フトアゴヒゲトカゲは雑食性でいろんな餌を食べてくれるトカゲです。それでも餌の好き嫌いや栄養バランスのことがあり、何をあげてもいいというわけではありません。
今回はそんなフトアゴヒゲトカゲの餌について種類やおすすめの餌、エサの与え方など詳しく紹介していきます。
フトアゴヒゲトカゲとは?
フトアゴヒゲトカゲはアガマ科アゴヒゲトカゲ属に分類されるトカゲの仲間で、オーストラリアの乾燥地帯である草原や砂地に生息しています。
名前の由来は威嚇をするときに、下顎を大きく膨らませ、口周りにあるトゲがひげに見えることからフトアゴヒゲと名付けられました。
人慣れしやすく、ハンドリングを楽しむことができます。胴体は太く体長が40cm近くと大きく成長するのでふれあえるペットとして人気があります。
カナヘビやニホントカゲなどのトカゲの仲間の餌はフトアゴヒゲトカゲとは異なります。これらのトカゲのエサについてはカナヘビにおすすめの餌で詳しく紹介しているので、こちらをご参考ください。
フトアゴヒゲトカゲの餌の種類
フトアゴヒゲトカゲは雑食で食性は幅広く、野生下においては哺乳類から野菜、昆虫など多くの餌を食べています。飼育下でも同様に肉、野菜、果物、昆虫、人工飼料など幅広く与えることができます。しかし、栄養バランスが大切ですので、主食にできる餌や与えすぎてはいけない餌など調整が大切です。
それぞれで与えてもいいおすすめの餌を紹介していきますね。
主食には生きた昆虫が必須
昆虫はフトアゴヒゲトカゲの主食になる餌です。他の餌でも食べてくれますが、主食として必要なので、昆虫嫌いの人にはフトアゴヒゲトカゲの飼育は難しいです。
餌となる昆虫はコオロギやデュビア、レッドローチ、ミルワームが爬虫類ショップでも生き餌として販売されており、入手が簡単です。
この中でもデュビアがもっともおすすめです。コオロギはジャンプ力があって脱走したり、泣いてうるさかったり、ケージが狭いと共食いをしてストックするのが大変です。
ミルワームは広いケージが必要にはなりませんが、100匹ほどのパック販売で、2週間ほどで使い切る必要があり、脂肪分が多いため、与えすぎると肥満になってしまいます。
デュビアは狭いケージでも大量に飼育することができ、過密飼育するほど繁殖しやすいので、どんどん増やすことができます。臭いもありませんので、ゴキブリの姿に抵抗がなければこれほど素晴らしい活き餌はないですよ。デメリットとしては成体になるまで半年はかかるので、フトアゴヒゲトカゲに与えられるまで成長させるのに時間がかかることです。
おやつにピンクマウスや牛ハツなどの肉類
フトアゴゲヒトカゲはピンクマウスを与えることができます。ピンクマウスは栄養価が高く、早く成長させたい赤ちゃんの時に使うことがあります。
それでも昆虫をしっかりと食べてくれるなら、わざわざ与える必要がありません。脂肪分が多く、吐き戻しの原因や肥満になる可能性があるため、多くても週に1回に抑えておいてくださいね。
牛ハツやささみは脂肪分が少ないですが、栄養価も少ないので、与えるとしてもおやつとしてたまに与える程度にしておきましょう。
野菜と果物で栄養バランスを補おう
昆虫食だけで満腹にさせると肥満になりやすく、野菜で昆虫で半々程度にバランスをとることで、長生きしてくれます。
フトアゴヒゲトカゲに餌として与えられる野菜は、にんじんやカボチャなどの緑黄色野菜からコマツナなどの葉野菜がおすすめです。
他にもとうもろこし、チンゲンサイ、サラダナ、豆苗、バナナなどを与えることができますが、これらの野菜は栄養の偏りがあるため、週に1回程度に抑えておきましょう。
野菜だけではタンパク質不足になるため、必ず昆虫と併用して与えるようにしてください。
慣れたら人工餌に挑戦していく
フトアゴヒゲトカゲは慣らすことで人工飼料を食べてくれるようになります。餌は乾燥系トカゲ専用餌であるグラブパイ、レオパゲル、フトアゴフードがおすすめです。
どの人工飼料を食べてくれるかどうかは個体差によるところが大きいため、いろいろな餌を与えてみましょう。
人工飼料は栄養価が高いため、メインの餌に使えますが、継続して与えていると飽きてしまうので、昆虫も必要になる可能性が高いです。
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フトアゴヒゲトカゲの餌の与え方
フトアゴヒゲトカゲは餌付けがしやすいトカゲなので、エサの与え方について苦労することはありませんが、個体によっては好き嫌いがあり、吐いてしまうこともあります。ここでは餌の与え方やトラブルの対応方法について紹介していきます。
餌はピンセットを使って与える
フトアゴヒゲトカゲに餌をあげるときは、ピンセットで直接餌を与えるのがおすすめです。床置きをすると床材を一緒に飲み込むことがあるからです。
ピンセットは口周りを傷つけないように、木製で先端がとがっていないものを選んでください。口元で餌をゆすってあげるとバクッと食いついてくれますよ。
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餌やりの頻度と量
フトアゴヒゲトカゲの餌の頻度はベビーの時は、骨格を作る大切な時期なので、毎日食べられるだけ与えて、成長を促していきます。大人になると3日に1回、腹八分を目安に与えてください。
ダスティングでカルシウム補給
ダスティングとは餌になるコオロギや野菜にカルシウム剤をまぶしてから与えることをいいます。
フトアゴヒゲトカゲに限らず、トカゲなどの爬虫類にカルシウムは必須の栄養で、昆虫や野菜食では十分なカルシウムを摂取することができないため、ダスティングが必要になります。マルベリーCaなど爬虫類専用のカルシウムパウダーが販売されているので、入手しておきましょう。
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ガットローディングで栄養強化
ガットローディングとはコオロギやゴキブリなどの昆虫に栄養価の高い餌を与えておくことで、間接的に摂取できるようにすることです。
コオロギなどは床材として使用している新聞紙を食べることが多く、栄養価が十分でないことがあります。できる限り昆虫にもしっかりと餌を与えて育てるようにしてください。昆虫に与えた餌は短い期間で栄養を失ってしまうため、直前にフトアゴヒゲトカゲ専用の人工餌などを食べさせておけばいいですよ。
フトアゴヒゲトカゲの餌やりのトラブル
餌の吐き戻しの原因は?
個体によっては消化力が弱くてフンに餌がそのまま出てきたり、吐くことがあります。この状態を放置していると、栄養不足でどんどん痩せていってしまうので、対応が必要です。
餌のサイズなるべく小さくして回数を増やすようにしてください。昆虫やニンジンなどの消化しにくいものを避け、ピンクマウスや人工飼料など消化しやすいものに切り替えていきます。
どうしても食べないときは、強制給餌をする
フトアゴヒゲトカゲが餌を食べないときは強制給餌といって無理矢理口の中に餌をつっこむ方法を使います。ストレスを与えてしまうので、最終手段にしてください。
威嚇するときに大きく口を開けてくれるので、人工飼料や昆虫など与えたい餌を放り込みます。飲み込むまで何度も繰り返してください。一度食べると餌と認識して食べてくれることが多いので、諦めずに挑戦してくださいね。
フトアゴヒゲトカゲの餌についてまとめ
今回はフトアゴヒゲトカゲの餌について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
食べてくれる餌の種類が多いので、バリエーションを増やして大好物の餌を探していってみてくださいね。好きな餌を見つけたときの意気揚々と近づいてくる姿はとてもかわいいですよ。
与える餌の種類のよって栄養バランスが異なり、短期的には変わらなくても、寿命の長さや体調に大きく影響してきます。餌の食いつきで体調も推測することができるので、しっかりと観察することも忘れないでください。餌やりの時間は飼育する上でとても大切な時間ですよ。
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