オオハナインコはオスとメスで体色が異なる珍しい大型のインコです。また、オスとメスで性格も異なる傾向にあり、オスとおとなしいですが、メスは攻撃的で噛むことがあるほどです。
今回はそんなオオハナインコの特徴や値段、種類、性格、鳴き声の大きさ、餌など飼育方法について紹介していきます。
オオハナインコの特徴
オオハナインコはインコ科オオハナインコ属に分類されるインコの仲間です。英語ではeclectus parrot(エレクトゥスパレット)と書きます。
赤道付近にあるニューギニアやソロモン諸島の熱帯雨林に生息しており、果物を好んで食べています。
最大の特徴はオスとメスで体色が異なるところです。オスは全身が明るい緑色で嘴はオレンジ色です。メスは全身が濃い赤色で腹部と背部は紫色、嘴は黒色です。名前の由来はオスの嘴のオレンジ色が「大きな鼻」に見えたことから名付けられました。
生息地の違いによって10種類ほどの亜種があり、ニューギニアオオハナインコやハルマヘラオオハナインコなどが有名です。
体の大きさ
オオハナインコの大きさは35cm~40cmになる大型のインコです。体重は400g~500gほどになります。
鳥の大きさは嘴の先から尻尾の先までを表しており、オオハナインコは尻尾が短いので、他のインコと比べると数値以上に体が大きく感じます。
寿命の長さ
オオハナインコの寿命は平均して30年~40年です。長生きするインコで、生涯のパートナーになるため、飼育を始めるときのご自身の年齢には注意しておいてください。
長生きのコツや老化した時の飼育環境などはインコの寿命で紹介しているので、ご参考ください。
繁殖の方法
オオハナインコは繁殖が比較的容易なので、ブリーダーさんによって養殖された個体が出回っています。
野生化ではメスが縄張りをつくり、複数のオスとグループを作る一妻多夫制です。メスは複数のオスの中から特定のオスと交配し、1個~3個の卵を産卵します。
オオハナインコのオスとメスの性格
オオハナインコは全体的に大人しい性格の子が多いです。ただ、オスとメスでも性格が異なる傾向にもあります。
オスは静かで性格は大人しく、人に慣れやすいです。反対にメスの性格は神経質で落ち着きがなく、少し攻撃的なので、オスほど飼いやすくありません。
もちろんオスでも攻撃的な性格の子がいたり、メスでも大人しい子がいるため、希望の性格がある場合はよく観察して見極めてください。
おしゃべりが得意
オオハナインコはおしゃべりが得意です。言葉をたくさん覚え、はっきりとした発音をします。どちらかというと、オスの方がモノマネは上手で、積極的に話しかけてきます。
少しでも言葉を覚えてほしい時は、静かな環境で飼育しておき、テレビや外での雑音を無駄に覚えさせないようにしておきましょう。
鳴き声は小さい方
オオハナインコの鳴き声は大型インコにしては大きくなく、飼い主への呼び鳴きや日の出の鳴き声も大きくありません。
それでもインコの鳴き声は響きますので、近隣の方に迷惑がかからないようにしましょう。日の出とともに鳴く時間をずらすために、部屋をカーテンで覆って真っ暗にしておき、自分が起きたタイミングで光を浴びさせると良いですよ。
鳴き声が気になるときは、アクリルケージで防音対策を行いましょう。
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噛む力が強い
オオハナインコは大人しい性格をしているため、噛まれることはあまりありません。しかし、自我が芽生えたタイミングではじまる反抗期では、噛まれることがあります。
くちばしが大きく噛む力が強いため、簡単に物を破壊したり、手には大きな傷を負ってしまいます。噛んでほしくない物を噛むときは、最初に「ダメッ」とって叱ります。次に「フッ」と鋭く息を吹きかけて、少し驚かせましょう。
なるべく若鳥の時から飼育して、人慣れするようにしておきましょう。
オオハナインコの値段
オオハナインコの値段は15万円~20万円です。大型インコの中では比較的安価に購入することができます。
ホームセンターなどのペットショップではあまり販売されていないので、鳥専門店で探しましょう。オオハナインコとは長い付き合いになるため、鳥専門店の人と仲良くなっておき、困ったときに相談できるようにしておくといいですよ。
オオハナインコの飼育に必要なもの
オオハナインコは明るい環境を好んでいます。ケージは風通しが良く、日光がよく入ってくる南向きの部屋で、直射日光を避けて置いておきましょう。
ケージの大きさ
オオハナインコに必要なケージの大きさは横幅と奥行きが45cm、高さは60cmあれば十分です。
くちばしの力が強いため、ケージはオウム用のアミ線が太いものを用意してください。値段は倍ほど高くなりますが、オオハナインコの寿命は長いので、さびにくいステンレス製のケージを購入しておくと良いですよ。
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おもちゃ
オオハナインコのようなインコの仲間は知能が高く、たいくつな時間はストレスを感じます。そのため、気晴らしになるおもちゃをケージにいれてあげる必要があります。
おもちゃは飽きないように3種類~5種類ほど用意しておき、1週間ごとに交換してあげましょう。興味がなくなったおもちゃは邪魔になるので、すぐにどかしてください。
おもちゃを破壊するようなら飲み込まれないような大型のおもちゃに切り替えてください。
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水入れ・エサ入れ
水入れやエサ入れはケージに付属しているものを使えば大丈夫です。しかし、オオハナインコはプラスチック製の容器を壊してしまう可能性があります。
壊し癖が付いたときはステンレス製の容器に交換しましょう。
鍵をつける
オオハナインコは口先が器用なので、ケージの入り口を開けてしまう可能性があります。脱走を防止するために、南京錠かカラビナを付けておきましょう。
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止まり木
止まり木はケージ内に2本入れておきます。止まり木が1本だと1カ所でじっとしてしまい、運動不足になってしまいます。
止まり木の太さは前の指の爪と後ろの指の爪が触れるか触れないかくらいのものを選びましょう。天然の木の止まり木を選んであげると、掴みやすくて落ち着いてくれます。
止まり木は囓られてボロボロになるため、消耗品と割り切って定期的に交換してあげましょう。
オオハナインコの飼育方法
オオハナインコは体が丈夫で飼育しやすい種類です。
1つだけ寒さにとても弱いため、冬を経験したことがない幼鳥や輸入直後はしっかりと保温してください。
適している温度と湿度
オオハナインコが生息しているニューギニア半島の温度は25度~28度、湿度は80%と高温多湿な環境に生息しています。
温度と湿度の適応範囲は広く、温度は15度以上、湿度は50%以上もあれば大丈夫です。ただし、初めての冬は寒さに弱いため、20度以上は保つようにしてください。
寒い時は羽を膨らませたり、顔を羽毛に埋めたりするため、そのような仕草が見られたらすぐに保温しましょう。湿度が低いときは加湿器で保湿してください。
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餌はシードがメイン
オオハナインコの餌はシードが主食です。しかし、シードだけでは栄養が偏るため、ビタミン補給のために野菜、カルシウム補給のためにボレー粉やカトルボーンを与えます。
大型インコの栄養バランスを考えて作られたペレットであれば、他の餌を併用する必要はありません。しかし、シードほど食いつきは良くないので、慣らす必要があります。
野生のオオハナインコは野菜や果実を好んで食べるため、週3回はおやつとしてサラダ菜やチンゲンサイ、ニンジン、リンゴ、バナナなどを与えると体調がよくなります。
インコの餌で詳しく紹介しているので、ご参考ください。
放鳥をする
オオハナインコは1日2回、部屋に放鳥して運動をさせます。放鳥の時間は朝に30分、夕方に1時間が目安ですが、運動不足を感じたら1時間〜2時間は放鳥してあげてください。
放鳥する前に部屋にある小道具や、壊されたら困る家具にはタオルを被せておきましょう。また、窓ガラスに激突する可能性があるため、カーテンをしておいてください。
放鳥はオオハナインコが飼い主さんとたくさんのコミュニケーションを取れる大切な時間です。放鳥中は他のことをせず、オオハナインコと思いっきり遊んであげてくださいね。
水浴びをする
オオハナインコは多湿な環境に生息しており、水浴びが大好きです。水浴びの頻度は週に2回〜3回ほど行ってください。
水浴びをさせると水が飛び散るため、洗面台や風呂場で水浴びをさせましょう。水浴びの方法はシャワー直接浴びる、桶にたまった水にダイブする、霧吹きをするなど個体によって好みが異なるので、いろいろと試してあげてください。
ケージの掃除
オオハナインコのケージは毎日する必要があります。ケージの掃除はこまめにすることで、病気の予防や臭いの防止ができます。
フンは軟便で汚れやすく、1日2回はケージの底に敷いた新聞紙を交換し、付着したフンは擦り落としてください。1週間に1回はケージの底に溜まったホコリを掃除して、水入や餌入れを水洗いします。1ヶ月に一回はケージを薄めた中性洗剤と一緒に水洗いして、天日干しで消毒します。
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オオハナインコについてまとめ
オオハナインコは原色に近い緑色と赤色がとても美しいインコです。大型インコにしては鳴き声は小さめで、オスの性格は大人しくて人慣れしやすいので、コンパニオンバードとして人気があります。
飼育では寒さ弱いのでしっかりと保温するようにしてください。また、餌はシードがメインではありますが、大好物の果物を積極的に与えて仲良くなりましょう。