ヒョウモンリクガメはヒョウモン柄が美しいリクガメです。体が大きくて動物園で見るような生き物ですが、ショップで販売されており、環境を整えれば自宅でもペットとして飼育できます。
今回はそんなヒョウモンリクガメの特徴や体の大きさ、体重、成長速度、必要な飼育環境など飼育方法について紹介していきます。
ヒョウモンリクガメの特徴
ヒョウモンリクガメはリクガメ科ヒョウモンガメ属に分類されるカメの仲間です。アフリカの草原地帯に生息しており、草や花、多肉植物などを食べる植物食性です。
甲羅は縦に広がるドーム型をしていますが、綺麗な形を維持するのはとても難しくゆがむことが多いです。模様は名前の通り、黒色と黄褐色のコントラストが美しいヒョウ柄をしています。
体の大きさと体重
ヒョウモンリクガメの大きさは60cmになります。最大サイズだと80cmまで成長する大型のリクガメです。飼育下では50cmほどの大きさで止まることが多いです。体重は平均して35kg、最大だと60kg近くになります。
成長速度は遅く、大きさは年間で5cm~10cmのペースで増えていきます。
寿命の長さ
ヒョウモンリクガメの寿命は平均して30年~50年です。広い飼育環境を用意することで長生きさせやすく、最長だと80年近く生きることができます。
性別の見分け方
ヒョウモンリクガメの性別はオスとメスを見比べるとわかりやすいです。
オスの尻尾は長く、生殖器を出すための肛門が細長いです。反対にメスの尻尾は短く、肛門の穴も小さいです。性成熟するまで性別の特徴が出てこないため、体の大きさが40cmを超えている必要があります。
ヒョウモンリクガメの飼育環境
必要なケージの大きさ
ヒョウモンリクガメに必要なケージの大きさは横幅で体長の5倍、奥行きで体長の3倍は必要です。運動量が多いため、広いケージを用意しないといけません。
成体に必要なケージの大きさは横幅で300cmと特注品が必要です。20cm以下の幼体の頃は横幅60cmや90cmのケージで飼育をしておき、成体になると部屋で放し飼いがおすすめです。
90cm以下のケージであればおすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
床材
ヒョウモンリクガメの床材はヤシガラマットや砂漠砂を使います。
床材は踏ん張りをきかすために必要です。滑っていると足腰を悪くしてしまうため、フローリングで飼育するときは注意して観察してください。ジョイント式の人工芝を敷くと便利です。
糞をしたらすぐに床材を交換しましょう。
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バスキングと紫外線ライトが必要
ヒョウモンリクガメは日光浴をするため、バスキングライトと紫外線ライトの2つが必要です。
バスキングライトは35度~40度の高温地帯を部分的に作り出します。リクガメなどの爬虫類は活動前にバスキングスポットで体を温める必要があります。
紫外線ライトはカルシウムの吸収に必要なビタミンを作り出します。紫外線量が不足するとクル病などの骨の病気にかかりやすくなります。
太陽光の紫外線量はライトとは比較にならないほど多いため、週に2回は日光浴をしてあげましょう。
詳しくは爬虫類のバスキングライトと紫外線ライトで紹介しているので、ご参考ください。
隠れ家になるシェルター
幼体のヒョウモンリクガメは天敵が多く、岩陰で休んでいることが多いため、ストレスを抱えないように隠れ家になるシェルターが必要です。
水入れ
ヒョウモンリクガメは水浴びをするので、水入れが必要です。水入れの大きさは浅くて広いものがおすすめです。飲み水としても使うので、水は毎日交換して新鮮な状態を維持しましょう。
ヒョウモンリクガメの飼育方法
ヒョウモンリクガメは体が丈夫なので、とても飼育しやすいリクガメです。しかし、幼体の頃は温度や湿度の変化に弱く、簡単に体調を崩してしまうので、管理を徹底する必要があります。
値段と販売場所
ヒョウモンリクガメの値段は3万円~7万円で販売されています。模様の美しさによって値段が大きく変わり、10万円を超える個体もいます。
引っ越しや大きくなって飼育しきれなくなった個体が里親募集の掲示板に出ていることがあるので、一度探してみるのもいいでしょう。
屋外飼育の方法
大人になったヒョウモンリクガメは天敵が少ないため、庭で屋外飼育をすることができます。温度は夜間でも20度を下回らない、5月下旬~10月上旬の暖かい時期だけにしておいてください。
屋外で飼育するときは水飲み場を用意しておき、雨が降ったら室内のケージに戻してあげましょう。
飼育に適している温度
ヒョウモンリクガメに適している温度は28度~32度と高い温度を好んでいます。夏以外は爬虫類のヒーターや暖房をつけて保温が必要です。
寒さにとても弱いので、冬はベランダを散歩させるのもやめておきましょう。
飼育に適している湿度
ヒョウモンリクガメに適している湿度は50%~70%です。乾燥地帯に生息するリクガメですが、湿度は50%以上は必要なので、湿度計を見ながら霧吹きをしてください。
おすすめの餌
ヒョウモンリクガメの餌はホウレンソウやニンジン、カボチャ、小松菜、サニーレタスなどの野菜をバランス良く与えます。
リクガメ専用の人工餌もありますが、タンパク質が多く、甲羅の形がデコボコに育つことがあるので、餌は野菜中心にしておいた方が良いです。大きな甲羅の成長のために、カルシウムが不足しがちなので、野菜にはカルシウムパウダーをまぶしておきましょう。
餌の頻度は幼体の頃は1日3回、大人になると2日に1回まで減らします。餌の量は腹八分を目安に与えてくださいね。
餌を食べないときは温度が低いかストレスを抱えている可能性があります。まずは飼育環境をチェックしてください。
詳しくは亀におすすめの餌で紹介しているので、ご参考ください。
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かかりやすい病気と治療方法
クル病 | カルシウム不足で骨に異常が出てくる病気です。甲羅の形がこぼこしたり、足の動きが不自然になります。完治はかなり難しいですが、クル病と感じたら日光浴を多めにし、カルシウムパウダーの量を少し増やしてください |
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下痢 | キュウリやキャベツなど水分が多い野菜をたくさん食べたときに下痢をします。ケージの温度を上げて、2日ほど絶食をして様子を見ます。 |
寄生虫 | フンの中に白くて細長い生き物がいたら寄生虫の可能性があります。すぐに動物病院に連れて行き、駆虫してあげましょう |
ヒョウモンリクガメについてまとめ
ヒョウモンリクガメはヒョウモン柄の美しい体色を持った大型のリクガメです。基本的には屋外や一部屋で飼育するリクガメなので、自宅で飼育するのはかなり大変です。
ベビーの頃は温度と湿度管理を徹底し、栄養不足にならないように野菜とカルシウムパウダーをしっかりと与えていきましょう。
飼育環境さえあれば、とてもかわいくて飼育しやすいリクガメです。興味を持たれた方ら動物園や爬虫類ショップで一度見に行ってみる良いですよ。
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