ダンゴウオは小さくてかわいい姿と泳ぎ方からダイバーや水族館のアイドルとして親しまれている海水魚です。
今回はそんなダンゴウオについて特徴や生態、飼育方法を詳しく紹介していきます。
ダンゴウオ(フウセンウオ)とは?
ダンゴウオはカサゴの仲間で、丸い体が団子のように見えることから名付けられました。和名ではフウセンウオと呼ばれています。
体には小さな突起があり、背びれが2つあります。左右の胸びれは一つにくっついており、大きな吸盤になっています。泳ぐのは苦手ですが、この吸盤で石にくっつくことで流れの速い場所でも生息できています。
可愛い見た目と赤、青、黄、緑、ピンク、紫、茶、白色など豊富なカラーバリエーションが特徴的です。特に赤ちゃんの頭部には白い輪のような模様が入っており、天使の輪と呼ばれています。
ダンゴウオの生態
ダンゴウオは低水温の環境でしか生きられないため、冬から春の間の寒い時期にしかみることができません。ダンゴウオの仲間は10種類もおり、日本の各地でそれぞれのダンゴウオを観察することができます。生息地も幅広く、浅瀬から水深20mの暗めの場所にも生息しています。
夜行性のため昼間は日光の当たらない岩場やコンクリートの隙間、海藻の近くに隠れており、夜になると餌を探して泳ぎだします。泳ぐのは苦手なので、海藻や底砂など何かにくっつきながら滑るように泳ぎます。
かわいい顔に似合わず、肉食性でワレカラやヨコエビなど1cm以下の甲殻類を好んで食べています。
タンゴウオの大きさと寿命
ダンゴウオの大きさは平均して2cm、最大でも4cmほどの小型の海水魚です。赤ちゃんだと3mm〜5mmのとても小さな姿をしています。
寿命は短く平均で1年〜2年しか生きることができません。飼育下で長生きさせるためには食いつきのいい生き餌と水温の維持がかかせません。
巨大になる種類もおり、ランプフィッシュと呼ばれるダンゴウオの仲間は最大で60cmを超える中型の海水魚です。
ダンゴウオの飼育方法
ダンゴウオは低水温を好む特殊な生態から、飼育がとても難しい海水魚です。低水温を維持するために初期費用で6万円ほどみておく必要があります。
値段と販売している場所
ダンゴウオの生体の値段は1万円前後で販売されています。飼育の難しさから販売されている量も少ないので、時期によってはまったく見つからないこともあります。
販売場所はチャームや竜屋などのネット通販で探してみるといいですよ。
飼育に必要な水槽と周辺器具
ダンゴウオは体がとても小さいので小型の30cm水槽か45cm水槽で飼育することができます。
なにかにくっつくと落ち着くので、ライブロックやフジツボなどの隠れ家を1個は置いてあげてください。
夜行性のため、蛍光灯は昼光色ではなく、光量が小さいブルーライトがおすすめです。観察したいときは周りを暗くして、小さな灯りで照らしてあげましょう。
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まわりの環境に合わせて体色を変えるので、赤色にしたいときは周りの環境も赤色にするのも楽しいです。
飼育水は人工海水の作り方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
適している低水温を維持する方法
ダンゴウオに適してる水温は15度〜20度であり、低すぎても高すぎても元気が無くなってしまいます。
普通に飼育することはできないため、冷却のために冷蔵庫水槽や水槽用クーラーが必要です。外部フィルターに接続して使用しましょう。
夏は温度調整機能がついた水槽用のヒーターを使います。20度以上の暖房をつけないように注意してくださいね。
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餌はエビなどの生き餌がメイン
ダンゴウオは肉食性が強いので、人工飼料を食べることはほとんどありません。
基本的には小魚やエビなどの生き餌が中心になります。最初は釣具屋で販売されているゴカイや熱帯魚店で販売されているスジエビを用意してください。
慣らすことでオキアミや冷凍ブラインシュリンプも食べてくれることもありますよ。
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混泳には向いていない
ダンゴウオは低水温で生活しているので、その環境に耐えられる魚は少なく、泳ぎが苦手で餌を奪われることが多いので、混泳向きではありません。
とてもおとなしい性格で群泳することはできるのでダンゴウオを複数入れてあげましょう。
ダンゴウオについてまとめ
ダンゴウオはとても可愛い姿で自分でも飼育してみたい!と思う方はたくさんいますが、その難易度から踏み切れる人は多くはいません。
相当な電気代や初期費用をかける必要があるので、まずは冬から飼育を始めて、ダンゴウオ愛を高めていってくださいね。