ジャクソンカメレオンはトリケラトプスのような3本の大きなツノを持っている、かっこいいカメレオンです。ペットとしても流通していますが、カメレオンの飼育はなかなか難しいのが現状です。
今回はそんなジャクソンカメレオンの生態や特徴、値段、飼育環境など飼育方法について詳しく紹介していきます。
ジャクソンカメレオンの特徴
ジャクソンカメレオンはカメレオン科カメレオン属に分類されるトカゲの仲間です。ケニアやタンザニアなどの赤道に位置する南アフリカに分布しています。標高が1500m以上の山に生息しており、涼しくて湿度が高い環境を好んでいます。昼行性で、朝になるとコオロギやトンボなどの昆虫を求めて動き始めます。
最大の特徴は目の上と鼻先から生えている3本のツノです。このツノは雄同士の縄張り争いのときに使われ、ツノをぶつけ合ったり噛みつき合ったりします。メスはツノを使わないので、とても小さいです。子供の頃はツノが短く、成長するにつれて長くなっていきます。
体色は普段は緑色をしていますが、興奮すると青色になり、驚いたり体調が悪いときは茶色になります。レインボージャクソンカメレオンという種類は腹部に黄色や赤みがあり、とてもきれいです。
種類と体の大きさ
ジャクソンカメレオンの体の大きさは種類によって変わります。メルモンタヌスは最も小さくて最大でも18cmですが、キサントロプスという種類は別名でオオジャクソンカメレオンと呼ばれており、最大で35cmまで成長します。
寿命の長さ
ジャクソンカメレオンの寿命は平均して5年~10年です。湿度の調整が難しく、飼育下で長生きさせるのは難しいです。
繁殖方法
気温が暖かくなる4月~8月にかけて繁殖を行います。卵胎生の爬虫類で直接子供を出産します。一度に15匹ほどの赤ちゃんを産みますが、体が小さくて育てるのが難しいです。
ジャクソンカメレオンの飼育に必要なケージと器具
ジャクソンカメレオンは活発にケージの中を歩き回るので、飼育容器は広ければ広いほど、動きを観察できて楽しくなります。特に枝は入れられるだけ入れてあげましょう。初期費用では5万円ほどみておく必要があります。
ケージの大きさと選び方
ジャクソンカメレオンは木の上で生活しており、縦にも横にも移動するので体の大きさ以上に大きなケージが必要になります。ケージのサイズは体長が30cmの個体だと30cm(横幅)×30cm(奥行き)×45cm(高さ)が目安になります。
爬虫類専用ケージであるグラステラリウム4560などがおすすめです。
おすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
ライトはバスキングと紫外線が必要
ジャクソンカメレオンはよく日光浴をするので、バスキング用の照明と紫外線を含んだUVライトの2つを用意してください。
爬虫類は変温動物のため、朝起きてから行動する前に、バスキングスポットと呼ばれる35度前後の高温地帯で体を温める必要があります。紫外線はカルシウムを吸収するためのビタミンを生成するために必要です。
どちらもケージの内部に入れているとライトにしがみついて火傷することがあるため、ケージの外から照射してください。
直射日光は苦手で浴び続けると目が悪くなってしまいます。ケージ内には観葉植物を入れて日陰になる部分をあげましょう。
爬虫類に必要なバスキングライトと紫外線で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
床材の選び方
ジャクソンカメレオンの床材は湿度が保ちやすいヤシガラマットがおすすめです。少しだけ湿らせてから床材として使ってください。フンや尿をしたらこまめに交換してくださいね。
湿気の多い床材には菌がたまりやすく、放置していると危険な状態になってしまいます。年に1回は床材をすべて交換するようにしてください。
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水容器
ジャクソンカメレオンは動きがあるキラキラと光っている水しか飲まないので、水容器にエアーレションをいれて動きを作る必要があります。
他の方法としてはケージの上部から徐々に落ちてくるドリップ式の水容器、一定の時間で空気中に水を散布する商品、手動で観葉植物に霧吹きをする方法があります。
一番多いのがドリップ式で、底面に水の受け皿になるタッパを用意しておきましょう。
一番確実なのは直接スポイトで水を飲ませることですが、手間がかかる上に、ある程度慣れていないと水を飲ませることができません。
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ジャクソンカメレオンの飼育方法
ジャクソンカメレオンは温度の湿度を一定に保つ必要があり、少しでも適温から外れると体調が悪くなるので、飼育は難しいです。慣れてくると大変ではありませんが、飼育には電気代や手間がそれなりにかかると思っておきましょう。
値段と販売場所
ジャクソンカメレオンの値段は2万円~4万円で販売されています。ベビーだと2万円~3万円が目安です。ツノの立派さや体色の美しさによって価格はさらに上がっていきます。
カメレオンは飼育が簡単ではないので、購入する人は少なく、販売量も多くありません。購入したいときは爬虫類専門店に通い、ショップの店員さんと仲良くなることで、入荷したらすぐに教えてもらえるようになっておきましょう。
飼育に適している温度
ジャクソンカメレオンが環境の適応力が高くないので、温度と湿度管理がとても大切になります。
適している温度は25度~27度です。バスキングスポットは35度にして、温度勾配を作り出します。昼夜の気温差をつけるために、夜は22度前後まで落としてください。
冬は暖突や遠赤外線ヒーターをいれてケージ全体を暖めます。ライトにしがみつくことがあるので、ケージの外から照射します。夏は27度を超える日になると、冷房を入れて部屋全体を冷ますようにしてください。
ベビーの頃は大人以上に環境の変化に弱いので、注意するようにしてください。ケージの中と外では気温の変化が大きいので、なるべく屋外には出さないようにしてください。
おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
飼育に適している湿度
ジャクソンカメレオンのは60%~70%の湿度を好んでいます。乾燥にとても弱いので、1日2回、朝と夜に霧吹きをします。乾燥しやすい冬は夏よりも多めに霧吹きしてください。
高い湿度を好んでいますが、ケージ内の蒸れには弱いので、風通しをよくする必要があります。蒸れているときには直接風が当たらないように、扇風機を使ってくださいね。
餌はコオロギがメイン
ジャクソンカメレオンの餌は爬虫類ショップで販売されているコオロギやジャンボミルワームなどの生きた昆虫が主食になります。
昆虫食だけではカルシウム不足になるため、マルベリーCaなど爬虫類専用のカルシム剤をまぶしてから与えます。
餌を与えるときは先の丸くなったピンセットでコオロギをつかんで、舌を出して届く距離にで左右に振ります。食べてくれないようでしたら、コオロギが逃げないようにタッパに入れてケージの底においておきましょう。
餌の頻度は1日1回、コオロギを3匹ほど与えてくださいね。
餌用コオロギの繁殖と飼育方法やミルワームの飼育方法で紹介しているので、ご参考ください。
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ジャクソンカメレオンについてまとめ
今回はジャクソンカメレオンについて紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
カメレオンは温度と湿度の変化に敏感なので飼育が難しく、爬虫類の飼育に慣れていない初心者向けのペットではありません。しかしながら、湿度の変化にこんなにも弱いのか!?という知識は実際に飼育してみるまではわからず、ある程度の見切り発車も大切なことです。
ジャクソンカメレオンをどうしても飼育したいということであれば、今回の記事だけではなくショップの定員さんにも直接相談して、知識を深め、自信をつけていくことをおすすめします。
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