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ナンヨウハギの飼育方法|寿命や性格、値段、病気の治療は?

2019-02-04

ナンヨウハギは映画ファインディングニモのドリー役で有名になった海水魚です。しかし、ドリーのようなおとなしい性格とは裏腹に気は強く、病気にかかりやすいので、飼育は難しい一面もあります。

今回はそんなナンヨウハギについてかかりやすい病気や治療方法、餌、体の大きさなど飼育方法を詳しく紹介していきます。

ナンヨウハギとは?

ナンヨウハギの飼育

ナンヨウハギはスズキ目ニザダイ科に属している海水魚です。沖縄やオーストラリア、インド太平洋のサンゴ礁が広がる綺麗な海に生息しています。

体色は青、黄色、黒色の3色が色濃くでており、とても海水魚らしいカラフルで美しい魚です。

ナンヨウハギは5匹以上の群れで生活しており、鋭い歯でサンゴにくっついている藻類を食べて生活しています。遊泳力ある魚ですが、ヒレは小さいため、せわしなく動かして泳ぐ姿がかわいいです。

逃げられないと思ったときは横たわって死んだふりをすることがあります。他にも棘や毒を持っていたりと天敵が多い海で生きていくための術をたくさんもっています。

棘(とげ)には毒があるので要注意

ナンヨウハギ

ナンヨウハギの各ヒレに棘があり、背びれに9本、胸びれに1本、尾びれに3本、尾びれの付け根に1本あります。

棘には毒がありますが、人間に影響があるほど強くはないので、心配はありません。しかし、食べるのは危険なので絶対にやめておいてください。付け根の棘は特に鋭く、なるべく素手で触るのはやめておきましょう。

臆病な性格

ナンヨウハギは臆病な性格をしており、他の生き物が近づくとすぐにサンゴの中に隠れてしまいます。飼育下でも人が近づくと隠れることが多いです。しかし体が大きくなるにつれて、自分よりも小さな生き物には攻撃するようになります。

体の大きさ

ナンヨウハギ

ナンヨウハギは全長で最大30cmにもなる中型の海水魚です。重さも600gほどになります。

成長スピードも早く、半年ほどで20cm近くになります。最初から大きい水槽を用意しておきましょう。

寿命の長さ

ナンヨウハギの寿命は平均で10年ほどです。最長だと13年ほど生きることができます。しかし、環境の変化に敏感で水槽飼育では短命になりやすいです。

ナンヨウハギの飼育に必要な設備

ナンヨウハギの飼育

ナンヨウハギの飼育用品をゼロから揃えるときは初期費用で4万円ほど必要になります。

必要な水槽の大きさ

ナンヨウハギは大きく成長するので、最低でも90cm水槽が必要です。

広すぎる水槽は苦手なので、体長15cmまでは60cm水槽で飼育して、それ以降は90cm水槽に移動させてください。

ろ過フィルターの選び方

ろ過フィルターは物理濾過が強力な上部フィルターを使いましょう。糞の量が多いのでこまめにスポンジを掃除してください。

おすすめの上部フィルターで紹介しているのでご参考ください。

蛍光灯の選び方

ライト

ナンヨウハギには海水をイメージした青色のライトが似合います。

海水魚の水槽では光量を強くするために、LEDライトを2本セットすることも珍しくありません。

薄い青色ならシャイニングブルーというLEDライトが人気です。ゼンスイのホームページで光の色合いや組み合わせについて紹介されています。

 

青色をより強くしたいときは、こちらの商品を組み合わせましょう。色合いはKSSのホームページで紹介されています。

飼育水の作り方

ナンヨウハギは海水に生息しているため、水道水をそのまま使ってはいけません。海水を作るためには比重計と人工海水の素が必要です。

水温を合わせてから比重計で1.023になるように海水の素を混ぜていきましょう。

人工海水の作り方で詳しく紹介しているので、ご参考ください。

ナンヨウハギの飼育方法

ナンヨウハギの飼育

ナンヨウハギは水質の変化に敏感で飼育が難しいため、ある程度海水魚の飼育に慣れてからの挑戦をおすすめします。また、繁殖も難しく、国内ではほとんど例がありません。

値段と販売場所

ナンヨウハギは3cmほどの子供だと5,000円前後、9cmほどの個体だと8,000円前後で販売されています。子供は水質の変化に敏感で飼育が難しいので、5cm以上の個体を購入した方が育てるのが楽ですよ。

販売場所は海水魚の販売に力を入れている熱帯魚専門店やホームセンターを探しましょう。ネット通販だとチャームさんがおすすめです。

飼育に適している水温

ナンヨウハギの飼育

ナンヨウハギに適している水温は24度〜26度です。高い水温の方が病気予防になるので、26度を維持しましょう。

低水温に弱いので、冬はヒーターをいれてください。水温の変化に弱いので、秋や春にもヒーターを稼働させておくといいですよ。

28度を超える日が続く夏には、冷却ファンをとりつけてあげてくださいね。

おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。

レイアウトはシンプルに

ライブロック

ナンヨウハギは水質悪化に弱いので、掃除がしやすいようにレイアウトはシンプルなものがおすすめです。

夜になるとサンゴの隙間に横たわって眠る習性があり、はじめて寝ている姿を見たときは病気??と思ってしまうこともありますが、心配ありませんよ。

底砂を2cmほどに薄く敷いて、隠れ家になるようにライブロックを数個ほどいれておいてあげましょう。細い枝状のサンゴもいれておき、強い光量の照明を使うことで餌になるコケもたくさん生えてきて、綺麗な体色をたもちやすくなります。

餌は植物性の人工餌がメイン

小松菜

ナンヨウハギは植物食性の海水魚で、植物性プランクトンを食べて生活しています。藻類も好物で、石やサンゴに付着した柔らかい藻をつつくように食べます。

植物性の餌をあげないと体調を崩してしまうので、飼育するときはメガバイトグリーンという植物性の人工餌がおすすめです。ヤッコやハギの仲間が好んで食べる餌で、食いつきが良く、これ一つでしっかりと栄養を摂ることができます。

他にもオキアミなどの動物性の餌や、レタス、小松菜などの野菜も食べてくれますよ。バリエーションを組んで、飽きないようにしてあげましょう。

大型の魚で藻類を食べるのは珍しく、常に餌を食べている状態で、餌不足になるとすぐに痩せてしまいます。餌の頻度は1日3回、2分程度で食べきれる量をしっかりと与えてください。

混泳には向いていない

カクレクマノミ

10cm以下の幼魚のときはおとなしい性格をしているので、カクレクマノミとも混泳することができますが、成長するにつれて性格は攻撃的になります。

特に水槽という限られた空間では自分よりも小さい個体をいじめることが増えてきます。縄張り意識が強く自分に似ている体型のものは積極的に追いかけ回すため、なるべく混泳は避けてください

掃除やとして人気があるホンソメワケベラなら問題なく混泳できます。

他種とどうしても混泳をしたいときは120cm以上の大型水槽を準備しましょう。

かかりやすい病気と治療方法

ナンヨウハギの飼育

ナンヨウハギは病気にかかりやすいため、毎日観察をして、いち早く病気に気づけるようにしてください。飼育に慣れてくると病気にかかることも少なくなってきますよ。

白点病になったらすぐに隔離

白点病は全身が白い点々に覆われる病気で、ハギの仲間が特にかかりやすい病気でもあります。水温の変化や低水温時にかかりやすく、感染力が強いためまたたくまに水槽中の魚に伝染してしまいます。

感染した個体を隔離して、治療にはグリーンFゴールドで薬浴するかオキシドールを海水4リットルに対して0.5mlいれてください。どちらも1週間程度で完治します。

商品情報と価格をチェック

目が白く濁る、体が色あせる

体調が悪くなると早い段階で見た目に影響が出てきます。一番の原因は水質悪化ですぐに水換えをしてあげましょう。他にも餌の栄養不足や照明の光量の弱さが考えられます。飼育環境を見直してくださいね。

ナンヨウハギについてまとめ

ナンヨウハギの飼育

ナンヨウハギの飼育方法についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。

病気のかかりやすさや水質の敏感さ、体の大きさや気性の荒さなど飼育は一筋縄ではいきません。魚の飼育に慣れてきたらぜひ挑戦してみてくださいね。

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  • この記事を書いた人

高木 浩二

ペットの中でも熱帯魚が一番好きで、飼育履歴は10年以上あり、ペットショップでアルバイトをしていました。今は多くの書籍やショップ店員との交流で最新情報をアップデートしています。あいまいな情報をなくして、はっきりと最後まで責任を持って飼育ができるのかどうかイメージを湧いてもらえるようにしていきます。正しい情報の掲載に努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

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