レッドラムズホーンは見た目が綺麗で、観賞用として人気がある貝類の中でも異質な貝です。
今回はそんなレッドラムズホーンについてコケ取り能力や繁殖、おすすめの餌などの飼育方法から駆除方法まで詳しく紹介します。
レッドラムズホーンの生態と特徴
レッドラムズホーンはインドなどの東南アジアに生息しているインドヒラマキガイを品種改良した種類です。
体色は濃くて綺麗な赤色をしており、熱帯魚水槽でも存在感を出してくれる観賞用の生き物として人気を集めています。しかし、繁殖力は非常に強く、ひとたび繁殖を始めると、数週間のうちに数百匹まで増えてしまいます。飼育数の管理を間違えると害虫にもなりかねないので、嫌われることも多いです。
体の大きさと成長速度
レッドラムズホーンは最大で3cmの大きさになります。成長スピードは餌をきちんと食べていれば、生後1ヶ月で1cm、3ヶ月で2cm、半年で3cmまでになります。
寿命の長さ
レッドラムズホーンの寿命は平均して1年〜2年です。最大でも2年なので、長く飼育したいときは繁殖させておきましょう。
レッドラムズホーンのコケ取り能力
レッドラムズホーンはコケよりも熱帯魚の餌を好む動物食性が強いです。
コケ取り能力は低いので、期待するのはやめておきましょう。少しであれば油膜も食べてくれますが、こちらも補助的な効果と思っておいてください。
数が増えれば綺麗になっていきますが、大繁殖で手に負えなくなります。
コケ取り能力であればヤマトヌマエビや ミナミヌマエビ、オトシンクルス、石巻貝などの方が優秀です。こちらも熱帯魚の食べ残しなど残飯処理にも役立ってくれますよ。
他の生き物についてはコケ掃除してくれる生き物一覧で紹介していますので、ご参考ください。
レッドラムズホーンの飼育方法
値段と販売場所
レッドラムズホーンの値段は1匹100円〜200円になります。
販売場所は熱帯魚専門店やネット通販を探して見ましょう。人気のある生き物ではないので、販売店舗は少なく、ネット通販で探すのが確実で簡単です。
水合わせをした方がいい
レッドラムズホーンは水質の変化に強い丈夫な生き物ではありますが、少し敏感な部分もあるので、すぐに水槽に入れるのは避けた方が安心です。
水槽の水にならすために水合わせを行いましょう。
水合わせの手順
- レッドラムズホーンが入った袋を水槽に浮かべる
- 袋の水を半分捨てて、コップ1杯の水槽の水を入れる
- 15分後にもういっぱい水槽の水を入れる
- 15分後に水を半分捨ててコップ1杯の水を入れる
- 15分後にもういっぱい水槽の水を入れる
- 袋の水をできる限り捨てて、レッドラムズホーンを水槽に入れる
飼育に適している水温
レッドラムズホーンに適している水温は15度〜30度です。低水温に強く、水が完全に凍らなければ越冬(えっとう)することができます。
そのため、金魚やメダカを屋外飼育をするときのビオトープの混泳相手としても選ばれます。
ヒーターを入れるときはやけど防止のために、安全カバー付きのものを用意してあげてください。
おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
殻の調子が悪いときの原因と対策
殻がガタガタになったり、ツヤがなくなったとき、殻が白くなったときはカルシウム不足と水質が酸性に傾いている可能性が高いです。
海水魚に使うサンゴや牡蠣の殻をいれることで、水質を弱アルカリ性に戻し、水中のカルシウム濃度を増やしましょう。
熱帯魚は弱酸性を好んでいる種類が多いです。グッピーやバルーンモーリーが弱アルカリ性を好んでいるので、緊急時の対応もしやすく、混泳に向いています。
おすすめの餌と頻度
レッドラムズホーンは雑食性の生き物で、熱帯魚専用の餌や水槽に発生したコケを食べています。普段は水槽のコケを掃除してもらって、コケが減ってきたら沈下性の人工飼料をあげましょう。
餌の頻度は2日に1回、1粒ほどあげればいいですよ。
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水面に浮くのは体調が悪い時のサイン
動かなくなった | 動かないときは、水質の変化に適応出来ず弱っているか、寿命が近い可能性があります。混泳している魚がいなければ、サンゴ砂をいれて様子を見てください。死因で一番多いのが水質が合っていないことです。弱アルカリ性を好んでおり、多くの熱帯魚が好む弱酸性を維持していると元気がなくなってしまいますよ。 |
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水面に浮く | 水面近くにいるときは、水質が悪くなっているか、酸素不足であることが考えられます。水換えを行なったり、エアレーションの追加、または飼育数を減らしてみましょう。 |
水草や魚の卵は食べない
レッドラムズホーンが水草や魚の卵を食べることはありません。
コケなどの柔らかい繊維質は食べることができますが、水草のようにしっかりとした繊維質を口で削ることができないからです。水草の枯れて溶け始めた部分を食べてくれるので、景観の維持に役立ってくれますよ。
生体だけではなく卵も食べることはありません。卵を食べているときは、すでに死んでしまっている無精卵ですので、見つけても慌てないでくださいね。
増えすぎて水槽の景観が悪くなることと、フンの量が増えて水質悪化が加速することがデメリットです。
レッドラムズホーンの繁殖方法
レッドラムズホーンの繁殖はとても簡単です。雌雄同体の生き物なので、オスメスの区別はなく、2匹入れば自然と繁殖していきます。
繁殖スピードをあげたいときは次の3点を意識してみてください。
チェックポイント
- アルカリ性を好んでおり、古い水を使う
- 熱帯魚の餌を与える
- 過密飼育する
1度繁殖しだすと止まらなくなるので、数の調整には気をつけてくださいね。
どんな卵を産むの?
レッドラムズホーンはガラス面に直径5mmほどのゼリー状の卵を産み付けます。産卵から10日前後で孵化します。
稚貝は餌不足になるとすぐに死んでしまいます。コケが生えていない水槽であれば毎日熱帯魚の餌をあげましょう。
レッドラムズホーンの駆除方法
レッドラムズホーンは繁殖をし始めると、またたくまに増えてしまい、水槽の景観を悪くしてしまいます。その時には、駆除をする必要が出てきますので、その対策について紹介します。
駆除する方法
レッドラムズホーンが増えすぎたと感じたときは、卵や稚貝を駆除していきます。
方法
- 掃除してこまめに潰す
- 天敵をいれる
1つめの駆除方法は、一度フィルターから底砂まで水槽を完全に掃除をすることです。その後地道に手で取り除いていきましょう。稚貝は目で見つけられる大きさなので、根気よく手で駆除をしていればどんどん数を減らすことができますが、完璧に駆除することはできません。
2つめの方法は稚貝を食べてくれる魚を導入することです。アベニーパファー、チェリーバルブ、スカーレッドジェム、トーマシーがおすすめです。
駆除方法はスネール(巻貝)と同じですので、スネールの駆除方法も参考にしてください。
繁殖スピードを抑える方法
レッドラムズホーンが増えないようにするには、飼育数を1匹にしなければいけません。
そしてその個体はまだ受精していないかどうかが大切です。受精していた場合、5回以上は卵を産むので、1匹でも油断できません。
すでに繁殖しているときは、コケが生えにくい環境にすることで繁殖を抑えることができます。日照の時間を短くして水換えの頻度を週に2回ほど行いましょう。
日照時間が短いと水草が枯れてしまったり、熱帯魚の体色が薄くなってしまいます。餌になるコケを減らすための短期的な手段として使ってくださいね。
レッドラムズホーンについてまとめ
今回は鮮やかな赤色のラムズホーンの生態や飼育方法について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか。
少数を飼育している時にはかわいいものですが、繁殖しだすと手がつけられなくなるので、熱帯魚メインの水槽であれば1匹で飼育するのがおすすめです。
飼育は簡単ですので、小さなガラス水槽でインテリアとして飼育してみてもいいですよ。
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