金魚にとって水は、人間でいう空気みたいなものであり、清潔な環境を保つことで元気に育ってくれます。狭い水槽では水は汚れやすく、定期的な水換えは必須です。
今回はそんな金魚の水換えについて、頻度や手順、水換え後のトラブルなど詳しく紹介していきます。
金魚の水換えはどうして必要なの?
金魚を飼っている水槽ではろ過フィルターを設置していても、食べ残しや大量のフンで有害物質が蓄積して、水質が悪化します。水質が悪化すると水中に空気が溶け込みにくく、酸素不足やphの低下で金魚が住めない環境になってしまうので、新鮮な水に交換する必要があります。
水質悪化がすすむとどうなる?
水質が悪化すると酸素不足で水面をパクパクしたり、金魚の動きが鈍くなってしまいます。
また、水の色は白っぽく濁ったり、茶褐色になっていきます。水面の泡が消えにくいときはかなり水質悪化が進んでいます。
最悪の場合は元気がなくなってさまざまな病気を引き起こしてしまいます。金魚の病気で紹介しているので、ご参考ください。
金魚は水換えなしでも飼育できる?
金魚の飼育で完全に水換えなしで飼育するのはできません。前に書いたとおり、どうしてもフンなどの有害物質が蓄積されてしまうからです。
しかし、大きな水槽で飼育数を少なくし、水草をたくさん入れることで水換えの頻度を減らすことは出来ます。
金魚の様子を見ながらになりますが、こまめに足し水をしながら、半年程度であれば水換えをしなくてもうまくいくときがあります。
金魚の水換えの頻度は?
金魚の水換えの頻度は、水が汚れにくい冬だと月に1回、活発になる夏だと月に2回、水量の1/3ほどの水換えを行います。
餌用金魚で大量に飼育している時や、水槽が小さい時は水質悪化が早く、死ぬ金魚が出てきます。その場合は毎日水換えをして、水質を安定させましょう。
飼育数の目安は金魚の水槽で紹介しているので、ご参考ください。
掃除の頻度を減らすには?
餌の食べ残しやフンを栄養にしてコケが生えてくるので、予防するために成長が早いアナカリスをいれておくといいですよ。
コケを食べてくれる生き物を飼育することで見栄えを保つこともできます。
金魚の水換えと掃除の手順
金魚の水槽の水換えの手順を紹介します。水換えをする時に水槽の掃除も行いましょう。
順番
- ろ過装置やヒーターの電源を落とす
- バケツに飼育水を入れてぶくぶくを作動させる
- 金魚をバケツに移す
- ガラスに付いているコケを落とす
- ホースで水と一緒にコケと砂のゴミを吸い出す
- 作っておいた新しい水をいれる。
- 金魚を水槽に戻す
水換え用の水はカルキを抜いておく
金魚の飼育水に使う水道水には殺菌効果のあるカルキが含まれているので除去する必要があります。
1日以上エアレーションを動かして天日干しすれば使用できますよ。市販のカルキ抜き調整剤を使えば、すぐに使うこともできます。
水温は金魚用のヒーターを使って、水槽の温度を同じにしておいてくださいね。
カルキの抜き方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
井戸水や川の水にはたくさんの細菌がおり、病気にかかる可能性が高いので使用してはいけません。
金魚の水換えを行う時間は?
水換えは水温が暖かくなる昼前には終わらせてください。夜の水温が低い状態で環境の変化が起きるとストレスが増えてしまいます。
作業時間はだいたい1時間程度みておけばいいですよ。
ろ過フィルターはごしごし洗わないように
ろ過フィルターも汚れるとスポンジが詰まって浄化能力が失われてくるので、掃除が必要です。
しかしフィルターには多くのバクテリアが生息しており、水換えと同時に掃除すると一気に数が減ってしまいます。
フィルターの掃除はなるべく水換えと別日にして、月に2回、軽く洗い流す程度にしておきましょう。
水換え後は餌をあげない
金魚にとって水換えは環境が大きく変わってしまうので、周りの環境に合わせるためにエネルギーを使います。
このタイミングで餌をあげると消化不良になるため、餌をあげるのは翌日以降にしておいてください。
半年に一回は水槽を大掃除をしよう
水槽内のゴミが目立つようになったら大掃除と水の全交換が必要です。金魚にストレスを与えてしまうので、半年に1回〜2回におさえておきましょう。
順番
- 金魚をバケツに移す
- 砂をバケツに移して米とぎの要領で繰り返し洗う
- ヒーター、流木、石、水草を水道水で洗う
- フィルターを軽く水洗いする
- レイアウトをセットして新しい水を入れる
- 水合わせを行なって金魚を水槽にいれる
砂利は大掃除で洗う
砂利にはバクテリアがたくさん住み着いているので、普段の水換えで洗ってはいけません。
大掃除の時は水槽から砂利を取り出し、バケツに入れて米をとぐ要領で砂利にこびりついたコケをこすり落としましょう。
金魚の水換え直後のトラブル
元気がない
水換え後に金魚の元気がない時は、水温やphの急激な変化についていけなかった可能性があります。最悪の場合、死んでしまいます。元気がなくなっても、元の飼育水に戻すとさらにストレスになるため、様子を見守って回復を待ちます。
水換えをするときは水温を合わせたり、元の飼育水を残したり、新しい水をゆっくりいれるなどして、水質の大きな変化が起きないようにしましょう。
暴れている
水質の変化で過剰に興奮してしまい、水槽を泳ぎ回ったり、落ち着かない様子を見せることがあります。時間がたてば落ち着きますが、ストレスを感じているので、あまりこういう状態にするのはよくありません。
死んでしまった
金魚は水換え直後に死んでしまう原因はphショックが考えられます。あまりにも古い水の時は、3時間以上かけてゆっくりと新しい水を足していってください。
金魚の水換えに便利な道具
底砂にたまったゴミを吸い出すプロホース
プルホースは底砂を吸い込むことなく、砂の中のゴミを吸い出すことができるホースです。水中内で持ち手を上下に動かせば水を吸い出し始めるので、ポンプなしでも水を簡単に抜くことが出来ます。
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コケ取りスクレイザー
スクレザーはガラス面を傷つけることはなく、ガラス面についてコケを簡単に落とすことが出来ます。スポンジと違ってごしごしする必要が無いので、コケ落としが楽になります。
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金魚の水換えについてまとめ
今回は金魚の水換えの大切さや手順について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
水換えをしなくてもすぐに元気がなくなることはありませんが、新鮮な水に変えることで体のツヤが良くなり、元気よく泳ぎ回るようになってくれます。
いつまでも元気な姿を楽しみたいときは、なるべく水換えをして新鮮な飼育水を保ってあげてくださいね。
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