アオジタトカゲは自宅で飼育できる大型の爬虫類として人気を集めているトカゲです。大きな顔に小さな目がぽつんとついて、かわいい顔をしており、他の爬虫類よりもなつきやすく、飼育も比較的簡単です。
今回はそんなアオジタトカゲについて生態や種類、性格や紫外線の重要性など飼育方法について詳しく紹介していきます。
アオジタトカゲの生態と特徴
アオジタトカゲは地上に生息しているトカゲの仲間です。オーストラリアやインドネシアなどの東南アジアに生息しています。
名前の通り、青色の舌をしています。頭部から胴体までが太く、他の爬虫類と比べると尻尾は短めです。お腹を地面に這いずるように歩きます。産地によって体の模様や体色が変わってきており、コレクション性が高いトカゲです。ぽってりとしたお腹と引き締まった首元があり、休んでいる姿を上から見ると、まるでツチノコのように見えます。
昼行性で、草原や砂漠、森など様々な場所に生息していますが、一貫して暖かく乾燥した地域を好んでいます。
噛むことがある荒い性格。なつくこともある
アオジタトカゲはもともと気性が荒く興奮しやすい性格のため、野生種は威嚇をしてきたり、噛むことがよくあります。
しかし人慣れもしやすく、ブリードの期間も長いので、最初から慣れてくれる個体も多いです。慣したいときはブリード個体を選び、購入前に顔を近づけて反応を見ておきましょう。
体の大きさと体重
アオジタトカゲの大きさは40cm〜70cmまで成長します。体重は600g程度まで成長する大型のトカゲです。
寿命の長さ
アオジタトカゲの寿命は平均で15年、大切に育てると最大で20年は生きることができます。
アオジタトカゲのモルフ(種類)
アオジタトカゲは産地によって体色や体の大きさ、体型が異なっており、品種改良をされていないのにたくさんの種類が存在しているトカゲです。ここでは代表的な種類を紹介していきますね。
キタアオジタトカゲ
オーストラリアの北部に生息している種類で体長は60cm近くまで成長します。
背中の体色は茶色をベースにオレンジと黒色がバンド常になっておりとても綺麗です。ヨーロッパやアメリカで人気があり、品種改良も盛んに行われているため、飼育しやすい種類です。
ヒガシアオジタトカゲ
オーストラリア東部に生息する種類で、体長は50cmほどになります。
全身は赤茶色をベースに黒いバンド模様が入っており、胴体は丸くて太いのが特徴的です。繁殖が困難でオーストラリアの野生種は出荷量が制限されているので入手は困難です。
チュウオウアオジタトカゲ
オーストラリアの中央部に生息している種類で、最大でも40cmほどの小型種です。
砂漠地帯での生活に適応しており、他のアオジタトカゲと違って腹部を持ち上げて足でしっかりと歩きます。湿度が高いと体調が悪くなるので注意が必要です。
メラウケアアオジタトカゲ
インドネシアに生息している種類で、体長は50cmほどになります。
ヒガシアオジタトカゲとよく似ていますが、体色がねずみ色に近く、全体的に色が薄い印象を受けます。インドネシア産で少しだけ高い湿度を好んでいます。
価格は5万円前後で販売されています。
マダラアオジタトカゲ
オーストラリアの南東部に生息しており、体長は35cmと小型の種類です。黒色のまだら模様が美しく、高い人気がありますが、販売量が少ないので価格は10万円を超えてきます。
ケイアオジタトカゲ
インドネシアやニュージランドなどの東南アジアに生息する種類で、体長は50cmほどになります。緑がかった黄色や茶色のバンド模様をしており、その独特な体色から人気があります。気性が荒いためハンドリングには適していません。
アオジタトカゲの飼育に必要な設備
アオジタトカゲの飼育に必要なものを紹介していきます。初期費用では5万円ほどみておくといいでしょう。
必要なケージの大きさ
ケージの大きさは横幅が体長の2倍、奥行きと高さが体長と同じ大きさであることが理想です。狭いケージで飼育すると背骨が曲がるので最初から大きなケージで飼育しましょう。
体長50cmの大きさだと100cm(横幅)×50cm(奥行き)×50cm(高さ)のサイズが必要です。小型種でも40cmほどになるので横幅は90cm以上のケージが必要です。
90cm以下のケージであればおすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
ライトはバスキングと紫外線の2つが必要
アオジタトカゲは昼行性で強い日光の下で活動しているので、紫外線が必要不可欠です。
乾燥地帯に生息するトカゲはバスキングスポットという日光が当たる場所で体を温めてから活動を開始します。点灯時間は8時間以上をキープして、オンオフの時間はちゃんと守ってくださいね。
アオジタトカゲのライトについては爬虫類に必要なバスキングライトと紫外線ライトで詳しく紹介しているので、ご参考ください。
床材の選び方
爬虫類専用の砂漠砂やヤシガラマットを準備してください。新聞紙や砂をひかないままだとツルツルして滑ってしまうのでなるべくなにかいれてあげましょう。
フンがたまりやすいので、こまめに掃除して取り除くようにしてくださいね。
先ほど紹介したグラステラリウム9045で厚さ1cmにしたい場合、2.5kgの砂が必要になります。
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水浴びできる大きさの水入れ
乾燥系のトカゲはほとんど水を飲まないので、常設する必要はありません。容器は倒されることがあるため、飲み終えたら容器を外に出してしまいましょう。
水を飲む量は1日1回ほどです。水入れから飲まないときは霧吹きでガラス面を湿らせてあげてくださいね。
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アオジタトカゲの値段と販売場所
アオジタトカゲの値段は種類によって異なり、ブリード個体だと1万円〜3万円、野生種だと5万円以上で販売されています。
安く手に入れたいときは夏頃に日本へ入荷されてくる10cm未満のベビーサイズを狙いましょう。運が良ければ1万円前後で見つけることができますよ。
アオジタトカゲの飼育方法
初心者にも飼育しやすい?
アオジタトカゲは餌をなんでも食べてくれて、湿度や温度の適応能力も高いので、初心者にもおすすめの爬虫類です。取り扱いが大変になるので、性格が大人しい個体を選ぶようにしてください。
体が大きくなるのでそこは注意しておきましょう。
なつきやすい性格でハンドリングに向いている
アオジタトカゲは大人しい性格の個体を購入すれば、問題なくハンドリングをすることが出来ます。特に人慣れしやすいキタアオジタトカゲがおすすめです。
飼育を始めて1ヶ月は新しい環境に慣れていないので、ハンドリングはやめておきましょう。掃除の時にはハンドリングせざるおえないので、早いうちから慣らしておくと飼育が楽になります。
上から手を出すと警戒するので、横からお腹の下を支えるように持ち上げてくださいね。
飼育に適している温度と湿度
アオジタトカゲに関わらず、全て爬虫類の飼育で温度と湿度を毎日チェックする必要があります。
乾燥地帯を好んでいるので、湿度は25%前後と低めです。温度はバスキングスポットを35度にして他の部分は昼だと25度、夜間は20度以下になるように調整してください。
蒸れには弱いので、ケージは風通しがいい場所において、湿度が上がりすぎないように注意しておきましょう。
おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
餌は昆虫がメイン
野生のアオジタトカゲは昆虫や小型の哺乳類がメインではありますが、野菜、果物などなんでも食べる雑食性です。
飼育下では昆虫をメインにカルシウム剤をまぶして、栄養バランスの調整しましょう。昆虫餌については餌用コオロギの繁殖と飼育方法で紹介しているので、ご参考下さいね。
他の爬虫類と比べて人工餌にも慣れやすく、飼いやすいですが、個体差が激しいですが、フトアゴヒゲトカゲ専用フードなどの餌を与えてみて、食いつきをチェックしてみましょう。食生活では偏りがないように、かぼちゃや小松菜などの野菜食とコオロギやピンクマウスなどの肉食性の餌を半々で与えていきます。
食生活はフトアゴヒゲトカゲとほとんど同じです。フトアゴヒゲトカゲにおすすめの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
商品情報と価格をチェック
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かかりやすい病気と治療方法
アオジタトカゲはクル病という骨格異常の病気にかかりやすいです。クル病にかかると骨が変形したり骨折したりほとんど動けなくなってしまいます。
原因は紫外線によるビタミンDの不足や餌のカルシウム不足があげられます。UVライトの設置と点灯時間を守り、餌にはカルシウム剤をきちんといれておきましょう。
アオジタトカゲについてまとめ
アオジタトカゲの生態や飼育方法についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
体色が鮮やかで体も大きいため、触れ合えるペットとして飼育を楽しむことができます。おっとりとしたかわいい顔で癒しの毎日を味わってくださいね。
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