ヒルヤモリは黒目が丸々としていて、とてもかわいい爬虫類です。丈夫で飼育しやすいので初心者にもおすすめです。
今回はそんなヒルヤモリについて人気の種類やレイアウト、紫外線ライトの有無、おすすめの餌など飼育方法を詳しく紹介していきます。
ヒルヤモリの特徴
ヒルヤモリは有鱗目ヤモリ科に分類されるヤモリの仲間で、マダガスカルなど東アフリカの熱帯地域に分布しています。
名前の通り、昼に活動するヤモリで、飼育下でも活発に動いている姿を観察できます。体色が綺麗な緑色だったり、赤の模様があったりととても鮮やかなので、観賞用ペットとして人気がありますよ。
大人しい性格ですが、警戒心が強いので、最初は隠れていることが多いです。慣れてくると前面に出てきて美しい姿を見せてくれるようになります。
寿命の長さ
ヒルヤモリの寿命は小型種で5年〜10年、中型種だと15年は生きてくれますよ。
ヒルヤモリの種類
ヨツメヒルヤモリ
生息地 | マダガスカル島 |
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大きさ | 15cm |
値段 | 5,000円〜10,000円前後 |
ヨツメヒルヤモリは綺麗なエメラルドグリーンの体色が特徴的な種類です。前足の付け根には黒い斑点模様が2つあり、目が4つに見えることから名付けられました。
ケージは高さ30cmのものを用意してくださいね。
オオヒルヤモリ
生息地 | マダガスカル島 |
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大きさ | 35cm |
値段 | 10,000円〜15,000円 |
オオヒルヤモリは別名でグランディスヒルヤモリやマダガスカルヒルヤモリと呼ばれています。
飼育下でも20cmは超える中型のヒルヤモリです。鮮やかな緑色に濃い赤色のまだら模様が美しいです。赤い部分が多いグランディスヒルヤモリ・フレイムという種類が人気があります。
ヒロオヒルヤモリ
生息地 | マダガスカル島 |
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大きさ | 13cm |
値段 | 6,000円〜10,000円 |
ヒロオヒルヤモリは鮮やかな緑色をベースに、頭部は金粉をまぶしたような色合いになっています。個体差が激しく、全身に金粉が入っている個体はとても美しくなります。
流通量が一番多い種類なので、入手は簡単にできますよ。
ヘリスジヒルヤモリ
生息地 | マダガスカル島 |
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大きさ | 13cm |
値段 | 3,000円〜5,000円 |
ヘリスジヒルヤモリは体の側面に赤黒い線が入っており、光に当たることで綺麗に輝く種類です。
サビヒルヤモリ
生息地 | マダガスカル島 |
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大きさ | 13cm |
値段 | 3,000円〜5,000円 |
サビヒルマモリの正式名称はボルボニカヒルヤモリです。体色は青と緑色をベースに赤褐色のまだら模様が入っており、まるで錆(サビ)のように見えることから名付けられました。
個体差が激しいため、コレクション性が高いです。とても貴重で美しい種類なので見つけたらぜひ手に入れておきたいですね。
ヒルヤモリの飼育に必要なもの
ヒルヤモリは木に登る性質があるので、木を組み合わせて、高さを出したレイアウトがおすすめです。
必要なもの
- ケージ
- 照明
- 床材
- 流木
必要なケージの大きさ
ケージはの高さはヒルヤモリの体長の2倍以上のものを選んでください。
体長が15cmの小型種であれば幅25cm×奥行25cm×高さ30cm、体長が30cmの中型種であれば幅45cm×奥行45cm×高さ60cmが目安です。
おすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
紫外線ライトが必要
ヒルヤモリには紫外線ライトが必要です。紫外線ライトはカルシウムの吸収を助けるビタミンを体内に生成してくれます。
他のヤモリは夜行性で日光浴をしませんが、ヒルヤモリは昼行性で日光浴をするからです。バスキングライトは必要ありません。
必要なライトや選び方については爬虫類のバスキングライトと紫外線ライトで詳しく紹介しているので、ご参考ください。
湿度を維持するための床材
底床には湿度を維持してくれるヤシガラマットやハクスチップを3cmほど敷いておきます。床材の上にした糞はこまめに掃除して取り除くようにしてください。
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レイアウトはコルクや流木で立体移動できるように
ヒルヤモリは木に登って生活しているので、レイアウトでは流木を必ずいれてあげてください。いくつかの流木を重ね合わせて立体的に移動できるようにしておきます。
育成が簡単なガジュマルやポトスなどの観葉植物を植え、ジャングル風のテラリウムにすると綺麗です。
ヒルヤモリの飼育方法
販売場所
ヒルヤモリは爬虫類専門店で入手しましょう。
ヨツメヒルヤモリやオオヒルヤモリ、ヒロオヒルヤモリが年間を通してコンスタントに販売されています。全国でペット販売イベントが行われているので、時期が合えば、行ってみるのもいいですね。
爬虫類は対面販売が義務付けられているので、ネットで購入することはできません。
飼育に適している温度
ヒルヤモリに適している温度は25度〜28度です。
冬は爬虫類用のヒーターを入れて温度を上げる必要があります。小型のケージではパネルヒーターを側面に貼り付け、中型以上のケージでは暖突でケージ全体を温めます。
おすすめの爬虫類のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
飼育に適している湿度
ヒルヤモリに適している湿度は60%~80%と多湿な環境を好んでいます。
乾燥しやすい冬には1日2回、夏は1日1回しっかりと霧吹きしましょう。
湿度が不足すると、脱皮不全を引き起こし、最悪の場合は体が壊死することもあります。湿度不足には注意してくださいね。
動き回るのハンドリングは難しい
ヒルヤモリをハンドリングするのは難しいです。
手で掴むと暴れ回り、素早く動き回って、ジャンプすることもあります。一度逃げると捕まえるのが大変ですよ。
掃除の時にも脱走しないように注意しておきましょう。
喧嘩するので複数飼育には向いていない
ヒルヤモリは縄張り意識が強く、オス同士だと喧嘩するので、単独飼育が基本です。
しかし、体が小さいため広いケージで流木をたくさんいれておけばうまくいくことがあります。
オスとメスのペアリングでも、ケージを2つ用意して、いつでも隔離できるようにしておいてくださいね。
ヒルヤモリの繁殖方法
ヒルヤモリはいいペアができれば繁殖は難しくありません。生後1年で産卵可能になりますが、2〜3年経過するとしっかり成熟してうまくいく確率が上がります。
性別の見分けかたは、生後1年ほど経過すると、オスの後ろ足や付け根に複数の大腿孔(だいたいこう)というフェロモンを分泌するとげのような器官が発達してきます。メスはほとんど見えないので、見比べると簡単にわかりますよ。
1回の繁殖で2〜3個の卵を繰り返し産卵します。卵を食べることがあるので、隔離しなければなりませんが粘着力が強いので、床材や草ごと移動させる必要があります。
産卵から2ヶ月ほどで赤ちゃんが生まれてきます。体長は2cmほどなので、コオロギの子供を餌にあげましょう。
ヒルヤモリにおすすめの餌
餌は昆虫がメイン
ヒルヤモリの主食は昆虫です。
爬虫類ショップやネット通販で販売されているコオロギやローチ、ミルワームなどの生き餌を与えましょう。
昆虫を与える時は、カルシウム不足を防ぐために、爬虫類用のカルシウムパウダーを昆虫に振りかけてから食べさせましょう。
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人工餌も食べてくれる
花の蜜や果実なども食べるので、同じ食生活のクレステッドゲッコー専用の人工飼料も食べる可能性が高いです。昆虫ゼリーも食べてくれます。
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ヒルヤモリについてまとめ
今回はヒルヤモリの特徴や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
ヒルヤモリは美しい緑色の体色と赤色の斑点模様、丸い黒目がとてもかわいいヤモリです。名前の通り、昼に活動するヤモリで、飼育には紫外線ライトやバスキングライトが必要になります。
レイアウトにはジャングル風にして、自由に動き回れる環境をつくってあげてくださいね。
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