広告 リクガメ

インドホシガメの飼育方法|値段や寿命、体の大きさは?

2019-06-02

インドホシガメは動物園などで飼育されている大型で長寿のリクガメですが、飼育環境を整えることで一般家庭でも飼育することができます。しかし、日本とは違う特殊な環境で育ってきているため、飼育は簡単ではありません。

今回はそんなインドホシガメの生態や特徴、輸入状況、値段、飼育の難易度や必要な環境など飼育方法について詳しく紹介していきます。

インドホシガメの特徴

インドホシガメ

インドホシガメはリクガメ科リクガメ属に分類されるカメの仲間です。パキスタンやインド、スリランカなどの南アジアに生息しています。

ホシガメにはビルマホシガメとインドホシガメの2種類がいますが、ビルマホシガメは生息数の少なさから高価で市場に出回ることはほとんどなく、ホシガメという名称はインドホシガメをさすことが多いです。

名前の由来はインドに生息していることと、甲羅の模様が星に見えることから名付けられました。ベビーの頃は黄色と黒色の体色がはっきりとしていますが、成長するにつれて薄くなっていき、甲羅の1つ1つが盛り上がってきます。

草原や砂漠地帯に生息しており、昼行性で朝に日光浴をしてから餌を探して動き回ります。餌は野菜や葉っぱを主食にしながらも動物の死骸やミミズなども食べる雑食性です。

体の大きさ

インドホシガメ

インドホシガメの体の大きさは35cm~40cmになります。オスの方が体は小さく、最大でも30cmを少し超える程度です。成長速度は遅く、生後3年で12cm、5年でも20cmほどにしかなりません。

寿命の長さ

インドホシガメの寿命は平均して25年~30年です。生後2年以内のベビーのころは環境の適応力が低く、鳥類や哺乳類など天敵が多く死にやすいですが、大人になると長生きしてくれます。

インドホシガメは輸入制限で、値段は高騰中

インドホシガメの飼育

インドホシガメは体が大きくなるほど値段が上がります。

7cmほどのベビーだと3万円前後、20cm前後の大人だと10万円ほどになります。ベビーは湿度管理などが難しいので、初心者の方はなるべく大きな個体を購入することをお勧めします。

繁殖も難しいので、その数は現在も減り続けており、サイテス2からサイテス1への申請も行われています。サイテス1に登録されると研究目的以外の輸出や輸入は禁止されますので、さらに販売価格は高騰していき、入手できなくなる可能性が高くなります。

入手したいときは爬虫類専門店かリクガメ専門店を何度も通ってショップの方を仲良くなり、販売開始したらすぐに連絡をもらえるようにしておきます。時期が合えば日本全国で行われている、ペット販売イベントに参加して探してみるのもおすすめですよ。

※追記:2019年11月26日にサイテス1に登録されました。国際取引が禁止となり、野生種が販売されることはありません。同日にパンケーキリクガメもサイテス1に登録されています。

参考ページ

インドホシガメの飼育環境

インドホシガメの飼育

インドホシガメは大きなケージが必要なので、初期費用として10万円ほど見ておく必要があります。ケージが大きく高温を好んでいるため、部屋全体が暑くなることも覚悟しておかなければなりません。

ケージの大きさ

インドホシガメなどのリクガメの飼育ケージは横幅で体長の5倍、奥行きで3倍、高さは2倍が目安です。運動量が多いカメなので、大きなケージが必要なのです。

飼育下だと最終的に体長が30cmほどになりますので、150cm(横幅)×90cm(奥行き)×60cm(高さ)のケージを用意してください。このサイズのケージは規格サイズで販売されていないため、サイズオーダーができる会社に依頼するか、自作する必要があります。費用としては6万円ほどみておきましょう。

それでも運動不足にはなってしまうので、週に2回は部屋の中やベランダ、庭を散歩させて上げるといいですよ。天敵となるカラスや猫には注意してください。

ライトはバスキングと紫外線が必要

インドホシガメの飼育

インドホシガメは日光浴を頻繁に行うため、紫外線の要求量がかなり多いです。ライトはバスキング用の照明と紫外線を含んだUVライトの2つを用意してください。

バスキングスポットとは40度近くの高温地帯を部分的に作り出し、活動前に体温を上げるために必要となります。餌を消化するときにも体温が高いことを重要です。ここの温度が低いと運動不足や消化不良になってしまいます。

カメは日光から紫外線を吸収することでビタミンを生成しています。紫外線が少ないとカルシウム不足になって、クル病など骨の病気にかかってしまいます。

どちらも光量が弱いときはその場所から離れなかったり、多いときはすぐに逃げるようになりますので、様子を見ながらライトの位置や強さを調整してください。

爬虫類に必要なバスキングライトと紫外線ライトで詳しく紹介しているので、ご参考ください。

床材の選び方

インドホシガメ

インドホシガメの床材はヤシガラマットやウッドチップ、爬虫類用の砂漠砂などがおすすめです。フンや尿をしたらすぐに交換するようにしてください。

踏ん張りながら歩くので、滑りやすい新聞紙やペット用のトイレシートを使うことはできません。部屋の中を散歩させるときもなるべくフローリングを避けてカーペットの上を歩かせるようにしてください。

エサ入れ

エサ入れは餌と一緒に床材の誤食を避けるために必要になります。フチの浅いタッパや平らな石など餌が置けて、食べやすいものであればなんでもかまいませんよ。散らかしながら食べるので、フチがあると安心です。

水容器

インドホシガメは水浴びが好きなので、全身が浸かる大きさの容器を常設してください。溺れないように水深は浅くします。

水容器の中でフンや尿をすることが多く、飲み水としても使いますので、毎日交換して新鮮な状態を維持します。

容器に悩んだときは、リクガメ専用のフチが浅い水容器が販売されているので、それを購入しましょう。

インドホシガメの飼育方法

インドホシガメの飼育

インドホシガメはリクガメの中でも飼育が難しい種類で、温度と湿度の管理を徹底的にしないとすぐに体長を崩してしまいます。特にベビーの頃は体調が悪くなり易いので、初心者の方は購入を避ける方が無難です。

飼育に適している温度

暖突

インドホシガメは乾燥系リクガメではないので、多湿の環境を整えないとすぐに体調が悪くなってしまうため、高い温度の維持もとても大切です。

28度~32度の高い温度を好みます。夜もこの温度を維持していると新陳代謝が常時活性化して体に良くないので、夜は25度前後まで下げるようにしてください。バスキングスポットは40度前後にしておき、ケージの中で温度勾配を作り出します。

カメは地表を歩き回っていますが、体の高さもあるため、冬は空気全体を暖めることを意識してください。ケージの上部から「暖突」や遠赤外線ヒーターを使って、ケージ全体を暖めるようにしてください。かなり暑くなってしまいますが、暖房で部屋全体を暖められると安心です。

おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。

飼育に適している湿度

インドホシガメ

インドホシガメは60%~70%の湿度を好んでいます。基本的には水容器をいれておけば問題ありませんが、乾燥しやすい冬には湿度維持のための霧吹きの回数を増やしたり、加湿器を使うといいですよ。

ベビーの頃は温度と湿度を保つだけではなく、変化がないようにも注意しないといけません。ケージから出して部屋に移動させただけでも温度と湿度の急激な変化になりますので、なるべくケージから出さないようにしておきましょう

餌は野菜がメイン

インドホシガメの食事

インドホシガメは草食性なので、餌はスーパーで販売されているチンゲンサイやニンジン、カボチャ、コマツナ、ベビーリーフ、トマト、ピーマンなどの野菜が主食なります。旬の野菜をバランス良く与えることで、飽きることがなく、たくさん食べてくれるようになります。

スーパーで購入してきた野菜を与えるときは農薬がついている可能性があるので、きれいに水洗いしてから与えてください。野菜だけでは栄養不足になるので、リクガメフードなどの人工飼料も一緒に食べさせます。

インドホシガメの食事

餌の頻度は毎日2回、朝と夜に腹八分を目安に与えてください。ベビーの頃は餌不足になると成長に支障をきたすので、食べられるだけ食べさせるようにします。

比較的大食感で餌をよく食べるので、餌のトラブルは少ないです。拒食で餌を食べなくなった時は、温度や湿度不足、同じ餌をあげ続けていることが原因であることが多いです。すぐに飼育環境を見直すようにしてください。

亀におすすめの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。

インドホシガメについてまとめ

インドホシガメの飼育

今回は甲羅の星柄模様が特徴的なインドホシガメについて紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。

養殖個体がまれに輸入される程度であり、入手するのはとても困難です。

飼育には大きなケージを用意することと、温湿度の管理をすることが大切になります。これさえ準備できれば、飼育することは難しくないので、環境を整えされるかどうかしっかりと検討してください。寿命はかなり長いので、最後まで責任を持って飼育できるようにしてくださいね。

同じリクガメだと体長が最大でも20cmと一回り以上小さいヘルマンリクガメも人気です。ヘルマンリクガメの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考になると幸いです。

関連記事
ペットで人気のリクガメの5種類|寿命や値段、大きさは?
  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

-リクガメ