ピライーバはピラルクをもしのぐ世界最大の淡水魚として名前を轟かせました。人間でさえも丸呑みできるような大きな口はまさに怪魚です。
今回はそんなピライーバについて価格や販売場所、寿命、おすすめの餌、混泳できる魚など飼育方法を詳しく紹介していきます。
ピライーバの生態と特徴
ピライーバはナマズ目ピメロドゥス科に分類される世界最大のナマズの仲間です。南米のアマゾン河に生息しており、水の流れが穏やかで、泥地の濁っている環境を好んでいます。
川に住んでいる魚や甲殻類だけではなく、小型の哺乳類を捕食することもあり、大きな口で丸呑みにしてしまいます。
大型魚でありならがら、銀色の体色をもっており、ヒゲや背びれがきれいに伸長するため、鑑賞価値の高い魚です。
寿命の長さ
ピライーバの寿命は平均して20年〜30年になります。とても長寿な熱帯魚なので、最後まで責任を持って飼育できるように準備を整えておきましょう。
ピライーバの最大の大きさは?
ピライーバの最大の大きさは諸説ありますが、現地では4mを超える個体が見つかったことがあります。重さにすると200kgくらいです。
世界最大の淡水魚といえばピラルクが有名ですが、個体によってはピラルクをも超える巨大な魚なのです。
体と口の大きさから現地では人食い魚と呼ばれていますが、臆病な性格をしているため、実際に人を襲うことはありません。
水槽飼育下ではあまり大きくならず、2.5m前後で成長は止まってしまいます。
ピライーバの種類
ピライーバは厳密には1種類しかいませんが、生息地域によって体型や体色に差があり、別名で呼ばれることがあります。
レオパードピライーバはピライーバに比べると臆病な性格をしており、ヒゲも体長ほどの大きさしかありません。体を大きくしたい時は単独飼育する必要があります。
エステレーラピライーバはピライーバの立派な体に黒のスポット模様が入っており、とても大型魚とは思えない美しさをしています。ピライーバでも幼魚のときはスポット模様が入っていますが、成長とともに薄くなっていきます。エステレーラは体長が50cmを超えてもはっきりとスポット模様が残っているのが特徴です。
ピライーバと似ているナマズ
ピライーバと見た目が似ているナマズでドラードキャットとピラムターバという種類がいます。
ドラードキャットも体長1mをこえる巨大ナマズですが、ピライーバのような斑点模様はなく、全身が銀色に輝いています。ピラムターバの大きは50cm前後とそこまで大きくなりません。体高が高く、腹部まで全身が黒ずんでいるため簡単に見分けることができます。
ピライーバは現地ではフィッシングで人気!
ピライーバは平均でも体長が2mをこえるナマズなので、現地では釣り相手として人気を集めています。
アマゾン河にはレッドテールキャット、ドラード、ピラルク、カショーロ、タイガーシャベルノーズなど獰猛な巨大魚が数多く潜んでいます。
1mをゆうに超える彼らのタックルは釣り人にとってたまらない手応えになっているのです。
ピライーバの飼育方法
必要な水槽の大きさ
ピライーバの体長は2mを超えるので、水槽の大きさは最低でも5m(横幅)×2m(奥行き)でガラスの厚さは15mm以上の水槽が必要になってきます。
ろ過フィルターは巨大水槽に合わせてオーバーフロー式を使います。
驚いて飛び跳ねることがあるため、水槽の蓋はしっかりと固定し、ライトはぶつからないように天井から固定します。
個人で飼育する場合には、専用の水槽を立ち上げるために工事を行うなど、大掛かりな準備が必要になってきます。水槽の規模としては世界最大の淡水魚として知られているピラルクーと同等と思っておきましょう。
ピラルクの特徴と飼育方法で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
値段や販売場所
ピライーバはホームセンターで見かけることはほとんどなく、ナマズ専門店かネット通販で探します。
春前から夏にかけて現地で採取されたピライーバが入荷されてくるので、その時期になったら狙いましょう。
体色や状態の良さによって前後しますが、値段は10,000円〜50,000円で販売されていることが多いです。
飼育に適している水温と水質
ピライーバに適している水温は24度〜28度になります。低水温に弱いので、冬場はヒーターが必要ですが、巨大水槽で電気代を考えると暖房をつけておく方が安くなります。
おすすめの水槽用のヒーターで紹介しているので、ご参考ください。
水質はph5.5〜7.25と幅広く対応できるので丈夫な熱帯魚です。
水換えは普通には出来ないので、カルキ抜きした水道水を常時追加する仕組みを作って、常に少量づつ水換えをしている状態にしておく必要があります。
餌は人工餌がメイン
野生のピライーバは魚や水中に落ちた哺乳類を捕食する肉食魚です。
飼育下では肉食魚用の人工飼料である「キャット」を中心に与え、餌のバリエーションを増やすために、スーパーで販売されているアジやワカサギや牛ハツなどを与えます。大型肉食魚とほぼ同じ餌で飼育できます。
餌の頻度は1日に1回、1〜2分で食べきれる量を与えます。食べ残しがかなり出ますので、すぐに取り除くようにしてください。
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混泳できる魚
ピライーバは縄張り意識が強く、気性が荒い熱帯魚なので、混泳にはあまり向いていません。
餌を入れると横取りするために他の魚へタックルすることもあります。
混泳をさせるには6m以上の巨大な水槽で複数飼いして縄張り争いを出来なくさせる必要があります。
おすすめの混泳相手は同じナマズの仲間であるレッドテールキャット、タイガーシャベルノーズやピラルク、コロソマなどの口に入らない巨大な熱帯魚になります。
かかりやすい病気と治療方法
成魚になったピライーバはほとんど病気にかかりませんが、幼魚のときは白点病にかかることがあよくあります。
白点病は全身が白い点々に覆われる病気で、輸入されたばかりで弱っている時にかかりやすくなります。購入してから2週間は注意深く観察してください。
薬に弱い魚なので、水温を28度まであげて様子を見ます。それでも治らなければ規定量の1/5に薄めたメチレンブルーで薬浴してあげましょう。
ピライーバが見れる水族館
ピライーバを扱っている水族館は少なく、日本の水族館では栃木県にある「なかがわ水遊園」でしか見ることは出来ません。
体長1.5mほどのピライーバを見ることができますので、気になる方はぜひ行って見てくださいね。
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