コリドラスステルバイはコロコロとした丸っこいフォルムがとてもかわいい熱帯魚です。安価な白コリドラスや赤コリドラスから飼育を初めて、本格的にコリドラスを飼育してみよう!という方に選ばれることが多いのではないでしょうか。ステルバイには美しい模様もあって、コリドラス単体でも飼育を十分に楽しめる魅力がありますよ。
今回はそんなコリドラスステルバイの特徴や寿命、繁殖方法、価格、水温、混泳できる魚、など飼育方法を詳しく紹介していきますね。
コリドラスステルバイの特徴
コリドラスステルバイはブラジルのグァポレ川に生息しているナマズの仲間です。夜行性で、昼間は影の下でじっとしていることが多いです。
口先が短いショートノーズのタイプのコリドラスです。このタイプは温和な性格をしており、多くの熱帯魚と混泳を楽しむことができます。
こげ茶色をベースに小さな白いスポットが入っており、胸ビレは黄色に染まります。
寿命の長さ
コリドラスステルバイの寿命は平均して3年〜5年です。
大切に育てると最長で8年は生きてくれます。老化が進むと水底でじっとしていたり、ゆっくりと泳ぐようになり、体色のツヤがなくなりくすんできます。
体の大きさ
コリドラスステルバイの大きさは最大で6cmになります。ここまで大きく育てるのは難しく、4cmほどで成長が止まることが多いです。
コリドラスステルバイとコリドラスジュリーの違い
コリドラスステルバイとコリドラスジュリーは模様が違うので、見比べると簡単に見分けることができます。
ステルバイの方が体高があるので、コリドラス単体の群泳水槽におすすめです。ジュリーは小型なのであまり主張して欲しくない小型熱帯魚との混泳にいいでしょう。
コリドラスステルバイの特徴
- 黒地に黄色いスポット模様
- 胸ビレが黄色になっている
- 6cmほどの大きさになる
コリドラスジュリーの特徴
- 白地に黒いスポット模様
- 背びれの半分が黒くなっている
- 4cmほどの大きさになる
コリドラスステルバイにもアルビノがいる?
コリドラスステルバイにもアルビノコリドラスとそっくりなコリドラスステルバイアルビノがいます。よく見てみるとカラーや体型が異なっています。
コリドラスステルバイアルビノ
胸ビレの前部分はオレンジ色になっており、全体的に黄色っぽい体色をしています。個体によっては薄く模様が入ることもあります。
体は丸くて大きいので存在感を増したアルビノコリドラスという印象を受けます。
価格は高くなり、1,000円〜1,500円で販売されています。
アルビノコリドラス
コリドラスアエネウスのアルビノ個体で、体は細長く、全身は真っ白です。安価で100円前後で販売されています。
コリドラスステルバイの値段と購入時の注意点
値段と販売場所
コリドラスステルバイの値段は養殖かワイルドかで異なります。
養殖個体の値段は300円前後の安価な価格帯で販売されていますが、場所によっては700円前後することもあります。ネット通販だと安定して300円で手に入れることができますが、個体を確認できないのがネックです。
ワイルド個体の値段は3,000円〜4,000円と非常に高価です。ワイルド個体には体高があるステルバイ2と呼ばれる個体もおり、こちらは7,000円を超えてきます。
ワイルド個体は珍しいのでコリドラス専門店かネット通販を利用する必要があります。
購入前のチェックポイント
購入する時に確認するべきポイントを紹介します。これらの症状があると病気の可能性が高いので、購入はさけておきましょう。
チェックポイント
- 目が窪んていて痩せている
- 体表にツヤがない
- 腹部が異常に膨れている
- ヒレが溶けている
- 体が赤く充血している
- 水底でじっとしている
コリドラスステルバイの飼育に必要なもの
水槽のサイズと飼育数
コリドラスステルバイは30cm以上の大きさの水槽を用意しましょう。
飼育数はフィルターのろ過能力や個体の大きさによって変わってきますが、ここでは無理のない飼育数の目安は次の通りです。
30cm水槽 | 3匹まで |
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45cm水槽 | 10匹まで |
60cm水槽 | 20匹まで |
ろ過フィルターの選び方
ろ過フィルターは水槽の大きさによって使い分けます。
45cm以下の水槽であれば、設置が簡単な外掛けフィルターがおすすめです。小型水槽でも強いろ過力が欲しいときは底面フィルターを使いましょう。
60cm以上の水槽ではより強力なろ過が必要になるので、上部フィルターが必要になります。
底砂の選び方
コリドラスステルバイは底砂をあさるので、口を傷つけないように、角がなくて粒が小さいボトムサンドや田砂がおすすめです。
あまりに厚く敷くと砂の中でゴミがたまりやすくなるので、2cm〜3cmほどにしておくと掃除が簡単です。
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コリドラスにおすすめの水槽|水流の強さやレイアウトは?
水槽のレイアウト
コリドラスステルバイのレイアウトは水底を泳ぎ回るので、複雑なレイアウトは作らずに、底面積を広く用意してください。
平らな流木や石をおいておくと、コリドラスステルバイがちょこんと座って休むようになります。
酸素量を多くして、部分的に強い水流を作ると、流されて遊んでいる姿を観察することができますよ。
臆病な性格で群れで生活することを好んでいます。10匹以上で飼育していると水槽の前面に出て元気よく泳いでくれます。
コリドラスステルバイの飼育方法
水合わせの方法
コリドラスステルバイを水槽に入れる前には、必ず水合わせをしてください。
丈夫で飼育しやすい熱帯魚ですが、購入した時に水合わせを行わずに水槽に入れるとpHショックでかなり弱ってしまうことがあります。最初が肝心なので、水あわせの方法を紹介しますね。
水合わせの手順
- 魚と水をバケツにうつす
- バケツの水が倍になるように飼育水を30分かけていれていく
- バケツの水を半分捨てる
- 再びバケツの水が倍になるように飼育水を30分かけていれていく
- 魚を網ですくって水槽にいれる。
飼育に適した水温
コリドラスステルバイに適している水温は22度〜28度です。
少し高い温度にしていると成長促進や病気予防になるので、26度前後に設定しておくといいですよ。
低水温に弱いので、冬は無加温で飼育することはできません。秋頃にはおすすめの水槽用のヒーターを用意してください。
高水温にも弱く、30度を超えると呼吸が荒くなって弱ってしまうので注意してください。夏場は冷却ファンを取り付けましょう。
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飼育に適している水質
コリドラスステルバイはpH5.0〜7.0の弱酸性の水質を好みます。
水質を維持すると体色が綺麗になってくるので、流木をいれてphを調整しましょう。
食べ残しが多く、大食感で水が汚れやすいので、週に1回は1/4ほど換水してあげましょう。
餌は人工餌がメイン
コリドラスステルバイの餌は生き餌から人工飼料までなんでもよく食べてくれます。個体によっては餌付きが悪いことがありますので、根気よく与えてください。
特に冷凍赤虫やイトメが大好物なので、購入したばかりで餌を食べてくれない時はおすすめです。長く続けていると栄養が偏りやすくなるので、徐々に人工飼料も食べさせていきましょう。
餌の頻度は毎日1〜2分程度で食べきれる量を与えてくださいね。
コリドラスステルバイの餌の種類や与え方についてはコリドラスの餌で紹介しているので、ご参考下さい。
混泳できる相手
コリドラスステルバイは混泳向きの熱帯魚です。温和な性格をしているので、ほとんどの小型熱帯魚と混泳させることができます。
おすすめはネオンテトラやドワーフグラミーーなどの中層に生活している熱帯魚です。
コリドラス同士で混泳させるときはコリドラスジュリーやコリドラスパンダなど同じショートノーズのタイプと混泳させましょう。
気性が荒いアベニーパファーなどのフグ類やスマトラなどもさけておいてくださいね。
かかりやすい病気と治療方法
コリドラスステルバイは丈夫な魚なので、あまり病気にはかかりませんが、水の交換を怠ると弱って病気になることがあります。
エロモナス病 | 感染すると呼吸数が早くなったり、目玉が飛び出すポップアイやウロコが逆立つ松かさ病を引き起こします。致死率が高い病気で一度感染すると完治するのが難しい病気です。他の魚に感染させないために、すぐに全ての水を交換して、フィルターなどは掃除をしましょう。発症した個体は別の水槽に隔離してエルバージュで1週間薬浴して様子をみてください。 |
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カナムリス病 | 頻繁に体を流木や石にこすりつけるようになり、悪化するとヒレ先が溶け出します。治療するには水槽の水を全て交換して発症した個体を別の水槽に隔離しましょう。グリーンFゴールドで薬浴してあげてくださいね。 |
寄生虫 | 野生種だと寄生虫がついている可能性が高いです。1mmにもみたない白いイトミミズのような寄生虫がヒレについていることがあります。放置していると衰弱してしまうので、見つけたらすぐに除去しましょう。寄生虫駆除用の薬があるので、別水槽に移動させて治療をしていきましょう。 |
コリドラスステルバイの繁殖方法
コリドラスステルバイの養殖が盛んで安価に販売されているので、繁殖も比較的簡単です。
繁殖させるためには、成熟した親がいることが大切なので、毎日しっかりと餌をあげておきましょう。親魚にはイトメやアカムシなど食いつきがいい餌をあげてください。ペアを作るにはオス2匹にたいしてメス3匹が目安になります。
野生のコリドラスは弱酸性の流れが早い場所を好んでいるのでそういった環境を作ってあげてください。pHが大幅に変わった時に繁殖行動を取りやすいため、2週間に1回は1/2ほど換水をして様子をみてみましょう。
コリドラスの繁殖方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
オスとメスの見分け方
上から見ると雌雄の区別がわかりやすく、丸みを帯びているのがメスで、スラっとしているのがオスです。繁殖期になるとオスがメスを追いかけ回すようになるのでわかると思いますよ。
産卵は平らな場所でする
コリドラスステルバイはアヌビアスナナやミクロソリウムなどの葉が大きい水草をいれておくと、そこに卵を産んでくれます。
産卵は始めてから6時間ほどかかるので気長に見守ってあげてくださいね。
親魚は卵を食べてしまうので、産卵が終了したらすぐに別の水槽に移動させましょう。
稚魚の育て方
コリドラスステルバイの稚魚の育成には30cm水槽を用意して底砂はひく必要はありません。フィルターの吸い込み口にはスポンジを設置して稚魚を吸い込まないようにしておきましょう。
餌は栄養価が高いブラインシュリンプを与えて、成長してきたら切り刻んだイトメをあげましょう。ブラインシュリンプとは?で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
どちらも生き餌で水を汚すので毎日1/3ほど換水する必要があります。常にバケツなどで稚魚用の水を作っておきましょう。
コリドラスステルバイについてまとめ
コリドラスステルバイは茶色のボディに白色の斑点模様が入った、綺麗な種類です。
体が丈夫で飼育しやすいですが、掃除役として飼育していると餌不足になりやすいので、専用の餌を用意してあげてください。
温和な性格をしているのでネオンテトラやプラティといった代表的な熱帯魚とも混泳させやすく、コリドラスだけの群泳も美しいものです。
興味を持たれたら、ぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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