レッドテールキャットフィッシュはのほほんとした顔つきがとてもかわいいナマズです。非常にかわいい顔つきをしており、これが小型の熱帯魚ならどれほど嬉しいかと思ったことがある人も多いのではないでしょうか。もちろん大型魚としての迫力に魅力を感じて飼育する人もたくさんいらっしゃいます。
今回はそんなレッドテールキャットについておすすめの餌や必要な水槽のサイズなど飼育方法を詳しく紹介していきます。
レッドテールキャットの特徴
レッドテールキャットはアマゾン川に生息している夜行性の熱帯魚です。ナマズの中で最もポピュラーな種類でコンスタントに輸入されています。現地ではピララーラと呼ばれています。ナマズの中でも大型で体長は100cmを超え、非常に存在感がでてくる熱帯魚です。
黒を基本に腹部は白くなります。名前の通り尻びれは真っ赤になり、個性的な体色をしています。このことからレッドテールと呼ばれるようになりました。
なつく性格をしている
レッドテールキャットは大人しい性格で人になつくこともあり、スキンシップが取れるペットフィッシュとして人気があります。
顔を近づけると餌ほしさに、ガラス面までよってきて体をちょこちょこと揺する姿が見れますよ。しかし、非常に大きく育ちますので、気軽に飼育できる熱帯魚ではありません。
寿命の長さ
レッドテールキャットの寿命は平均して15年〜20年程度です。大切に育てていると20年を超えるときもあります。
寿命を長くするためには、健康な体作りと水質の管理が重要になります。毎日愛情を持って観察して、異変があったらすぐに対応してあげてくださいね。
レッドテールキャットの最大の大きさは?
レッドテールキャットの最大の大きさは120cmです。野生のレッドテールキャットだとここまで成長しますが、飼育環境だと100cm前後で止まります。
体長が60cmを超えたあたりから、飼育水槽のサイズに合わせて成長が鈍くなってきます。小さいと70cmで止まることもあります。最大のサイズを目指すなら150cm以上の水槽を用意してあげましょう。
まれにショートボディと呼ばれる個体もおり、こちらは最大でも50cmほどで成長が止まるので、大きな水槽を用意できない方におすすめです。飼いきれなくなった個体を川に放流するのは絶対にやめてくださいね。
成長速度はどのくらい?
レッドテールキャットは幼魚のときは成長速度が早く半年で25cmを超えて、1年で50cmまで成長します。3年程度で100cmになり、成長がとまりますよ。
成長期には体表の皮がめくれることがありますが、これは脱皮をしているだけなので心配しなくて大丈夫ですよ。
レッドテールキャットに必要な水槽と飼育設備
水槽の大きさ
レッドテールキャットを生涯飼育していくのであれば180cm(横幅)×60cm(奥行き)×60cm(高さ)の水槽を用意してあげるといいでしょう。水族館向きの魚といわれており、個人でこの設備を準備するのは相当な覚悟が必要でしょう。
特にパワーが強く、本気で暴れ出したら水槽を壊してしまうこともあります。万全を期すためには分厚いアクリルを特注しなければならないです。
ろ過フィルター
レッドテールキャットは食欲が旺盛で糞量も多いため、掃除がしやすい上部式フィルターがおすすめです。酸素量が必要なのでエアーレーションはサブで水中フィルターなども追加で用意してあげてください。180cmの水槽になると水量が多いので、オーバーフロー方式を使いましょう。
フィルターの能力が適正かどうかは水槽の大きさと魚の数で決まります。飼育をはじめて1ヶ月程は毎日水質を測定して、急激に変化していないかチェックすることをおすすめします。
大型の魚なので、フィルターを外されたりすることがあります。移動しないようにしっかりと固定してあげてくださいね。
水槽のレイアウトには隠れ家を用意する
レッドテールキャットは夜行性なので暗い場所を好みます。稚魚のときは隠れ家がないと落ち着けないので、土管や石組みで作っておいてあげましょう。
成魚になるにつれて暴れることが出てくるので、障害物がない環境がおすすめです。底砂だけをいれたシンプルな環境を用意してあげてくださいね。照明を弱くした暗い雰囲気で飼育をすると元気になってくれて、水槽全体の迫力も増すのでおすすめです。
レッドテールキャットの飼育方法
値段や販売場所は?
レッドテールキャットは熱帯魚専門店やネット通販で販売されています。
値段は5cmほどの稚魚が1,000円〜2,000円前後で販売されています。成魚になると高価で10,000円〜になってきます。突然変異のアルビノやプラチナ個体はもっと高く、5万円以上は必要です。
餌の量を制限されている可能性があるので、稚魚を購入することをおすすめします。
適している水温と水質
レッドテールキャットに適している水温は20度〜28度です。低温に弱いので冬場は水槽用のヒーターが必要になります。
水質はph5.5〜7.0の弱酸性を好むので、なるべく古い水で飼育してあげると喜びます。掃除の邪魔になるのであまりやりませんが、流木をいれるのも効果的です。
急激な水質変化に弱いので、水換えは週に1回1/4ほどの交換が目安にしてくださいね。
おすすめの餌は?
レッドテールキャットは餌付きがいいので、飼育環境に慣れるとよく食べてくれるようになります。餌は金魚やドジョウなどの小魚、アジなどの切り身、人工飼料などが中心になってきます。
健康のためには餌の種類は多いほどよく、他にもコオロギやミルワーム、ザリガニ、精肉店で販売されてる牛ハツなど積極的に与えてあげましょう。特に尻びれの赤色を強く発色させるために色上げ効果のあるエビ類がおすすめです。
稚魚の時は毎日欠かさずにしっかりと餌をあげて、健康な体の土台をつくります。成魚になったら肥満にならないように、2日に1回に抑えていきます。成魚の餌は少ないくらいがちょうどいいですよ。
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餌を食べないとき
臆病な性格で底にじっとしていることが多いので、餌を与えてもすぐに食べてくれないことがあります。レッドテールキャットが餌を食べない時は、消灯前に餌をいれて翌朝に様子を見てみましょう。
稚魚の育て方!餌はなにがいいの?
レッドテールキャットの稚魚は体が丈夫なので、飼育は簡単です。気をつけなければならないのは餌の量で、不足すると奇形になることがあります。
稚魚の餌は飼育が簡単になるように人工飼料に慣らしておきます。まずクリルという比較的餌付けしやすい人工飼料から与えていきます。慣れてきたら口に入るサイズの肉食魚専用の人工飼料とクリルを交互に与えていきましょう。
体を大きくしたければ、稚魚の時の餌の量がとても大切になります。食いつき抜群のメダカや小型エビなどの生き餌を1日3回はあげましょう。
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かかりやすい病気
レッドテールキャットは丈夫な魚なので、病気にかかることはあまりありません。しかし、薬には弱いので、一度病気かかると治療するのが大変です。予防がとても大切になるので、きちんと水換えを行なって水質を一定に保ってあげてくださいね。
白点病 | 稚魚のときは白点病にかかることがあります。体中が白い点で覆われる病気で、寄生虫が原因です。初期であれば投薬せずに、水温を30度前後に上げて様子を見ましょう。治りそうになければ規定量の1/5ほど薄めて薬浴してあげましょう。規定量の1/2が限度になります。 |
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水カビ病 | 水カビ病は体にできた傷からカビが発生する病気です。投薬量は白点病と同じく規定量の1/5ほどに薄めて様子をみましょう。 |
エラ病 | ナマズはウロコを持たないため、エラに寄生虫がつきやすく、呼吸困難になってしまいます。こちらも発見したら規定量の1/5ほどに薄めて薬浴してあげましょう。 |
レッドテールキャットを盆栽飼育する方法
レッドテールキャットを盆栽飼育するためには、餌を制限する方法と小さめの水槽を用意する方法の2つがあります。後者はストレスを感じやすいため、餌の量を調整します。
盆栽飼育に成功すると大きさは60cmで止まるので、150cm水槽で飼育することができます。
体長が40cmまでの成長期は体をつくる大事な時期であり、餌を制限すると障害がでてくる可能性があるので、毎日2回しっかりと餌を与えます。水温は高めの26度にしてきます。
40cmを超えてくると水温を低めの20度にして、餌の頻度を3日に1回に減らしていきます。個体によってはこれでも70cmを超えてしまうので、そしたら180cm水槽が必要になります。
盆栽飼育はされた個体はいいものではありません。レッドテールキャットは魚体の大きさが魅力の魚なので、その魅力を引き出せる大きな水槽を準備できる環境ですくすくと成長させてあげたいところです。
レッドテールキャットと混泳できる魚
レッドテールキャットは縄張り意識が強い魚なので、基本的には単独飼育がおすすめです。特に1つの水槽に2匹で飼育すると、どちらかが死ぬまで喧嘩することも珍しくありません。
混泳させるときはテリトリーを主張しないように水槽にたくさんの魚をいましょう。水槽の大きさは180cm以上を用意して、4匹以上飼育してください。
口が大きく、自分と同程度の大きさの魚でも丸呑みしてしまうので、混泳相手の大きさは70cmは超えておいたほうがいいです。おすすめはレッドテールキャットよりも体が大きくなるシルバーアロワナなどになります。
水槽の底で生息しているので、他の大型熱帯魚に餌がとられていないか注意してあげてくださいね。
レッドテールキャットは飼えないけど、かわいいナマズを飼育したいという人へ
レッドテールキャットほど大きい魚は飼えないけど、かわいいナマズを飼いたい!という人にはバトラクスキャットがおすすめです。
バトラクスキャットは最大でも20cmにしかならないので、60cmの規格水槽で飼育することができます。ナマズらしいかわいい顔をしているので、レッドテールキャット欲求を満たしてくれるでしょう!
バトラクスキャットの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
レッドテールキャットについてまとめ
今回はレッドテールキャットについて紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
熱帯魚ショップで5cm前後の小さい稚魚が販売されており、衝動買いされてしまうことがありますが、最終的には1mを超えてくるので、飼育前には事前知識が必要な熱帯魚です。
見た目はずんぐりとしており、ナマズ独特のかわいさを堪能することが出来ます。水槽さえ準備できれば、飼育も難しくありません。
興味を持たれたかたはぜひ飼育に挑戦してみてくださいね。
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