アキクサインコは淡いピンク色とつぶなら瞳がかわいいインコです。鳴き声は静かなので、甲高い鳴き声が苦手な人にもおすすめです。
今回はそんなアキクサインコの特徴や魅力、デメリット、手乗りにする方法、おすすめの餌など飼育方法を紹介していきます。
アキクサインコの特徴
アキクサインコはオウム目インコ科に分類されるインコの仲間です。オーストラリアの森林地帯や草原地帯に生息しています。
漢字では秋草鸚哥と書きます。数十羽の群れで草原を歩き回っており、秋に生い茂る草のように見えることから名付けられました。
カラーはもともとは薄いピンク色と茶褐色が混ざった地味な色ですが、品種改良によって淡いピンク色になり、それにマッチする薄い黄色や水色を組み合わせた種類が生み出されています。
黒目が大きくて、つぶらな瞳をしています。夜明けや夕暮れの薄暗い時間に活動するため、黒目が大きくなったと言われています。暗い時間に活動するインコは珍しく、ナイトパロットとも呼ばれています。
鳴き声は小さくて綺麗な声をしています。インコの中では地味な体色ですが、うるさくないかわいらしいインコとして人気があります。
体の大きさと体重
アキクサインコの体の大きさは19cm、体重は45g~50gになります。人気のインコであるセキセイインコと同じ大きさです。
体重は毎日計測して、しっかりと餌を食べているか、肥満になっていないかなど確認しておきましょう。また、体重を記録しておくことで、いざというときに病気の原因を突き止めるのに役立ちます。
寿命の長さ
アキクサインコの寿命は平均して10年~12年です。
飼育下では運動不足で短命になりやすいです。臆病な性格をしており、ケージの外に出るのを嫌がるときは、なるべく広いケージで飼育してあげましょう。
長生きのコツや老化した時の飼育環境などはインコの寿命で紹介しているので、ご参考ください。
アキクサインコの魅力
性格は大人しい
アキクサインコの性格は大人しいです。大部屋に放鳥したときに物を破壊するといった行動はあまりとりません。他のインコを攻撃することもなく、仲良く暮らしてくれます。
鳴き声は静かで綺麗
アキクサインコの鳴き声は小さく、綺麗な声をしています。インコ特有の甲高い声ではないため、鳴き声が苦手な人にも人気があります。
しかし、オスとメスと一緒に飼育していると発情して鳴き合うようになるため、いつもは静かな分、うるさく感じます。鳴き声が気になる方は単独で飼育しましょう。
アキクサインコのデメリット
臆病な性格でパニックになることも
アキクサインコの性格は神経質で、飼育を始めたばかりの時に、必要以上にかまってしまうと大きなストレスを感じてしまいます。急にパニックになり、ケージ内をバタバタと飛び回ることがあります。
人に頭をカキカキされるのを嫌がる子も多く、手乗りしかさせてくれないことがあります。なるべく慣れているアキクサインコに育てるために、雛の時から自分で飼育するか、信頼できるペットショップで差し餌で育てられたアキクサインコを購入しましょう。
おしゃべりが苦手
アキクサインコはおしゃべりや寂しい時の呼び鳴きをほとんどしません。コンパニオンバードとしておしゃべりしたいときには物足りませんが、適度な距離をとって飼育したい人には向いています。
アキクサインコの値段と販売場所
アキクサインコの値段は1万円~2万円で販売されています。珍しい色だと3万円~5万円になり、インコの中でも値段は高いです。
また、販売量が少なく、すぐに売り切れてしまいます。入手するためには鳥類専門店を何度か通う必要が出てきます。
アキクサインコの飼育に必要なもの
アキクサインコの飼育に必要なものを紹介していきます。初期費用では1万円ほど必要になります。
おすすめのケージ
アキクサインコのケージは風通しがいいケージを選びます。金網タイプのケージや側面が金網になっているアクリルタイプがおすすめです。
ケージの大きさは横幅、奥行き、高さのそれぞれの長さは35cmが目安です。忙しくて放鳥時間を確保できない方はなるべく大きなケージを用意して、運動不足に注意してください。
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止まり木
アキクサインコの止まり木は放鳥時の休憩場所や、体重測定のために使います。
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エサ入れ・水入れ
エサ入れと水入れは鳥用のケージに備え付けられているものを使います。容器が深くて食べにくそうなら交換してあげてください。
水は毎日交換して新鮮な状態を維持してくださいね。
おもちゃ
アキクサインコは他のインコほどおもちゃに興味を示しませんが、もちろん好奇心はあるので、おもちゃを入れておくことでストレスの発散になります。おもちゃを囓ったりつついたりして遊びます。
遊んでもらうために、多くのおもちゃを試してみましょう。1つのおもちゃだけだと飽きてくるので、2~3種類は用意しておきます。
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アキクサインコの飼育方法
アキクサインコの飼育は少し難しいです。ストレスに弱いため、他のインコと比べると刺激し過ぎないように注意しないといけません。
飼育に適している温度
アキクサインコに適している温度は24度~28度です。
初めての冬だと最低でも15度は必要ですが、寒さに慣れるため、翌年からは10度くらいまでは大丈夫です。
暑いときは羽を少し浮かせて口呼吸になります。寒いときは頭を羽毛に埋めるので、アキクサインコの状態を見ながら、温度を調整してください。
冬の寒さ対策では暖房を使うか、小動物専用のヒーターを使います。アキクサインコがヒーターに直接触って火傷しないように注意してください。
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日光浴をする
アキクサインコは週に2回は30分~1時間程度の日光浴が必要です。
紫外線を浴びることでカルシウムの吸収に必要なビタミンD3を体内に作り出します。日光浴をしないとカルシウムが不足し、足の骨が弱くなってしまいます。
日光浴をするときは、紫外線を遮るガラス窓を開けて、網戸にします。ケージの半分を日光に当て、もう半分を日陰にすることで、暑くなったときの逃げ場を用意してください。体は羽毛に覆われているため、脚部に日光を当てるのが大切です。
手乗りをする方法
アキクサインコは臆病な性格をしているため、手乗りをしない子もいます。
手乗りをするためにはある程度、飼い主さんに慣れている状態でないといけません。毎日声を交わして仲良くなっておいてください。
手乗りに慣らす手順
- ケージから出して止まり木でリラックスさせる
- 人差し指を横からゆっくりと近づける
- 人差し指の側面をインコの腹部に当て、片足を乗せるのをまつ
- 片足を乗せるのを何度か繰り返すと、両足を乗せてくれます
餌はシードや野菜、ペレットを与える
アキクサインコの餌は鳥専用のシード(種)がメインです。しかし、シードだけでは栄養が不足します。ビタミン補給のために豆苗やチンゲンサイ、小松菜などの野菜を与え、カルシウム補給のためにカットルボーンやボレー粉を与えます。
ペレットは栄養バランスに優れていますが、シードほど好んで食べてくれません。ペレットを与えたいときはシードとペレットを混ぜて、徐々に慣らしていきましょう。
1日の餌の量は、アキクサインコの体重の10%を目安にしてください。体重が30gのアキクサインコであれば餌の量は3gです。
インコにおすすめの餌で紹介しているので、ご参考ください。
ケージのフンを掃除する
アキクサインコのケージは定期的に掃除をすることで、衛生的だけではなく、臭いを予防することができます。
毎日 | 底に敷いた新聞紙の交換と、付着したフンをこすり落とす |
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週1回 | 底にたまったほこりやフンを綺麗に掃除する。水入れとエサ入れを水で洗う |
月1回 | 薄めた中性洗剤でケージを水洗いして、天日干しをして消毒しつつ乾燥させます。 |
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人の手を噛む原因
アキクサインコはあまり人の手を噛むことはありませんが、噛むときは次の2つが考えられます。
1つめは生後8ヶ月~10ヶ月の間に訪れる反抗期です。反抗期になるとストレスで攻撃的になりますが、気長に待っておけば落ち着きます。
もう一つは甘噛みをして遊んでほしいとアピールしてくる時です。指を噛みそうだなと思ったらおもちゃを差し出して注意をそらします。それでも噛んできたら、「ダメ」と言って強く叱ります。噛み続けるなら息を鋭く「フッ」と吹きかけて、やめさせましょう。
アキクサインコについてまとめ
アキクサインコは淡いピンク色と大きい黒目がとてもかわいいインコです。鳴き声が静かで綺麗なため、鳴き声が苦手な人におすすめです。
大人しい性格で飼育しやすいですが、臆病な一面もあり、触りすぎると大きなストレスを与えてしまいます。他のインコのようにたくさんおしゃべりして遊ぶといったことはできません。
飼育の際にはストレスを与えないように、かまいすぎには注意しておきましょう。