ボタンインコの種類と飼い方｜値段や寿命、性格は？

ボタンインコはカラーが豊富で、ずんぐりした体形が可愛らしい小型のインコです。コザクラインコと同じく、飼い主さんになつきやすく、コンパニオンバードとして高い人気があります。

今回はそんなボタンインコの特徴や寿命、種類、体の大きさ、性格、おすすめの餌など飼育方法について紹介していきます。

ボタンインコの特徴

ボタンインコはオウム目インコ科ボタンインコ属に分類されるインコの仲間です。タンザニアなどのアフリカ南部の草原地帯に50羽程度の群れで生活しています。

漢字では牡丹鸚哥と記載し、花の牡丹のように美しい体色をしているという意味があります。

アイリングと呼ばれる、目の周りにある太く白い輪が特徴的です。体型は大きな頭に短い尾、ずんぐりとした丸みのある体つきをしています。

オスとメスのペアはとても仲が良く、ラブバードと呼ばれるほど、ラブラブにずっと一緒に生活します。しかし、ペア以外のインコとの喧嘩はすさまじく、大きな嘴で激しく攻撃しあいます。

体の大きさ

ボタンインコの体の大きさは14cm、体重は40gほどの小型のインコです。小型インコの中でもかなり小さい方です。

寿命の長さ

ボタンインコの寿命は平均して7年～10年です。体が丈夫なので、飼育下では長生きさせやすいです。生後7年ほど経つと、老化の症状が現れ、運動能力が落ちてきます。

長生きさせるコツや老化の症状についてはインコの寿命で紹介しているので、ご参考ください。

ボタンインコの種類と色変わり

ボタンインコ属の種類はボタンインコ、ルリコシボタンインコ、クロボタンインコ、キエリボタンインコの4つがあります。そこから品種改良で30種類以上のカラーのボタンインコが生み出されています。

キエリクロボタンインコ

キエリクロボタンインコは名前の通り、首元が黄色になる種類です。腹部から羽毛部分が鮮やかな緑色で、頭部は黒色が多く、嘴の濃い赤色が際立っています。

日本で品種改良されたブルーボタンインコはこのキエリボタンインコから作り出されています。ブルーボタンインコの首元と嘴は薄い肌色で、深緑と青色が混ざったような羽毛と薄い水色の腹部をしています。

他にもキエリクロボタンインコとコザクラインコは交配することができ、生まれた種類をヤエザクラインコと呼びます。種類が違うインコの交配なので、繁殖することができません。

ヤマブキボタンインコはキエリクロボタンインコの品種改良で、羽毛や頭部の色合いがパステルカラーで淡くなった人気の種類です。

ルリコシボタンインコ

ルリコシボタンインコは頭部が少し黒みがかっており、首元はオレンジ、羽毛は鮮やかな緑色をした種類です。ルリコシの名前の由来は、腰の部分に美しい瑠璃色の羽があるからです。

他種との交配が進んでおり、純粋なルリコシボタンインコをめったに販売されていません。

ボタンインコといえば、このルリコシボタンインコをさすことが多く、活発でコンパニオンバードとして人気があります。

ボタンインコ

ボタンインコは別名でアカボタンインコと呼ばれています。配色がルリゴシボタンインコに似ていますが、全体的に薄い色で、頭部には黒みがなく薄いオレンジ色をしています。

ボタンインコの性格

ボタンインコはコザクラインコと同じく、ラブバードと呼ばれており、飼い主さんや仲良くなった相手にはたくさんの愛情表現を見せてくれます。しかし、コザクラインコより神経質で、べたべたにはなつかない傾向があります。

同時に嫉妬深く、他の鳥と仲良くしていたり、かまってくれないときにはストレスを抱えたり、攻撃的になることがあります。

おっとりとした性格で、内気なことが多いです。神経質な一面があるため、慣れない人が近づくと攻撃したり、隠れようとします。

噛む力が強い

ボタンインコは体の大きさに似合わず、大きな嘴をもっており、噛む力が強いです。遊んでほしい時にする甘噛みなら問題ありませんが、怒って噛まれるとかなり痛いです。

噛み癖を直したいときは、何かに噛もうとする直前におもちゃを渡して気を紛らわせましょう。それでも噛むようなら、「ダメッ」と短く叱ったり、「フッ」と鋭い息を吹きかけて驚かせます。噛むのをやめたらすかさず褒めてあげてくださいね。

なつきやすい

ボタンインコは人になつく性格の子が多いですが、神経質な子だとなつかないこともあります。手乗りにしたり、なついてほしいときは、若鳥の時から飼育するか、すでに人慣れしている子を購入しましょう。

性格が悪い子もいて、噛んだりするなど攻撃的なボタンインコもいます。懐かせるには、毎日顔を合わせて、優しい声で声掛けをするなど、長くスキンシップをとっていきます。たまに声をかけながら、おやつを与えるのもいいです。威嚇をしているインコに無理やり手を近づけるとさらに嫌われるので、やめておきましょう。

鳴き声の大きさは普通くらい

ボタンインコの鳴き声は小さくもなく、大きくもなく、ちょうど真ん中くらいの大きさです。鳴き声を出す時は、飼い主さんがどこかに行った時の呼び鳴きや、テンションが上がったときなどです。

しかし呼び鳴きは声が大きめなので、鳴き声がうるさいと感じやすいです。呼び鳴きを止めさせるには、呼び鳴きをしているときは無視をして、呼び鳴きをやめたら話しかけてあげましょう。

鳴き声が気になるときは防音対策を行います。手軽な対策だと、ケージをアクリル板で覆うといいですよ。

喋るのは苦手

ボタインインコは喋るのが苦手です。頑張って練習をして、少しの単語を覚えてくれる程度です。お話をするよりも、身振りや頭のなでなでなど、体のスキンシップで仲良くなっていくといいですよ。

言葉を覚えるのは苦手ですが、ケージをテレビの横に置いていると、意味のない文を発するようになることがあります。耳障りに思ってしまうことがあるので、静かな場所にケージを置いておきましょう。

ボタンインコの飼育に必要なもの

ボタンインコの飼育に必要なものを紹介していきます。初期費用では1万円を少し超える程度です。

必要なケージの大きさ

ボタンインコの飼育に必要なケージの大きさは1辺が35cm以上の鳥用ケージです。なるべく大きなケージを用意しておき、運動不足にならないようにしましょう。

前面が大きく開くタイプのケージであれば、なついて手乗りしてくれるときにケージから取り出すのが楽になります。

消灯時間が遅い方は、ボタンインコが早く寝られるように、ケージのカバーを用意しておくと良いですよ。

止まり木

ボタンインコの止まり木はケージの中に、2本用意しておきます。止まり木が1本だけだとじっとしている時間が長くなり、運動不足につながります。

止まり木はケージに付属している人工木でもいいのですが、天然木なら場所によって太さが変わって掴まりやすいので、ボタンインコが落ち着きやすくなります。いい天然木を見つけたら、交換してあげましょう。

天然木は噛まれてボロボロになる消耗品です。おもちゃで止まり木への関心を薄めつつ、ボロボロになったら交換してしまいましょう。

ケージの鍵

ボタンインコは賢く好奇心が旺盛のため、たまにケージの扉を開けてしまうことがあります。脱走はとても危険なので、予防のためにクリップをつけておくと安心です。

おもちゃ

ボタンインコなどのインコの仲間は知能が高く、退屈なケージの中ではストレスを抱えてしまうため、ストレス解消になるおもちゃが必要です。

おもちゃには鏡や木製のものなど色々とありますので、飼育している子が好むものを見つけ出してあげましょう。おもちゃは3種類～5種類ほど用意しておくことで、飽きずに遊び続けることができます。

体重計

ボタンインコは放鳥の時間に毎日体重を量るようにしてください。体重計の上に止まり木を置いておくと簡単にのってくれます。

インコは体調の悪さが体重に出やすく、肥満になったときや体重が軽くなったときにはすぐに対応を考えないといけません。

肥満の時は、カロリーの高いシードの量を減らすか、放鳥時間を増やしてたくさん運動させます。体重が減ったときは様子を観察し、必要なら病院に連れて行きましょう。

ボタンインコの値段

ボタンインコの値段の相場は8,000円～15,000円です。ブリーダーさんの育成や養殖が盛んで、インコの中でも値段は安い方です。ボタンインコの雛だと値段は5,000円前後で販売されることがあります。

ただし、珍しいカラーだと値段は2万円を超えてきたり、販売数が少ないのでなかなか手に入りません。日本全国で開催されているペット即売会のイベントに参加したり、ブリーダーさんのtwitterやブログをチェックして、こまめに情報を手に入れましょう。

ボタンインコの飼育方法

ボタンインコは体が丈夫で飼育しやすいです。飼育方法は他の小型インコと変わりません。

適している温度

ボタンインコに適している温度は15度〜28度です。

冬の寒さに強く、室内であれば越冬も可能です。しかし、最初は寒さに慣れていないため、飼育を始めた1年目は温度が15度を下回らないように保温し、翌年からは10度を下回らないように調整してあげましょう。

寒いようなら、羽毛を膨らませたり、羽毛に頭をうずめたりします。そのような仕草を見かけたらすぐに保温してあげましょう。

おすすめの餌

ボタンインコの餌はシードかペレットが主食です。

シードは植物の種子で野生化でもシードをメインに食べています。シードはヒエやアワ、カナリーシードなど複数の種類があり、栄養バランスが異なるので、バランス良く配合したシードを与える必要があります。また、シードだけでは栄養不足になるため、小松菜やニンジンなどの野菜を毎日少量与え、カトルボーンやボレー粉などのカルシウムをいつでも摂取できるようにしておきましょう。

ペレットは栄養バランスに優れている人工餌です。しかし、シードほど食いつきがよくないため、徐々に慣らしてく必要があります。

ボタンインコに餌は栄養摂取だけではなく、楽しむための時間でもあります。メインの餌ばかりではなく、たまに果物やコーンなどのおやつを与えて、スキンシップをはかるとさらに仲良くなれますよ。

ボタンインコの餌の種類や与え方についてはインコの餌で紹介しているので、ご参考ください。

放鳥をする

ボタンインコは毎日、部屋に放鳥をして、運動不足の解消とスキンシップをとってストレスの解消を行います。放鳥の時間は朝に30分、夜に1時間は確保してください。

放鳥をする前に部屋に置いている文房具を隠しておき、壊されたら困る家具はタオルで覆っておきましょう。窓ガラスは透明でぶつかる可能性があるので、カーテンを閉めておくと安心です。

放鳥の時間はボタンインコにとって飼い主さんとたくさん遊べる大事な時間です。遊ぶ時間が短いと、ストレスを抱えたり、攻撃的になってしまいます。ながら作業をせずに、ボタンインコとたくさん遊んであげてくださいね。

水浴びをする

ボタンインコは週に2回は水浴びをさせましょう。水浴びをすることで羽毛についた脂や細菌を落とし、清潔に保つことができます。

水浴びは小さめのお皿に水を張った容器を用意してください。水浴びが嫌いな子も多く、そのときは霧吹きを用意します。ボタンインコに直接水をかけず、頭の上を狙って霧吹きしましょう。

日光浴をする

ボタンインコは週に2回は日光浴をさせます。日光浴から紫外線を浴びることでカルシウムの吸収に必要なビタミンD3を体内で生成します。日光は羽毛で遮られるため、足に当てるのが大切です。

窓ガラスは紫外線を遮ってしまうので、窓を開けて網戸にしておいてください。また、ケージの半分は日陰にしておくことで、暑くなったときに逃げられるようにしておきましょう。

ケージの掃除をする

ボタンインコのケージは毎日掃除をすることで、衛生的であり、臭いの防止にもつながります。

毎日の掃除ではフンがたまった新聞紙を交換し、網に付着したフンをフンかきでこすり落とします。週に1回の掃除では底にたまったホコリや周辺の脂粉を掃除して、水入れやエサ入れを水洗いします。月に1回の掃除では水で薄めた中性洗剤でケージを丸洗いし、天日干しをして消毒しましょう。

ボタンインコについてまとめ

ボタンインコはオレンジ色と緑色の体色に、ずんぐりとした丸い体形がかわいい小型のインコです。

性格はラブラブになってくれる子から内気で人見知りが激しい子まで様々なので、希望の性格があるなら、購入前にしっかりと見極めておきましょう。

ラブバードの由来通り、飼い主さんにはべたべたになってくれて、逆にかまってあげないと嫉妬される場面も。たくさんスキンシップを取って、仲良くなってあげましょう。