ラスボラエスペイは橙色の体色が美しい小型の熱帯魚です。飼育は簡単で、小型水槽で手軽に始められるので初心者におすすめです。
今回はそんなラスボラエスペイについて、繁殖や混泳できる魚、水温、群泳、水流の強さ、色揚げ方法、寿命、おすすめの餌など飼育方法を詳しく紹介していきます。
ラスボラエスペイの生態と特徴
ラスボラエスペイはタイやマレーシアなどの東南アジアに生息しているコイの仲間です。
体色は橙色をベースに黒い三角形の模様が美しく発色します。最初は薄い色をしていますが、長く飼いこむ事で赤茶色や橙色などの体色が濃くなって、とても綺麗になっていきます。飼育しがいのある熱帯魚ですよ。
性格はおとなしく、丈夫で飼いやすいので初心者にもおすすめです。
体の大きさ
ラスボラエスペイの大きさは最大でも3.5cmほどの小型の熱帯魚です。
参考ページ
寿命の長さ
ラスボラエスペイの水槽での寿命は平均して2年〜3年です。小型熱帯魚の中では長寿になります。
ラスボラエスペイとラスボラヘテロモルファの違い
※画像はラスボラヘテロモルファです。
ラスボラエスペイと非常に体色が似ている種類にラスボラヘテロモルファという魚がいます。
大きな違いは体色の黒い三角形の部分で、エスペイの方が細長くなっています。
他にもエスペイの方が体型がスマートであったり、赤い発色が濃く出やすいなど特徴があります。色揚げを楽しみたいのであれば、ラスボラエスペイをおすすめします。
ラスボラエスペイの飼育に必要なもの
ラスボラエスペイの飼育に必要な水槽と周辺器具を紹介します。初期費用で2万円ほどみておくといいですよ。
水槽の大きさと飼育数
ラスボラエスペイは小型水槽である30cm水槽から手軽に飼育することができますよ。飼育数の目安は30cm水槽で10匹、45cm水槽で20匹、60cm水槽で30匹です。
ろ過フィルターの選び方
ラスボラエスペイを飼育するだけなら高いろ過能力を必要としていないので、スリムタイプや静音タイプなどインテリア性に優れた外掛けフィルターがおすすめです。
水質維持で色揚げを狙うなら、外部フィルターがあると便利です。水質は二酸化炭素量によって左右されており、空気が水に触れる量が減るので、二酸化炭素が排出されないからです。
照明は色揚げ効果がある
照明は鑑賞しやすくしたり、発色が薄くなるのを防ぎます。光量が強いと色が飛ぶことがあるので、調整が必要です。
商品情報と価格をチェック
飛び出し事故を防止する水槽の蓋
水槽の蓋はホコリが入ったり、水が蒸発するのを防ぎます。他にも臆病な性格をしており、驚かすと水面から飛び出すことも多いです。隙間なく蓋をしておきましょう。
水槽の立ち上げ方法
ラスボラエスペイの水槽の立ち上げには、フンや食べ残しなどの有害物質を無害な物質へ分解するバクテリアの存在が大切になります。
立ち上げたばかりの水槽にはバクテリアがいないので、水質悪化が早くなります。最初は1〜2匹で飼育してバクテリアを増やしていってください。
立ち上げの手順
- 水槽と水槽台をセットする
- 照明、フィルター、底砂、ヒーターをセットする
- 流木、石組みを作る
- カルキを抜いた水をゆっくりと入れる
- フィルターを稼働させて水の濁りを取る
- ラスボラエスペイを1匹いれて1ヶ月飼育する
- 飼育数を徐々に増やしていく
水槽の立ち上げ方でも詳しく紹介しています。
ラスボラエスペイの飼育方法
値段と販売場所
ラスボラエスペイは人気種のため、年中を通してコンスタントに販売されています。
値段は200円前後です。販売場所はホームセンターや熱帯魚専門店、ネット通販で探してみるといいですよ。
レイアウトは群栄をしやすいように広々と
ラスボラエスペイは群れを作って生活するため、10匹単位で群泳させるのがおすすめです。少数で飼育するとストレスを抱えて体色は薄くなり、奥に隠れて出てきてくれません。
群泳をするときは同サイズの個体をまとめて購入しましょう。その方が群泳したときの美しさが増して見えますよ。
コイ科の魚ですが水草を食べる習性はなく、緑で生い茂った空間に赤い体色はよくマッチするので、たくさん植えた水草水槽が似合います。水草は成長が遅いミクロソリウムやクリプトコリネがおすすめです。ラスボラエスペイは飼育が簡単な熱帯魚なので、水草も同様に育てるのが簡単な種類を選んでおきましょう。
泳ぐのが得意ではないので、水槽の水流は弱めにしておきます。水の吐き出し口にスポンジを固定したり、ガラス面に向けることで水流を弱めることができます。
飼育に適している水温と水質
ラスボラエスペイに適している水温は22度〜26度です。高めの水温に設定していると病気予防や成長促進になるので、25度にしておきましょう。
急激な水温の変化に弱いので、昼夜の気温差が大きい春や秋にもヒーターをいれておくと安心です。
高水温に弱いので、夏は冷却ファンを用意してくださいね。
適している水質はph5.0〜5.5の弱酸性です。この水質を維持すると赤色が濃く発色してくれるので、流木や底砂にソイル、水質マイナスの添加剤を入れたりしてみましょう。
おすすめの水槽用のヒーターで詳しく紹介しているので、ご参考ください。
餌は人工餌がメイン
ラスボラエスペイは餌の好き嫌いが少ないので、どんな餌でもばくばくとよく食べてくれます。
遊泳層は中層~上層をゆったりと泳いでいるため、ゆっくりと沈む「テトラプランクトン」という人工餌が一口サイズでおすすめです。
たくさんの餌を食べさせると発色がよくなりますので、飽きないように乾燥エビや別の人工飼料も与えてバリエーションを組んであげてください。
餌の頻度は1日2回、1〜2分で食べきれる量を与えます。
商品情報と価格をチェック
かかりやすい病気と治療方法
ラスボラエスペイは丈夫な魚ですが、体の小ささもあり、販売されている個体は元気がないこともあります。特に最初の1ヶ月は注意して飼育していきましょう。
白点病 | 全身が白い点々に覆われる病気で、かなりメジャーな病気です。輸入したばかりで元気がない個体に発症することが多く、購入してから1週間は注意深く観察してください。発症している個体を見つけたらすぐに別の水槽に隔離してメチレンブルーで1週間薬浴します。 |
---|---|
phショック | 急激な水質や水温の変化についていけず、横たわってそのまま死んでしまいます。購入してきたばかりの個体は、すぐに水槽に入れずに、袋の中に水槽の水を少しづつ入れて、慣らしていく必要があります。 |
ラスボラエスペイの混泳と群泳の方法
ラスボラエスペイは温和な性格をしているので、彼らを食べてしまうような魚でなければ問題なく水槽で混泳できます。
おすすめの混泳相手はネオンテトラやカージナルテトラ、ミナミヌマエビ、コリドラスなどの小型の熱帯魚です。
子供のエンゼルフィッシュであれば混泳出来ますが、大人になるとラスボラエスペイを食べられる大きさに育つので、混泳には注意してください。
群泳の方法
ラスボラエスペイは臆病な性格をしているので、飼育数が2〜3匹前後だと奥に隠れて泳がなくなってしまいます。そのため、飼育には10匹以上の群泳が必須といってもいいほどです。
ラスボラエスペイを主役にするときは他の混泳相手もより倍以上飼育数が多くなるようにしてください。ストレスはなく、元気に泳ぎ回って発色もどんどん良くなってくれますよ。
ラスボラエスペイの繁殖方法
ラスボラエスペイは繁殖が簡単で、成熟した親魚が育てることができば自然と繁殖してくれます。水草をたくさん植えた水槽に10匹ほどで群泳させておけば、ペアができて産卵してくれますよ。
オスとメスの見分け方
ラスボラエスペイのメスはオスに比べてお腹がふっくらとしているので、見比べることで判別することができます。
稚魚の育て方
孵化したばかりの稚魚は体が小さいため、育てるのが大変です。餌には栄養価が高くで稚魚餌として人気のブラインシュリンプが必要になります。
水質の変化にも敏感なので、水質の維持に努めて、元気に泳ぎ回れるまで水換えはやめておきましょう。
ブラインシュリンプ与え方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ラスボラエスペイの飼育をもっと楽しむなら体色の色揚げに挑戦しよう!
ラスボラエスペイを色揚げをすることで赤色と黒色がより濃くなって、存在感を増してくる熱帯魚です。もともと色が薄い個体が多いので、色を濃くできたなら飼い主として冥利に尽きるというものです。
体色を色揚げをするためのポイントを紹介しますね。
水質を弱酸性に維持する
水質は最も適している弱酸性を維持して上げてください。
弱酸性にするのは、アクが抜ききれていない流木を入れたり、専用のソイル、調整剤のブラックウォーターがおすすめです。本気で調整する時はph測定器で毎日チェックしましょう。
商品情報と価格をチェック
商品情報と価格をチェック
しっかりと成熟させること
色揚げには健康に育てることが必須です。餌を毎日しっかり食べさせて、太らせましょう。
ストレスのない環境を準備する
大型の魚な攻撃性のある魚と混泳させているとストレスで色が薄くなります。なるべくラスボラエスペイを複数飼いで群泳させ、たくさんの隠れ家を用意してください。
-
-
ラスボラの種類と飼育方法|それぞれの違いや混泳、寿命は?