テグーはカラーバリエーションが豊富で観賞価値の高いトカゲです。ペットとして人気のネズミの「デグー」とは異なるので、ご注意ください。
今回はそんなテグーの特徴や性格、体の大きさ、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。
テグーの特徴
テグーはテユー科に分類されるトカゲです。アルゼンチンやパラグアイなどの南アメリカの草原地帯に生息しています。
スリムなモニター(樹上棲のトカゲ)に対して、体形はずっしりとしていて迫力があります。サバンナモニターと比べると性格は荒いですが、カラーバリエーションが豊富で、観賞用のトカゲとして人気があります。
オスは首周りに肉がつき、垂れてきます。他のトカゲにはない異様な雰囲気を味わえます。
体の大きさ
テグーは最大で150cmの大きさになる大型のトカゲです。ケージの大きさにもよりますが、飼育下だと100cm前後の大きさで止まることが多いです。体重は25kgほどになります。
テグーは成長速度が速く、生後2年で最大サイズになります。早めに大型のケージを用意しておくといいでしょう。
寿命の長さ
テグーの寿命は15年~20年です。ベビーの頃は湿度不足に注意して、成体は餌の食べすぎや栄養の偏りに注意が必要です。
荒い性格
テグーは荒い性格で攻撃的なため、人の手に噛みついてくることがあります。噛む力が強く、鋭い爪をもっているので、手を近づけるときはケガを防止するために皮手袋が必要です。
個体差があり、人に懐く性格のテグーもいますが、かなり少ないです。攻撃的な性格が多いと思っておきましょう。
テグーの種類とモルフ
テグーはモルフ(カラーバリエーション)が豊富なトカゲです。
人気のモルフではミナミテグーやレッドテグー、ブルーテグー、ゴールデンテグー、黒色のクロコダイルテグーなどそれぞれの色味が強い種類がいます。
ミナミテグー
ミナミテグーは別名でブラックアンドホワイトテグーと呼ばれています。その名の通り、白色と黒色のコントラストが美しいモルフです。他のモルフに比べると光沢は少なく、おとなしい性格の個体が多いです。
レッドテグー
レッドテグーは赤みが強いモルフです。赤みが強いほど人気があり、真っ赤な体色のレッドテグーは高値で販売されています。体色が美しく、おとなしい性格の個体が多いため、人気があります。
ゴールデンテグー
ゴールデンテグーは黄色の色味が強いモルフです。他のテグーに比べると口先がとがっており、光沢があります。非常に荒い性格をしており、人になつくことはほとんどありません。
テグーの飼育に必要なもの
テグーは体が大きいので、大型のケージが必要になります。初期費用で10万円ほどみておきましょう。
必要なケージの大きさ。放し飼いできる?
テグーの飼育ケージのサイズは横幅で体長の2倍、奥行きで体長と同じ大きさが必要です。だいたい100cmの大きさになるので、200cm(横幅)×100cm(奥行き)のケージを用意すれば最後まで飼育ができます。この大きさのケージは市販されていないため、特注をするか自作をする必要があります。
荒い性格をしているので、放し飼いには向いていません。
ベビーの頃は60cmのケージで飼育をするほうが餌やりなどの管理が楽です。おすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
バスキングと紫外線ライト
テグーは日光浴をするため、バスキングライトと紫外線ライトの2つが必要です。
バスキングライトは35度~40度の高温地帯を部分的に作り出します。テグーは行動前や食べた餌の消化のために、このバスキングスポットで体を温めます。
紫外線ライトからはカルシウムの吸収に必要なビタミンを作り出します。紫外線ライトだけでは紫外線量が不足しがちなので、週に2~3回は日光浴をさせてあげるといいですよ。
爬虫類のバスキングライトと紫外線ライトで紹介しているので、ご参考ください。
床材
テグーなどのトカゲを飼育するときは、床材が必要です。床材がないとツルツルと滑って、足腰を悪くする可能性があります。
床材は保湿性が高いヤシガラマットがおすすめです。床材に潜るのが好きなテグーもいますので、全身が潜れるくらいの厚みまで敷いておくと、喜んでくれますよ。
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水容器
テグーは水浴びが大好きなので、全身が浸かる大きさの水容器が必要です。水容器には大型のタッパを使うことが多いです。新鮮な水を維持できるように、汚れたらこまめに水換えしてあげましょう。
テグーの飼育方法
テグーは体が丈夫で生き餌を必要としないので、飼育しやすいトカゲです。しかし、荒い性格の個体が多いため、世話の手間があったり、ハンドリングを楽しむのは難しいです。
値段と販売場所
テグーの値段は3万円~6万円で販売されています。体色が綺麗な個体ほど値段は高くなり、10万円近くになることもあります。
販売場所は爬虫類専門店や日本全国で開催されているペット即売会のイベントを探してみましょう。多くの爬虫類専門店が集まるイベントでは、珍しいモルフのテグーを見つけやすいですよ。
飼育に適している温度と湿度
テグーに適している温度は24度です。
寒さに弱いので、冬には爬虫類用のヒーターが必要です。腹部と冷やすと消化不良になるため、床下から温めることを忘れないでください。
ケージが大きければ、暖房を使ったほうが電気代が安くなることがあります。
飼育に適している湿度
テグーに適している湿度は50%~60%です。多湿な環境を好んでいるため、保湿性が高い床材を使い、水容器を用意しておいてください。
床材が乾燥してきたらこまめに霧吹きをしましょう。霧吹きは1日2回、朝と夜にたっぷりと行います。
餌は肉と野菜がメイン
テグーは餌は鳥のササミや鳥レバー、砂肝、ひなうずらなどの肉食性の餌と、カボチャやニンジン、小松菜などの野菜をバランスよく与えます。栄養補強のために、カルシウム剤やビタミン剤を入れて与えます。
肉食性が強いですが、たんぱく質が過剰になるため、野菜をしっかりと食べられるように肉の餌の量を調整しましょう。
野菜が嫌いなテグーは多く、拒食することがあります。餌を食べないときは、大好物の生卵を混ぜると食べる可能性が高いので、試してみてください。
餌の頻度はベビーのころは毎日与え、成長速度が遅くなってきたら肥満防止のために1週間に2回まで減らします。
ハンドリングできる?
テグーはハンドリングに向いていません。荒い性格で噛みついてくる個体が多いからです。
性格は個体差だけではなく、種類でも変わってきます。比較的おとなしい性格のレッドテグーであれば、ベビーから人にならすことでハンドリングできる可能性があります。ゴールデンテグーは非常に荒い性格をしているので、ハンドリングは出来ません。
ケージの掃除でハンドリングをしないといけないときは、噛まれても大丈夫なように、皮手袋を使います。尾を自切りすることがあるので、焦って尻尾をつかまないように注意してください。
温浴が必要?
テグーが脱皮不全や消化不良になったときは、35度前後のお湯で温浴をして治療するのが効果的です。
温浴は全身が浸かる大きさの水容器を用意して、浅めの水位にしておきます。手で体表を軽くこすり、汚れを落としていきます。ストレスを与えないように、温浴の時間は10分以内に終わらせてくださいね。
テグーについてまとめ
テグーはモルフが豊富でコレクション性が高いトカゲです。特に体色の美しい個体は高値で販売されていますが、寿命が長いので、長く可愛がれる個体を選んであげたいところです。
大型のケージが必要ですが、体が丈夫で飼育しやすく、餌は雑食性でいろいろな餌を与える楽しさがあります。性格は荒いので、ケージを開けるときやハンドリングをするときは注意してください。
その荒々しさも野性味ある肉食トカゲと考えると良いものです。興味を持たれた方はぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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