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オトシンクルスの繁殖と飼育方法|水温や寿命、大きさは?

2018-03-03

オトシンクルスの仲間は水草やガラス面についた苔を綺麗に食べてくれるため、水槽の掃除屋さんとして人気が高い熱帯魚です。ポピュラーな種類でありながら、水合わせや餌不足など飼育は少しだけ難しいです。

今回はそんなオトシンクルスについて生態や特徴、水合わせ、混泳相性、繁殖方法など飼育方法について詳しく紹介していきます。

オトシンクルスの生態と特徴

オトシンクルス

オトシンクルスはナマズ目ロリカリア科ヒポプトポマ亜科に分類されている熱帯魚で、南米の河川に生息しています。

おとなしい性格をしており、体も丈夫なので初心者にも飼いやすい種類です。水草に害を与えることなく、葉が細い水草についたコケもしっかりと食べてくれるため、水草レイアウトを維持するためのコケ取り役として重宝されています。

水槽内をよく泳ぎまわり、かわいらしい姿を楽しませてくれますよ。

寿命の長さ

オトシンクルス

オトシンクルスの寿命は平均して3年です。病気にかかりやすいので、水槽の飼育で長生きさせるのは少し難しいです。

オトシンクルスのコケ取り能力と食べるコケの種類

オトシンクルス

オトシンクルスは水草や流木に付着した茶ゴケや緑コケを食べてくれますが、コケ取り能力は高くありません。

プレコヤマトヌマエビに比べると体が小さく、藻類を食べる量が少ないからです。

しかし、平たい面の掃除が得意であることと、何よりも水草の葉を傷つけることがないことが最大の利点です。

掃除が終わるまで時間がかかりますが、水草水草で安心して掃除してもらうことができます。コケが生えるスピードが早い時は数を増やしたり、エビと一緒に飼育するのが効果的です。

水草に発生したコケ掃除してくれる生き物一覧でも紹介していますので、ご参考ください。

オトシンクルスの種類とそれぞれの特徴

オトシンクルスはよく市販されているのは1種類だけですが、観賞魚としては4種類の仲間がいます。体の微妙な色合いと体の大きさが異なります。

オトシンクルスヴェスティートゥス

オトシンクルスヴェスティートゥス

分布 アマゾン河
体長 4cm
販売価格 100円〜200円

オトシンクルス・ヴェスティートゥスは普通のオトシンクルスとして販売されている最も人気の種類です。

安価で入手も簡単なので、初心者におすすめです。穏やかな性格をしているので、どのような小型熱帯魚とも混泳させることができます。

オトシンクルスネグロ

分布 ブラジル
体長 7cm
販売価格 300円〜500円

オトシンクルスネグロは基本種と並んで人気の種類です。通常のオトシンクルスに比べると、頭が大きく、体の柔軟性が高い品種です。

水の適応力が高いので、飼育しやすく、水槽内で繁殖も狙えますよ。

オトシンクルスアフィニス

分布 ブラジル
体長 4cm
販売価格 800円〜1,000円

オトシンクルスアフィニスは全身が茶色になるオトシンクルスで、錆茶色と言われている種類です。とても珍しいオトシンクルスなので、値段は高くなります。習性や大きさは基本種と変わりません。

ジャイアント・オトシン

分布 アマゾン河
体長 10cm
販売価格 500円

ジャイアントオトシンは基本種と比べて体長が倍以上ある種類です。

細かい場所の苔を食べるのは苦手ですが、体が大きい分たくさんの苔を食べてくれます。口が長く、体も大きいので存在感があります。冬場になると熱帯魚店で販売されるようになりますが、水質変化に弱く、飼育は難しいです。

オトシンクルスの飼育方法

オトシンクルス

オトシンクルスは急激な水質の変化に弱いので、ネオンテトラやグッピーなど丈夫な熱帯魚と同じように扱うとそのまま死んでしまうことも珍しくありません。元気に育てるためには、飼育水の取り扱いに注意する必要があります。

水合わせの方法

オトシンクルスは水質の変化に弱く、水槽に入れる前に水合わせをしないと、phショックで死んでしまうことがあります。

phショックは最も多い死因で、急に動かないようになったら、非常に危険です。導入初期は細心の注意を払ってください。

水合わせの方法を紹介しますね。

水合わせの手順

  1. オトシンクルスを水ごとバケツに入れる
  2. バケツの水が倍になるように30分かけて飼育水を入れる
  3. バケツの水を半分捨てる
  4. 再びバケツの水が倍にする。
  5. 上の作業を3回繰り返す。
  6. バケツの水を水槽に入れないように、オトシンクルスを水槽に移す

適している水温

オトシンクルスに適している水温は25度前後です。

低水温に弱く、20度を下回ると動かなくなるため、冬には水槽用のヒーターが必要です。最低でも水温は15度以上を保ってください。

高水温にも弱いので、30度を超える夏は冷却ファンを用意してあげてください。水温の変化に弱いので、朝夜の気温差が激しい季節はヒーターを稼働しておきましょう。

適している水質

オトシンクルスに適している水質はph5.0〜7.5の弱酸性〜中性です。

弱酸性を維持するために、流木や底砂にソイルを敷くと喜んでくれます。

古い水を好むので、頻繁に水換えをする必要はありません。週に1回、1/4ほど交換してあげてくださいね。

水流は強い方が好き?

オトシンクルスは強い水流を好んでおり、ガラス面にくっつきながら、ゆらゆらと遊んでいる姿をよく見かけます。

飼育に水流が必須というわけではないので、水草が抜けてしまう環境や、熱帯魚と混泳するときはなくても大丈夫です。

水槽に水流を発生させる商品がいくつかありますので、ご参考ください。

かかりやすい病気と治療方法

オトシンクルスは体が小さく水質悪化や変化には弱く、水槽の飼育に慣れていないうちは難しく感じます。

死因には病気や餓死、寿命、phショックのどれかが考えられます。ここではかかりやすい病気を紹介します。

白点病 白点病は全身に白い点ができる病気で、寄生虫が原因です。とてもポピュラーな病気で、購入してきたばかりの個体や、水質悪化で体調が悪い時にかかりやすくなります。感染力が非常に高いため、発症した個体はすぐに別の水槽に移動させて、メチレンブルーで1週間薬浴してあげましょう。
水カビ病 水カビ病は体の表面に白いワタのようなものが付着する病気です。水槽内のカビ菌が原因で、水質悪化が原因になります。こまめな水換えで予防してあげましょう。こちらも白点病と同様に、発症したら別の水槽に移動させて薬浴してあげてください。
餓死 死因でもっとも多いのが餌不足による餓死です。水槽内にコケが十分に生えていれば問題ありませんが、不足していると痩せてしまい、そのまま餓死します。痩せる前によく観察しておき、不足していると感じたら餌をあげてくださいね。

オトシンクルスの混泳方法

オトシンクルスは温和な性格をしているので、多くの熱帯魚と水槽で混泳を楽しむことができます。

おすすめの混泳相手

ネオンテトラ

オトシンクルスの混泳相手は、同じくらい温和な性格をしており、小型の生き物がおすすめです。

グッピーネオンテトララスボラなどの小型の熱帯魚や、水槽の掃除役として人気のコリドラスがおすすめです。日本の川魚だと金魚メダカと混泳ができます。

ヤマトヌマエビミナミヌマエビとも混泳できますが、コケの取り合いになるので、餌が不足しないように注意しておきましょう。

混泳に向かない相手

エンゼルフィッシュ

混泳に向かないのはオトシンクルスを食べられる大きさになる中型の熱帯魚や攻撃的な生き物です。

ディスカスエンゼルフィッシュなどのシクリッドは攻撃的なので、やめておきましょう。スマトラも気性が荒いので危険です。

当然ですが、ポリプテルスアロワナなどの大型魚はオトシンクスルを餌として食べてしまうので、混泳はできません。

オトシンクルスの繁殖方法

オトシンクルス

オトシンクルスは繁殖が難しい熱帯魚ですが、比較的安価なオトシンクルスネグロであれば国内で繁殖例があり、挑戦しやすい種類です。水草をたくさん植えた水槽であれば自然繁殖することもあります。

繁殖を狙う時は親魚を成熟させなければならないので、餌は苔だけではなくプレコ用の植物性の餌を毎日しっかりと与えてください。

繁殖行動はコリドラスに似ており、メスがオスの腹部に頭を当てて、オスは体をUの字に曲げてメスを抱え込みます。数日するとメスのお腹がぷっくりしてくるので抱卵した合図です。メスを産卵用の水槽に移動させて産卵を待ちましょう。

水槽のガラス面や水草の葉に産卵をするので、ミクロソリウムなどの葉が大きい水草をたくさんいれてあげてくださいね。

雌雄の見分け方は成熟した個体であればメスのお腹が大きく膨らんでくるので見分けることができます。体型の特徴差はほとんどありません。ペアはできにくいので、10匹ほどで群泳させておきます。

稚魚の育て方

オトシンクルスの親魚は食卵してしまうので、産卵したらすぐに親魚を隔離します。稚魚は産卵から3〜5日程度で孵化します。

稚魚は最初ヨーサックと呼ばれる栄養袋で成長するので餌が必要ありません。そこから3日程度で餌を求めて泳ぎ始めます。稚魚の餌には小さくて栄養価が抜群のブラインシュリンプを与えてあげてくださいね。で詳しく紹介しているので、ご参考ください。

親魚は稚魚を食べることはないので、稚魚が元気に泳げるようになったら元の水槽に戻してあげてくださいね。

オトシンクルスについてまとめ

オトシンクルスの飼育

オトシンクルスは水草を傷つけることなく、水草に発生する厄介なコケを綺麗に食べてくれるので、コケに悩んでいる方にはおすすめの熱帯魚です。

水質の変化に敏感なので、初心者にとって飼育は簡単ではありませんが、水温と水質に気を配ることで、ちゃんと元気に成長していってくれます。水の管理はアクアリストの基本ですので、しっかりとマスターして、かわいがってあげてくださいね。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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