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レッドローチの繁殖と飼育方法|脱走防止や餌、臭い対策は?

2020-04-22

レッドローチはデュビアと並ぶ餌用ゴキブリとして日本で普及しています。飼育や繁殖方法は同じですが、動きが素早いので脱走したりと、管理の手間があるので、デュビアほど人気ではありません。

今回はそんなレッドローチの特徴や脱走の防止、臭い対策、掃除方法、繁殖、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。

レッドローチの特徴

レッドローチ

レッドローチはゴキブリの仲間です。正式名称はトルキスタンゴキブリといいます。中央アジアに位置するトルキスタンの森林地帯に生息しています。

名前の由来は赤ちゃんの頃にオレンジ色になることから名付けられました。成体になると黒色になり、オスには羽が生えてきます。空は飛べませんが、滑空できるようになります。

卵生のゴキブリなので卵を産みます。卵は卵鞘(らんしょう)と呼ばれ、1個の卵の中に20~30匹ほどの赤ちゃんがいます。倒木の隙間や落ち葉の下に産卵し、2週間から1ヶ月程度で孵化します。

日本で野生化している

レッドローチは日本に生息していない外来種ですが、ペットの餌用として輸入された個体が脱走して、日本で野生化しています。

低温に弱く、日本の冬の寒さを超えることはできませんが、民家の屋根裏など暖かい場所に隠れて冬を越すことがあります。

体の大きさ

レッドローチの大きさは3cmの小型のゴキブリです。成長のたびに脱皮をして大きくなります。生後3ヶ月程度で成虫になり産卵が可能になります。

寿命の長さ

レッドローチの寿命は平均して1年です。体が丈夫なので飼育下でも長生きさせやすいです。

レッドローチとデュビアの違い

デュビア

※画像はデュビアです。

餌用昆虫として比較されやすいレッドローチとデュビアの違いについて紹介していきます。個人的にはデュビアの方が断然使いやすいです。

飼育方法や繁殖の頻度はほとんど同じで、餌用として扱うときに、その違いが気になることはありません。

体が小さい

レッドローチは体が小さいため、成虫でも小型爬虫類や両生類の餌として使いやすく、餌やりの時にサイズを気にしなくてもいいです。

反対にデュビアはレッドローチの倍ほどの大きさになるため、成虫サイズを食べられない爬虫類がいます。

床材に潜らない

レッドローチは床材に潜らないので、爬虫類がレッドローチを見失うことがなく、置き餌に向いています。しかし、体が平らなので、ケージの隙間から外に脱走しないように注意が必要です。

動きが速い

レッドローチは動くのが早いので、ケージに放つとトカゲや肉食昆虫が猛スピードで追いかける姿を楽しむことが出来ます。デュビアは動くのが遅いので、簡単に食べられてしまいます。

しかし、動きの速さはデメリットが多く、レッドローチが餌として使いにくいポイントでもあります。

デメリット

  • ピンセットでつかみにくい
  • 掃除の時に脱走する
  • 脱走したら捕まえられない

レッドローチの飼育環境

レッドローチ

必要な飼育容器

レッドローチの飼育容器は、繁殖を狙うときは大きな衣装ケースを使い、一時的なストック用なら虫かごを使います。脱走防止のために高さ30cm以上の飼育容器を選んでおくと安心です。

ケージ内の蒸れに弱いため、通気性が高いケージを使います。衣装ケースは密閉されているため、蓋の中心をカッターナイフで切り抜き、鉢底ネットを貼り付けるなど加工をすると良いでしょう。通気性の良さは臭いの軽減にも役立ちます。

表面積を増やすための足場

レッドローチの飼育環境には足場が必要です。足場があることで、増えすぎたときに酸欠を防止したり、隠れ家になる暗い環境を用意することが出来ます。

足場には卵のトレーが人気です。表面がザラザラしていて歩きやすく、くぼみがちょうどいい隠れ家になるからです。デメリットは何ヶ月も使っているとボロボロになったり、臭いがついてしまうことです。

メンテナンスが手間なら、園芸用の鉢底ネットを結束バンドで丸めたものを作りましょう。こちらは水洗いが可能で、臭いがつきにくいため、メンテナンス性に優れています。

どちらもたくさんいれておき、足場の表面積を増やすことを意識してくださいね。

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餌皿

レッドローチは餌やりの時に餌皿を使います。

人工餌を水に濡らしてから与えることが多く、そのままケージ底に置くと汚れてしまうからです。レッドローチが餌皿に入りやすいように、側面をヤスリで傷つけたり、道になる足場を作っておきましょう。

レッドローチの飼育と繁殖方法

レッドローチ

レッドローチは飼育ができていれば、自然と繁殖もしてくれます。飼育方法はデュビアとほとんど同じですが、脱走には注意しておいてください。

餌はラビットフードがおすすめ

レッドローチの餌はラビットフードなどの植物食性の人口餌がおすすめです。

噛む力が弱いため、水でふやかしてから食べさせてください。水をかけることで、餌を食べるときに一緒に水分補給をすることが出来ます。

他にもドックフードや鯉の餌、うずらの餌などなんでも食べてくれますが、タンパク質の多い餌を与えると臭いがきつくなるので、注意が必要です。ニンジンやカボチャなど野菜の屑を食べてくれるので、爬虫類の餌や料理で余ったら食べさせましょう。

餌の頻度は1日1回、食べきれる量を与えます。餌の食べ残しは小バエが発生したり、臭いの原因になるので、与えすぎには注意してください。

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飼育に適している温度

レッドローチの飼育に適している温度は25度~28度です。

繁殖を狙うときは28度前後の高めの温度に設定しておきます。増えすぎたときは25度以下にして繁殖数を抑えていきましょう。

低温に弱いため、冬は寒さ対策に爬虫類のヒーターが必要です。ケージの下にパネルヒーターを敷いて、床下から温めてあげましょう。

ケージの掃除方法

レッドローチの飼育容器にはフンや脱皮の皮、卵の殻などのゴミが蓄積してくるので、掃除が必要です。ゴミを放置しても死ぬわけではありませんが、小バエがわいたり、臭いの原因になったり、排泄物で飼い主さんにゴキブリアレルギーが発症することがあります。

レッドローチは動きが素早いので、掃除がとても大変です。脱走しても大丈夫なように、お風呂のバスタブで掃除作業をすると安全です。

デュビアと違って園芸用のフルイを使うと脱走されてしまいます。掃除の時はレッドローチがついた足場ごとを新しい飼育容器に移動させて、残ったゴミや拾えないサイズの赤ちゃんは捨ててしまう方が早いです。

掃除の頻度は飼育数にもよりますが、2週間~1ヶ月に1回は行いましょう。

臭いの対策方法

レッドローチの臭いの原因はタンパク質が多い餌を与えているか、飼育容器の湿度が高くカビが生えているかのどちらかです。

餌はラビットフードや野菜などの植物性の餌に切り替えることで臭いが抑えられます。カビが生えているときは、一度ケージの掃除をして、霧吹きの水量を減らしてください。乾燥気味の方が元気に生きてくれます。あとはケージを密閉せずに、風通しが良い場所に置いておきましょう。

それでも臭いが気になるときは、床材に炭を使ってみるといいでしょう。

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脱走の防止方法

レッドローチは空を飛ぶことは出来ませんが、動きが早く、20cmほどジャンプをしたり、滑空をすることが出来るため、油断をしていると簡単に脱走してしまいます。

脱走を防止するためには高さのあるケージを使うことが大切です。また、ケージの側面に汚れや傷があると登れてしまうため、新品のケージを使ってこまめに掃除してください。

虫かごのフタにくっついていることがあるため、蓋を開けるときはよく確認してください。虫かごの蓋の目は荒く、赤ちゃんなら脱走できるため、蓋とケースの間に細かい網を挟んで2重にしておくと安心感が増します。

レッドローチについてまとめ

レッドローチ

レッドローチはデュビアと比較すると動くのが早く、脱走のリスクがあるので、餌用ゴキブリとしては使いにくい一面があります。

しかし、体が小さいので小型の爬虫類や両生類に向いており、活発に動くので、ペットが野生をむき出しに追いかける姿はとてもかわいいものです。

デュビアをメインにしつつ、レッドローチを与えるという選択もあると思いますので、気になった方は試しにストックして、餌として与えてみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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