナマズ
- 亀
- 貝
- メダカ
- ヤマトヌマエビ
金魚同士
金魚は体の大小問わず混泳させることが出来ますが、相性があり、泳ぎが得意な金魚と苦手な金魚は分けて混泳させる必要があります。
グループはだいたい4つにわかれますので、同じグループ同士の金魚を混泳させるようにしてください。
泳ぎが得意 | 和金、コメット、朱文金 |
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少し泳ぎが得意 | 琉金、アズマニシキ、デメキン |
泳ぎが苦手 | らんちゅう、スイホウガン、エドニシキ |
泳ぎがとても苦手 | ピンポンパール |
ドジョウ
ドジョウは水底で生活しており、金魚と生活スペースがかぶらず、餌の食べ残しを処理してくれるので、最も混泳に向いています。
金魚が大型化してくると攻撃することもありますが、泳ぐのが得意なので、問題にはなりません。ドジョウが落ち着けるように土管など隠れ家を作ってあげると良いですよ。
どじょうの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
カマツカ
カマツカも水底に生活しており、生活スペースがかぶらないので、トラブルはほとんどありません。
さらに体長は最大で20cm近くになり、どじょうと比べて体高もあるので迫力も出てきます。
カマツカの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ナマズ
ナマズは縄張り意識が強いため、混泳には向いていませんが、金魚がナマズよりも一回り以上大きいと、攻撃されることはほとんどなくなります。
体の大きさには注意しておきましょう。基本的には混泳はおすすめできません。
亀
亀は肉食性が強いため、餌用の金魚をバクバクと食べてしまい、混泳には向いていません。
しかし、金魚がしっかりと育っており食べられる大きさではなく、亀にしっかりと餌を与えている状態を維持すれば襲うことがありません。餌の調整がかなり大変ですが、不可能ではないのです。
亀の中でも最もメジャーなミドリガメについてはミドリガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
貝
タニシや石巻貝の貝類は金魚から攻撃されることはないため、安心して混泳させることが出来ます。
しかし、水草を食べてしまったり、爆発的に増えて水槽の景観を悪くしてしまうことがあるので、入れすぎには注意が必要です。
増えすぎたときは、スネールの駆除方法で対策を紹介しているので、ご参考ください。
メダカ
メダカは大人しくて危害を加えることはないので、問題なく金魚と混泳できます。しかし、メダカは体が小さいので金魚が10cm以上の大きさになったら別の水槽に移してあげた方がいいです。
メダカの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ヤマトヌマエビ
ヤマトヌマエビは魚水槽を代表するエビで水槽に発生したコケを食べてくれます。
エビは金魚から攻撃されやすいので、隠れ家になる水草をたくさんいれてあげましょう。また、金魚が空腹にならないように注意してください。
ヤマトヌマエビの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
金魚と混泳飼育に向いている熱帯魚
熱帯魚は金魚にも負けない派手な体色を持っていたり、日本の魚にはない奇妙な形状や、生態系をもっているため、日本の川魚では物足りないと言うときはぜひ参考にしてください。
次の6種類について紹介していきます。
紹介する熱帯魚の種類
- プレコ
- プラティ
- グッピー
- コリドラス
- アカヒレ
- ネオンテトラ
プレコ
プレコは植物食性が強く、流木や水槽のガラス面に付着したコケ取り要因として活躍してくれます。体長15cmほどの種類もいるため、サイズ感もバッチリです。
体表は固い鱗に覆われており、多くの肉食魚を撃退してしまいます。低水温や水質悪化にも強く、金魚並の丈夫さがあります。
プレコの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
プラティ
プラティは黄色や赤色、オレンジ色などの原色に近い体色をしており、金魚にも負けない派手さを持っています。
大人しい性格で危害を加えることはないので、問題なく混泳させることが出来ます。
プラティの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
グッピー
グッピーはカラーバリエーションが豊富な熱帯魚で、性格は大人しく、最大で5cmほどの大きさになるので、問題なく混泳させることが出来ます。
体色的に水槽の主役となることが多いのですが、生活層が水面付近と金魚とぶつかることがあり、体は一回り以上小さいので、金魚の迫力に負けがちです。
グッピーの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
コリドラス
コリドラスは水底に生活する熱帯魚で、非常に大人しい性格をしているので、混泳させることが出来ます。むしろ、泳ぎが苦手なので金魚が大きくなったときに危害を加えてしまわないか、注意が必要です。
体が丈夫で1匹あたり100円ほどで販売されており入手も簡単です。水底が寂しいときにいれてあげるといいですよ。
コリドラスの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
アカヒレ
アカヒレは酸素欠乏や低水温に強くて飼育しやすい熱帯魚ですが、体が細長くて小さいため、金魚の体長が10cm以下であればトラブル無く混泳することが出来ます。
いい環境で長く飼育するほど赤色の体色が濃く綺麗になってくるため、大切に飼育してあげてください。
アカヒレの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ネオンテトラ
ネオンテトラもアカヒレと同様に体が小さいため、金魚の大きさが10cm以下であれば混泳することが出来ます。それ以降は金魚の力強い泳ぎにストレスを感じてしまいます。
金魚の餌の量を減らして成長スピードを落とすことで長く混泳を楽しむことが出来ますよ。
ネオンテトラの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
金魚の混泳飼育の注意点
金魚の混泳数が増えてくると、少し前までは元気に泳いでいたのに、徐々に魚が死んでいくということが起きるようになります。
ここでは次の4つについて紹介していきます。
チェックポイント
- エアレーションをしっかりとする
- 水換えを行う
- 全ての魚が餌を食べれているかチェック
- 隠れ家を用意する
エアレーションをしっかりとする
魚の飼育で飼育数を増やすと、最初に訪れるのが酸素不足です。
金魚は酸素不足に強いので、不足すると水面をパクパクしだしてやばいな・・というのはすぐにわかりますが、熱帯魚や他の川魚では水面パクパクを見ることなく、死んでしまうことがあります。
酸素量については水槽の状態を見なければなんとも言えませんが、30cm水槽で3匹、45cm水槽で5匹、60cm水槽で10匹を上回るなら、サブでエアレーションを追加した方が安全です。
水換えを行う
大前提として、水質を維持するために45cm水槽なら外掛けフィルター、60cm水槽なら上部フィルターと適切なろ過フィルターを選んでください。
それでも飼育数が多いとフンの量も増え、ろ過フィルターを入れていても、浄化が間に合わずに、どんどん水が魚の住めない環境になっていってしまいます。
十分な酸素量を用意しているのに、魚が徐々に死んでいくときは水質悪化が原因です。私は餌用の金魚を60cm水槽で30匹ほど飼育していましたが、1日に2匹のペースで死んでいくことがあり、2日に1回水換えをすることで死ぬことがなくなりました。
飼育数が多いときと感じたら週に2回、最低でも週に1回は1/3ほど水換えをして、清潔な水を保つようにしてください。金魚の水換えで紹介しているので、ご参考ください。
全ての魚が餌を食べれているかチェック
元気がなくなっている個体がいたり、水底にいる生き物は餌不足になりやすいため、餌を与えるときは動きが悪い魚がいないかチェックするようにしてください。
食べれていないときは、その魚を隔離するか、スポイトを使って目の前に餌を落とすようにすると良いですよ。
隠れ家を用意する
金魚の混泳数が3匹~5匹ほどの少ない状態だと、水槽内で序列が決定してしまい、一部の個体が徹底的にいじめられる可能性が高くなります。
そんなときのために隠れ家になる水草をなるべくたんさん入れておきましょう。飼育が簡単なキンギョモやアナカリスがおすすめです。
金魚におすすめの水草で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
金魚の混泳についてまとめ
今回は金魚におすすめの混泳相手や混泳の注意点について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
金魚は大人しい性格をしており、混泳に向いている生き物ですが、成長スピードが速いので、短い間に水槽内のバランスが崩れやすいです。
最終的には20cmを超える中型の魚であることを意識しつつ、最適な混泳相手を見つけてあげてくださいね。
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