コメットは彗星のような俊敏な動きと、長いヒレが特徴的な金魚です。
今回はそんなコメットについて人気の種類やおすすめ餌、寿命、性格、値段、かかりやすい病気など飼育方法を詳しく紹介していきます。
金魚コメットの生態と特徴
コメットはアメリカで品種改良された金魚で、ワキンとリュウキンがベースになっています。
体型はワキンのようにすらっとしており、琉金のような長いヒレをもっています。遊泳力が高く、優雅に水槽内を泳ぎ回る姿からコメット(彗星)と名付けられました。
安価で丈夫なので初心者にも飼いやすい種類です。
金魚すくいの金魚のほとんどが和金かデメキンで、コメットをみかけることはほとんどありません。
臆病な性格
コメットは臆病な性格をしており、飼育し始めの時は水槽の奥から出てきません。早く慣らすためには、最初はあまり水槽を覗かずに、蛍光灯は暗めにして追いつける環境を用意してください。
また、大人しくて混泳向きの性格ですが、2匹~3匹の少数で水槽飼育すると、まれに喧嘩をすることがあります。群泳するときは、5匹以上で飼育すると安心です。
寿命の長さ
コメットの寿命は平均して5年〜10年です。大切に飼育すると20年近く生きることがあります。長寿な魚で、ギネスだと40年以上生きている記録があります。
老衰前の症状や長生きのコツについては金魚の寿命で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
性別の見分け方
コメットのオスとメスの見分け方で簡単方法は、追星(おいぼし)を確認することです。
追星とは体から出てくる白い粒状の突起物のことです。繁殖期の春になるとオスのエラから胸びれにかけて追星が出てきますが、メスには出てきません。
金魚コメットの大きさと巨大化
コメットはとても大きくなる金魚で、だいたい20cm〜30cmほどの大きさまで成長させることができます。ここまでくるとそこらの中型魚よりも迫力のある存在になります。
金魚は餌の量によって簡単に大きさをコントロールすることができます。巨大化を狙うときは大きな水槽を用意して、水温は26度をキープし、毎日3回は餌をあげるようにしてください。
金魚コメットの種類
コメットには赤色の他に色違いの種類があります。
桜コメット
桜コメットの特徴は透明な鱗に赤色と白色が入っていることです。通常のコメットよりもウロコの輝きが強いです。
レモンコメット
レモンコメットは名前の通り、黄色いコメットで、大きさや寿命はコメットと変わりません。体色は全身が黄色い個体と上半分が黄色で下半分が白い個体がいます。
別名でゴールデンコメットとして販売されており、値段は1匹500円前後で販売されています。
尾びれが短い短尾タイプや、ヒレが透明なスケルトンレモンコメットなどがいます。
金魚コメットに必要な水槽と飼育設備
コメットの飼育に必要な水槽と周辺器具を紹介します。
必要な水槽の大きさ
コメットは遊泳力があり、体が大きいので、水槽は最低でも60cm以上必要です。それでも大きく成長させると窮屈になるので、90cm水槽を用意できると安心です。
餌の量を制限して、体長を10cm前後に制限できれば45cm水槽でも可能ですが、かわいそうなのでやめておきましょう。
水槽の選び方やおすすめ商品については金魚の水槽で詳しく紹介しています。
ろ過フィルターの選び方
60cm水槽や90cm水槽を使う時は、ろ過力がある上部式フィルターがおすすめです。掃除もしやすいので、フン量が多いコメットに最適です。
おすすめの上部フィルターで紹介しているので、ご参考ください。
蛍光灯
蛍光灯は鑑賞しやすくするだけではなく、コメットの体色をよくする効果があります。池などで育成されている、日光の下で育ったコメットはとても綺麗になります。蛍光灯はなるべく光量が強いものを選びましょう。
商品情報と価格をチェック
金魚コメットの飼育方法
コメットは体がとても丈夫なので、飼育は簡単です。
餌を食べた分だけ大きく成長し、飼い切れなくなることがあるため、餌の量には注意してください。
値段と販売場所
コメットの値段は200円〜500円程度になります。ごくまれに金魚すくいにも紛れていることがあります。
メジャーな魚ではないので、金魚に力を入れているペットショップやホームセンターを探す必要があります。ネット通販であれば簡単に見つかりますよ。
適している水温
コメットに適している水温は15度〜28度です。
冬の低水温にも強く、水が完全に凍らなければ死ぬことはありません。しかし、ほとんど動かなくなるので、鑑賞するのであればヒーターを入れてあげてくださいね。電気代や必要性については金魚のヒーターで詳しく紹介しています。
冬や夏の水温対策については金魚の水温で紹介しているので、ご参考ください。
餌は人工餌がメイン
コメットは餌の好き嫌いが少なく、なんでもよく食べてくれます。
食べ散らかすことが多いので、一口で食べやすい沈下性の粒タイプのものがおすすめです。キャットや錦鯉用の人工飼料をあげるといいですよ。赤色の色揚げを狙う時はクリルEなどのエビ系の餌を与えてみてください。
金魚におすすめの餌の種類や与え方については金魚の餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
混泳は相手を選ぶ
コメットの混泳は難しいです。
大きな体で水槽を泳ぎ回るので、強い水流が他の魚にはストレスになってしまいます。特にらんちゅうや琉金、丹頂といった金魚と混泳すると餌を奪ってしまい、うまくいきません。
混泳におすすめなのは同じ和金型であるコメット同士や朱文金、小赤(和金)などになります。
体が小さいうちはメダカやネオンテトラと混泳できますが、成長すると厳しくなります。熱帯魚だとコンゴテトラなど10cm前後になる種類がおすすめです。
金魚におすすめの混泳相手で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
かかりやすい病気と治療方法
コメットは体が丈夫であまり病気にかかりません。しかし、過剰な水温の変化や水質悪化には注意してください。
多いのは白点病と尾ぐされ病の2つです。他の病気の症状や治療方法については金魚の病気で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
白点病 | ヒレを中心に全身が白い点々に覆われる病気で、25度以下の低水温時にかかりやすくなります。感染力が強いので、発症した個体を見つけたらすぐに別の水槽に隔離してメチレンブルーで1週間薬浴してください。治療効果や使い方についてはメチレンブルーとは?で詳しく紹介しているのでご参考ください。 |
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尾ぐされ病 | 各ヒレが白く濁りながら溶けてくる病気で、水質悪化によって発生したカナムナリス菌が原因です。水の全交換を行なってください。治療には塩分濃度0.5%(水1リットルにたいして5g)に24時間つけるか、グリーンFゴールドで1週間薬浴してください。 |
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