ベルツノガエルはとてもかわいいフォルムでカエル界でも1,2位を争っているペットとして人気のカエルです。ちょこんとじっとしている姿がたまりません。しかしながら意外に大きくなったり、その愛らしさはどこにいったのやら・・と思ってしまうことも少なくありません。
今回はそんなベルツノガエルについて生態や特徴、値段、販売場所、餌など飼育方法について詳しく紹介していきます。
ベルツノガエルの特徴
ベルツノガエルはアルゼンチンやウルグアイ、ブラジルなどの中南米に生息するカエルの仲間です。河川や湖近くの多湿の熱帯地域に生息しています。
名前の由来は目の上にある二つのツノと発見者のトーマス・ベルさんの名前からベルツノガエルと名付けられました。
緑色をベースに黒色や赤色の模様が不規則に入っています。種類による個体差が激しく、模様が赤いフルレッドタイプや模様がほとんどない真緑のタイプなどバリエーションが豊富でコレクション性が高いのが特徴です。
とても似ている種類でクランウェルツノガエルというものがいます。少しの差でクランウェルの方が茶色っぽかったり、口が細長いです。近縁種でよく交雑しているため、養殖個体では混ざっていることがあります。どうしても純血種がほしいときは野生のワイルド個体を見つける必要があります。
体の大きさ
ベルツノガエルの大きさは平均で10cm、最大サイズだと14cmまで成長するので、最低でもソフトボールくらいの大きさになると思っておきましょう。成長スピードが速く、最初の1年間でこの大きさまで成長するので、この時期にたくさん餌を食べさせるとより巨大に成長してくれます。
寿命の長さ
ベルツノガエルの寿命は平均で10年、上手く育てると15年は生きてくれます。
ベルツノガエルの生態
ベルツノガエルは水の中を上手に泳ぐことができず、陸地を好んでいます。湿気が多い水辺近くのコケや泥砂を住処として、そこに自分の体がすっぽり入るくらいの穴を後ろ足で掘って、じっとしています。
動くはほとんどなく、待ち伏せのスタイルで目の前に通った獲物をパクリとたいらげます。とても食欲旺盛で目の前で動くものにはなんでもかぶりつく習性があり、誤って指を噛まれたりもするので注意が必要です。
繁殖をする時は水辺まで移動して、普通のカエルと同じように連結した卵を数百〜数千個産み付けて、1ヶ月ほどで幼生のおたまじゃくになります。幼生のおたまじゃくしはなんでも食べる雑食性で死んだ魚や共食いを繰り返して1ヶ月ほどかけて大人に成長していきます。
鳴き声の大きさ
ベルツノガエルの鳴き声は大きく、夜間になるとビェェェといういう声を発します。繁殖期になるとオスはメスを呼ぶために鳴き声を出します。鳴く回数は一定ではないですが、複数で飼育しているとつられて鳴き続けることがあります。
メスも威嚇の時には鳴き声を出すことがあります。しかし、ほとんど鳴き声を出さないため、鳴き声が気になる人はメスを飼育しましょう。
ベルツノガエルの値段と入手場所
ベルツノガエルの生体はホームセンターやネット通販で入手することができます。1匹あたり3,000円〜5,000円が相場です。販売量が多い春〜夏にかけて探してみましょう。
稀におたまじゃくしも販売されており、こちらは2,000円台と少しだけ安くなっていますが、慣れないうちは大人まで育てるが難しいので、最初の1匹にはおすすめできません。
ベルツノガエルの飼育環境
ベルツノガエルの飼育に必要な水槽や設備を紹介します。初期費用として2万円ほどみておきましょう。
必要な水槽の大きさ
ベルツノガエルは動き回るカエルではないので、水槽の横幅と縦幅は体長の2倍ほどあれば十分です。10cmの個体なら20cm(横幅)×20cm(奥行き)以上あれば大丈夫です。
かなりジャンプ力があったり、ガラス面を登るのが丈夫なので、脱走を防止するために蓋はしっかりとしておきましょう。
おすすめの30cm水槽やおすすめの爬虫類用ケージで紹介しているので、ご参考ください。
照明は観賞用に
ベルツノガエルは光や紫外線は必要としていないので、わざわざつける必要はありません。鑑賞するならばある方がいいので、温度が上がらないようにLEDタイプのものを使用しましょう。
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床材の選び方
ベルツノガエルの床材には腐葉土やヤシガラマット、ソイルなど誤飲しても問題がない大きさのものがおすすめです。水苔だけをいれたテラリウムのようなシンプルなものも好まれます。フンなどで汚れた場所はこまめに捨てるようにして、匂いがきつくなったら全て交換してしまいましょう。
プラスチックの網や薄いスポンジを底に敷いて1cmほど水をいれておく方法もありますが、水が汚れやすく、毎日交換する必要があると覚えておきましょう。何も敷かないとツルツル滑って体のバランスが悪くなるので、注意してください。
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全身が浸かる水場が必要
ベルツノガエルは皮膚から水分を吸収するため、全身が浸かる大きさの水場が必要です。新鮮な水を好んでいるので毎日水は交換してくださいね。
水苔など床材を十分に湿らせておけば、専用の水入れは不要です。
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ベルツノガエルの飼育方法
飼育に適している温度と湿度
ベルツノガエルに適している温度は22度〜28度です。寒さに弱いので、冬はパネルヒーターを水槽の下部において床を暖めてあげましょう。
適している湿度は50%〜60%です。毎夜に霧吹きをかけて湿度をあげてくださいね。
おすすめの爬虫類用ヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
共食いするので、多頭飼いは難しい
ベルツノガエルは8cm以下のベビーの時は共食いをしながら成長するため、同じ大きさ同士でも一緒に飼育することはできません。
10cmを超えてくると多頭飼いすることができますが、フン量が多くて水槽が汚れやすいので、なるべく単独で飼育することをおすすめします。
かかりやすい病気と治療方法
ベルツノガエルがかかりやすい病気は2つあり、赤足病(レッドレッグ)と自家中毒です。
赤足病は手や足の擦り傷から細菌が侵入し、出血したように赤くなる病気です。全身に広がるのが早く、完治が難しくなります。病気に気がついたら、水換えをしたり餌の量を増やすことでカエル自身の再生能力を上げるように努めてください。
ベルツノガエルは皮膚から水を吸収しており、この水が水質悪化で強い酸性になっているとき、自家中毒で突然死してしまうことがあります。尿やフンをしたまま放置しているとどんどん水質悪化していくので、フンはこまめに取り除くようにして、週に1回は水と土を交換するようにしてください。
ベルツノガエルにおすすめの餌と与え方
ベルツノガエルは食欲旺盛なので、餌やりで困ることはほとんどありません。
餌は昆虫がメイン
野生のベルツノガエルの主食はコオロギなどの昆虫を食べる肉食性です。口に入るものはなんでも噛みつく習性があり、大きくなるとザリガニすらも食べてしまいます。
飼育下でも同様にコオロギなどの昆虫をメインに、和金(金魚)やメダカなどを与えましょう。ミルワームや冷凍マウスも食べてくれますが、高タンパクなので、餌の頻度は半分に減らします。
餌用コオロギの繁殖と飼育方法で紹介しているので、ご参考ください。
慣れたら人工餌にも挑戦しよう
ベルツノガエルが自宅の環境に慣れてきたら人口餌にも挑戦してください。ツノガエル専用の固形餌がありますので、ピンセットで口の近くまで持っていって、興味をもってもらうために少し動かしてみましょう。
こちらの餌は安価で水でふやかすだけですが、崩れやすく食べさせるのに苦労します。
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こちらは水で練り込んで作らないといけませんが、堅さを調節しやすいので、一口で食べきってくれやすいです。
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餌を与える頻度
ベルツノガエルの食事のやりすぎはとても危険で、ほとんど動かないため、肥満で短命になりやすいため注意してください。
餌の頻度は体長8cmまでは毎日1回餌をあげて、8cmを超えてきたら週に2回まで落としましょう。
餌を食べないときの対処方法
ベルツノガエルが餌を食べないときは生きたメダカを目の前において様子を見てください。メダカは大好物なので、食いついてくれることがあります。どうしても食べてくれないときはストレスを感じていることが考えられるので、隠れ家を入れたり、水槽を掃除してあげてくださいね。
餌の種類や与え方についてはカエルにおすすめの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
ベルツノガエルについてまとめ
今回はベルツノガエルの生態や飼育方法についてまとめてみましたがいかがでしたでしょうか。
両生類を飼育する機会はなかなか少なく、飼ったことがない人が大半だとは思いますが、水の交換と餌やりの頻度を押さえておけば、意外にも簡単に飼育することができます。
販売しているベルツノガエルを見つけてしまったらそのかわいさに、飼育欲求は押さえられなくなってしまうと思いますので、難しく考えずに、ぜひ飼育設備を整えて、挑戦してみてくださいね。
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