アフリカンランプアイは飼育がしやすく、安価に手に入るので熱帯魚の入門種としておすすめです。群泳をしている姿が魅力的で、水草が生い茂った環境で飼育をするとすばらしい観賞魚となります。
飼いこむ事で発色がどんどんよくなったり、繁殖をしていってくれたりと楽しみの幅も広い魚です。
今回はそんなアフリカンランプアイの生態や特徴、群泳、繁殖、おすすめの水草、混泳できる魚など飼育方法を詳しく紹介していきます。
アフリカンランプアイの特徴
アフリカンランプアイはナイジェリアやカメルーンなどの南アフリカに生息するメダカの仲間です。流れがおだやかな水面付近に生息しています。
メタリックブルーに光り輝く目が美しくて人気が高いです。普段は薄い透明の体色をしていますが、大切に飼育していると玉虫色に輝き、オレンジ色っぽくなっていきとても綺麗になりますよ。
体の形状は日本のメダカにかなり似ています。
それでも少し地味なので単独で飼育すると他の熱帯魚と比べて見劣りするかもしれません。しかし、10匹以上の群れで飼育することで魅力を最大限引き出すことができますよ。水草を沢山植えた水草で群泳している姿はとてもきれいです。
体の大きさ
アフリカンランプアイの大きさは3cmほどの小型の熱帯魚です。
寿命の長さ
アフリカンランプアイの寿命は平均して2年〜3年になります。販売されている個体は生後3ヶ月〜半年ほどの個体が多いです。
寿命が近くなると体表のツヤや、ウロコとヒレのキレがなくなり、底でぼーっとするようになります。
アフリカンランプアイの飼育設備
アフリカンランプアイの飼育に必要なものについて紹介していきます。
小型水槽で飼育できるので、インテリア水槽として使いやすいです。
チェックポイント
- 水槽
- ろ過フィルター
- ライト
- 水槽用ヒーター
- 水槽の蓋
水槽の大きさと飼育数
アフリカンランプアイの水槽サイズは小型水槽である30cm水槽を用意できれば十分です。
水槽は大きいほど水量が増えて、水質が安定するので、飼育難易度は下がります。初心者の方であれば60cm水槽から始めることをおすすめします。
飼育数の目安はこちらです。
30cm水槽 | ~10匹 |
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45cm水槽 | 20~30匹 |
60cm水槽 | 30匹~50匹 |
ろ過フィルターの選び方
ろ過フィルターは安価で設置しやすい外掛けフィルターがおすすめです。
底砂を敷くのであれば、小型水槽でも高いろ過が期待できる底面フィルターも効果的です。ただ、設置は手間なので、使い分けてください。
60cm以上の水槽ではより強力なろ過や酸素量が必要になるので、上部フィルターを用意してください。
ライト
ライトは発色を良くしたり、水槽を綺麗に見るために必要です。青系や赤系、白系など様々な色ありがあるので、好みのものを探しましょう。
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冬はヒーターが必要
低水温に弱いので冬はヒーターが必要です。昼夜の気温差が激しい春と秋にも作動させておきましょう。
必要なワット数と電気代の目安です。
30cm水槽 | 50w 450円 |
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45cm水槽 | 100w 900円 |
60cm水槽 | 150w 1350円 |
おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
飛び出し防止の水槽の蓋
アフリカンランプアイは水面付近を泳いでおり、臆病な性格をしているので、驚かせると水面から飛び出すことがあります。
逃げ出さなように隙間なくしっかりと蓋をしておきましょう。
アフリカンランプアイの飼育方法
アフリカンランプアイは丈夫な熱帯魚ですが、体が小さい分、環境の変化には弱いです。導入初期は注意しておいてください。
値段や販売場所
アフリカンランプアイは東南アジアで養殖がされており、日本にも多く輸入されています。ホームセンターや熱帯魚専門店、ネット通販で見つけることができますよ。
値段は安くて、1匹100円前後で販売されています。臆病な性格をしているので5匹単位で購入するようにしてあげてくださいね。
水合わせの方法
アフリカンランプアイは購入してすぐに水槽に入れると急激な水温と水質の変化についていけず、phショックで死ぬことがあります。水槽の水に慣らすために水合わせはとても大切です。
水合わせの手順
- 個体が入った袋を水槽に浮かべる
- 袋の水を半分捨てて、水槽の水を30分かけて倍になるようにいれていく
- 袋の水を半分捨てる
- 水槽の水を30分かけて倍になるようにいれていく
- 袋の水をギリギリまで捨てて、個体を水槽に入れる
レイアウトは石組みを中心に、水流は弱くする
アフリカンランプアイが生息している南アフリカは石が多く、中硬水の水を好むため、石組みを多くしたレイアウトが似合います。
照明は少し暗めにして目の青さが引き立つようにしましょう。
目の青色は緑色が濃い、水草水槽とも相性がいいです。レイアウトは石組みを中心にしたいので、丈夫で飼育しやすいアヌビアスナナやウィローモスなどがおすすめです。
群泳をさせると美しいので、10匹以上で飼育して、真ん中に広い遊泳スペースをとるといいですよ。
水流を強くすると体力を消耗して弱ってしまいます。最低限ろ過できるだけの水流を用意して、ギリギリまで弱めてあげましょう。水の吐き出し口をガラス面にむけるか、スポンジをつけて弱めてあげてくださいね。
適している水温と水質
アフリカンランプアイに適した水温は22度〜26度と少し低めです。
水温が20度を下回ると元気がなくなるので、冬は水槽用のヒーターなしの無加温で乗り越えることはできません。必ず用意してください。
水質はpH7.25〜7.5の弱アルカリ性を好みます。丈夫なので神経質になる必要はありませんが、弱酸性に傾けやすい流木は少なめにしておくといいでしょう。
おすすめの餌と与え方
アフリカンランプアイは餌の好き嫌いが少ないので、どのような熱帯魚の餌でもしっかりと食べてくれます。ゆっくりと沈むテトラプランクトンがおすすめです。
目の発色をよくしたい時は、栄養価の高い餌をあげてください。価格は高くなりますが、色揚げに使われる「テトラ ディスカス」がおすすめです。
餌は頻度は1日2回、1〜2分で食べきれる量を与えましょう。お腹が少し膨れるくらいが目安です。
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かかりやすい病気と治療方法
アフリカンランプアイは体が小さくてデリケートな魚なので、病気にかかりやすく日頃の観察がかかせません。
特に購入して最初の1週間は死ぬことが多いので、注意しておきましょう。
白点病 | 体中が白い斑点に覆われる病気です。買ってきたばかりの個体に寄生虫がついていることがあり、感染力が強いので、発症を確認したらすぐに別の水槽に隔離して、メチレンブルーで1週間薬浴しましょう。 |
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尾ぐされ病 | 各ひれが溶けたようにボロボロになる病気です。水質悪化が原因でカナムナリス菌にかかることが原因です。環境がかなり悪くなっているため、すぐにすべての水を交換してください。発症した個体は別の水槽に隔離して、グリーンFゴールドで1週間薬浴します。 |
飛び出し事故 | 臆病な性格なので、驚かせると水面を跳ねて、外に出てしまうことがあります。飛び出し防止に隙間なく蓋をするようにしておきましょう。 |
アフリカンランプアイと一緒に飼育できる混泳相手
アフリカンランプアイは温和な性格で多くの小型熱帯魚と混泳することができます。
おすすめの混泳相手
アフリカンランプアイとおすすめの混泳相手は、生活スペースが異なるネオンテトラやカージナルテトラ、ミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビ、コリドラス、オトシンクルスなどの大人しい生き物です。
しかし、地味な体色をしており、ネオンテトラなどの派手な熱帯魚には見劣りしてしまうため、下層に生息するコリドラスなどがおすすめです。
混泳に向かない相手
メダカやグッピーでも混泳できますが、生活スペースが同じなので、喧嘩が起こりやすくなります。
気性が荒いスマトラやラミレジィ、餌を横取りしていまうゼブラダニオなどの種類はさけておいたほうがいいですよ。
アフリカンランプアイの繁殖方法
アフリカンランプアイの繁殖は簡単で、初心者でも狙うことができます。水草をいれている水槽では自然繁殖することもあります。
水温が24度を超えてくる春から夏の時期にかけて繁殖を行います。卵を食べられたり、ストレスを減らすために、同種だけで5匹ほど群泳させてください。
毎日餌をしっかりとあげて成熟させましょう。ペアができると寄り添って泳ぐようになります。メスのお腹がパンパンになったら産卵が近いです。
産卵の方法
繁殖行動は日本のメダカと同じで、ペアができるとオスがメスを抱きかかえるようにして産卵します。
産卵はウィローモスやマツモなど葉の細かい水草に行います。卵が付着しているのを確認したら、親魚に食べられないように別の水槽に移動させましょう。
孵化の方法
卵には新鮮な水を送らないと水カビが発生してしまいます。エアレーションは卵を吸い込まないスポンジフィルターがおすすめです。水質の変化に弱いので、なるべく水の交換はしないでください。
水温を25度に保つことで3日〜5日で孵化が始まります。
稚魚の育て方
アフリカンランプアイの稚魚は体が小さく、多くの栄養を必要としているため、稚魚用の餌として代表的なブラインシュリンプをあげましょう。餌を準備できれば稚魚の飼育は難しくありません。
1ヶ月ほどすると親魚の餌をすりつぶしたものも食べてくれるので、徐々に餌付けしていってくださいね。
ブラインシュリンプの与え方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
アフリカンランプアイについてまとめ
アフリカンランプアイは水草を沢山植えた水草で、10匹以上で群泳させることで最大の美しさを発揮してくれます。大きな魚と混泳させるとストレスで奥に隠れてしまうため、ランプアイだけか小さい熱帯魚と混泳させましょう。
飼育は簡単で、水質と水温の変化に気おつけておけば問題ありません。
興味を持たれた方はぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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