ヤモリとイモリ、カナヘビ、トカゲは見た目が似ており、それぞれの特徴を知っていないと名前を間違えることがあります。ちゃんと見比べてみると、見た目や生態は全然違いますので、しっかりと覚えておきましょう。
ヤモリ、イモリ、カナヘビ、トカゲの生態と特徴
まず最初にそれぞれの特徴や生態について紹介していきます。
ヤモリの特徴!違いと見分け方は?
ヤモリとは有鱗目(ゆうりんもく)ヤモリ科に分類される爬虫類の仲間です。世界中に幅広く分布していますが、日本でよく見かける種類はニホンヤモリになります。
ヤモリは木造建築の民家や石垣を隠れ家にして生息しています。夜行性で街灯に集まったガやハエ、クモなどの小型の昆虫を捕食しています。足の裏には無数の毛が生えており、これが壁面にしっかりと引っかかることによって、垂直の壁や天井を自由に歩き回ることができます。
体色は灰色でコンクリートの壁に似ている色をしているため、見つけるのは困難です。
漢字では家守(やもり)と書くように、家を守る役割をもっていると言われ、家に侵入した害虫を食べてくれます。
ニホンヤモリの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
イモリの特徴!違いと見分け方は?
イモリは有尾目(ゆうおもく)イモリ科に分類される両生類の仲間です。日本でよく見るイモリはアカハライモリやシリケンイモリになります。
イモリは森の奥地にあるような上流のきれいな河川に生息しています。基本的には水中での生活になりますが、湿度が高い場所だと陸地を歩き回ることもあります。餌はオタマジャクシや水中に生息する小型の昆虫、イトミミズなどを食べる肉食性です。
魚と違ってエラ呼吸することはできず、肺と皮膚で呼吸を行います。なので水深が浅い場所を好んでいます。
漢字では井守(いもり)と書くとおり、井戸を守る役割があると言われ、井戸にいる害虫を捕食します。
アカハライモリの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
カナヘビの特徴!違いと見分け方は?
カナヘビは有鱗目(ゆうりんもく)カナヘビ科に分類される爬虫類の仲間です。
背中は茶色でウロコがザラザラとしており、側部には黄色のラインが入っています。尻尾がとても長く、体長の2/3を占めています。指先の尖った爪で木に登ることができますが、ヤモリのように天井やガラス面、コンクリートの壁面を登ることはできません。
昼行性で昼間は日光浴をしている姿を見かけることができます。警戒心が強いので、近づくとすぐに逃げてしまいます。
カナヘビの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
トカゲの特徴!違いと見分け方は?
トカゲ(ニホントカゲ)は有鱗目(ゆうりんもく)トカゲ科に分類される爬虫類の仲間です。
カナヘビと間違いやすいですが、青色と黄色のカラフルな体色はトカゲと覚えておけば間違いありません。体表はツルツルとしており、艶があります。生態はカナヘビとほとんど同じです。
ニホントカゲの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ヤモリ、イモリ、カナヘビ、トカゲの違い
それぞれの特徴から見分けるポイントは大きく分けて2つになります。
生息場所の違い
ヤモリは陸上に生息しており、夜に民家の光につられて集まってくる昆虫を食べています。部屋の明かりをつけていると、窓に張り付いていることもあります。なので夜に見かける生き物はヤモリです。
イモリは水中に生息しており、きれいな水を好んでいます。近くに河川があるときはイモリの可能性が高いですが、人里からは遠く離れているため、その姿を自然に見かけることはほとんどありません。
トカゲやカナヘビは昼行性で草むらや石垣に生息しています。日光浴をしている場合は、このどちらかになります。
体色の違い
日本で生息している種類に限定すれば、灰色がヤモリ、黒色がイモリ、茶色がカナヘビ、青色と黒色が混ざっているのがトカゲとなります。
ヤモリ、イモリ、カナヘビ、トカゲの違いについてまとめ
最後に簡単に見分ける方法をリスト化しておきます。これで見分ければ間違い無いですよ。
- 夜に壁にへばりついている灰色の生き物→ヤモリ
- 水の中や川の近くにいる黒い生き物→イモリ
- 日光浴をしている茶色い生き物→カナヘビ
- 日光浴をしている青くて黒い生き物→トカゲ
今回は日本で生息している種類に限定して違いを紹介していきました。それぞれにたくさんの種類がおり、ペットとして人気がある種類については随時紹介していきます。興味を持った方はぜひ調べてみてくださいね。
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