モモイロインコは名前の通りかわいい桃色をした大型のオウムです。大型インコの中では声は小さい方で、とても人懐っこい性格をしているので、コンパニオンバードとして人気があります。
今回はそんなモモイロインコの特徴や寿命、値段、鳴き声の大きさ、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。
モモイロインコの特徴
モモイロインコはオウム科モモイロインコ属に分類されるオウムの仲間です。オーストラリアの草原地帯に群れで生息しています。原地では頻繁に見かけるオウムで、農産物を荒らす害鳥として嫌われているほどです。しかし、オーストラリアから生物の輸出は制限されており、日本での販売量は少ないです。
体色は頭部から腹部にかけてはピンク色で、頭部は白色か薄いピンク色、背中と羽は灰色です。モモイロと名前につくほど派手な桃色ではなく、地味な落ち着いた印象を受けます。オスとメスで目の色が異なり、オスは濃い黒色なのに対して、メスは赤茶色をしています。
品種改良では灰色の背中と羽が真っ白になったルチノーが人気です。
体の大きさ
モモイロインコの大きさは約35cmほどになる大型のインコです。体重は350gほどになります。
寿命の長さ
モモイロインコの寿命は平均して40年です。肥満になりやすいですが、カロリー管理やしっかりと運動をさせることで長生きさせることができます。他にもストレスを受けやすいので、後半で紹介する毛引き症という病気に注意してください。
長生きの方法や老化の症状についてはインコの寿命で紹介しているので、ご参考ください。
モモイロインコの性格
モモイロインコの性格は大人しく飼育しやすいです。また、知能が高いためたくさん言葉を覚えてくれるため、コンパニオンバードとして人気があります。しかし、人に懐かない性格のモモイロインコもおり、噛む力がかなり強いので注意が必要です。
懐く性格
モモイロインコは人になつきやすく、陽気な性格で飼い主さんと積極的にスキンシップをとろうとしてきます。反対に神経質な一面もあり、知らない人が来たり、急に大きな音がするとパニックになってケージ内で暴れ回ることがあります。
おしゃべりが好き
モモイロインコはおしゃべりが好きで、たくさんの言葉を覚え、積極的に話しかけてくれます。しかし、ボソボソとした声で、他の大型インコほど発音は上手ではありません。
ケージをテレビの近くなどのうるさい場所に置いておくと、意味のない言葉を発するようになります。なるべく静かな場所にケージをおいておき、飼い主さんの言葉を覚えさせるようにしてください。
噛む力が強い
モモイロインコは大型インコの中ではクチバシは小さく、噛む力は弱い方です。しかし、木製品なら噛み砕けるほどの力を持っており、噛まれるとかなり痛いです。物を壊すのが好きなので、危ないものは与えないようにしてください。
噛み癖があるときは早めにしつけして治しましょう。なにかを噛もうとしたら、素早く噛んでもいいおもちゃを与えて興味を逸らします。それでも噛むようなら、「フッ」と鋭い息を吹きかけて驚かせます。噛むのをやめたらすかさず褒めてあげてください。何度も繰り返すと噛むのを止めるようになります。
鳴き声はとても大きい
モモイロインコの鳴き声はとても大きいですが、大型インコのなかではマシな方です。バタンほどの絶叫はしませんが、大きな声で鳴くため、住宅街での飼育は難しいです。大きな鳴き声が気になる人は飼育をやめておきましょう。
騒音対策のためにケージをアクリルケージで覆うと効果的です。
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モモイロインコの飼育環境
必要なケージの大きさ
モモイロインコに必要なケージの大きさは、横幅と奥行きが45cm、高さは60cm以上が目安です。
くちばちの力がかなり強いので、オウム専用の網目が太いケージを選びましょう。また、値段が高くなりますが、錆びにくいステンレス製のケージにしておくことで、最後まで安全に使用することができます。
インコのケージの選び方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
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止まり木は2本必要
モモイロインコのケージには、段違いで止まり木を2本入れておきます。止まり木が1本だけだとじっとしている時間が長くなり、運動不足で肥満になりやすくなるからです。
止まり木は付属してる人工のものでもいいですが、余裕があれば硬めの自然木に交換してあげてください。自然木の止まり木は場所によって太さが変わり、モモイロインコが掴みやすい場所に移動できるからです。破壊が好きなオウムではありませんが、自然木は噛まれてボロボロにされるので、消耗品として交換してあげる必要があります。
鍵をつける
モモイロインコは口先や足がとても器用で、ケージの窓を上手に開けてしまいます。脱走防止のために鍵が必要です。ナスカンなどの簡易的な鍵も開けてしまう可能性があるため、南京錠を用意してください。
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おもちゃ
モモイロインコなどんインコの仲間は知能が高く、ケージの中の生活に飽きてストレスを感じやすいです。ケージの中にはストレス解消のためのおもちゃが必要です。
おもちゃは個体によって好みが変わるので、いろいろと試してあげてください。3種類〜5種類のおもちゃを用意しておき、飽きたらすぐに交換できるようにしておきましょう。
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モモイロインコの値段
モモイロインコの値段は40万〜50万円で販売されています。雛の値段は少し安く、30万円程度になります。販売量が少なく、入手は困難です。人気種のルチノーだとさらに値段は高くなり、100万円近くになります。
ペットショップではほとんど販売されていないため、鳥専門店で探すことをおすすめします。モモイロインコとは長く付き合っていくことになるので、ペットショップの方を相談できるような関係になっておくといいですよ。
どうしても手に入らないときは、日本全国で開催されているペット即売会のイベントに行ってみるのがおすすめです。珍しい爬虫類や哺乳類などのペットがたくさん販売されており、好みの大きさや色のモモイロインコに出会える可能性があります。
モモイロインコの飼育方法
モモイロインコは丈夫なオウムなので、飼育しやすいです。肥満になりやすいので、餌の栄養バランスに注意して、運動不足解消のために大きめのケージを用意したり、放鳥時間をしっかりととって運動させましょう。
適している温度
モモイロインコに適している温度は22度〜28度です。
温度の適応力が高く、冬でも10度を下回らなければ大丈夫です。しかし、初めての日本の冬は寒さに慣れていないので、15度は下回ったら保温してあげましょう。羽毛を膨らませたり、顔を羽毛に埋める仕草をみせたときは、寒さを感じている証拠なので、すぐに保温してください。
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おすすめの餌
モモイロインコの餌は植物の種子であるシードか人工飼料のシードのどちらでもかまいません。肥満になりやすいため、餌の与えすぎや栄養バランスには注意しましょう。
シードは燕麦やソバの実、小麦、大麦、ヒマワリの種などをバランスよく配合して与えます。カロリーの高いひまわりの種は少なめにしておくといいですよ。すでに配合された商品が販売されているので、それを使うと便利です。シードだけでは栄養が偏るため、小松菜などの野菜を与えたり、カトルボーンやボレー粉でカルシウム不足を補う必要があります。
ペレットは人工飼料で栄養バランスに優れているので、これひとつで最後まで飼育することができます。しかし、シードほど食いつきがよくないので、慣らすのが大変です。
また、モモイロインコにとってご飯は栄養を取るためだけではなく、ストレス解消にも大切です。主食だけではなく、たまには違う餌やおやつを併用して喜ばせてあげましょう。
インコの餌の種類や与え方についてはインコの餌で紹介しているので、ご参考ください。
放鳥する
モモイロインコは毎日放鳥をして、ケージの外で遊ばせる必要があります。放鳥をすることで運動不足の解消や、飼い主さんとのスキンシップでストレスを解消します。放鳥の時間は朝に30分、夜に1時間が目安です。体重が増えてきたら、放鳥の時間を1時間〜2時間ほど増やしてあげましょう。
壊されたら困る家具はタオルで覆っておき、小物は隠しておきましょう。電源コードは噛んで感染する恐れがあるので、必ず隠しておいてください。
放鳥の時間は飼い主さんとスキンシップできる大切な時間です。ほかのことはやらずに、モモイロインコとたくさん遊んであげてくださいね。
水浴びをする
モモイロインコは週に2回ほど水浴びをさせます。水浴びをすることで体についた脂粉を落としたり、細菌を流して体を清潔に保つことができます。
水浴びをすると周りが濡れてしまうので、風呂場や洗面台で行いましょう。個体によって水浴びの好みが異なり、シャワーから浴びたり、桶にたまった水にダイブしたりします。水浴びが嫌いな子には直接水がかからないように、頭上めがけて霧吹きを行うといいですよ。
水浴び後は室内で自然乾燥させます。水浴びは温度が高くなる日中前に終わらせておくと、乾くのが早いですよ。
かかりやすい病気
モモイロインコはストレスから毛引き症という病気にかかりやすいです。毛引き症とは自分の羽毛をクチバシで抜いてしまう病気です。毛引き症が深刻化すると、首から下の羽毛を全て抜いてしまい、とてもかわいそうな見た目になります。
毛引き症はストレスが原因で発症するため、放鳥の時間をしっかりと確保してスキンシップを多めにとったり、興味をもてるおもちゃを入れたり、ケージの置き場所を静かな場所や人が通る場所などその子の好みに合わせたところに変えてあげましょう。治らないようなら病院で相談してください。
モモイロインコについてまとめ
モモイロインコは桃色の体色がとてもかわいい大型のオウムです。活発で元気に動き回り、たくさんおしゃべりをして、コンパニオンバードとして楽しませてくれます。
肥満になりやすい体質をしているため、飼育をする際は餌のカロリーの調整や運動不足には特に注意してあげてください。鳴き声が大きかったり、寿命が長いので、最後まで飼育できる環境を整え、衝動買いは絶対にやめておきましょう。