パロットファイヤーは丸々とした姿と真っ赤な体色がかわいい熱帯魚です。初めて見た人は大きな金魚?と思ってしまうくらい、金魚にそっくりです。
今回はそんなパロットファイヤーの寿命や混泳できる魚、繁殖、病気など飼育方法を詳しく紹介していきます。
パロットファイヤーってどんな熱帯魚なの?
パロットファイヤーは野生には生息しておらず、人がフラミンゴシクリッドとシンスピルムを交雑させて作った改良品種です。どちらの種類も中型シクリッドで、シクリッド特有の喧嘩っぱやさや大食感の習性を引き継いでいます。
大型魚と混泳できる大きさでありながら、鮮やかな体色に華があるため、混泳相手として人気がありますよ。
寿命の長さ
パロットファイヤーの寿命は平均して5年〜7年です。長く生きる熱帯魚なので、最後まで責任をもって飼育できるように、しっかりと準備しておきましょう。
体の大きさ
パロットファイヤーは最大で25cmの大きさになる中型の熱帯魚です。水槽飼育だと20cmくらいで成長が止まることが多いです。
体高は15cmくらいまで成長するため、大型魚にも負けないくらいの存在感を出してくれます。
パロットファイヤーの性格。人になつくの?
パロットファイヤーは大人しい性格をしています。さらに人になつく熱帯魚として、ペットフィッシュとしても人気があります。
半年も飼育すると飼育者の顔を覚えて喜んで近づいてくるようになります。さらに慣れてくると水槽に手を入れた時に寄り添ってきて触ることができるようになります。
ペットフィッシュとして育てたい時は単独で大切に飼育してあげましょう。
パロットファイヤーの種類
パロットファイヤーには体型に注目して品種改良された種類がいます。
キングコングパロットファイヤーはさらに巨大化させた種類で、体長は30cmになります。もともと肉厚と体高のあるパロットフィッシュの迫力が1回り大きくなった魚です。値段は3,000円からになります。
キャンディパロットフィッシュは小型化した種類で、体長は10cmになります。見た目はそのままですが、体色は白く、とてもかわいらしいパロットフィッシュです。30cm水槽で飼育することができます。値段は500円からになります。
ハートテールパロットファイヤーは背びれと尾びれの隙間が小さく、見た目がハートの形をしています。ヒレが立派に成長しているので、泳ぐ姿が優雅です。値段は2,000円からになります。
パロットファイヤーに必要な水槽と飼育設備
パロットファイヤーの飼育に必要な設備を紹介します。特に珍しいものはなく、一般的なもので飼育することができます。
必要な水槽の大きさ
水槽の大きさは単独飼育だと60cm水槽から飼育できます。
群泳する時は90cm水槽で4匹ほどいれてあげましょう。2匹で飼育すると喧嘩する可能性が高いです。
ろ過フィルターの選び方
パロットファイヤーはフンの量が多いので、物理濾過に優れている上部フィルターが必要です。フィルターのスポンジにゴミがたまるので、週に1回は水で洗い流しましょう。
ライト
ライトは鑑賞しやすくするだけではなく、発色を良くする効果があります。なるべく光量が強いものを選んでください。
底砂は薄めに敷いておく
底砂は照明の反射を防ぐために必要です。まわりの環境は白っぽいと赤色の発色が悪くなるので、暗めの色がおすすめです。
掃除しにくくなるので、量は少なめで2cm程度で敷いてください。
水槽の蓋
水槽の蓋はホコリの侵入や水の蒸発を防ぎます。飛び出しする魚ではありませんが、蓋は動かないように固定しておいてください。
パロットファイヤーの飼育方法
パロットファイヤーは丈夫な熱帯魚なので、初心者にもおすすめです。
値段と販売場所
パロットファイヤーの値段は5cmの小さい個体で1,000円、15cmの大きい個体だと3,000円〜5,000円で販売されています。
色の濃さは個体差がありますので、購入する時は赤色がはっきりと出ていて、色の濃い個体を選びましょう。
販売場所は大型魚に力を入れている熱帯魚専門店か楽天やyahooなどのネット通販で見つけることができます。
水槽の立ち上げ方法
パロットファイヤー水槽の置き場所は直射日光が当たらずに、騒音が小さいところがおすすめです。電源も近い方が楽です。
水槽を立ち上げたばかりの時は糞や食べ残しなどの有害物質を無害な物質へ分解してくれるバクテリアがまったくいません。十分に繁殖させるためにパイロットフィッシュという体が丈夫な魚を飼育する必要があります。
これをしていないと、せっかく買ってきたパロットファイヤーがすぐに死んでしまうこともあるので、必ずやっておきましょう。
水槽立ち上げの手順
- 水槽の置き場所を決める
- 水槽台と水槽をセットする
- 照明、フィルター、底砂、ヒーターをセットする
- カルキ抜きした水を入れる
- 各器具の電源を入れる
- フィルターを1日まわして水の濁りを取る
- パイロットフィッシュを1ヶ月飼育する
- パロットファイヤーをいれる
水槽の立ち上げ方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
飼育に適した水温と水質
パロットファイヤーに適している水温は25度〜28度と、他の熱帯魚と比べると高い水温を好んでいます。
冬には温度調節機能がついたヒーターが必要です。おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
水質は中性〜弱アルカリ性を好んでいます。適応範囲が広いので、慣らせば弱酸性でも飼育することができます。新鮮な水が好きなので、週に1回は1/3ほど換水してあげてくださいね。
餌は人工餌がメイン
パロットファイヤーは餌の好き嫌いが少なく、人工飼料や冷凍赤虫が主食になります。
元々は肉食魚なので、肉食魚専用餌のキャットを好んで食べます。たまに冷凍アカムシをあげると喜んでくれますよ。
餌の頻度は1日2回、2〜3分で食べきれる量を与えてください。食べ残しは水質を悪くしてしまうので、見つけたらすぐに取り除いてくださいね。
餌食べないときは体調が悪いことが考えられます。水温と水質をチェックして水換えを行いましょう。飼育をはじめて1週間くらいは環境に慣れていないので食べない時が多いです。焦らずに待ってあげてくださいね。
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かかりやすい病気と治療方法
パロットファイヤーは丈夫な熱帯魚なので、あまり病気にかかることはありません。しかし、薬に弱いので一度病気にかかると治療が大変なので、予防が大切になります。
購入してきたばかりの個体だと白点病をもっていることがあります。白点病は全身が白い点々に覆われる病気で、感染力が強いのですぐに治療しなければなりません。
まずは水温を28度まであげて、ひとつまみの塩を入れて1週間ほど様子を見ます。治らなければ規定量の1/5に薄めたメチレンブルーで薬浴します。
繁殖できる?
パロットファイヤーは繁殖することができません。健康な親魚がいればペアができて、産卵まではできますが、卵が孵化しません。
理由は交雑種のためオスの生殖器が十分に発達していないからです。市販されている個体は全てフラミンゴシクリッドとシンスピルムをかけ合わせて作られています。
とても残念ですが卵を見つけたらすぐに取り除くようにしておきましょう。
パロットファイヤーと混泳できる魚
パロットファイヤーは見た目に反して、気性が荒い性格で、喧嘩することが多い熱帯魚なので混泳には注意が必要です。
3匹以下で飼育すると喧嘩しやすいので、混泳させる時は5匹以上にしておきましょう。
おすすめの混泳相手
混泳相手はパロットファイヤーよりも体が大きいアロワナ、ポリプテルス、プレコ、淡水エイ、ガーパイクなどがおすすめです。
見た目が似ているという理由で金魚と混泳させることがありますが、口に入らない大きさなら興味をもたないので、混泳はうまくいきます。
混泳に向いていない相手
シクリッドやディスカス、オスカーなどの中型の熱帯魚はパロットファイヤーを攻撃してしまうのでやめておきましょう。狭い水槽だとパロットファイヤー同士でも喧嘩しやすいです。
パロットファイヤーの体色について
色揚げする方法
パロットファイヤーを色揚げするにはストレスのない、落ち着いた環境で飼育することが大切です。
60cm以上の広々とした水槽で単独飼育をします。近くに魚がいたり、自分よりも大きい魚がいるとストレスを感じて発色が悪くなってしまいます。
弱アルカリ性の水質を好んでいるので、流木はいれずに、サンゴ砂やサンゴでレイアウトを作ります。塩を少しいれてあげると元気になります。
色揚げにおすすめの餌はディスカスハンバーグやクリル、ブラッドレッドパロットなどの赤色の発色をよくする餌です。ディスカスやアロワナ、フラワーホーンの色揚げに使われている有名な餌ですよ。
特にディスカスは色揚げのために餌を厳選することが多いです。ディスカスの餌で紹介しているので、ご参考ください。
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色が黒くなる原因
パロットファイヤーは水質が悪化していたり、ストレスを抱えていると体調が悪くなって、体色が黒くなることがあります。
喧嘩をしているかなど混泳相手を見直し、飼育環境をよくするために1/3ほど水換えを行ないます。単独飼育の時は1つまみの塩をいれると調子がよくなりますよ。
パロットファイヤーについてまとめ
今回はパロットファイヤーの特徴や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
パロットファイヤーの性格はすこし荒いところもありますが、基本的には大人しい魚で、人になついてくれるようになります。
体が大きいことから、アロワナやガーなどの肉食魚水槽の混泳相手に選ばれることも多く、真っ赤な体色が華になります。
単独でもペットフィッシュとして大人気ですので、興味を持たれた方はぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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