タマオヤモリはくりくりとした大きな瞳と、短い尻尾がとてもかわいいヤモリです。しかし、繁殖が難しく、値段は高くてなかなか手が出せません。
そんなタマオヤモリの特徴や値段、人気の種類、寿命、性格、ハンドリングの可否、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。
タマオヤモリの特徴
タマオヤモリはタマオヤモリ属カワリオヤモリ科に分類されるヤモリの仲間です。オーストラリアの砂漠地帯に生息しています。
くりっとした大きな瞳と、名前の由来でもある玉のような丸い尾がかわいいヤモリです。
大きく分ける2種類で、肌がツルツルのタマオヤモリとザラザラなタマオヤモリです。ツルツルのタマオヤモリは土の中に穴を掘るのに対して、ザラザラのタマオヤモリは穴を掘らずに岩陰に隠れています。
臆病な性格
タマオヤモリは臆病な性格をしており、日中は巣穴に隠れてじっとしています。人に慣れていない時に手を近づけると、口を大きく開けて威嚇してくるので、刺激しないようにしましょう。
雌雄の見分け方
タマオヤモリは生後6ヶ月程度で成熟して雌雄の判別ができるようになるので、尻尾の付け根を確認しましょう。付け根が下に膨らんでいるのがオスで、スラっとしているのがメスです。
体の大きさ
タマオヤモリの大きさは10cm~16cmの小型のヤモリです。種類によって大きさが異なり、小型のオビタマオヤモリだと9cm、大型のオニタマオヤモリだと16cmまで成長します。
寿命の長さ
タマオヤモリの寿命は平均して7年~10年です。湿度の変化に敏感でストレスに弱く、飼育下で長生きさせるのは難しいです。
タマオヤモリの種類
タマオヤモリの人気の種類を紹介していきます。種類数が豊富で見た目も大きく異なります。
ナメハダタマオヤモリ
大きさ | 10cm~12cm |
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値段 | 3万円~6万円 |
ナメハダタマオヤモリは最もメジャーなタマオヤモリです。瞳がとても大きく、かわいらしさ全開です。
臆病な性格をしているので、シェルターに隠れていることが多いです。ハンドリングを嫌がることが多いですが、人工飼料を食べてくれるので、餌やりには困りません。
オビタマオヤモリ
大きさ | 9cm~10cm |
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値段 | 5万円~10万円 |
オビタマオヤモリは名前の通り、体に帯状の黒いラインが入っている種類です。他のタマオヤモリとは異なり、尻尾が平らになっているので、簡単に見分けることが出来ます。
他のタマオヤモリよりも飼育や繁殖は難しくなく、国内で繁殖例が増えてきているので、比較的入手しやすいです。
オニタマオヤモリ
大きさ | 13cm~16cm |
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値段 | 6万円~10万円 |
オニタマオヤモリはの大きさは13cm~16cmと最大の大きさになるタマオヤモリです。体重は60gを超えて、小型ヤモリにはない重厚感があります。また、尻尾が短いので、数字以上に体が大きく感じます。
体色は砂漠砂の色に近い赤茶色をしていますが、赤色が濃い個体もいます。体表には身を守るための突起状の棘があります。
威嚇をするときに、体を膨らませて、四肢を上に伸ばし、体を大きく見せようとしてきます。
繁殖が難しく、入荷量が少ないため、他のタマオヤモリよりも値段が高いです。
サメハダタマオヤモリ
大きさ | 10cm~12cm |
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値段 | 30万円~40万円 |
サメハダタマオヤモリは最も値段が高いタマオヤモリです。入荷数が少なく、入手は困難です。
見た目はオニタマオヤモリに似ていますが、体色は黒色や灰色をベースに、白い斑点やバンド模様が入っている個体が多いです。
スベスベタマオヤモリ
大きさ | 10cm~12cm |
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値段 | 10万円~20万円 |
スベスベタマオヤモリは他の種類にある体表のトゲトゲが尻尾の部分以外はほとんどないタマオヤモリです。体色はくすんだオレンジ色に黒色のラインが入っています。
タマオヤモリの飼育に必要なもの
タマオヤモリの飼育には次の3つを用意しておきましょう。
飼育に必要なもの
- 横幅20cm以上のケージ
- 床材
- シェルター
必要なケージの大きさ
タマオヤモリなどの地表性のヤモリに必要なケージの大きさは、横幅で体長の1.5倍、奥行きで体長と同じ大きさがあれば大丈夫です。
体長が12cmのタマオヤモリだと、ケージの大きさは18cm(横幅)×12cm(奥行き)が目安です。しかし、小型のケージだとレイアウトや温度と湿度の管理が難しいため、規格サイズの30cm(横幅)×30cm(奥行き)のケージを使うことが多いです。
おすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
床材
タマオヤモリは乾燥地帯に生息しているため、床材は砂漠砂がよく似合います。もちろんヤシガラマットやウォールナッツサンドでも問題ありません。小型のプラケースで飼育するときは掃除のしやすさを重視して、ペット用トイレシートを使うことが多いです。
フンをしたらこまめに交換してくださいね。
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隠れ家になるシェルター
タマオヤモリは隠れ家になるシェルターがないとストレスを抱えやすいので、必ず用意してください。シェルターに隠れている時間は長く、動いている姿をあまり観察することは出来ません。
シェルターの大きさは体がぴったりと収まるものを選びます。シェルターの中で砂に穴を掘ることがあるので、倒されないように注意してください。
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タマオヤモリの飼育方法
タマオヤモリの飼育は少し難しいです。湿度の変化に敏感で、体が小さいので簡単に体調を崩してしまいます。湿度管理は徹底的に行いましょう。
飼育に適している温度
タマオヤモリの飼育に適している温度は24度~27度の高い温度を好みます。
冬の低温には弱いので、パネルヒーターでケージの下から温めるようにしてください。床全体を暖めると高温になったときに逃げ場がなくなるので、床の1/3の面積を保温します。
爬虫類におすすめのヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
飼育に適している湿度
タマオヤモリは種類によって適している湿度が変わります。
ツルツル系のタマオヤモリの湿度は50%~60%の多湿な環境を好んでいるため、乾燥させないようにこまめな霧吹きが大切です。特にベビーの頃の湿度維持は大切で、シェルターの中に水苔をいれると喜んでくれます。
トゲトゲ系のタマオヤモリの湿度は40%~50%の乾燥した環境を好んでおり、床材を湿らせるほど霧吹きをしてはいけません。
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おすすめの餌
タマオヤモリの餌はデュビアやレッドローチなどのゴキブリ、コオロギなどの生きた昆虫が必要です。生きた昆虫を餌として与えていれば、拒食などのトラブルはほとんどありません。
これらの昆虫は爬虫類ショップで簡単に入手することが出来ますが、自宅でも飼育しないといけないので、専用のケージが必要です。餌用コオロギの飼育方法で紹介しているので、ご参考ください。
昆虫を与えるときは栄養補強のためにカルシウム剤をまぶして、ピンセットで直接食べさせます。ピンセットからの餌やりに慣れてきたら、レオパゲルやレオパブレンドフード、グラブパイなどのヤモリ専用の人工飼料にも挑戦していきましょう。
餌の頻度はベビーの頃は食べられるだけ与え、成体になると2日に1回まで減らしていきましょう。
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ハンドリングできるの?
タマオヤモリはハンドリングに向いていません。
大人しい性格で動きが遅いため、簡単に捕まえることができますが、ストレスを抱えやすく、人に触られるを嫌がります。ハンドリングをするときは長くても5分以内に抑えておきましょう。
タマオヤモリについてまとめ
タマオヤモリは尻尾が短くて、くりくりの瞳をしている、とてもかわいい小型のヤモリです。
飼育に必要なケージは大きくありませんが、湿度や温度管理が大変なので、横幅で30cmのケージを用意すると飼育しやすいです。さらにレイアウトも楽しめます。
タマオヤモリに似ているヤモリにヘルメットゲッコーという小型のヤモリがいます。ヘルメットゲッコーの特徴と飼育方法で紹介しているので、ご参考くださいね。
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