オスカーは丈夫で飼育しやすい、初心者向けの中型魚です。くいっぷりもいいので、肉食魚としての迫力も楽しめます。
今回はそんなオスカーについて寿命や種類、大きさ、混泳できる魚など飼育方法を詳しく紹介していきます。
オスカーってどんな熱帯魚?
オスカースズキ目シクリッド科に分類される熱帯魚で、正式名称はアストロノータス・オケラートゥスといいます。南米のアマゾン河やパラグアイ川に生息しており、中型魚ではかなりメジャーな熱帯魚です。
体の側面には緑がかった暗褐色にまだら状の赤褐色模様があります。長く飼育するほど濃く発色していき、とても綺麗になります。模様の個体差が大きいため、コレクション性に優れています。
飼育下での最大の魅力は大食らいなところで、金魚やメダカなど小型の活き餌を喜んでどんどん食べていきます。たくさん餌をあげて、大きく育ててあげましょう。
寿命の長さ
オスカーの寿命は平均して10年です。上手に飼育すると15年ほど生きることがあります。
オスカーの最大の大きさと成長速度
オスカーは最大で30cmの大きさになる中型の肉食魚です。体長が30cm以下の肉食魚はまあまあ数が少なく、手軽に飼いやすい肉食魚でもあります
成長速度は早く、2年くらいで最終サイズの30cmまで成長します。最初から大きい水槽で飼育してあげましょう。
オスカーの種類
オスカーは体色の美しさと繁殖の容易さから品種改良が盛んに行われおり、バリエーションが豊富な魚です。
一般的に流通している種類としては、赤い斑点模様が多いタイガーオスカー、赤い斑点が全身に広がったレッドオスカー、全身が白く目が赤いアルビノオスカー、赤と黒の発色が鮮やかでヒョウ柄になったレオパードオスカーなどがいます。
どの種類も寿命や大きさ、飼育方法は基本のオスカーと同じです。
オスカーに必要な水槽と飼育設備
オスカーの飼育には特殊なことはなく、一般的な水槽と器具で飼育することができます。初期費用では3万円ほどみておくといいですよ。
必要な水槽の大きさ
オスカーは60cm水槽で飼育することができます。しかし、十分な遊泳スペースが確保できないため、ストレスで色が薄暗く変わってしまったり、短命になりやすいです。
元気に泳ぎ回る姿を観察したい時は、90cm水槽を用意してあげてくださいね。
ろ過フィルターの選び方
ろ過フィルターは上部式フィルターがおすすめです。
物理濾過に優れており、濾過槽が上にあるので、フィルターの清掃が簡単だからです。こまめにスポンジについたフンやゴミを掃除してあげましょう。
おすすめの上部フィルターで紹介しているので、ご参考ください。
蛍光灯
蛍光灯は赤い体色を際立たせるトロピカルレッドの蛍光灯がおすすめです。水槽全体がピンク色になり、オスカーの赤色を際立たせ、暗めの環境で発色も良くなります。
明るい環境が苦手なので、白い光は避けておきましょう。
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底砂は好みに合わせて
底砂をいれないベアタンクでの飼育が一般的ですが、底砂を敷いている方が落ち着いてくれやすいので、なるべく入れておきましょう。厚さは1cmもあれば十分です。
オスカーの飼育方法
オスカーは体が丈夫なので、初心者にも飼育しやすい熱帯魚です。結構長生きするので、最後まで責任を持って飼育してあげましょう。
値段と販売場所
オスカーの値段は500円〜1,000円と安価に販売されています。養殖のしやすさから販売量も多く、タイやシンガポールなどの東南アジアで養殖された6cm前後の個体が見つけることができます。
販売場所はホームセンターや熱帯魚専門店やネット通販を探すといいですよ。
通販サイトだとたくさんの熱帯魚を販売実績がある「チャーム」さんや「ペットバルーン」さんがおすすめです。
水合わせの方法
購入してきたばかりのオスカーをすぐに水槽に入れてしまうと、水質差と水温差のphショックで死んでしまうことがあります。
それを予防するためには水あわせという作業が必須です。どんな魚を飼うにしても、水合わせのやり方は覚えておきましょう。
水合わせの手順
- 袋の水ごとオスカーをバケツに入れる
- バケツの水が倍になるように飼育水を30分かけていれる。
- バケツの水を半分捨てる
- 再びバケツの水が倍になるように飼育水をいれる
- 水温差を手でチェックする
- バケツの水が入らないようにオスカーを水槽に入れる
レイアウトはシンプルにする
オスカーはたくさんの餌を食べてたくさんの大きなフンをするので、掃除のしやすさを優先して、なにもいれないベアタンクで飼育することが多いです。
暴れることがあるので、水草や流木を入れても壊されることが大半です。
どうしても何かを入れたいときは、食べられないように粒が小さい底砂と高さがない流木をいれてあげてくださいね。
飼育に適している水温
オスカーに適している水温は24度〜28度です。低水温に弱いので冬はヒーターを用意してあげます。
幼魚のときは病気の予防の新陳代謝活性化のために高い水温の27度で飼育します。大きさが20cmを超えてくると水温を25度前後にして食欲を抑えながら肥満を防止していきましょう。
おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
適した水質と水換えの頻度
オスカーに適している水質はph5.5〜6.5の弱酸性から中性です。水質の適応範囲が広く丈夫な魚なので、神経質になる必要はありません。
水の汚れを嫌うので、餌の食べ残しやフンはこまめに取り除くようにしてください。強いストレスを感じると色が変わるので、その前に週に1回は1/3ほど水換えしてあげます。
おすすめの餌
オスカーは餌の好き嫌いが少なく、なんでもよく食べてくれます。あまりにもよく餌を食べるため、餌食いの悪い大型魚と混泳させて、オスカーの食べっぷりを見させることで、食欲を刺激する方法をとることがあります。
おすすめの餌は「カーニバル」などの肉食魚用の人工飼料をメインに、大好物のメダカや和金(金魚)などの活き餌をたまにあげると喜びます。エビ系の人工飼料である「クリル」を与えることで赤色の色揚げ効果が期待できますよ。
餌の頻度は1日に2回、1~2分で食べきれる量を与えてください。
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病気に強いが、急に横たわることがある
オスカーはあまり病気にかかりませんが、急激な環境に変化や水質悪化には弱い魚です。水あわせや水換えを行なっていないとすぐに体調を崩します。
体調が悪くなったときは体が白濁したり、横たわったりします。一度このような状態になると戻すのは難しいので、予防をしっかり行います。
横たわるようになったら、一度1/3ほど水換えを行なって様子をみてください。
オスカーと混泳におすすめの相手
オスカーは混泳向きの熱帯魚ではありません。シクリッドの仲間は、成長するにつれて攻撃的になり、縄張り争いするようになりがちです。
ほとんどの魚とトラブルになる可能性がありますが、生活スペースが異なるポリプテルスやプレコだとうまくいくことがあります。また、オスカーよりも体が大きな大型魚とならうまくいく可能性があります。しかし、体型が似ているアロワナやオスカー同士などは喧嘩しやすいので避けた方がいいでしょう。
最初はトラブルがなくてもふとした瞬間でバランスが崩れることもあり、水槽は複数用意しておくといいですよ。
オスカーについてまとめ
今回は中型の肉食魚として人気のオスカーについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
肉食魚は大型のものが多くて諦めてしまう中、中型オスカーは飼育しやすく、みていて気持ちがいい食べっぷりをしてくれます。さらには長く飼育することで美しい体色をみせてくれるようになります。
値段は安価ですが、あなどることなかれ。興味を持たれて方はぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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