ハムスターは体が小さくて愛らしい生き物ですが、縄張り意識がとても強く、激しく喧嘩をするので、とても多頭飼いを出来るような雰囲気ではありません。
飼育していたジャンガリアンハムスターも最初は仲良くしていましたが、3ヶ月ほどしてから、お互いに出血するほどの大喧嘩をしてしまいました。
今回はそんなハムスターの多頭飼いの危険性や多頭飼いしやすい種類、成功のコツなど詳しく紹介していきます。
ハムスターは多頭飼いできるの?
基本的にハムスターは多頭飼いできません。野生のハムスターは縄張り意識がとても強く、単独で行動しています。他のハムスターが自分の縄張りに侵入してくると、激しく喧嘩をして追い出そうとします。
ケージのような狭い環境で多頭飼いをしてしまうと、高い確率で喧嘩が起きます。しかし、常に喧嘩をしているわけではなく、何かのきっかけで始まります。
喧嘩の様子はとても激しく、「ヂューッ!」と大きな鳴き声で叫びながら、相手の腹部や足を長い前歯で突き刺し、離そうとしません。人間の手でも引き剥がすのが難しく、数秒の喧嘩で血だらけになることがあります。
そして喧嘩を繰り返すうちに上下関係ができあがり、放置していると力が弱い方は殺されてしまいます。最後にはタンパク質をとるために、死んだハムスターを共食いすることもあります。
ケージが近いとストレス?
ハムスターはケージが別々でも、相手の姿が見えていたり、臭いがするだけでも強いストレスを感じてしまいます。なるべくお互いの姿が見えないように、遠くに離すか仕切りをいれてあげましょう。
オスとメスでも多頭飼いできない?
ハムスターはオスとメスでもガラス越しに1週間程度はお見合いをさせないと、激しく喧嘩をする可能性があります。繁殖目的でも喧嘩には十分に気をつけてください。
ペットショップで多頭飼い出来ている理由は?
ハムスターの縄張り意識が強くなるのが、生後4ヶ月以降ですので、それまでの間であれば、ほとんど喧嘩もなく、仲良しに多頭飼いすることができます。
大人になると唐突に喧嘩が始まりますので、はやめに別々のケージに移動させましょう。
ハムスターの多頭飼いできる種類
ハムスターの中で唯一多頭飼いを出来る可能性があるのが、ロボロフスキーハムスターです。ゴーデンハムスターやジャンガリアンハムスター、ブルーサファイアハムスターは縄張り意識が強いので、多頭飼いはとても危険です。
ロボロフスキーハムスターも野生では単独で生活していますが、縄張り意識が他の種類ほど強くはないので、ペットショップでも大人のハムスターを多頭飼いしている姿を見かけます。
しかし、うまくいっているといっても、いつ喧嘩になるかわかりませんので、念のためにケージは複数用意しておくことをおすすめします。
ハムスターの多頭飼いを成功させるコツ
多頭飼いをしやすいロボロフスキーハムスターといっても、喧嘩をすることがあるので、成功させるために次の3つを守っておいてください。
チェックポイント
- 子供の頃から一緒に飼う
- 広いケージにする
- 3匹以上で飼育する
子供の頃から一緒に飼う
多頭飼いを成功させるためには、縄張りを意識させないことが大切です。子供の頃から一緒に暮らすことで、警戒心を減らすことが出来るので、最初から多頭飼いしておきましょう。
途中から多頭飼いすると激しく喧嘩をする可能性が高いです。
広いケージにする
狭いケージで複数のハムスターを飼育しているとストレスを感じやすいので、多頭飼いをするときは最低でも横幅で60cmのケージを用意してください。ハムスターにおすすめのケージで紹介しているので、ご参考ください。
3匹以上で飼育する
2匹で飼育すると明確な上下関係が出来てしまいますが、3匹以上で飼育することで緩和することが出来ます。序列ができあがると徹底的に攻撃されるので、なるべく多くのロボロフスキーハムスターを一緒に飼育しましょう。
ハムスターの多頭飼いについてまとめ
今回はハムスターの多頭飼いについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
子供の頃は仲良しに巣箱の中でぎゅうぎゅう詰めになって眠っているかわいい姿を見せてくれますが、大人になると縄張り意識が強くなり、殺し合うほどの喧嘩をしてしまいます。
唯一多頭飼いをしやすい種類であるロボロフスキーハムスターであっても、いつ喧嘩になるかわかりません。
多頭飼いをするときは、必ず複数のケージを用意しておき、すぐに対処できるようにしておいてくださいね。