ヒョウモントカゲモドキ(レオパードゲッコー)の餌について、最近では人工飼料も増えてきており、昆虫嫌いの方にも飼いやすくなってきました。
今回はそんなヒョウモントカゲモドキについて与えられる餌の種類やエサの与え方、トラブルなど詳しく紹介していきます。
ヒョウモントカゲモドキの餌の種類
野生のヒョウモントカゲモドキは昆虫を捕食する完全な肉食性です。餌は昆虫、哺乳類、人工飼料が候補になります。
餌の食いつきが良いので、個体によっては昆虫を与えなくても飼育できます。それでも人工餌だけを与えていると食べなくなることもあるので、飼育はそれなりに難しいです。
それぞれ特徴や値段、栄養について詳しく紹介していきます。
主食の昆虫はコオロギ
値段目安 | 60匹1000円 |
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月の餌代 | 1000円 |
入手場所 | ネット通販、爬虫類専門店 |
コオロギはヒョウモントカゲモドキのメインの餌として最も使用されている餌です。
餌用のコオロギにはヨーロッパイエコオロギ(イエコ)とフタホシコオロギ(フタコ)のコオロギの2種類がおり、どちらを与えても構いません。栄養バランスが高く、食いつきが良いためベビーから大人まで、これ一つで飼育できます。
発達した後ろ足は固くてヒョウモントカゲモドキが嫌がることがあるので、ちぎってから与えます。また、コオロギをケージの中に放つと尻尾や体をかじることがあるので、ピンセットで直接与えた方が安全です。
コオロギを飼育するためにもう一つケージが必要になります。温度は27度前後を保ち、餌には野菜の切れ端などを与えます。水切れに弱いので、新鮮な水をいれた水容器を準備しましょう。夏になると繁殖のために鳴いたり、ジャンプ力があるので脱走したりするなど、管理には何かと手間がかかります。
コオロギの繁殖と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
抵抗がないなら繁殖もさせやすいデュビア(ゴキブリ)
値段目安 | 30匹1500円 |
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月の餌代 | 2500円 |
入手場所 | ネット通販、爬虫類専門店 |
デュビアは爬虫類専用昆虫とも言われるほど、爬虫類の餌に適している昆虫です。
理由はコオロギと比較して鳴かなく、飛ばなく、臭くない、繁殖が簡単などメリットがたくさんあります。特にコオロギは過密飼育に弱いですが、デュビアは過密飼育が推奨されており、60cmのケージであれば500匹ほど飼うことができます。
さらにどんどん繁殖してくれるので、最初の購入費用さえはらえば追加費用はかからなくなります。
デメリットとしては成長速度が遅く、生体になるまで半年から1年はかかるので、大人のヒョウモントカゲモドキの餌にはかなりのストック数が必要です。
保管が便利なミルワーム
値段目安 | 200匹300円 |
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月の餌代 | メイン利用不可 |
入手場所 | ネット通販、爬虫類専門店 |
ミルワームは爬虫類用餌としてだけではなく、鳥類や熱帯魚用の餌としても販売されています。コオロギやゴキブリと異なり、脂肪分が多いので、メインの餌に使うことができません。おやつとして与えましょう。
カップ売りで販売されており、専用のケージも必要ないので、手軽に与えることができます。デメリットとしては3週間程度で硬い殻をもつ成虫になってしまうので、それまでに与え切らないといけないことです。
ミルワームの繁殖と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
メインには使いにくいピンクマウス
値段目安 | 1匹150円 |
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月の餌代 | メイン利用不可 |
入手場所 | ネット通販、爬虫類専門店 |
ピンクマウスとは小型のネズミを冷凍した餌で、大きさのバリエーションがSサイズ~XLサイズと豊富なのでヒョウモントカゲモドキの成長に合わせて与えることができます。
栄養価が高すぎるために、与えすぎると肥満になってしまいます。拒食で痩せてしまった時やおやつ程度に与えてください。
餌の与え方は、ビニール袋にいれて40度のお湯で人肌の対応んになるように解凍します。その後水気を拭き取ってから与えましょう。
人工餌ならレオパゲル
値段目安 | 60g800円 |
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月の餌代 | 800円 |
入手場所 | ネット通販、ホームセンター、爬虫類専門店 |
レオパゲルはヒョウモントカゲモドキ専用に開発された半練りタイプの人工餌です。開封してから冷蔵庫で保管し、1ヶ月以内に使い切りましょう。
発売開始は2016年とつい最近ですが、餌食い率は80%と報告されており、昆虫が苦手な女性層にも爬虫類飼育が広がるきっかけになりました。栄養バランスが良いので、これ一つで元気に育ちます。それでも食べることがなかったり、急に食べなくなることもありますので、昆虫をストックできる環境はもっておいたほうが安心です。
発売されてから日が浅いので、様子見の人が多く、今のところはまだ昆虫を利用している人の方が多いです。ペットショップでもほとんどが昆虫食になっています。
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レオパブレンドフード
値段目安 | 60g1000円 |
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月の餌代 | 500円 |
入手場所 | ネット通販、爬虫類専門店 |
レオパブレンドフードはペレット状の人工餌で2分ほどぬるま湯でふやかしてから与えます。個体によって好みがありますので、レオパゲルと一緒に試してみるといいでしょう。
餌を食べなくなった時のために餌のバリエーションを増やしておくための候補としても最適です。
栄養バランスが良いので、食べてくれればメインの餌として使うことができます。人工飼料だけでは食べなくなることがあるので、昆虫食も準備できると安心です。
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ヒョウモントカゲモドキの餌の与え方
ヒョウモントカゲモドキに餌を与える方法について紹介していきます。特に難しいことはありませんので、しっかりと慣れていきましょう。
餌の与え方
ヒョウモントカゲモドキに餌をあげるときはピンセットで餌をつかみ、目の前で揺らすことで食いつかせます。ピンセットは口内を傷つけないように木製のもので、先端が丸まっているものを使います。
置き餌にしない理由は餌を食べると同時に床材の誤食が多く、消化不良などの病気を引き起こしてしまうからです。そもそも人工飼料だと置き餌は食べてくれません。
他にもコオロギはヒョウモントカゲモドキの皮膚をかじったり、隙間に逃げてしまったりと、直接ピンセットで与える方がトラブルが少ないのです。
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餌の量と頻度
ヒョウモントカゲモドキの餌の頻度は成長期のベビーの頃は食べられるだけ餌を与えます。毎日3回、お腹いっぱいになるまであげましょう。
大人になると、肥満の防止が大切です。餌の頻度は落として、週に2回、コオロギだと4匹~6匹ほど与えます。
ダスティングでカルシウム不足を解消
コオロギやデュビアなどの昆虫を主食にするとき、カルシウム不足になってしまうため、爬虫類専用のカルシウム剤であるマルベリーCaなどを昆虫にまぶしてから与えます。これをダスティングといいます。
餌をあげるときは毎回ダスティングするようにしてください。
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ガットローディングで栄養を補う
ガットローディングとは餌となる昆虫に栄養価の高い餌を与えることで、それを食べた爬虫類にも栄養を与える方法です。
昆虫は長期間栄養を体を蓄えることができないので、餌にする前日に栄養価の高い爬虫類専用の人工飼料を与えましょう。ガットローディングはダスティングと違って必須の作業ではありません。
ヒョウモントカゲモドキは餌の与えすぎに注意
ヒョウモントカゲモドキは尻尾に栄養を蓄える習性があり、この尻尾が太くしっかりとしているほど立派な個体である言われています。反対に痩せている個体は健康面だけではなく見た目にもよくありません。
太く成長した個体を目指すあまりに肥満にしてしまうことも多いです。肥満の個体はあしの付け根が違和感のあるほどに膨らんできますので、目安にしてください。
ベビーの頃はどれだけ餌をあげても、体の成長に栄養がいくため、尻尾が太くなることはありません。
ヒョウモントカゲモドキが餌を食べない原因
餌に飽きている
ヒョウモントカゲモドキは餌の好き嫌いが少ない爬虫類ですが、同じ餌ばかりを与え続けると飽きてしまうことがあります。特に人工餌だけを与えていると飽きやすいです。
人工飼料であれば他のメーカー品に切り替えるのも効果的です。どうしても食べないときはコオロギやゴキブリなどの生き餌を用意しましょう。
最初から食べられる餌のバリエーションを増やしておき、餌を食べなくなったときに備えておきましょう。
温度が適切ではない
ケージの温度が高すぎたり低すぎたりすると、元気がなくなって餌を食べなくなります。同時にほとんど動かなくなりますので、行動量が減ってきたら環境の見直しを行ってください。
おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
新しい環境に慣れていない
新しく購入してきたばかりのヒョウモントカゲモドキや、ケージの掃除を行った直後は、まわりの環境に慣れておらず、強いストレスを抱えており餌どころではありません。
時間がたてば解決することがほとんどです。最低でも2日は様子を見て、大好物の生き餌を与えてみてください。
ヒョウモントカゲモドキの餌についてまとめ
ヒョウモントカゲモドキの主食に使える餌は昆虫や人工餌などいろいろとありますので、好物を見つけてあげましょう。
大好きな餌を見つけたときの反応は明らかに変わり、がぶっと食いつく速さやむしゃむしゃと喜んで食べる姿はとてもかわいいです。餌やりを通して、さらに仲良くなっていってくださいね。
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