トッケイヤモリは価格が安く、派手な体色とかわいい見た目で人気が高いヤモリです。ヤモリのなかでもかなり大きく育つので、飼育前には注意が必要です。
今回はそんなトッケイヤモリについて、餌やりやハンドリング、寿命、病気や必要なケージなど飼育方法を詳しく紹介していきます。
トッケイヤモリの特徴
トッケイヤモリは中国やフィリピンなど東南アジア全域に生息するヤモリの仲間です。
体色はブルーグレーに近い緑色をベースに赤オレンジ色の斑点模様があります。非常に毒々しい姿とくりくりの目が特徴的です。体色のカラフルさに反して口の中は真っ黒です。
生息数が減ってきており、2019年11月26日にサイテス2に新しく登録されました。サイテス2は規制はありますが、商業目的での販売は可能ですので、引き続き野生種も入手することができます。
体の大きさ
トッケイヤモリの大きさは平均して30cmです。最大サイズだと35cmで、体重は70gまで成長します。
想像以上に大きくなることもあり、飼いきれなくなることがあります。最後まで大切に育ててあげてくださいね。
寿命の長さ
トッケイヤモリの寿命は5年です。体の大きさの割に寿命は短いです。野生化の寿命も大きくは変わらず、最長でも6年ほどしか生きることができません。
攻撃的な性格で噛む力が強い
トッケイヤモリの性格は神経質で気性が荒く、口をあけて威嚇してきます。手を近づけると、噛みついてきます。噛む力がかなり強く、成長した個体に噛まれると出血します。
ケージ内を掃除するときは噛まれても良いように、革手袋か軍手をつけておきましょう。
トッケイヤモリの鳴き声はうるさい?
トッケイヤモリはお腹を膨らまして、「トッケイ!」と大きな鳴き声をだします。その声はヤモリとは思えず、鳥が鳴いているように森中に響き渡ります。トッケイヤモリという名前も鳴き声から名付けられました。
鳴く理由は求愛のためにオスが鳴いていると言われていますが、メスも鳴くことがあります。鳴き始めると連発するので、とてもうるさいです。
飼育下ではあまり鳴きませんが、神経質な人にはおすすめできません。
トッケイヤモリはモルフ(種類)が豊富
トッケイヤモリは体色のカラーバリエーションが豊富なヤモリで、それぞれのカラーパターンをモルフと言います。
最も人気のモルフがパターンレスという体の斑点模様がない種類で、ブルー、グレー、グリーン、ブラックなど様々なカラーパターンがあります。
トッケイヤモリの飼育に必要な設備
必要なもの
- ケージ
- 床材
- ライト
- 照明
- 木の枝
必要なケージの大きさ
トッケイヤモリは木の上で生活しているため、高さのあるケージが必要です。最低でも46cm(横幅)×46cm(奥行き)×62cm(高さ)のケージを用意してあげてください。
おすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
床材の選び方
トッケイヤモリは高い湿度を好むので、保湿性が高いヤシガラマットを用意してください。フンを見つけたらすぐに取り除き、3ヶ月程度で全交換を行います。
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ライトは観賞用に
トッケイヤモリは夜行性のヤモリなので、紫外線ライトやバスキングライトは必要ありません。観賞用にLEDライトを入れておきましょう。
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水入れは壁面につける
トッケイヤモリは木の上で生活しているので、水飲み場はガラスの壁面にくっつけるタイプの物を使います。
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レイアウトはコルクや木の枝で高さをだす
トッケイヤモリのレイアウトはコルクや木の枝を入れておきます。これを入れておかないと落ち着かせることが出来ません。
重さで倒れないようにしっかりとしたものを選びましょう。
トッケイヤモリの飼育方法
トッケイヤモリは体が丈夫なので初心者にも飼育しやすいです。
価格と販売場所
トッケイヤモリは養殖されたCB個体と野生種のWC個体が販売されています。CB個体は人に慣れやすいため、初心者はこちらの個体を選ぶといいですよ。
しかし、CB個体は数が少なくて人気が高く2万円前後、WC個体は2千円〜5千円の値段で販売されています。
爬虫類は対面販売が義務づけられているのでネット通販で購入することは出来ません。ホームセンターでもほとんど見かけないので、爬虫類専門店で探してみてくださいね。
ハンドリングには向いていない
トッケイヤモリは噛みついてくるので、ハンドリングに向いていません。動きが素早くて落下する危険もあります。
人に慣れる個体もいるため、購入前に性格を確認しておきましょう。それでも機嫌が悪いときがあるため、触る前には様子を見てください。
飼育に適している温度
トッケイヤモリに適している温度は23度~27度です。
冬は爬虫類用のヒーターをいれて保温してあげましょう。
ケージが大きかったり、気温が低いと温度を維持するのが大変です。おすすめの爬虫類のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
飼育に適している湿度
トッケイヤモリに適している湿度は40%~60%です。
霧吹きの頻度は床材が乾いたなと思ったら、霧吹きするといった感じです。目安は夏だと1日1回、冬は1日2回です。
過度に湿らせると菌が繁殖しやすくなるので、注意してくださいね。
ケージを開けるときは脱走に注意して
トッケイヤモリは普段はじっとしていますが、とたんに素速く動き回るので、ケージを開けたときに脱走しないように注意してください。
脱走したときに捕まえ方を失敗すると尾切りしてしまうことがあります。網や小さい虫かごは常に準備しておきましょう。
かかりやすい病気と治療方法
トッケイヤモリに注意して欲しい病気は黒化と脱水症状、クル病、脱皮不全です。
色が黒くなる | 新しい環境に慣れていない時や、弱っているときは黒化します。ケージを暗めにして落ち着かせてください。急に黒くなったときは、温度や湿度、体に異変がないか確認してください |
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脱水症状 | 水不足が原因で脱水症状にかかります。水入れから水を飲まない時は、観葉植物を入れて、毎日の霧吹きで葉の上に水滴が残るようにしておきましょう。 |
クル病 | カルシウムが不足すると、骨格に異常がでてくるクル病にかかります。普段から餌にはカルシウム剤を添加しておきましょう |
脱皮不全 | 脱皮不全は古い皮が完全に脱げないことを言い、放置していると壊死してしまいます。ケージ内の湿度不足が原因です。30度のぬるま湯につけて優しく擦り落としてくださいね。 |
トッケイヤモリの餌は昆虫がメイン
トッケイヤモリの餌は生きた昆虫が主食です。
入手しやすいデュビアやレッドローチなどのゴキブリ、コオロギを与えましょう。脂肪分が多いミルワームはおやつとして使ってください。
昆虫食だけではカルシウムが不足するため、毎回昆虫にカルシウム剤をまぶしてから与えてください。
飼い主さんに慣れてくると人工餌のレオパゲルやグラブパイを食べてくれることもありますよ。
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餌はピンセットで直接食べさせる
トッケイヤモリへの餌やりはピンセットを使って直接食べさせます。
ケージ内に虫を放つと、ガラス面にぶつかって怪我をしたり、床材を誤飲する原因になるからです。ピンセットから食べてくれないときはエサ入れを使いましょう。
餌の頻度は2日に1回、腹八分になるまで与えてくださいね。
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餌を食べない時の対策
トッケイヤモリは神経質な性格をしているので、飼育を始めたばかりのときはあまり餌を食べてくれません。1週間は様子を見るようにしてください。
冬場だと温度が低かったり、ケージがせまくてストレスを感じている可能性があります。
地上でじっとしていたり、反応が薄いときは病気の可能性があるので、病院につれていってあげてくださいね。
トッケイヤモリについてまとめ
トッケイヤモリは「トッケイ!」と大きな声で鳴く不思議なヤモリで、毒々しい?模様が綺麗で人気があります。
性格は攻撃的で噛みついてくることもありますが、その凶暴さがかわいくもあります。
体は丈夫で飼育しやすいので、興味を持たれた方は飼育に挑戦してみてくださいね。
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