ディスカスの繁殖方法は珍しく、親魚が稚魚にミルクを与えて育てていきます。そんなかわいらしさから、ディスカスの繁殖にはぜひとも挑戦してみたいものです。
今回はそんなディスカスの繁殖方法や稚魚の育て方について紹介していきます。
ディスカスの繁殖は難しい?
ディスカスは水質の変化に敏感で飼育が難しいので、問題なく水質管理できるかどうかが最初の難関です。飼育さえできれば、あとはいいペアを入手できれば、繁殖自体は難しくありません。ペアを作るために工夫していくことが大切です。
最終的にはペアが出来たらペアだけで飼育しないといけないので、繁殖水槽がひとつ必要になります。
ディスカスのペアを作るには幼魚から飼育する
ディスカスはオスとメスの相性が強いので、5cmほどの幼魚を10匹ほど購入して自然とペアができるのを待つのがおすすめです。水槽は90cm水槽を使いましょう。
良いペアを作るためには、好物のディスカスハンバーグを毎日しっかりと与えて成熟した親に育て上げることが大切です。ディスカスの餌で紹介しているので、ご参考ください。
ペアリングするとオスとメスが向かい合ってお辞儀をするようになります。そこから寄り添って泳ぐようになるのですぐにわかりますよ。
高価ですが、ディスカスに力を入れているショップであれば最初からペアになっている個体を購入することもできます。
ディスカスのオスとメスの性別の見分け方
ディスカスは成魚にならないとオスとメスの見分けがはっきりとできません。
成熟した親魚のお腹の下をみると、オスだとなだらかなお腹で逆三角形になり、メスだとお腹はややくぼみ長方形になります。
ディスカスのペアが出来たら繁殖水槽に移動させる
ディスカスのオスとメスが寄り添って泳ぐようになったらペアになっている証拠なので、繁殖用の水槽に移動させましょう。
繁殖用水槽では次の条件をそろえておいてください。
紹介する
- 繁殖用水槽の大きさ
- ろ過フィルターは稚魚を吸い込まないように
- 水温を調整する
- 水質は何度もチェックする
- 産卵床になる産卵筒
繁殖用水槽の大きさ
繁殖用の水槽は横幅で60cm、奥行きで45cmの水槽が必要です。おすすめの60cm水槽で紹介しているので、ご参考ください。
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ろ過フィルターは稚魚を吸い込まないように
ろ過フィルターは上部フィルターを使い、稚魚を吸い込まないように、吸込み口にスポンジを設置しておきます。
おすすめの上部フィルターで紹介しているので、ご参考ください。
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水温を調整する
繁殖水槽の水温は低めの28度に設定しておきます。水中用のヒーターか冷却ファンで上手に調整してください。
おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
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水質は何度もチェックする
繁殖用水槽の水質はph5.5~6.5の弱酸性です。水質が外れたら繁殖しないので、酸性や中性に傾かないように細めに計測してください。
野生にディスカスは水質が大きく変わる雨期に繁殖に入ります。水質が5.5になったら、一気に6.0まで引き上げて繁殖のきっかけを作りましょう。
産卵床になる産卵筒
ディスカスは平らな水草や石の上に産卵を行います。産卵しやすい専用の商品が販売されているので、それを使いましょう。
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産卵せずに喧嘩したらどうする?
たまにペアが出来たと思って繁殖用水槽に移動させたとたんに、喧嘩を始めることがあります。いったんペアを解消させて、もとの水槽に戻してしまいましょう。
産卵後に喧嘩をした場合は、片親だけ残して、元の水槽に戻しましょう。
ディスカスの卵が孵化するまで
ディスカスの卵を孵化させる温度や水質は繁殖時と同じ状態をキープします。
卵は産卵からおよそ3〜5日程度で孵化します。色が白いものは未受精卵であり、孵化しないでカビが生えてくるのですぐに取り除きましょう。
親魚が若い時は未受精卵が多くなったり、ストレスで食卵することがよくあります。産卵回数をなんどか重ねていくと孵化率は上がっていきますので、温かく見守っていきましょう。なんどもじろじろと観察するとストレスを与えてしまうので、そっとしておいてあげてください。
水換えの頻度を減らすために、親の餌も減らしておきます。餌の頻度は1日1回、1分程度で食べきれる量にしておきましょう。
産卵周期は2ヶ月ほどで、稚魚の育成をおえてから1ヶ月後に次の産卵を始めます。
ディスカスの稚魚の育て方
ディスカスの稚魚の飼育は親以上に水質の維持が大切になります。急な水質の変化は稚魚が死ぬ大きな原因です。なるべく換水は行わずに、ろ過能力が高いフィルターで水質維持をしてください。pHが下がって換水が必要な時でも1/5程度の交換に抑えておきましょう。
稚魚の餌
孵化したばかりのディスカスの稚魚は、餌を食べられないので、親魚が体側から分泌されるミルクで世話をしてくれます。
稚魚が生まれてから1週間たつと親から離れて餌を食べるようになります。ここからは親魚を隔離して稚魚だけで育成をしてあげてください。餌は栄養価が抜群のブラインシュリンプの幼生を与えるようにしてくださいね。
ブラインシュリンプの与え方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
生後2ヶ月ほどしたら、見た目は立派なディスカスとなり、ディスカスハンバーグへと切り替えていきます。
ディスカスの繁殖についてまとめ
今回はディスカスの繁殖方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
繁殖を狙うときはいつも以上に水質の変化に注意しておきましょう。
ディスカスの親が稚魚にミルクをあげながら育てる姿はとてもかわいらしいです。
良いペアが入手できれば繁殖は難しくないので、飼育になれてきたらぜひ繁殖に挑戦してみてください。
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