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ブラッドパイソンのモルフと飼育方法|値段や最大サイズは?

2019-05-30

ブラッドパイソンはペット向きとは言えない荒い性格でありながらも、図太い魅力的な体型で根強いファンがいるヘビです。飼育したいけど、性格が。。という方も少なくないと思います。

今回はそんなブラッドパイソンの生態や特徴、モルフ、値段、寿命、飼育環境など飼育方法について詳しく紹介していきます。

ブラッドパイソンの生態と特徴

ブラッドパイソンの飼育

ブラッドパイソンはニシキヘビ科ニシキヘビ属に分類されるヘビの仲間で、インドネシアなどの東南アジアに分布しています。正式名称はヒイロニシキヘビといいます。

湿気が多い環境を好んでおり、沼地や水田に生息しています。他のヘビと違って巻きつくのが得意ではないので、木に登ることはほとんどありません。夜行性で夜になると水辺近くの鳥や哺乳類を捕食します。

最大の特徴は短くて太い体です。他のニシキヘビと同様に太い胴体をしていながら、体の大きさは1.5m~2mとそこまで大きくなりません。胴体は直径で20cm近くになり、ブラッドパイソンを飼育するきっかけで最も多いのが、この太さに熱烈な憧れや魅力を感じることです。

さらに胴体の太さに似合わない、短くて細い尻尾のギャップもかわいいです。巻きつきが下手なわりに、この短い尻尾で巻きつこうとしてくるので、そこもかわいいポイントです。

魅力的な体型をしていますが、性格は気性が荒く飼育が難しいので、初心者向けのヘビではありません。

寿命の長さ

ブラッドパイソンの寿命は平均して25年~30年です。長生きさせるためには運動不足の解消や湿度管理の徹底、餌を少なめにして肥満防止などが必要になります。

ブラッドパイソンの種類とモルフ

ブラッドパイソンの飼育

ブラッドパイソンには3種類おり、それぞれにモルフの品種改良が行われています。モルフ(カラーバリエーション)も豊富なので、コレクション性を楽しむことができます。人気が高い順に種類を紹介していきますね。

マラヤンブラッドパイソン

マラヤンブラッドパイソンは赤色系をベースにしたブラッドパイソンで、最も販売量が多くモルフの品種改良も盛んです。

モルフは強烈な赤みが印象的なバンカレッドや、赤みを無くして白色の部分を多くしたアイボリー、インドネシアの染め物のパターンに似ているバティック、赤色の色素が薄くなって全体的に黄色っぽくなったアルビノなどが人気です。

スマトラブラッドパイソン

マラヤンブラッドパイソンは黒色系をベースにしたブラッドパイソンで、東南アジアに位置するスマトラ島に生息しています。マラヤンブラッドパイソンが赤色を目立たせた派手な体色をしているのに対して、艶がある深い黒色をしています。モルフの一つであるフルブラックは全身が真っ黒でより凶悪な印象を受けます。

ボルネオブラッドパイソン

ボルネオブラッドパイソンは黄色をベースにしたブラッドパイソンで、ボルネオ島に生息しています。別名でイエローブラッドパイソンとも呼ばれています。黄色の体色がはっきりと出ている個体は珍しく、薄い黒色であることが多いです。

ブラッドパイソンの飼育環境

ブラッドパイソンを飼育するためには大きなケージを用意することが大切になります。これができなければ運動不足で肥満になったり、成長の仕方がおかしくなってしまうので、妥協しないようにしてください。初期費用では7万円ほど考えておくと良いですよ。

ケージの大きさ

ボールパイソンのケージ

※画像はボールパイソンです。大蛇の衣装ケースでの飼育例として掲載しています。

ブラッドパイソンは地表を動き回るヘビなので、ケージは床面積の広さが大切です。最終的には120cm(横幅)×60cm(奥行き)以上のケージが必要になります。奥行きが45cmのケージであれば規格サイズとして普通に販売されていますが、狭く感じるので、サイズオーダーを受けてくれる会社に依頼するか自作で奥行き60cm以上の物を用意してください。費用は5万円ほどみておきましょう。

大きなケージで飼育することで、より大きく成長させることができます。個体のポテンシャルにもよりますが、2m近くまで成長させたいときは横幅で180cmのケージを用意して下さい。

ベビーの頃からこの大きさのケージで飼育すると人に慣れにくくなるため、つなぎとして衣装ケースなど安価で大きな飼育容器で飼育することをおすすめします。風通しを良くするために、脱走できない程度に横に穴をあけておきましょう。

ライトは観賞用に

ブラッドパイソンは日光浴をほとんど行わないため、バスキング用の照明や紫外線を含んだUVライトは必要ありません。観賞用として蛍光灯をいれておくといいですよ。電球式のライトを入れておくときは、巻きついて火傷する可能性があるため、ケージの外から照射するようにしてください。

床材の選び方

ブラッドパイソンの床材はベビーの頃は湿度を高く保ちやすい水苔を、大人になったら交換が簡単なペット用のトイレシートがおすすめです。

餌を食べるとフンをしたり、水を飲んで尿をするので、見つけ次第こまめに交換して清潔な状態を保ってください。特に水苔は湿気が多い分、菌が繁殖しやすいので、少なくとも毎週は交換します。

大人の個体でも湿度管理が大切なので、ヤシガラマットやウッドチップを使いたいところではありますが、噛みついてきてフンを捨てられない状態もありますので、なるべく衛生状態が保ちやすいトイレシートを使うことが多いのです。

商品情報と価格をチェック

水容器

ブラッドパイソンは多湿な環境を好んでおり、水浴びするための水容器は必須です。これがないと皮膚が乾燥してきたり、脱皮不全の原因になります。

全身が浸かる大きさの容器を準備してください。飲み水として浸かったり、フンや尿をする場所でもありますので、水は毎日交換して新鮮な状態を保ちましょう。

力が強く、水容器を破壊されることが良くあります。壊されないように弾力性のあるものを使うと良いですよ。柔らかいタッパを使うことが多いです。

ブラッドパイソンの飼育方法

ブラッドパイソンの飼育

ブラッドパイソンは飼育が難しく、その理由は2つあります。一つ目はその気性の荒さで噛みついてくることがあるからです。2つめが多湿な環境を好んでおり、湿度管理は慎重に行わなければなりません。詳しく紹介していきますので、事前に知識を得ておいてくださいね。

値段と販売場所

ブラッドパイソンは体色の個体差が激しいため、価格の範囲も広いです。一般的な個体だと5万円前後、高い個体だと15万円近くになります。

養殖個体であるCB個体だと少しは人慣れしやすい傾向にあるので、ハンドリングを狙っている方は野生種であるWC個体はさけておきましょう。

飼育しやすいヘビではないので販売量は少なく、入手するためにはこまめに爬虫類専門店に通う必要があります。ショップの店員さんと仲良くなって、入荷時にはすぐに連絡をもらうようにしましょう。

時期が合えば日本全国で開催されているペットの販売イベントに参加してみましょう。たくさんのペットが飼育されており、珍しいモルフを見つけられる可能性も高いです。

性格は荒く、ハンドリングは無理

ブラッドパイソンの性格は気性が荒く、噛みついてくるので、ハンドリング向きではありません。特に空腹時はケージを開けただけで飛びついてくることがあります。威嚇ではなく、餌と思って噛みつきに来ることが多いです。

日によって噛みついてこないこともあるので、ケージに顔を近づけてみたり、ケージを開けたり、体を軽くたたいたりして反応を観察してみてください。素早く反応して顔を向けてくるようでしたら、かなり危険なので、それ以上は接触しないようにしてください。特に反応が無ければ比較的安全な日といえます。とはいえ、いつ来るかわかりませんので、油断はしないでくださいね。

ブラッドパイソンはあごの力が強いので、噛まれたら確実に出血してしまいます。

水や床材の交換をする必要があるので、危険な日にも移動ができるように、スネークフックを用意しておくことをおすすめします。

動きはゆっくりなので、攻撃してこない個体であれば、肩に乗せてもじっとしていてくれたりと、他の爬虫類よりもハンドリングしやすいです。

飼育に適している温度

暖突

ブラッドパイソンは28度~32度の高い温度を好んでいます。昼夜の気温差があるため、夜間は26度まで落として問題ありません。給餌時には餌の消化のために温度の高さが重要になるので、必ず30度近くを保てるようにしてください。

ケージが大きいため、冬は保温効率の高い「暖突」という商品を使ってケージ全体を上部から暖めます。温度が上がらないときは遠赤外線ヒーターなど別のヒーターを追加してください。飼育している部屋が広くないときは暖房を入れて部屋全体を暖める方が電気代を抑えることができます。

おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。

飼育に適している湿度

ブラッドパイソンは70%~80%と高い湿度を好んでいます。大人になると水容器を入れて、乾燥しやすい冬だけ霧吹きをしておけば問題ありませんが、ベビーの頃の湿度管理はとても大切です。毎日温湿度計をチェックして、餌の食いつきが良い環境を見極めて、維持するようにしてください。湿度の調整には床材を変更したり、霧吹きの頻度を変えることが効果的です。

高い湿度を好んではいますが、ケージ内の蒸れには弱いので、風通しがいい環境を用意してあげましょう。

餌はマウスがメイン

ブラッドパイソンの餌は冷凍ラットを与えます。ラットは栄養価が高く、ヘビは吸収効率が良いので、餌はこれひとつで飼育することができます。

餌の大きさはブラッドパイソンの体に合わせて変えていきます。目安は頭部よりも少しだけ小さいサイズですが、個体によって大きな餌が好きな子もいれば、小さい餌ではないと吐き出す個体もいますので、与えながら見極めていってください。

冷凍ラットを与えるときは、ビニール袋に入れて40度のお湯につけて完全に解凍し、水気を拭き取ります。次に噛まれないように革手袋でラットをつかんで、鼻先でラットを上下左右に動かして、かぶりつくのを待ちます。

脱皮前は拒食することが多く、餌を食べるのもその日の気分次第なので、いつも一定の期間で食べることはありません。頭を持ち上げて捕食する体制をとらなければ、食べない日ですので、その日は諦めて次の日に給餌を行います。

餌の頻度は成長期のベビーの頃には週に2回与え、大人になると肥満の防止のために3週間に1回まで減らしてくださいね。

ヘビにおすすめの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。

ブラッドパイソンについてまとめ

今回は図太い胴体が魅力的なブラッドパイソンについて紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。

気性の荒さから日々のお世話では気を抜けず、湿度管理などは徹底してやらなければならないので、初心者向けのヘビではありません。しかし、アンバランスとも思えるその太くてかっこいい胴体もさながら、野性味あふれる凶暴さもブラッドパイソンの魅力ではないでしょうか。

簡単に飼育できる生き物ではないとわかっていただいた上で、しっかりと飼育設備を用意できる方に飼育していただけたらと思います。しっかりと太く大きく成長させてあげられる環境を用意してくださいね。

ペットとして飼育できる大蛇といえばボールパイソンが人気です。こちらは性格は大人しくてハンドリング向きですが、ブラッドパイソンほど体型のメリハリはありません。ボールパイソンの特徴と飼育方法で詳しく紹介していますので、よければご参考ください。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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