ナマズはフィッシングとしてだけではなく、かわいい顔つきでペットとしても人気がある魚です。観賞魚として飼育する人も少なくありません。
今回はそんなナマズの生態や特徴、おすすめの餌、かかりやすい病気、水換えなど飼育方法について紹介していきます。
ナマズの生態と特徴
ナマズはナマズ目ナマズ科に分類される魚です。沼地や用水路などの水の流れが穏やかで濁っている環境を好んでおり、夜になると小魚やエビなどの甲殻類を捕食するために泳ぎ始めます。
どんな獲物も丸呑みできる大きな口と、夜でもまわり状態がわかるように長く発達したヒゲを持っています。このヒゲに触れて生き物はそのままバクリと噛みつきます。
ナマズの種類
観賞魚として人気のナマズの種類は多く、コリドラスやプレコのように日本で知られている一般的なナマズのイメージとは異なる体型の種類もいます。
今回はナマズらしい姿をしている種類について紹介していきますね。
紹介する種類
- ナマズ
- レッドテールキャット
- バトラクスキャット
- デンキナマズ
ナマズ(マナマズ)
体長 | 60cm |
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寿命 | 15年 |
販売価格 | 5,000円~20,000円 |
ナマズは日本全国の沼地や用水路、池などに生息している種類で、黒っぽい体に薄い黄色の斑点模様が入っています。
大食感でカエルや小魚、昆虫などなんでもよく食べます。魚釣りでも釣り針に引っかかった魚を餌にナマズが食いつくことがあり、強力なパワーと歯で糸を噛みちぎってしまいます。
120cm近くまで育つオオナマズだと琵琶湖オオナマズが人気です。ビワコオオナマズの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
レッドテールキャット
体長 | 120cm |
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寿命 | 15年 |
販売価格 | 1,000円~2,000円 |
レッドテールキャットは観賞魚として最も人気がある大型ナマズです。
のほほんとした顔つきにつぶなら瞳をしており、とてもかわいらしいです。人慣れもしてくれるので、ペットフィッシュとしても人気がありますよ。
体色は黒色と白色のメリハリがしっかりとついており、見た目も綺麗です。
水温が暖かくなる4月頃の時期から8cm前後の稚魚が大量に入荷されてきます。成長速度が速く、すぐに大きく育つので、最初から大型の水槽を用意しておきましょう。
レッドテールキャットの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
バトラクスキャット
体長 | 20cm |
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寿命 | 10年 |
販売価格 | 5,000円~10,000円 |
バトラクスキャットはナマズ特有のかわいい顔つきを持っていながら、体長は20cmまでしか育たないため、ナマズの中では小型の60cm水槽で飼育することができます。
お腹は丸々としており、泳ぐのが苦手なので、水の流れに揺らされながらぼーっとしていることが多いです。
バトラクスキャットの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
デンキナマズ
体長 | 60cm |
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寿命 | 7年 |
販売価格 | 7,000円 |
デンキナマズはナイル川やタンガニーカなどのアフリカに生息するナマズで、名前の通り体から電気を発します。
餌になる小魚が近づくと電気を発して気絶させてから捕食します。
おもしろい生態をしているぶん、水槽に手をいれてはいけないなど、飼育には手間がかかります。入手は困難で水族館向けの熱帯魚です。
デンキナマズの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ナマズの飼育方法
ナマズは丈夫な生き物なので、初心者でも簡単に飼育することができます。
餌もたくさん食べて、すくすくと育ってくれますよ。水が汚れやすいので、毎週の水換えは忘れずにしてあげてくださいね。
飼育に必要な水槽と器具
ナマズは一般的な熱帯魚用の水槽で飼育することができます。体が丈夫なので屋外飼育も可能です。
体が大きくなるので、大型の水槽が必要になります。100cmを超える種類には横幅で180cmの水槽、20cmのナマズだと横幅で60cmの水槽が必要になります。
どの種類もたくさんのフンをして水を汚すので、上部式フィルターやオーバーフロー式など物理ろ過が強力なフィルターを用意してください。
暗い環境を好んでいるので、体の大きさに合う土管があればいれてあげましょう。土管を隠れ家とすることで、落ち着いて、にっこりとした笑顔を見せてくれるようになりますよ。
適している水温
ナマズに適している水温は23度~27度と高温は苦手です。
日本に生息しているナマズであれば寒さに強く、水温が凍らなければ冬眠して越冬することが出来ます。屋外飼育で池くらいに水量がたくさんあれば大丈夫です。
しかし、全く動かなくなってしまうので、室内で鑑賞するときはヒーターを入れて26度前後に設定しておきましょう。おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
夏は30度を超えるようなら、冷却ファンを使って水槽を冷ましてあげましょう。
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水換えの方法
ナマズはたくさんの餌を食べて、たくさんのフンをするので、水がとても汚れやすい魚です。
最低でも週に1回は1/3ほど水を交換して、新鮮な状態を保つようにしてください。スポンジにもフンなどのゴミが大量に詰まっているので、こまめに掃除しておきましょう。
かかりやすい病気と治療方法
ナマズは水質悪化に弱く、水換えをサボっていると様々な病気にかかってしまいます。
病気にかかっても、薬に弱いのですぐに薬浴するのは危険です。自己治癒力が高いので、なるべく水温を少し上げたり水換えをすることで新陳代謝を活性化させることで、自然の治療を目指しましょう。
飼育を初めて1ヶ月以内にかかりやすいのが白点病です。全身が白い点々に覆われる病気で、水温が安定せずに急激に変化したときに、体が弱って発症します。薬に弱いので、メチレンブルーを規定量の1/3に薄めて1週間薬浴してください。
他にも水質悪化が原因でカナムナリス菌が繁殖し、水カビ病や尾ぐされ病を引き起こします。すぐに全ての水を交換して、毎日1/3ほど水を交換し続けることで、ナマズの体力が回復して自然と治癒されていきますよ。どうしても治らないときはグリーンFリキッドを規定の1/3まで薄めて1週間薬浴してください。
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ナマズにおすすめの餌と餌やり
ナマズは口に入る物ならなんでも食べようとするくらい、食に貪欲なので、どんな餌でもしっかりと食べてくれます。人工餌への餌付けも簡単です。
しかし、飼育を始めたばかりの時は新しい環境に慣れておらず、餌を食べないことがあるので、3日程度は様子を見てください。
稚魚の頃は1日2回与え、大人になると1日に1回まで減らします。絶食に強く、1週間ほどであれば餌なしでも生きていくことが出来ますよ。
ナマズの生き餌
ナマズが成長期の頃は、食いつきが良い生き餌を食べられるだけ与えます。
体のサイズに合わせて冷凍アカムシ、メダカ、和金(金魚)とどんどん餌のサイズを大きくしていきましょう。
成長したら人工餌をメインにして、おやつに餌用の生き餌として販売されているスジエビやアフリカツメガエル、どじょうなどを与えると良いですよ。
ナマズの人工餌
大人になったナマズの主食は人工餌です。肉食魚専用の人工飼料を与えましょう。
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ナマズについてまとめ
今回はナマズの生態や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
日本の河川に生息しているナマズだけではなく、観賞魚にもかわいいナマズはたくさんいますので、お気に入りのナマズを探してみましょう。どの子もとってもかわいい顔つきをしていますよ。
どの種類も飼育は難しくなく、餌の好き嫌いもしないので、トラブルもほとんどありません。水換えだけしっかりと行って、水質の維持に務めてくださいね。
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