インコの寿命は種類によって大きく異なりますが、体の大きさが12cm程の小型のインコでも7年近くは生きるため、かなり長寿の生き物です。
今回はそんなインコの種類別の寿命や長生きさせる方法、老化の症状、老化が進んだ時の飼育環境など紹介していきます。
種類別のインコの寿命
どの種類のインコがどのくらいの寿命を生きるのかを把握しておき、最後まで飼育できるか確認しておいてください。
小型のインコの寿命
20cm以下の小型インコの寿命は8年前後とみておくといいでしょう。寿命に近づくにつれて老化が始まります。
平均寿命
中型インコの寿命
中型インコの寿命は12年~25年が多いです。このくらいになると犬や猫よりも寿命が長く、生涯をともにしていくパートナーになります。
表記している寿命よりも倍以上長生きすることもありますので、あくまで参考値としてご理解ください。
平均寿命
- 大型セキセイインコの寿命:7年
- オカメインコの寿命:15年~20年
- アケボノインコの寿命:25年
- ゴシキセイガイインコの寿命:25年
- ウロコインコの寿命:15年
- シロハラインコの寿命:25年
- オキナインコの寿命:15年
- アケボノインコモドキの寿命:30年
- コガネメキシコインコの寿命:15年
- アキクサインコの寿命:12年
- キキョウインコの寿命:12年
- ビセイインコの寿命:15年
大型インコの寿命
大型のインコはとても長寿であり、平均して40年~50年は生きることができます。大切に飼育された大型インコは50年以上生きることもあります。
大型インコよりも前に飼い主さんの体力の限界が来る可能性が高いため、事前に大型インコを引き取ってもらえる場所の検討をつけておきましょう。
セキセイインコの寿命のギネス記録
セキセイインコの寿命の最長記録は29年2か月です。イギリスでペットとして飼育されていた「チャーリー」という名前のセキセイインコです。他にも「Australia’s Oldest Budgie」でオーストラリアに住む、26歳のセキセインコを飼育されている方のお話があります。
オウムの寿命のギネス記録だと、クルマサカオウムの82年88日が最長です。2016年までオーストラリアのブルックフィールド動物園で飼育されていました。ギネスワールドレコードの「Oldest parrot ever」で紹介されています。
インコを長生きさせる方法
インコを長く飼育するためには、いつもと違うことは起きていないか毎日観察をすることです。長寿の生き物ではありますが、体は小さいので、環境の変化には弱いです。
ほとんどの問題は餌の時間や放鳥でのスキンシップを通して、しっかりと観察していれば気づけることが多いです。変化があればすぐに問題を特定し、迅速に対応していきましょう。
餌の栄養バランスに注意する
インコの餌をシードにする場合、ヒマワリの種やカナリーシードなどの脂肪分が多いシードばかり食べさせないように注意してください。これらの餌は肥満の原因になり、短命につながります。
また、栄養バランスを整えるために、野菜でのビタミン摂取やカトルボーンやボレー粉でのカルシウム摂取も大切です。
インコにおすすめの餌で紹介しているので、ご参考ください。
体重の変化に注意する
インコを飼育するときは、放鳥の時間に体重を測定します。
体重が増えているときは餌のバランスを変えたり、放鳥の時間を伸ばして運動不足を解消させます。体重が減っているときは餌を食べていない可能性があるため、餌の時間にしっかりと観察してください。
スタンドを用意していると体重測定が簡単に行えます。
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温度管理をする
インコは温度の適応範囲が広いですが、体が小さい分、温度の急激な変化には弱いので、注意してください。
夏の暑さに強いですが、直射日光に当たり続けると熱中症にかかり、最悪の場合命を落としてしまいます。普段のケージの置き場所は風通しがいい場所を選んでください。夏に日光浴をするときは必ず日陰を作っておきましょう。
慣らせば冬の寒さでも適応してくれます。ただし、初めての冬は寒さに慣れていないため、初年度はヒーターや暖房を使って温度管理を徹底し、2度目の冬でも寒そうなら温度を調整してください。
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ケージのレイアウトはシンプルに
ケージ内にレイアウトはシンプルにしておき、インコがケガをしないようにしておきます。特に遊ばなくなったおもちゃは邪魔なので、すぐにどかしてください。
インコの老化の症状
インコの老化や老衰が進んだ時の症状を紹介します。筋力の低下によって運動不足がすすんだり、免疫力の低下によって病気にかかりやすくなります。
老化の症状
- 視力が低下して、物やケージにぶつかりやすくなる
- 上手に飛べなくなる
- 殻の硬いシードを残すようになる
- 寝ている時間が長くなる
- 声をかけても反応がにぶくなる
- 止まり木の上でボーっとしている時間が長くなる
歳をとったインコの飼育環境
インコの老化が進むと、運動能力が落ちてきます。特にものに掴まる力や空を飛ぶ力が落ちるため、落下事故が起きないように飼育環境を整える必要があります。
止まり木を変える
インコは老化がすすむと、足で止まり木を支えるのが困難になります。もし足の力が弱まると、落下して大けがをする可能性があります。
そんな時は平らな止まり木を用意して、掴まらなくても休めるようにしておきます。天然の木を縦に半分に切断してもかまいません。
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運動をさせる
インコの運動能力が落ちているからといって、そのまま遊ばせなければどんどん運動能力は落ちて老化が進んでいきます。
放鳥の時間では、遠い位置から声をかけて呼び寄せたり、おやつを与えるときもなるべく歩かせるようにします。
知育系のおもちゃを与え、考える時間をふやしてあげましょう。成功した時はたくさんほめてあげて、「もっとやろう」と思わせて、挑戦する気持ちをつくっていきましょう。
インコの見送り方
自宅に庭に埋める
小型のインコであれば、庭に埋めることが多いです。
30cm以上の穴を掘り、土に還りやすい紙の小箱に入れて埋葬します。その上に目印になる墓石を置いておきましょう。
ペット用の火葬場で依頼する
ペット専用に火葬をしてくれる葬儀屋さんがあるので、探してみてください。値段は5,000円以内でできるところが多いです。
長年連れ添ったインコは大切なパートナーですので、火葬という形で見送るケースが多いです。
インコの寿命についてまとめ
インコは体の大きさからは想像がつかないほど長生きをする生き物です。
しかし、小柄で環境の急激な変化には弱く、部屋には危険がいっぱいあったりとケガをする可能性は高いです。
飼い主さんがしっかりと愛情をもって観察していれば、長生きしてくれますので、大切に育ててあげましょう。