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トランスルーセントグラスキャットの飼育方法|混泳や餌は?

2018-06-18

トランスルーセントグラスキャットは透明の体をしているナマズの仲間です。ナマズ特有の長いヒゲを持っているかと思えば、水中を元気に泳ぎ回ったりと不思議な熱帯魚です。

今回はそんなトランスルーセントグラスキャットについて値段や混泳できる魚、餌、病気、水流など飼育方法を詳しく紹介していきます。

トランスルーセントグラスキャットの生態と特徴

トランスルーセンログラスキャット

トランスルーセントグラスキャットはタイやマレーシアなどの東南アジアを生息地としている小型のナマズの仲間です。

トランスルーセントは半透明という意味であり、全身が透明の体をしています。透明の理由は、生息地の水の透明度が高いため、透明の体は保護色として役に立つからです。体の横幅は薄く、上からも天敵から見つかりにくくなっています。

ナマズの仲間には珍しく、下層でじっとしていることがなく、群れで行動します。

夜行性ではなく昼行性なので、土管などの隠れ家も必要ありません。

体の大きさと成長速度

トランスルーセンログラスキャット

トランスルーセントグラスキャットの大きさは8cm〜13cmです。

成長速度は生後半年で4cm、1年で6cm、2年で8cmまで成長します。大きく育てるのが難しく、10cmを超えることはほとんどありません。

寿命の長さ

トランスルーセントグラスキャットの寿命は平均して3年〜5年です。寿命が近くなると体のつやがなくなり、水底でじっとするようになります。

トランスルーセントグラスキャットの飼育設備

トランスルーセンログラスキャット

トランスルーセントグラスキャットの飼育に必要な水槽と周辺器具について紹介します。初期費用は3万円前後をみておきましょう。

水槽の大きさと飼育数

水槽は透明度が高いガラス水槽がおすすめです。虫かごなどのプラケースでは傷がつきやすく、長期間の鑑賞には向いていません。

飼育数の目安を紹介しているので、群泳するときの参考にしてください。

45cm水槽4匹まで
60cm水槽8匹まで
90cm水槽20匹まで

ろ過フィルターの選び方

外掛け式フィルター

45cm水槽以下だと安価で取り付けが簡単な外掛けフィルターがおすすめです。

底砂を敷いているときは、小型水槽でも高いろ過を発揮できる底面フィルターもありますが、設置が大変なので、うまく使い分けましょう。

60cm水槽以上だとろ過能力が高い上部フィルターを選んでください。

冬はヒーターが必要

低水温に弱いので、冬はヒーターが必要です。

水槽の大きさと必要なワット数、電気代の目安はこちらです。

45cm水槽100W 900円
60cm水槽150W 1350円
90cm水槽300W 2700円

おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。

飛び出し防止の水槽の蓋

水槽の蓋は飛び出しの防止や水が蒸発するのを防ぎます。特に水槽の外へ飛び出すことが多いので、隙間なくしっかりと蓋をしておきましょう。

トランスルーセントグラスキャットの飼育方法

トランスルーセントグラスキャット

トランスルーセントグラスキャットは安価で飼育は簡単なので、初心者向けの熱帯魚です。

しかし、油断していると体色が悪くなったり体調を崩しやすいので、飼い方の基本はしっかりと押さえておく必要があります。

値段と販売場所

トランスルーセントグラスキャットの値段は300円〜500円で販売されています。購入するときには体が濁っていないか、ヒゲがピンとしているか確認してくださいね。

ホームセンターや熱帯魚専門店、ネット通販など多くの場所で販売されています。

レイアウトは水草をたくさんいれる

トランスルーセントグラスキャットの飼育

トランスルーセントグラスキャットの体色は水草で映えるので、水槽には大きめの水草をたくさん植えてあげましょう。水底を泳ぐ性質があるため、前方に背丈の低い水草は植えずに遊泳スペースを確保してあげてください。

泳ぐのが苦手のため、遊泳スペースは水流が弱いほうがいいです。水の吐き出し口の向きをガラス面にむけるかスポンジを設置するなど工夫してあげてくださいね。

水流の出てる方向に向かって泳ぐので、群れで同じ方向を向いているかわいい姿を観察できますよ。

飼育に適している水温と水質

トランスルーセントグラスキャットに適した水温は24度〜27度です。

低水温に弱いので、気温が低くなる秋には水槽用のヒーターを用意しておきましょう。

水質の適応範囲は広く、ph6.0〜7.5の弱酸性を好みます。

体が丈夫なので飼育しやすい熱帯魚です。水質の悪化には弱いので、週に1回1/3ほど換水してあげましょう。

繁殖方法

トランスルーセントグラスキャットの飼育

トランスルーセントグラスキャットは販売量が多い熱帯魚ですが、国内で繁殖したケースは非常に少なく、繁殖は難しいです。

難しいとされている理由は繁殖のきっかけにあります。生息地では雨季になると大量の雨水が流れてきて、大きく水質が変化し続け、これを水槽で再現するのが難しいからです。

繁殖を狙うときは成熟した親がいるかどうかが大切になるので、毎日しっかりと餌をあげましょう。5匹以上で飼育していると自然にペアができるかと思います。

うまく抱卵して稚魚が生まれたら、稚魚用の餌として栄養価が抜群のブラインシュリンプを与えて育ててあげてくださいね。

かかりやすい病気と治療方法

トランスルーセントグラスキャットは病気にかかりやすく、特に飼育を始めて1ヶ月や水換え直後は注意して観察してください。

元気がなくなると泳ぐことが出来なくなり、水底で横たわることが多くなります。

定期的な水換えと水合わせをしっかりとして予防しましょう。

白点病白点病は全身が白い点々に覆われる病気です。25度以下の低水温時や購入した時に感染していることが多いため、28度前後の高温で飼育することで予防しましょう。感染力が強いので、発症している個体を見つけたらすぐに別の水槽に隔離して、メチレンブルーで1週間薬浴してください。
尾ぐされ病ヒレが白く濁りながら溶けていく病気で、水質悪化によってカナムナリス菌が増えることで発症します。すぐに水を全部交換して、グリーンFゴールドで1週間薬浴してください。
体が白く濁る水質が悪化してくると、体の透明度が落ちて白濁してきます。放っておくと死んでしまうこともあるので、すぐに1/3ほど換水を行いましょう。
ヒゲが溶けるヒゲが溶けていたり、短くなった時は水質の酸化が進んでいると考えられます。一気に水換えすると危険なので、3日に1回のペースで1/5ほど換水をしながら様子を見てください。何度か水換えをしているとヒゲが再生してきます。
飛び出し事故臆病な性格なので、驚かせるとびっくりして水面から飛び出すことがあります。水槽には隙間がないように蓋をして、必要以上に驚かせないようにしておきましょう。

トランスルーセントグラスキャットにおすすめの餌と与え方

トランスルーセントグラスキャットの飼育

野生のトランスルーセントグラスキャットは水中に生息している微生物を食べています。長いヒゲに餌が触れると飛びついてあっという間に食べてしまいます。

雑食性なので赤虫などの生き餌から人工飼料までなんでも食べてくれます。ゆっくりと沈む餌を好むので、沈下性で粒状の熱帯魚専用餌を与えると栄養バランスもいいので便利です。

透明の魚は内臓が小さいため、一度に多くの餌を食べることができません。餌の量は1日に2回、1〜2分で食べきれる量を与えてくださいね。

餌の食べないときは匂いが強い肉食魚用のミニキャットをバラしてあげましょう。それでも食べなければ、食いつき抜群の冷凍赤虫を使います。

他にも水温や水質が適切かを確認して、1/3ほど換水するのも効果的です。

トランスルーセントグラスキャットの混泳

トランスルーセントグラスキャット

トランスルーセントグラスキャットは温和な性格で、多くの小型熱帯魚と混泳を楽しむことができます

おすすめの混泳相手

ネオンテトラ

混泳相手は温和な性格のネオンテトラランプアイエンゼルフィッシュがおすすめです。

水底に生息するコリドラスだと掃除もしてくれるので、相性がいいですよ。ミナミヌマエビヤマトヌマエビなどエビ類とも問題なく混泳することができます。

しかし、体長が2cm前後の生き物は食べられてしまうため、混泳相手の体の大きさには注意してください。

混泳に不向きな相手

ベタ

ベタスマトララミレジィなど攻撃性の高い熱帯魚との混泳はさけておきましょう。動きが早いゼブラダニオも餌を取られてしまうので、よくありません。

群泳の方法

トランスルーセントグラスキャットは群れを好むため、5匹〜10匹で飼育すると仲良く泳ぎ回る姿を観察できます。単独で飼育すると水槽の奥に隠れて出てこないようになってしまいます。

飼育数が増えると、水質悪化が進みやすくなるので、必ず水槽の大きさに合うフィルターを選ぶようにしてください。水換えも週に1回は1/3ほど行ってください。

混泳の注意点

トランスルーセントグラスキャットは臆病な性格をしているので、混泳相手がいる水槽で飼育数が少ないと奥に隠れて出てこなくなってしまいます。最低でも5匹以上で群泳させてあげてくださいね。

地味な体色をしているので、派手な熱帯魚を混泳させると、見劣りしてしまうかもしれません。主役にしたいときは、水底の生き物を選ぶようにしてくださいね。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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