コリドラスジュリーは黒色のスポット模様が美しい熱帯魚です。水槽の掃除屋として知られていますが、その美しさからジュリー単体でも観賞魚として飼育を楽しむことが出来るほどです。
今回はそんなコリドラスジュリーの生態や特徴、寿命、値段、かかりやすい病気、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。
コリドラスジュリーの生態と特徴
コリドラスジュリーはナマズ目に分類されるコリドラスの仲間です。ブラジルにある全長1,700km近くもあるパルナイバ川やコロンビアの河川に生息しています。
コリドラスに珍しく、黒色の複雑なスポット模様が入っており、鑑賞魚として人気があります。安価で飼育しやすいので、コリドラスパンダやコリドラスステルバイと並ぶ人気種です。
コリドラスジュリーはとても珍しいコリドラスで、愛好家でも一度でも良いから現地に行って見てみたいと思うほどの種類です。実際には本物のジュリーが入荷されることはなく、近似種がその名で売られていることがほとんどです。
臆病な性格
コリドラスジュリーは臆病な性格で、10匹上の群れで泳ぎ回ります。野生環境で単独行動はほとんどしません。
体の大きさ
コリドラスジュリーの大きさは最大でも4cmの小型の熱帯魚です。実際には3cmほどで成長が止まることが多く、4cmまで成長したジュリーは丸々と太っていて、見事な迫力があります。
寿命の長さ
コリドラスジュリーの寿命は平均して2年~3年です。上手に飼育することで4年は生きてくれますよ。
コリドラスジュリーとトリリネアトゥスとの違い
コリドラスジュリーとコリドラストリリネアトゥスは見た目がそっくりですが、模様が微妙に違います。
コリドラストリリネアトゥスも同じく黒色のスポット模様が入っています。
ジュリーには頭部がスポット模様になっており、トリリネアトゥスは迷彩模様になっていることです。見比べることでその違いを確認することが出来ますよ。
コリドラスジュリーの飼育方法
コリドラスジュリーは体が丈夫で大きくならないので、初心者におすすめの熱帯魚です。特に温和な性格をしているため、他の熱帯魚との混泳相手としても良く選ばれます。
餌をとるのが上手ではないので、痩せてしまわないように注意してあげましょう。
飼育に必要な水槽と器具
コリドラスジュリーは最も小型の30cmのガラス水槽で飼育することができます。しかし、群泳を好むため、最低でも45cm水槽を用意してあげましょう。
水底に埋まっている昆虫を食べるため、底砂を掘る動きを頻繁に行います。口を傷つけないように、粒が小さくて丸い「田砂」を敷いておいてあげましょう。
45cm以下の小型水槽なら外掛け式フィルター、60cm~120cm水槽なら上部フィルターを使います。酸素量が多くて、強い水流がある環境を好んでいるため、水流を作り出す商品やサブで投げ込み式フィルターを入れておくと、元気に泳ぎ回ってくれますよ。
床面積の広さが大切になるので、流木や石、水草などはなるべく少なめにしておきましょう。
コリドラスの飼育に必要なもので詳しく紹介しているので、ご参考ください。
値段と販売場所
コリドラスジュリーは300円~500円の値段で販売されています。
人気の種類なので、ホームセンターや熱帯魚専門店など熱帯魚を販売しているペットショップであれば簡単に見つけることが出来ます。ネット通販だとチャームというお店が人気ですよ。
適している水温
コリドラスジュリーに適している温度は22度~26度です。
低温に強いですが、20度以下にすると元気がなくなります。冬は水中用のヒーターを入れて、25度前後を保つようにしておきましょう。
必要な水槽とワット数、月の電気代の目安はこちらです。
30cm水槽 | 50W 300円 |
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45cm水槽 | 100W 700円 |
60cm水槽 | 150W 1000円 |
ヒーターの電気代の詳細や寿命、設置位置などについてはおすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
高水温に弱いので、30度を超える夏場は冷却ファンを用意して水温を下げるようにしてください。
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おすすめの餌と与え方
コリドラスジュリーは水底で生活しているので、混泳相手がいるときは餌をきちんと食べているか確認するようにしてください。
おすすめの餌は小型熱帯魚やディスカスなどに使われる、沈下性の粒状の餌です。コリドラスの小さい口でも食べやすいので、水を汚す心配がありません。タブレット状の餌は食べるのに時間がかかるので、おすすめできません。
他にもイトメや冷凍アカムシが大好物なので、おやつとして与えてあげると喜びます。体調が悪いとき、繁殖を狙うために健康的に育てたいときに使っていきましょう。
餌の頻度は1日1回、1~2分程度で食べきれる量を与えます。
餌の種類別にコリドラスとの相性や与え方についてはコリドラスの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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混泳相性が良い相手は?
コリドラスジュリーは大人しい性格で、混泳相手を攻撃することはないので、混泳向きの熱帯魚です。
混泳相手には中層~上層を泳ぎ回るネオンテトラ、グッピー、プラティ、ラスボラ、グラミー、エンゼルフィッシュなど大抵の熱帯魚と混泳することが出来ます。
コリドラスステルバイやコリドラスパンダ、コリドラスアウネウスなど、別種のコリドラスを2~3匹ずつ集めたコリドラス水槽も素敵ですよ。
ヤマトヌマエビやプレコは生活スペースが同じで小競り合いが起きる可能性があるので、やめておきましょう。
かかりやすい病気と治療方法
コリドラスジュリーは飼育を初めて1ヶ月は水質が安定せずに、白点病にかかることがよくあります。
白点病は全身が白い点々に覆われる病気で、感染力が強く、またたくまに同じ水槽にいる魚に伝染していきます。
病気を見つけたらすぐに発症した個体を別の水槽に移動させ、メチレンブルーで1週間薬浴させましょう。適切に治療すれば、簡単に完治させることが出来ますよ。
コリドラスジュリーの繁殖方法
コリドラスジュリーは飼育になれてくると、自宅の水槽でも繁殖を狙うことが出来ます。
餌は冷凍アカムシやブラインシュリンプなど栄養価が高い餌をたくさん食べさせて、健康的に育て上げましょう。あとは水温を25度前後にして、10匹以上で飼育していれば自然とペアが出来ますよ。
繁殖場所はアヌビアスナナやアマゾンソードプラントなど葉幅が大きな水草を好んで産卵するので、準備しておきましょう。
産卵から4日程度で孵化が始まるので、そこから泳ぎ始めたらブラインシュリンプを餌にして、稚魚を育て始めます。
コリドラスの繁殖方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
コリドラスジュリーについてまとめ
今回は黒色のスポット模様が美しい、コリドラスジュリーについて紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
体色は白黒と地味ですが、ここまで模様を視覚的に楽しめるコリドラスはジュリーだけであり、長年飼育することで丸々とした体型が存在感を出してきます。
もちろんネオンテトラなどの綺麗な熱帯魚をメインに、寂しい水底用として飼育するのもいいのですが、メインとして迫力あるコリドラスを育て上げるのも、なかなか楽しいですよ。
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