水槽の中ではなかなかメインになることがないシマドジョウですが、かわいい顔つきや動きに魅了される人も少なくありません。
今回はそんなシマドジョウについて繁殖や寿命、種類、混泳できる魚、おすすめの餌など飼育方法を紹介していきます。
シマドジョウの特徴
シマドジョウはコイ目ドジョウ科に分類されているドジョウの仲間です。日本の河川でも簡単に見つけることができ、日本の川魚の代表種といえます。日本全国の河川や沼地に生息しています。隠れる場所が多く、流れが穏やかな用水路などを好みます。
他のドジョウは体色が薄い種類が多いですが、シマドジョウは体色に黒い斑点が並んでおり、綺麗なシマシマ模様が楽しめます。
観賞用どじょうの中で最も人気がある種類で、ホームセンターでよく販売されています。値段は安価で丈夫で飼育しやすので、初心者におすすめです。
体の大きさ
シマドジョウの大きさは最大で体長15cm、太さ1.5cmほどになります。10cmを超えることは少なく、平均して8cmほどの個体が多いですよ。
寿命の長さ
シマドジョウの寿命は野生だと平均で2年、水槽での飼育下で4年になります。丈夫な魚なので、長く飼育しやすく、6年以上生きることがあります。
長生きさせるためにはしっかりと餌をあげて運動させることが大切です。
性格は大人しい
シマドジョウは温和な性格をしているので、単独飼育だけではなく、メダカやタナゴなどの川魚水槽での混泳にもぴったりです。
シマドジョウの種類
日本には4種類のシマドジョウが生息しています。
基本種はシマドジョウ、スジシマドジョウ、タイリクシマドジョウ、ニシジマドジョウになります。どの種類も生態系はあまり変わらず、模様が少し違っています。
詳しくは他のどじょうの種類と一緒にどじょうの種類で紹介しているので、ご参考ください。
シマドジョウの飼育に必要なもの
シマドジョウの飼育には一般的な魚の飼育設備があれば問題ありません。初心者向けの飼育セットもありますので、なにも揃っていないときはそれを利用するといいですよ。初期費用では1万円もあれば十分です。
必要な水槽の大きさ
シマドジョウは水槽内を活発に泳ぎ回るので、できる限り大きい水槽が望ましいです。観察がしやすいように、透明度が高いガラス水槽を使いましょう。
ろ過フィルターの選び方
シマドジョウは酸素不足や水質悪化に強いので、フィルターはなくても飼育することできます。
飼育数が多いと酸素不足になりやすいため、安価な外掛けフィルターを設置するといいですよ。
脱走防止に水槽の蓋が必要
シマドジョウは驚いた時に水面から飛び出すことがあるので、蓋を隙間なくしておきましょう。
砂に潜ることが多い
シマドジョウは砂なしでも飼育できますが、砂を敷くと落ち着くので、ぜひ入れてあげてください。
砂の中に潜って隠れることもあるので、体が傷つかないように田砂などの粒が小さいものを選び、4cmほどの厚さで敷いてください。
隠れ家になる土管や石組み
※画像はアジメドジョウです。
シマドジョウは暗い穴の中を好む性質があるので、隠れ家には筒状のものをいれてあげると落ち着きます。魚用の土管だとぴったり体がおさまるので、気に入ってくれます。
観察しにくくなりますが、導入したばかりの時はなるべくいれてあげてくださいね。
商品情報と価格をチェック
シマドジョウの飼育方法
シマドジョウは丈夫な魚なので、初心者でも簡単に飼育することができます。販売時期は限られているため、欲しい時でもすぐに入手ができず、注意が必要です。
購入する前に水槽を立ち上げておく
シマドジョウを入手する前に、飼育するための環境を整えておきましょう。
水槽立ち上げの手順
- 水槽の置き場所を決める
- 底砂を水道水で水洗いして、ゴミを取る
- フィルター、底砂を置く
- カルキを抜いた水を入れる
- 流木と石、水草を植える
- フィルターを2時間ほど稼働させて濁りを取る
- シマドジョウを水槽に入れる
水槽の立ち上げ方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
値段と販売場所
シマドジョウの値段は200円〜500円で販売されています。
気温が暖かくなる春先から夏にかけて販売され始めるので、その時期にホームセンターかネット通販で探しましょう。
日本の本島に生息しているので、近くに川があれば採集しにいってみましょう。砂の中に身を隠すので、砂ごと網ですくいだせば捕まえることができますよ。
飼育に適している水温
シマドジョウに適している水温は10度〜28度です。
冬は冬眠できるのでヒーターは必要ありませんが、水が完全に凍らないようにだけ気をつけてください。観賞魚として飼育するときは水槽用のヒーターをいれて25度を維持しましょう。
水質は弱酸性が適していますが、適応力が高いので、特に意識する必要はありません。
餌は人工餌を与える。痩せないように注意
シマドジョウは餌の好き嫌いがなく、魚用の人工飼料であればなんでも食べてくれます。底にある餌が食べやすいので、沈むのが早いタブレット状のものがあれば使用しましょう。
餌の頻度は1日1回、2分程度で食べきれる量を与えてくださいね。
餌を食べないときは水質悪化かストレスで弱っていることが考えられます。水の状態をチェックして交換を行なったり、隠れ家になる流木や石を増やしてあげてください。
痩せ始めると回復させるのが難しいので、注意してください。
どじょうにおすすめの餌で詳しく紹介しているので、こちらもご参考ください。
繁殖はとても難しい
シマドジョウの繁殖は難しく、できたら運がいいと思っておきましょう。
繁殖の時期は水温が20度を超えてくる5月〜7月にかけて産卵を行います。泥の中で産卵するので、10cmほど敷いてください。
さらに日照時間を14時間以上にすると繁殖行動しやすくなります。一番簡単な方法は春先に発泡スチロールに泥をいれて屋外で飼育することで、自然と繁殖していってくれますよ。
シマドジョウの稚魚が生まれたら、メダカの餌や金魚の餌など小さい人工飼料を与えましょう。
稚魚は餌をたくさん食べることができず、餌不足になりやすいです。餌になる植物性プランクトンを増やすために水草をたくさんいれて、日照時間を増やすといいですよ。
シマドジョウとの混泳に向いている魚
シマドジョウは温和な性格をしているので、多くの魚と混泳を楽しむことができます。
おすすめの混泳相手はメダカや金魚、タナゴ、アユ、オイカワ、イワナの川魚から、グッピーやネオンテトラ 、エンゼルフィッシュなど熱帯魚の代表種とも混泳できます。生活スペースが異なるので、トラブルもなく安心して混泳させることができます。
どじょう同士も縄張り争いもなく、安心して混泳させることができます。他種のマドジョウともうまく混泳することができますよ。
メダカの稚魚や体が小さい個体には襲ったり、食べてしまうことがあるので気をつけてください。
生きたエビを食べることはめったにないので問題ありません。しかし、餌不足になると襲うこともあるので注意が必要です。
シマドジョウについてまとめ
シマドジョウはかわいい見た目と、水底に落ちた餌を掃除してくれる魚として人気があります。
熱帯魚で言うところのコリドラスに近い存在でしょうか。冬の寒さに強く、どんな餌も食べてくれるので飼育が簡単です。メダカやオイカワなど日本の川魚と一緒に飼育してあげてくださいね。
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