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ミナミイシガメの飼育方法|寿命や価格、ヤエヤマとの違いは?

2020-04-09

ミナミイシガメは外来種でありながら、京都市の天然記念物に指定されている不思議な経歴を持っているイシガメです。

今回はそんなミナミイシガメの特徴や寿命、値段、必要な水槽の大きさ、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。

ミナミイシガメの特徴

ミナミイシガメ

ミナミイシガメはカメ目イシガメ科に分類されるカメの仲間です。

元々は台湾や中国、ベトナムなどの東南アジアに生息していましたが、ペットとして持ち込まれたミナミイシガメが外来種として日本で野生化しました。今では京都府、大阪府、滋賀県などの関西地方に分布しています。京都府では天然記念物に指定されていますが、その生息数は減少しており、絶滅危惧種になっています。

流れが穏やかな川や沼に生息しており、昼間は泥の中で眠って過ごしています。夜になると餌である魚や昆虫を求めて、水中や陸地を歩き回ります。

甲羅はなめらかなドーム状になっており、側面にはキール(反り返り)があります。成長するにつれてキールはなくなり、丸みを帯びた甲羅へと変化します。

体の大きさ

ミナミイシガメの大きさは最大で20cmになります。イシガメの仲間はメスの方が一回り大きいことが多いですが、ミナミイシガメはオスとメスで体の大きさは変わりません。

寿命の長さ

ミナミイシガメの寿命は20年~30年です。ストレスや病気に強く、水槽の飼育では長生きさせやすいです。

繁殖方法

ミナミイシガメの繁殖は6月~7月に行われます。産卵は土の中で行い、一回の産卵で4個ほどの卵を産みます。

ミナミイシガメとヤエヤマイシガメとの違い

ミナミイシガメと似ているイシガメにヤエヤマイシガメというイシガメがいます。

ヤエヤマイシガメは沖縄県の西表島や石垣島、与那国島などに生息する日本の固有種です。これらの島は台湾に近く、ミナミイシガメと近い距離に生息していたことがわかります。

元々は沖縄県の一部地域にしか生息していませんでしたが、こちらもペットとして日本本島に持ち込まれた個体が野生化しております。

ミナミイシガメとヤエヤマイシガメの最大の違いは甲羅の丸みです。ミナミイシガメの甲羅は丸いドーム状になっているのに対して、ヤエヤマイシガメの方が甲羅は平らで灰褐色の地味な色が多いです。見比べるのは難しいので、採集した地域で判断するのがいいでしょう。

ミナミイシガメの飼育環境

ミナミイシガメ

必要な水槽の大きさ

ミナミイシガメの飼育水槽は横幅だと90cm、奥行きで45cmは必要です。飼育下では昼間でも活発に動き回るので、大きな水槽を用意して、運動不足にならないようにしてください。

室内飼育であればガラス水槽や衣装ケースを、屋外飼育であればトロ舟が使いやすいです。

おすすめの90cm水槽で紹介しているので、ご参考ください。

ろ過フィルター

ミナミイシガメにはろ過フィルターは必須ではありません。しかし、ミナミイシガメはたくさんのフンをするので水が汚れやすく、ろ過フィルターを用意しておくと水換えの頻度を減らしたり、臭いを抑えることができます。

水位が少なくても使用できる投げ込み式フィルターやコーナー式フィルターを使いましょう。

ミナミイシガメの飼育方法

ミナミイシガメ

ミナミイシガメはとても丈夫なので、初心者にも飼育しやすいカメです。自然への放流が大きな問題になっています。とても長生きしますが、最後まで飼育してあげてくださいね。

値段と販売場所

ミナミイシガメの値段は10cm前後のベビーが3,000円~5,000円で販売されています。

繁殖期である6月から販売量が増えて見つけやすいので、その頃になったら爬虫類専門店で探してみましょう。

飼育に適している温度

ミナミイシガメに適している水温は20度~26度と低い水温を好んでいます。

夏に30度を超える日が続いたら、エアコンを使って温度調整をしてあげましょう。低水温に強く、冬でも越冬できますが、鑑賞するなら水槽用のヒーターで温度を調整してください。

水槽のレイアウト

ニホンイシガメ

※画像はニホンイシガメのレイアウトです。

ミナミイシガメはフンをたくさんするので、水槽のレイアウトは水換えをしやすいように、シンプルなものにしておきましょう。

陸地もよく歩くので、水場と陸地の両方が必要です。水槽の水位は15cmほどにしておきます。陸地にはカメ用の浮島を入れるか、レンガを固定して、安定した土台を用意してください。

水槽の水換えの頻度は1週間に1回、半分の水を交換してください。

おすすめの餌

ミナミイシガメの餌はカメ専用の人口餌を与えます。

熱帯魚専用の餌やメダカの餌でも食べてくれますが、タンパク質が多くてミナミイシガメの体には合っていないので、カメ専用の人口餌を用意してください。たまにおやつとしてニンジンやキャベツなどの野菜、ゆでた鶏のささみを与えるといいですよ。

餌の頻度はベビーの時は1日1回、大人であれば3日に1回、2分ほどで食べきれる量を与えてください。夜行性のカメなので、餌を食べないときは陸地に餌を置いておき、一晩ほど様子を見てください。

亀におすすめの餌で紹介しているので、ご参考ください。

ミナミイシガメについてまとめ

ミナミイシガメは甲羅が丸みを帯びており、とてもかわいらしいカメです。

飼育方法は他のミズガメと同じく、陸地と水場を半々にしておき、どちらにも移動できるようにしておいてください。水が汚れやすいので、水換えは忘れずに行いましょう。

大きな水槽を用意することで、活発に動き回る姿を観察することができます。屋外の飼育にも適しているので、カラスや猫などの天敵に注意しつつ、飼育をしてあげてくださいね。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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