ベタはとてもカラフルな熱帯魚で、瓶やコップで飼育できるので、手軽に楽しめるインテリアとして人気があります。
今回はそんなベタの値段や寿命、おすすめの餌、適している水温など飼育方法を詳しく紹介していきます。
ベタの特徴
ベタはアナバスの仲間で、タイやインドなどの東南アジアに生息しています。
最大の特徴はえらの上部にラビリンスと呼ばれる補助呼吸器官をもっていることです。この器官で空気呼吸を行えるため、酸素量が少ない環境でも生きていくことができます。
生息場所は流れが穏やかな沼や水田などの高水温の場所が多く、苔が発生しやすいため、酸素不足に強くなったと言われています。
ベタはカラーバリエーションやヒレの形が様々で、その美しい姿と小型水槽で手軽に変えることで人気が高い熱帯魚です。闘魚としても知られており、オス威嚇時にヒレを大きく広げる姿が特に美しく、その姿を見たいがために、オスを複数飼育する人もいるほどです。
ヒレが美しい熱帯魚は大きめの水槽で飼育することでその美しさが際立ちます。最低でも45cm程度の水槽で飼育に挑戦して欲しい魚ですね。
体の大きさ
ベタの大きさは6cmです。最大でも7cmほどの大きさです。
人になつく性格
ベタは長い間飼育していると、飼い主の顔を覚えていきます。飼い主が近づくと、餌をくれると思って興奮して水槽内を泳ぎ回ります。
寿命の長さ
ベタの寿命は平均して3年です。病気に強いですが、コップなど水量が少ない環境では2年以内に死ぬことがあります。長生きさせたいときはきちんとした水槽で飼育しましょう。
ベタの寿命で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ベタの人気の種類
野生のベタの体色は灰色がかった緑色で、ヒレが短い熱帯魚です。そこからブリーダーたちの品種改良によって、様々な色やヒレの種類が作られました。
タイベタ(トラディッショナルベタ)
分布 | 品種改良(タイ) |
---|---|
体長 | 7cm |
値段 | 500円〜3,000円 |
トラディッショナルベタはもっと販売量が多い種類で、安価で飼育しやすいので初心者におすすめです。
原種であるベタスプレンデンスが初めて品種改良されてできた種類です。
もともとはヒレは短く褐色で地味でしたが、長年の努力で現在の赤、青、黄、緑、黒などのバリエーションが生み出されました。
ショーベタ
分布 | 品種改良(アメリカ) |
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体長 | 7cm |
値段 | 500円〜3,000円 |
ショーベタはタイベタから品種改良されました。違いは尾びれと背びれの大きさにあり、1.5倍ほど大きくなります。著しく広がっているのが特徴です。
お店ではあまり見かけることはないので、専門店か愛好会に参加することをおすすめします。
ベタ・インベリス
分布 | タイ、マレーシア、インドネシア |
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体長 | 5cm |
値段 | 5,000円〜20,000円 |
ワイルドベタとして人気のある種類でブルーのウロコとヒレの先端にある赤色がとても綺麗な種類です。
ヒレが小さく、ベタらしくありませんが、性格はきついので混泳には注意が必要です。
品種改良されたベタと比べると水槽で飼育されることに慣れていないため、水質の変化に敏感で飼育は難しいです。
ベタ ハーフムーン
分布 | 品種改良 |
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体長 | 7cm |
値段 | 20,000円〜 |
尾びれが半月型になっており、とても綺麗な種類です。45cm水槽で泳がせると優雅に泳いでくれますよ。
ベタの値段と販売場所
ベタの値段は幅広く一般的なカラーだと値段は安く500円程度ですが、少し珍しいカラーだと3,000円、希少な種類だと3万円を超えてきます。
普通のベタならホームセンターなどでも販売していますが、貴重なベタを入手したい時はベタ専門店やネット通販をおすすめします。
ベタの飼育に必要なもの
水槽の選び方
ベタの水槽は横幅で15cm前後のガラス水槽であるコレクションケースがおすすめです。複数のベタを並べたり、ちょっとしたインテリアに飾るのにちょうどいいです。
コップや瓶などの小型水槽での飼育は難しいです。小型の水槽は水量が少ないので、水質や水温の変化が大きく、すぐに体調を崩してしまいます。
ベタにおすすめの水槽で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ろ過フィルター
ベタは酸欠に強いので、単独飼育であればろ過フィルターは必要ありません。
しかし、ろ過フィルターなしでは水質悪化が進み、元気がなくなり美しさを発揮することはできません。水質管理をきちんとしたい時はコーナーフィルターをいれましょう。
泳ぐのが苦手なので、水流は必ず弱くしてください。
ベタの飼育方法
ベタは丈夫な熱帯魚で飼育は難しくありません。しかし、安易に飼育していると長いヒレや体色の美しさを引き出すことはできないので、しっかりとした環境を整えることをおすすめします。
飼育に適している水温
ベタに適している水温は24度〜26度です。水温は最低で15度、最高なら30度までなら大丈夫です。
20度を下回ると白点病などの病気にかかりやすくなるので、冬は水槽用のヒーターを用意してください。
高水温に強いので、夏は直射日光を避けておけば大丈夫です。
水槽のレイアウト
ベタの水槽レイアウトは何も入れないベアタンクがおすすめです。ヒレが長く、ゆったりと泳ぐ姿を鑑賞しやすくなるからです。
しかし、ろ過フィルターを使わない時は、アナカリスや浮き草などの丈夫な水草を入れることをおすすめします。水草は水の浄化や酸素の供給、隠れ家になったりと、環境を整えるのに効果的です。
水槽の水換え
ベタは丈夫な熱帯魚ですが、飼育が難しいと言われる原因に、コップなどの小型水槽で飼育することが流行っていることがあげられます。
コップでの飼育は水量が少なく、水質悪化が早いです。そのため、3日に1回は1/3ほど水を交換する必要がありますが、おろそかにしている方が多いです。
カルキ(塩素)を抜いた飼育水を用意しておきましょう。カルキの抜き方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
混泳方法
ベタは闘魚といわれるほど攻撃的な熱帯魚であり、単独飼育が基本です。
特に同種のオスを同じ水槽に入れると、どちらかが死ぬまで喧嘩します。他の熱帯魚にも同様に攻撃するので、混泳はやめておきましょう。ただし、大きな水槽で、隠れ家になるたくさんの水草をいれることで成功させることができます。
詳しくはベタの混泳で紹介しているので、ご参考ください。
繁殖方法
ベタの繁殖は比較的簡単で、初心者でも成功させることができます。
繁殖をするときはペア作りに注意してください。いきなりオスとメスを同じ水槽にいれると、オスがメスを殺してしまう可能性があるので、別々の水槽に入れてお互いの姿が見えるようにお見合いさせる必要があります。
オスが発情すると、水面に水泡を作り出します。そこから様子を見ながら、いけそうなら、同じ水槽にいれてみましょう。
詳しくはベタの繁殖方法で紹介しているので、ご参考ください。飼育に慣れてきたらぜひ挑戦してくださいね。
かかりやすい病気と治療方法
ベタは丈夫な魚ですが、コップなど水量が少ない容器では水質悪化しやすく、水換えをしていないと頻繁に病気にかかります。定期的な水換えを行うことできちんと予防してあげてくださいね。
病名 | 症状 | 治療方法 |
---|---|---|
尾ぐされ病 | ヒレの先端が溶けたり、穴が空いてボロボロになる病気です。水質悪化でカナムナリス菌が発生したこと原因です | 最初の水の1/3を交換します。その後、グリーンFゴールドで薬浴し、毎日1/3づつ水を交換します。 |
白点病 | 全身が白い点々に覆われる病気で水温が20度を下回るとかかりやすくなります | 水を1/3交換して、メチレンブルーで1週間薬浴してください |
松かさ病 | ウロコが逆立つ病気で、上からみるとむくんでいるように見えます。水質悪化でエロモナス菌が発生することが原因です。 | 最初の水の1/3を交換します。その後、グリーンFゴールドで薬浴し、毎日1/3づつ水を交換します。 |
転覆病 | 腹部を上にして浮かぶ病気で、低水温時に消化不良になりやすく発症しやすいと言われています。 | 徐々に水温を28度まであげて、1週間餌をあげないでください |
ベタの餌やり
ベタは餌の好き嫌いが少なく、ほとんどの餌を喜んで食べてくれます。
おすすめの餌の種類
ベタにおすすめの餌は小粒タイプの浮遊性で水を汚しにくい「ひかりベタ」です。フレークやメダカの餌など家にあるもので代用しても問題ありません。
飼い主に慣れてくると、顔を近づけただけで餌のくれくれダンスを踊ってくれるようになります。
餌の量は1日2回、5口ほど与えましょう。
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餌を食べないとき、餌を吐き出すとき
ベタが今まで食べていた餌を食べないときは体調が悪いことが考えられるので、水温を計測したり、水換えをしてあげてください。どうしても食べてくれないときは別の餌に変えてみるのも有効です。
ワイルドベタに多いのですが、人工餌に慣れていない個体は、生き餌か冷凍赤虫が必要になります。
旅行中の餌はどうする?
ネタは3日程度であれば餌無しでも問題ありません。それを超えるときは水にゆっくりと溶ける餌である、留守番フードを使いましょう。
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ベタについてまとめ
今回はベタの特徴と飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
ベタは体が丈夫で美しい体色をしており、手軽に楽しめる熱帯魚として人気があります。玄人にも人気があり、ベタコンテストが世界中で開催されており、美しさを競い合っています。
複数の水槽を用意して、繁殖の時に見せてくれる、オス同士の美しい姿を楽しむのもいいでしょう。興味を持たれた方はぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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