カイマントカゲはオレンジ色と緑色の美しい体色をもつオオトカゲです。トカゲには珍しく、水中にいる時間が長いため、水族館での展示が多いです。
今回はそんなカイマントカゲの特徴や名前の由来、値段や飼育環境など飼育方法について紹介していきます。
カイマントカゲの特徴
カイマントカゲはテユー科カイマントカゲ属に分類されるオオトカゲです。ペットで人気の種類はギアナカイマントカゲで、正式名称はガイアナカイマントカゲと言います。
名前の由来は南米に生息しているカイマンというワニに似ていることから名付けられました。
生息地はブラジル、コロンビア、エクアドル、ペルーなどの南米の熱帯雨林や湿地帯です。水中を好んでおり、水辺近くの陸地や木の上で休んでいることが多いです。身の危険を感じるといつでも水中に飛び込めるようにしています。
餌は水中の貝類を好んで食べる珍しいトカゲです。貝殻をかみ砕きやすいように大きな口をしており、奥歯で貝殻をすり潰して、身だけを飲み込みます。
頭部はオレンジ色をしており、首から下は緑色です。体色が美しい個体はオレンジ色と緑色のメリハリがあり、高値で取引されています。
大人しい性格
カイマントカゲは大人しい性格をしており、人になれると手から直接餌を食べてくれるようになります。しかし、驚かせると口を開けて威嚇をしたり、手を噛んでくることがあるので注意してください。
体の大きさ
カイマントカゲの大きさは90cm~120cmになる大型のトカゲです。
寿命の長さ
カイマントカゲの寿命は10年~15年です。飼育下では運動不足で短命になりやすく、長生きさせるためには大きなケージが必要です。
カイマントカゲの飼育環境と必要なもの
ケージのレイアウト
カイマントカゲは地表棲のトカゲですが、水中にいる時間が長いため、レイアウトは十分に泳ぎ回れるスペースと陸地の両方が必要です。レイアウトは小型のワニを飼育するイメージです。
水中でも活発に上下運動を行うため、水場の水深は50cm、横幅で200cmは欲しいところです。
水族館クラスの巨大な水槽を使わないとレイアウトはかなり難しいです。自宅でレイアウトをするときは高さのある特注ケージを用意して、上半分に板をいれて足場に、下をまるごと水中にすると横幅を少しは節約できます。
週に一回は水換えをしないといけないので、水の換えやすさにも注意してレイアウトしてください。
必要なケージの大きさ
カイマトントカゲに必要なケージは横幅で体長の3倍、奥行きは体長の1.5倍は必要です。カイマトントカゲの大きさは100cmほどになるので、300cm(横幅)×150cm(奥行き)が目安です。
特注のケージを置く広さがなければ、部屋一つを渡して放し飼いしましょう。
バスキングと紫外線ライトの2つが必要
カイマントカゲは日光浴をするので、バスキングと紫外線ライトが必要です。
バスキングライトは35度~40度の高温地帯を部分的に作り出すライトです。トカゲはこのバスキングスポットで活動前や食後に消化を促進するために体を温めます。
紫外線ライトではカルシウムの吸収に必要なビタミンを作り出します。紫外線が不足するとクル病などの骨の病気にかかってしまいます。紫外線ライトだけでは紫外線量が不足するので、週に2回程度は太陽光で日光浴をしてあげましょう。
詳しくは爬虫類のバスキングライトと紫外線ライトで紹介しているので、ご参考ください。
カイマントカゲの飼育方法
値段と販売場所
カイマントカゲの値段は10万円~15万円で販売されています。特殊な飼育環境や餌が必要なので、人気は高くなく、入荷量が少なくて高価です。
爬虫類ショップの人と仲良くなっておき、入荷されたらすぐに連絡をもらえるようにしておきましょう。
飼育に適している温度
カイマントカゲに適している温度は24度~28度と高い温度を好んでいます。
冬の寒さに弱いので、暖房を使って部屋全体を温めてください。水温が低いと水中に入らなくなるので、様子を見ながら、水槽用のヒーターを併用しましょう。
餌は貝類が必要
カイマントカゲの餌はカタツムリやタニシなどの巻き貝を食べる特殊な食性をしています。爬虫類ショップによっては冷凍されたタニシが販売されているので、これをメインに与えます。
ミズガメと食生活が似ているため、カメ専用の人口餌であるレプトミンを食べてくれる可能性が高いです。しかし、栄養が偏ってしまうので、巻き貝類を主食として、人工飼料はおやつ程度に与えましょう。
商品情報と価格をチェック
カイマントカゲについてまとめ
カイマントカゲはオレンジ色と緑色のコントラストが美しいオオトカゲです。大きな口とつぶらな瞳がとてもかわいいです。
水を泳ぐのが好きなので、飼育環境は水中と陸地の両方を用意します。さらに活発に動き回るので、非常に大きなケージが必要です。また、餌は貝類を食べるので、食生活も普通のトカゲとは異なります。
カイマントカゲは飼育環境を整えるのが難しいトカゲですが、その難しさや体色の美しさから熱狂的なマニアの方もいらっしゃるほどです。飼育をするときは部屋一つは渡してしまうくらいの覚悟を持って、挑戦してくださいね。
-
ペットで人気のトカゲの14種類|値段や寿命、飼育方法は?