下痢は人にとっては身近なものですが、体の小さなハムスターにとっては体重が激減して、体の水分がどんどん奪われていく危険な病気です。
そのため、急激な水分不足に陥り、下痢になってから2日~3日程度で脱水症状で死ぬこともあるほどです。
今回はそんなハムスターの下痢の症状や原因、痩せたときの対応、死ぬ危険性など対策方法について紹介していきます。
ハムスターが下痢したときの症状と原因
下痢は腸に負担がかかることで活動が低下し、上手に水分を体内に吸収できないときに発症します。ハムスターの下痢の原因は大きく分けて2つあります。
チェックポイント
- 細菌や寄生虫などの感染症
- ストレスによる腸環境の悪化
下痢をしているだけでは、どちらが原因かわからないため、原因を特定するためにも病院に行く必要が出てきます。初期症状であれば食欲があったり、元気に走り回ったりすることもありますので、自然に治癒するかも?と油断して放置していてはいけません。
また、下痢になると脱水症状になるため、水を飲み過ぎ?と感じるようになったり、野菜をたくさん食べるようになります。
ウェットテイル
症状 | 下痢でおしりや尻尾が濡れて、茶色い液体がついているようになる。 |
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原因 | 細菌感染や寄生虫につかれることで発症します。ペットショップからもらってくることが多く、飼育を初めて1ヶ月は注意が必要です。 |
対策 | 病院で検便することで寄生虫の存在を確認することが出来ます。寄生虫が原因の場合は専用の薬がもらえるので、それを与えます。 |
肝臓病
症状 | 肝臓の機能が低下することで、食欲と体重が減少して痩せたり、下痢になる。悪化すると、元気がなくなってぐったりしたり、目が開かなくなります。 |
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原因 | 不適切な気温に合わせるための体力消耗、慣れていない人の接触やケージを掃除しないことによるストレス、餌の栄養バランスの偏りなど |
対策 | 飼育環境の見直しと餌の栄養バランス調整で自然と治癒していきます。 |
ハムスターが下痢した時の対策方法
ハムスターは体が小さいので、少しの病気や怪我が致命傷となってしまうため、すぐに病院に行かないといけません。
最初に動物病院に電話をして、フンを持って病院に連れて行きましょう。下痢の時は脱水症状が起きやすいので、水をきちんと飲んでいるか確認し、いつでも飲めるように容器を準備してください。「アリメペット」という乳酸菌を含んだ整腸剤が販売されているので、家に常備しておくと安心です。
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病院ではフンを検便して寄生虫がいないかを調べてくれます。寄生虫がいるときは専用の飲み薬をもらうことができます。いないときは原因不明となるため、腸環境を改善する薬がもらえるか、餌の見直しかストレスなど、飼育環境を整えるように指示されます。
すぐに病院に行けないときは、ケージの温度をチェックしておき、体を冷まさないようにしっかりと暖めておいてください。
自宅での看病
- ケージの消毒
- ケージを静かな場所へ移動させる
- ケージの温度を調整する
- 餌を与える
- 飲み薬を与える
ケージの消毒
寄生虫が原因の場合は、ケージに付着したフンに寄生虫が残っている可能性があるため、熱湯で消毒を行います。
全ての道具を取り出して、熱湯で10分ほどつけておいてください。消毒が終わったら水気がなくなるまでしっかりと拭き取りましょう。最後に少しだけ残しておいた臭いつきの床材を戻しておきます。
寄生虫が原因ではない場合は、ケージの臭いが変わることはストレスなので、消毒をするのは逆に良くありません。
ケージを静かな場所へ移動させる
病気にかかっているハムスターは普段よりもストレスを抱えやすくなっているため、ケージをのぞき込んだり遊ぶのは逆にストレスを与えてしまいます。
なるべく人がいない部屋に移動させ、症状が悪化していないかだけこまめに確認するようにしてください。
寄生虫の場合は他のハムスターに感染する可能性がありますし、近くにいるとストレスなので、ケージはきちんと分けておいてください。
ケージの温度を調整する
ハムスターに適している温度は22度~28度です。体温調整に体力を使ってしまわないように、きちんと温度調整をしておきましょう。ハムスターのケージを適温にする方法で紹介しているので、ご参考ください。
餌を与える
病気中のハムスターは食欲がなくなっており、どんどん痩せてしまうことがあります。
大好物の餌をたくさん食べさせることで、はやく回復できるようにしてあげましょう。水分が多い野菜はさけておいてください。
ドライ野菜やペレットだけではなく、ミルワームやゆでたささみ、にぼしなど動物性タンパク質が含んだ物がおすすめです。
餌を食べてくれないときは、無添加のはちみつやリンゴのすり下ろしを混ぜるなど、嗜好性をあげるために工夫をしてあげましょう。
ハムスターにおすすめの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
飲み薬を与える
寄生虫を殺すための下痢の薬はハムスターの口に直接入れて飲ませる薬と、餌にふりかけるタイプの2つがあります。
前者はハムスターに無理矢理飲ませることになるので、手袋をして、飼い主の臭いが嫌いにならない様に注意してください。
後者は手軽に与えることが出来ますが、味が苦いので、食べてくれないことがあります。
薬を与えても治らないときは、改めて病院に行くようにしてください。
ハムスターの下痢についてまとめ
今回はハムスターの下痢について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
体の小さなハムスターにとって、下痢は致命傷になってしまいますので、早めに病院に行って治療に専念してください。
元気に動き回るくらいの初期症状であれば、原因を特定すれば簡単に治療できますので、早め早めに行動してあげましょう。
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ハムスターがかかりやすい病気の種類|症状や原因、対策は?