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ニシアフリカトカゲモドキの飼育方法|値段や寿命、レオパとの違いは?

2019-05-06

ニシアフリカトカゲモドキはペットとして飼育されているヤモリで、ずんぐりとしたかわいい体型が人気を集めています。目は黒目に見える部分が多く、つぶらな瞳をしています。カラーも豊富でお気に入りの一匹を飼育することができますよ。

今回はそんなニシアフリカトカゲモドキの生体や特徴、ハンドリング、脱皮不全などの病気、値段、販売場所など飼育方法について詳しく紹介していきます。

ニシアフリカトカゲモドキとは?

ニシアフリカトカゲモドキの飼育

ニシアフリカトカゲモドキは有鱗目ヤモリ科トカゲモドキ亜科フトオトカゲモドキ属に分類されるヤモリの仲間です。

アフリカ大陸の乾燥した地帯に生息していますが、巣穴は水辺近くの湿った場所に作ります。夜行性のため昼間は巣穴で休んで、夜になると餌を求めて活動を開始します。餌は地上に生息しているクモやコオロギなどの小型の昆虫です。

基本種の体色は茶褐色をベースに太い茶色のしましま模様が入っています。モルフ(カラーバリエーション)が豊富で、背中に1本の白いラインが入ったストライプやしましま模様がないパターンレス、オレンジをベースに灰色のしま模様が入ったアルビノなどが人気です。

別名でファットテールと呼ばれるほど尻尾が太く、体全体がずんぐりとしています。尾には栄養をためており、餌不足になると尾から栄養分を吸収します。ベビーの頃は体の成長に栄養を使うので、なかなか太くなりませんが、成長するにつれて立派に太くなってくれます。

性格は臆病で噛むことがある。

ニシアフリカトカゲモドキは臆病な性格の個体が多く、人になつきにくいです。また、慣れていない状態で手を近づけると、威嚇してきたり、噛んでくることもあります

ハンドリングは怖がって逃げられることが多いです。ハンドリングができたとしてもかなりのストレスを与えることになるため、10分程度に抑える必要があります。特にワイルドであるWCはこの傾向が顕著に表れます。

餌を何度かピンセットで与えて、慣れてくるのを気長に待ちましょう。

体の大きさと体重

ニシアフリカトカゲモドキは20cm~25cmになる中型のヤモリです。メスは一回り小さく最大でも20cmにしかなりません。体重は60g~80gになります。

成長速度は個体差がありますが、生後3ヶ月で8cm、半年で12cm、1年で18cmまで成長します。そこから緩やかに成長し、2年目で最終的な大きさになります。

寿命の長さ

ニシアフリカトカゲモドキの寿命は平均して10年です。飼育下では運動不足で肥満になりやすく、7年前後になることが多いです。

ニシアフリカトカゲモドキとレオパードゲッコーの違いは?

レオパードゲッコー

※画像はレオパードゲッコーです

ニシアフリカトカゲモドキに非常に似ているヤモリに、レオパードゲッコーがいます。

原種の体色差は明確で、ニシアフリカトカゲモドキは茶褐色で、レオパはヒョウモン柄なので、簡単に見分けることができますが、どちらもモルフ(カラーバリエーション)が豊富なので、体色で見分けるには限界があります。

一番わかりやすいのが体型の違いです。ニシアフリカトカゲモドキは尻尾や手足が短く、全体的にぼてっとしているのに対して、レオパは長くスリムです。

次にわかりやすいのが目の色で、ニシアフリカトカゲモドキが瞳孔以外も暗くて真っ黒でつぶらな瞳に見えるのに対して、レオパは瞳孔意外が透明のため、瞳孔の縦線が黒く鋭い目つきの印象を与えます。

全体的に丸みを帯びてかわいらしい印象を与えるのがニシアフリカトカゲモドキ、すらっとしてかっこいい印象を与えるのがレオパードゲッコーと言ったところでしょうか。

レオパードゲッコーの特徴と種類で紹介しているので、ご参考ください。

ニシアフリカトカゲモドキの飼育に必要な設備

ニシアフリカトカゲモドキの飼育

ニシアフリカトカゲモドキは動き回るヤモリではないので、小型のケージで飼育することができます。初期費用では2万円もあれば十分ですよ。

ケージの大きさと選び方

ニシアフリカトカゲモドキは木には登らずに、地上を歩き回るヤモリなので、床面積の広さが大切です。

ケージ内でそこまで活発に動くわけではなく、小型のケージで飼育できます。平均的な体長である20cmだと30cm(横幅)×30cm(奥行き)以上のケージであれば飼育することができます。

このサイズは爬虫類用ケージのなかでもかなり小さい部類に入ります。複数飼育している方はクーラーで温度管理を行い、大量のプラスチックケース(虫かご)で飼育することもあります。

おすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。

ライトは必要ない

ニシアフリカトカゲモドキは夜行性のため、紫外線を含んだUVライトやバスキング(日光浴)用の強いライトを必要としていません。ライトは観賞用には必要なので、爬虫類や熱帯魚用の蛍光灯を設置するといいですよ。

床材の選び方

ニシアフリカモドキの床材は保湿性の高いヤシガラマットやデザートソイルがおすすめです。どちらもフンをしたときはこまめに取り除くようにしてください。

レイアウトを気にしないのであれば、ペット用のトイレシートや新聞紙で代用することもでき、フンをするたびに全面交換できるので、とても衛生的です。

水容器

水容器は飲み水としてだけではなく、水浴びとしても使いますので、必ずいれておきましょう。小型のプラスチックタッパーをいれておけばいいですよ。

隠れ家になるシェルター

シェルター

ニシアフリカトカゲモドキは野生下において、日陰で休んでいることが多いため、日光が当たらないシェルターは必須です。大きすぎると落ち着かないので、体がぴったりとはいる大きさのものを選びましょう。

生息地は乾燥地帯ですが、隠れ家は湿度が高いところを好むため、シェルター内部の湿度をあげることが重要です。上部に水をためてシェルター内の湿度を高められる商品があるので、それを使いましょう。流木などでシェルターを作るときはその場所に水苔を入れておくといいですよ。

ニシアフリカトカゲモドキの値段と販売場所

ニシアフリカトカゲモドキの飼育

ニシアフリカモドキの値段はモルフ(カラーバリエーション)によって異なってきます。

爬虫類はBC(国内外のブリード個体)とWC(野生のワイルド個体)の2種類の名前で販売されることが多く、初心者にはBCの方が餌付けがしやすく、性格も穏やかなので、飼育しやすくておすすめです。

値段は野生種もワイルドも大きくは変わらず、ノーマルタイプだと1万円以下、モルフ付きだと2万円前後、珍しいモルフだと5万円を超えてきます。モルフの珍しさと体の大きさに比例して相場が高くなってくると思っておきましょう。

値段の安さを追求して、ベビーサイズを購入する方もいますが、温度と湿度管理が大変なので、初心者にはおすすめできません。繁殖を狙っている人はすでにペアになっている個体を探してみましょう。

爬虫類は動物愛護法により対面販売が義務づけられ、ネット販売が禁止されています。お近くの爬虫類専門店にいくか、全国各地で行われているペット販売イベントに足を運んでみましょう。

ニシアフリカトカゲモドキの飼育方法

ニシアフリカトカゲモドキの飼育

ニシアフリカトカゲモドキは臆病な性格からシェルターに隠れていることが多く、鑑賞しずらい個体が多いです。他にも温度や湿度に敏感なので初心者には苦労が多いです。なるべく成長した個体を購入して、飼育に挑戦することをおすすめします。

飼育に適している温度

ヒーター

まず最初にニシアフリカトカゲモドキを飼育する上で温度と湿度の管理はとても大切なので、温湿度計をいれて毎日チェックするようにしてください。

適している温度は26度~30度と高温を好みます

ケージ内では温度勾配をつけることが大切で、ケージの右半分はクールスポットとして25度前後、左半分はホットスポットとして33度前後とします。温度の好みは個体によって変わりますので、ニシアフリカトカゲモドキの滞在位置を見ながら温度を調整していってください。

冬は腹部を冷やさないように、パネル式ヒーターで床を暖めます。床全面にヒーターを設置するとケージが暑くなりすぎたときに逃げられないので、床の1/3ほど埋まる大きさのヒーターを選びます。パネル式ヒーターだけで温度が上がりきらないときは遠赤外線ヒーターで上部からも暖めてあげましょう。

おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。

飼育に適している湿度

ニシアフリカトカゲモドキは多湿な環境を好んでいるため、湿度は60%前後を保ちます。特に住処となるシェルター内の湿度が重要で、湿度が足りないときは霧吹きなどで調整します。しかし、ケージ内の蒸れに弱いので、風通しがいい環境を用意してくださいね。

餌は昆虫を主食に、慣れたら人工餌に挑戦していこう

コオロギ

ニシアフリカトカゲモドキの餌はコオロギデュビアレッドローチなどの生きた昆虫が主食になります。どちらも爬虫類専門店で100匹単位で販売されているので、自宅に専用ケージを作ってストックしておく必要があります。昆虫食だけではカルシウム不足になるので、専用のカルシウム剤をまぶしてから与えます。

商品情報と価格をチェック

他にもピンクマウスやジャイアントミルワームなども食べてくれますが、高カロリーで肥満になりやすいため、おやつとしてたまに与える程度にしておきます。これらの餌を与えたときは5日以上の絶食が必要です。

飼育になれてくるとレオパゲルなどの人口餌も食べてくれるようになるので、レオパゲルなどの人工飼料の餌付けに挑戦していきましょう。

餌を与えるときはピンセットを使って直接食べさせます。ピンセットは木製で先端が丸まっているものを使い、口内を傷つけないように注意してください。

餌の頻度は、成長が必要なベビーの頃は毎日食べられるだけ与え、大人になると2日に1回、腹八分くらいになるまで与えます。

何度も同じ餌を与えていると飽きて食べなくなってしまいます。拒食してしまったときは餌の種類を変えてみてくださいね。甘いものが大好きなので、拒食中は無糖のプレーンヨーグルトを与えるのも効果的ですよ。

餌についてはヒョウモントカゲモドキと同じです。ヒョウモントカゲモドキの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。

かかりやすい病気と治療方法

脱皮不全

脱皮不全とは脱皮中に皮が残ってしまう病気で、古い皮を残したままにしていると壊死してしまいます。ケージ内の湿度が十分でないことが原因ですので、環境のチェックをしてください。脱皮不全を見つけたときは30度のぬるま湯につけて、指の腹で優しくこすり落としましょう。

クル病

クル病はカルシウム不足によって骨格が弱くなる病気で、歩き方がおかしくなったり、体型にゆがんでいたり、上を向く動作が増えてきます。初期症状であれば完治させることができるため、すぐに病院に連れて行きましょう。対策としては昆虫などの活き餌を与えるときにしっかりとカルシウム剤をまぶしてから与えることが大切です。

腸閉塞(ちょうへいそく・イレウス)

腸閉塞は異物によって腸が詰まってしまう病気です。普段は床材を食べてしまってもフンとして排泄されますが、大きな粒を飲み込んでしまったり、カルシウム不足で摂取するために床材を積極的に食べることで発症します。緊急対応としては温度を上げて水分を飲ませることで腸を活性化させます。そしてすぐに病院に連れて行きましょう。

ニシアフリカトカゲモドキについてまとめ

ニシアフリカトカゲモドキの飼育

今回はニシアフリカトカゲモドキについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。地表棲ヤモリとしてはレオパードゲッコーに人気度で劣っていますが、ずんぐりとしたかわいい体型を知れば、ニシアフリカトカゲモドキファンになってしまう方も少なくないと思っています。

飼育には高い温度や湿度の管理が必須で、餌になる昆虫を飼育したりとなかなか手間取ります。さらには臆病な性格でハンドリングもできないかもしれませんが、その見た目のかわいさはすべてを癒やしてくれるでしょう。興味を持った方はぜひとも飼育に挑戦してみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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