ブッシープレコは小型のプレコとして人気が高く、コケ取り能力もあるので、熱帯魚水槽の混泳相手としてよく選ばれます。体高が低く、体を左右に振りながらもぞもぞと進む姿がとても可愛いですよ。
今回はそんなブッシープレコについて人気の種類や大きさ、寿命、おすすめの餌など飼育方法を詳しく紹介していきます。
ブッシープレコの生態と特徴
ブッシープレコは南米に分布しているアンキストルス属の仲間で、たくさんのヒゲが生えているプレコです。
吸盤状の口先にはたくさんの歯が生えており、水流が強い河川を流木や石にくっつきながら泳いでいます。この歯で流木や石についたコケを削り取りながら食べています。
タイガープレコやインペリアルゼブラプレコに並ぶ小型プレコの人気種で、安価で販売されており、初心者にも人気がありますよ。
特にタイガープレコとはどちらを飼育するかよく比較されます。タイガープレコの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているのでご参考ください。
体の大きさと成長速度
ブッシープレコの大きさは最大サイズでも15cmにしかならない小型のプレコです。そのぶん小型熱帯魚水槽のコケ取り要因として活躍してくれます。
成長速度の目安は半年で5cm、1年で8cm、2年で12cmまで成長します。
寿命の長さ
ブッシープレコの寿命は平均して10年です。体の大きさの割にはかなりの長寿で最大では15年も生きることができます。
ブッシープレコが食べるコケの種類とコケ取り能力
※画像はオトシンクルスです。
ブッシープレコのコケ取り能力はプレコの中でも高く、オトシンクルスの倍以上はあります。
水槽に生えるコケは全部で6種類あり、その中でも頻繁に発生する茶ゴケや黒茶色のコケ、緑スポット状のコケを食べてくれます。ガラス面のコケはたいがい綺麗にしてくれますよ。
※画像中央にある黒い物が黒髭コケです。
反対に、真っ黒の黒髭コケや、濃い緑色の藻類を食べることはできません。コケが不足してくると水草の葉を囓ってしまうので、プレコの餌をあげるようにしてください。
他にもコケ掃除してくれる生き物一覧で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ブッシープレコの種類と特徴
アルビノブッシープレコ
アルビノブッシープレコはブッシープレコの突然変異で白変種ではなく色素が抜けているアルビノの個体です。目が赤く、体が白いのが特徴です。
マツブッシープレコ
マツブッシープレコは大型のブッシープレコで最大で25cmの大きさになる種類です。大きな頭部と太いヒゲが特徴的です。かげでじっとしていることが多いので、隠れ家をたくさんつくってあげましょう。
レオパードブッシープレコ
レオパードブッシープレコは網目状の模様をしており、綺麗な体色の物資プレコです。最大で12cmの大きさになります。
ミニブッシープレコ
ミニブッシープレコは最大10cmで成長が止まる小型のブッシープレコです。混泳水槽でより小さいプレコを求めている時はおすすめです。
ロングフィンブッシープレコ
ロングフィンブッシープレコはヒレがブッシープレコの2倍はあり、優雅な姿をしています。ブッシープレコは地味で華やかさが少ないので、単体で飼育する時に選ぶといいですよ。
ブルーアイゴールデンブッシープレコ
ブルーアイゴールデンブッシープレコは白色の体色で目の周りが青くなっている、美しいブッシープレコです。ブッシープレコの中でも一番高価な種類で、2,000円前後で販売されています。大きさは他の種類と同じく、12cmほどになります。
ブッシープレコの飼育に必要な水槽と設備
必要な水槽の大きさと飼育数
水槽の壁面はブッシープレコに囓られるので、傷がつきにくいガラス水槽を選んでください。
小型のプレコなので45cm水槽から飼育することができます。飼育数は45cm水槽で3匹、60cm水槽で5匹を目安にしてくださいね。
おすすめの45cm水槽やおすすめの60cm水槽で紹介しているので、ご参考下さい。
ろ過フィルターの選び方
ブッシープレコは酸欠と水質悪化に弱いのでろ過フィルターは必須です。
45cm水槽なら外掛けフィルター、60cm以上の水槽ならろ過力がある上部フィルターを使用してください。
流木をいれているとかじり取られた木くずでフィルターが詰まることがあるので、2週間に1回は掃除してください。
レイアウトは流木を入れる
ブッシープレコは流木が大好きで、落ち着いて休むために必要なものです。
大きな流木を入れていると隠れて出てこなくなるので、細い枝を複数入れて立てかけるレイアウトがおすすめです。
酸素量が多い環境が好きなので、エアレーションを追加したり、水流を強めにしてあげましょう。
ブッシープレコの飼育方法
ブッシープレコは体が丈夫なので、初心者でも簡単に飼育することができます。
飼育環境については水流を強くしたり、木が必須であったり、少しだけ通常の熱帯魚とは異なります。
値段と販売場所
ブッシープレコの値段は1匹500円〜2,000円です。5cmほどの幼魚だと500円台が多いです。
販売場所はホームセンターや熱帯魚専門店などになります。メジャーな熱帯魚ではないので、探すのに苦労するときはネット通販を使ってくださいね。
飼育に適している水温と水質
ブッシープレコに適している水温は22度〜27度、水質は弱酸性を好んでいます。
高水温には弱いので、30度を超える夏場には冷却ファンかクーラーで水温を下げてあげましょう。
おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
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餌はプレコ用の植物性人工餌
ブッシープレコの餌は植物性のプレコ専用餌を与えます。他の熱帯魚の餌も食べますが、肉成分が強く、肥満の原因になるので、与えないでください。
餌の頻度と量は1日2回、1粒あげてくださいね。
人工飼料に慣れていないときは餌を食べてくれません。そんなときは食いつきが抜群の冷凍赤虫がおすすめです。体調が悪いことも考えられるので、1/3ほど水換えすることで様子をみるのも効果的です。
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混泳に向いている大人しい性格
ブッシープレコは穏やかなので、多くの熱帯魚と混泳をすることができます。
混泳の相性がいいのはネオンテトラやグッピー、a href="https://woriver.com/683/">プラティなどの小型の熱帯魚です。コリドラスやヤマトヌマエビでも混泳できますが、生活スペースが近いので喧嘩が起きることがあります。
ベタやスマトラはブッシープレコを攻撃してしまうので、やめておきましょう。小さい金魚なら問題ありませんが、成長した金魚は、ブッシープレコにストレスを与えてしまうので、やめておきましょう。
かかりやすい病気と治療方法
ブッシープレコは丈夫な魚なのであまり病気にはかかりませんが、薬に弱いので一度発症すると治療に時間がかかってしまいます。
病気や死因の原因の大半は水質悪化です。水換えを毎週1/4ほど行なって、予防するように心がけてくださいね。
白点病 | 全身が白い点々店に覆われる病気で、感染力が強くまたたくまに水槽内の魚へ感染していきます。水温が25度以下の時にかかりやすい病気です。治療にはメチレンブルーを規定量の1/5に薄めて1週間薬浴してください。 |
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尾腐れ病 | <ヒレが白く濁りながら溶けてくる病気です。水質悪化が原因でカナムナリス菌が繁殖した時にかかります。すぐに全換水を行なって、グリーンFゴールドを規定量の1/5に薄めて1週間薬浴してください。/td> |
擦り傷 | ブッシープレコの体表はウロコではなく、毛のため、傷つきやすくなっています。穴をほったりすることもあるので、擦り傷は増えますが、放置しておいて問題ありません。 |
ブッシープレコの繁殖と産卵方法
ブッシープレコの繁殖は簡単で、初心者でも挑戦することができます。複数で飼育していると自然に繁殖することも珍しくありません。反対に繁殖で増えすぎて困るケースもでてきます。
産卵の時期は水温が25度を超えてくる春から夏にかけて行われるので、水温を徐々にあげていきましょう。産卵床には土管のような筒状の空間を好みます。
繁殖には餌をしっかりと食べて成熟していることが条件になるので、残り餌ではなく、専用のエサを与えてください。そうすれば1ヶ月もしないうちに、ペアでよりそって泳ぐ行動が増え、自然と産卵してくれますよ。
卵は26度の水温を維持していると3日〜5日程度で孵化しはじめます。
オスとメスの見分け方
ブッシープレコはメスよりもオスの方がヒゲが長いです。複数飼育して、比較することで性別を見分けることもできますよ。
稚魚の育て方
ブッシープレコの親魚は稚魚を守ってくれるので、隔離する必要がありません。
稚魚の餌はコケがおすすめです。コケはいつでも食べることができて、水を汚すこともないので、稚魚にとって最高の餌です。水槽内を栄養過多状態にしておいて、照明を毎日10時間以上つけていると2週間程度で生えてきます。
コケが間に合わなければ、皮をむいたきゅうりを食べることもできますよ。
稚魚を吸い込まないようにスポンジフィルターを使いましょう。水温は26度をキープして、3週間に1回、1/4ほど水換えをしてください。
ブッシープレコの飼育の最大の魅力!ヒゲを大きく成長させよう
ブッシープレコのヒゲは幼魚のときにはなく、ヒゲは幼魚の時にはほとんどなく、6cmを超えた時から生え初めて、10cmでしっかり生えてきます。
体が大きいほどヒゲも大きく育つので、幼魚のときからたくさん餌をあげて、水流を強くすることで運動させてください。
大きく成長した姿はまさに怪魚ですよ!ぜひ大きく成長させてその魅力を味わってくださいね。
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プレコの種類と飼育方法|寿命や最大の大きさ、水温は?